JPH0410450B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0410450B2
JPH0410450B2 JP58189857A JP18985783A JPH0410450B2 JP H0410450 B2 JPH0410450 B2 JP H0410450B2 JP 58189857 A JP58189857 A JP 58189857A JP 18985783 A JP18985783 A JP 18985783A JP H0410450 B2 JPH0410450 B2 JP H0410450B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic solvent
hydrophilic organic
halogen
hydrophilic
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP58189857A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6081143A (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP58189857A priority Critical patent/JPS6081143A/ja
Priority to EP84112098A priority patent/EP0140229B1/en
Priority to DE8484112098T priority patent/DE3473441D1/de
Priority to US06/660,087 priority patent/US4534909A/en
Publication of JPS6081143A publication Critical patent/JPS6081143A/ja
Publication of JPH0410450B2 publication Critical patent/JPH0410450B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C255/00Carboxylic acid nitriles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/347Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reactions not involving formation of carboxyl groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はハロゲン含有エチルベンゼン誘導体の
製造方法に関するものであり、更に詳くはアニリ
ンをジアゾ化したのち触媒の存在下でビニル化合
物およびハロゲンイオンと反応させる、ハロゲン
含有エチルベンゼン誘導体の製造方法に関するも
のである。 α−ハロゲノ−β−フエニル置換プロピオニト
リル類、α−ハロゲノ−β−フエニル置換プロピ
オン酸類ならびにそのエステル類及びアミド類等
のハロゲン含有エチルベンゼン誘導体はアミノ化
及び必要に応じて加水分解することにより、重要
なアミノ酸であるフエニルアラニンに導くことが
できるので有用な物質である。これらのハロゲン
含有エチルベンゼン誘導体はアクリロニトリル、
アクリル酸、アクリル酸エステル又はアミド等の
ビニル化合物をベンゼンジアゾニウム塩及びハロ
ゲンイオンと反応させることによつて製造するこ
とができる。 従来この方法(いわゆるメールバイン反応を用
いる方法)においてはアセトンと塩酸水溶液との
混合溶媒中、銅化合物触媒を用い、かつ酢酸ナト
リウムを添加して反応を行なわせる方法が一般的
である(W.H.ブルンネルら、ケミカルアブスト
ラクト、44巻、1054h(1950);A.N.コストら、ケ
ミカルアブストラクト、47巻、2759i(1953);A.
V.ドムブロスキー、ケミカルアブストラクト、
51巻、8038f(1957);及び同52巻、9091i(1958))。
工業的見地からは、この方法は大量の酢酸ナトリ
ウムを使用する点で問題がある。 一方フイラーら(R.Filler et al.)はアセトン
と塩酸水溶液との混合溶液中で、酢酸ナトリウム
を使用しない方法を報告しているが、収率が高く
ない(プロシーデングス オブ ケミカル ソサ
イエテイ(Proc.Chem.Soc.)117巻(1962)及び
カナデアンジヤーナル オブ ケミストリー
(Can.J.Chem)、45巻、329(1967))。 一方、本発明者らは親水性有機溶媒と鉱酸水溶
液の混合液中、ハロゲンイオンの存在下、1価の
銅化合物を触媒として反応させるときベンゼンジ
アゾニウム塩に対してビニル化合物を過剰に使用
することにより収率が上昇することを見い出して
いる。 しかしこの様なビニル化合物は容易にラジカル
重合する化合物であり、例えばアクリロニトリル
はジアゾニウム塩の存在下で重合することが知ら
れている(S.C.チヤン(S.C.Chiang)ら、ケミカ
ルアブストラクツ、64巻、3691c(1966))。 従つてベンゼンジアゾニウム塩とこの様なビニ
ル化合物を、特にその過剰量を用いて反応させる
とき、この様な副反応を防止し、かつ過剰のビニ
ル化合物を実質的に重合させることなしに回収す
ることは極めて重要な技術的課題である。また、
使用した有機溶媒を経済的に回収再使用する技術
を確立する事も工業的観点から重要である。 このような背景のもとに本発明者らはアニリン
とビニル化合物から目的のハロゲン含有エチルベ
ンゼン誘導体を工業的に製造する方法について鋭
意検討した結果次のような事実を見い出した。 (1) ジアゾニウム塩とビニル化合物の反応(以下
アリル化反応と略記)において水分量が多すぎ
ると目的のハロゲン含有エチルベンゼン誘導体
の収率が悪い。一方ジアゾ化反応において水分
量が少すぎるとアニリンの鉱酸塩が溶解できず
にスラリー状溶液となり発熱反応であるジアゾ
化反応の除熱及び溶液の混合が困難になりジア
ゾカツプリングやフエノールの生成反応等の副
反応が生起する。ところが親水性溶媒を加えて
スラリーを溶解し系を均一にして反応を行う
と、混合および除熱が容易になり副反応が抑制
される。 (2) すでに述べた様にビニル化合物、例えばアク
リロニトリルは容易にラジカル重合を行う。本
反応においても原料のビニル化合物はポリマー
に変換されることが予想されたが、本発明の方
法では意外にも過剰に仕込んだビニル化合物も
大部分未反応物として反応混合液中に残存す
る。 (3) アニリンと亜硝酸塩、例えば亜硝酸ナトリウ
ムとの反応をビニル化合物の存在下で行つても
ジアゾ化反応は殆んど影響を受けない。またビ
ニル化合物も亜硝酸ナトリウムやジアゾ化反応
で生成したジアゾニウム塩によつて重合などの
変化をほとんど受けず、第二段のアリル化反応
に供されること。 (4) アクリロニトリル、アクリル酸エステル等の
低沸点ビニル化合物はアリル化反応終了後常圧
でも蒸留により重合することなく高収率で回収
することができる。その際低沸点親水性有機溶
媒も同様に蒸留によつて回収できる。 従つて低沸点の親水性有機溶媒および低沸点の
ビニル化合物を使用した場合、これら両者を分離
することなく蒸留で回収し、第一段の反応に戻し
て再使用することができる。 本発明者ら以上の様な発見をもとにして本発明
を完成した。 即ち第一発明はアニリンを親水性有機溶媒、鉱
酸水溶液および一般式 CH2=CH−W ……() (式中Wはニトリル基、カルボキシル基、低級ア
ルコキシカルボニル基、アミドカルボニル基を表
わす)で表わされるビニル化合物との混合液中、
亜硝酸塩によりジアゾ化してベンゼンジアゾニウ
ム塩とし、さらにこれを反応系から分離すること
なく、ハロゲンイオンおよび触媒としての銅化合
物の存在下で前記ビニル化合物およびハロゲンイ
オンと反応させることを特徴とする、一般式 (式中Xはハロゲン原子を、Wは前記同様の意味
を表わす)で表わされるハロゲン含有エチルベン
ゼン誘導体の製造方法を提供するものである。 この方法で用いる上記一般式()で表わされ
るビニル化合物は具体的にはアクリロニトリル並
びにアクリル酸、その低級アルキルエステル類お
よびアミドである。アクリル酸の低級アルキルエ
ステル類を用いる場合(従つてα−ハロゲノ−β
−フエニルプロピオン酸エステルを製造する場
合)の、低級アルコキシル基部分、即ち一般式
()および()中のYが低級アルコキシカル
ボニル基であるときの低級アルコキシル基部分と
しては、メトキシル基、エトキシル基、プロポキ
シル基およびブトキシル基等を例示することがで
きる。一般的にはメトキシル基またはエトキシル
基である。 この方法でジアゾ化時に使用される鉱酸水溶液
としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等の
ハロゲン化水素酸、もしくは硫酸、硝酸、リン
酸、過塩素酸等の酸素酸の水溶液またはそれらの
混合水溶液である。 この方法でジアゾ化反応はアニリン1モルに対
して少なくとも2モル以上の鉱酸を含む水溶液を
使用するが、第二段のアリル化反応において水分
量が多すぎるとアリル化の収率が低下することか
ら、ジアゾ化反応液中の鉱酸を含む水溶液の量も
自ら規制されてくる。即ち鉱酸酸性水溶液の量は
アニリン1モルに対して一般的には100mlから1.5
、好ましくは150mlから1、さらにより好ま
しくは200mlから600mlの範囲内である。もし親水
性有機溶媒を使用しないとすれば、特にこれら使
用量の下限の領域でアニリンと鉱酸との間で生成
したアニリニウム塩が系中に析出してスラリー状
になり液の混合およびジアゾ化反応で生成した反
応熱の除去が極めて困難になり、ジアゾニウム塩
の分解やジアゾカツプリング等の副反応が生起し
やすい。ジアゾ化反応に際して親水性有機溶媒を
加えてスラリーを溶解し系を均一にして亜硝酸塩
を加えていくと副反応も殆んど起こらず好適に反
応を行うことができる。 従つて第一発明において使用される有機溶媒と
しては親水性でかつジアゾ化反応時にアニリンの
鉱酸塩の実質的部分を鉱酸水溶液との混合溶液中
で溶解できるものが好ましい。またジアゾ化反応
およびアリル化反応に対しても妨害することなく
好適に使用できるものでなくてはならない。これ
らの条件を満足する溶媒としてはメタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等の低級ア
ルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン、エチレングリコールのモノ又はジアルキ
ルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン
類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、アセトニトリル等の非プロトン性極
性有機溶媒またはこれらの混合溶媒が例示され
る。 これら有機溶媒の使用量はアニリン1モルに対
して一般的には100mlから3、好ましくは150ml
から1.5、より好ましくは200mlから1の範囲
内である。 用いる亜硝酸塩としては亜硝酸ナトリウムを例
示することができる。 この亜硝酸塩はアニリンに対して化学量論上の
量を一般的に使用する。それよりも少ければジア
ゾ化の収率が悪くなるし、多すぎるとアリル化反
応において触媒である1価の銅イオンを2価に酸
化するため多量の銅触媒が必要となり経済的でな
い。亜硝酸塩はできるだけ少量の水に溶解したの
ち、これをアニリンの親水性有機溶媒−鉱酸酸性
水溶液混合液中に滴下しながら溶液を撹拌下ジア
ゾ化反応を行う。ジアゾ化反応の温度は一般的に
は約−30℃から約30℃、好ましくは約−10℃から
約20℃、より好ましくは約0℃から約10℃の範囲
内である。ジアゾ化反応は発熱反応であり、副反
応を防止するため、上記の温度範囲内になるよう
に反応液を冷却しながら反応を行う。反応時間は
亜硝酸塩溶液の滴下時間を含めて一般的には約30
分から約24時間程度の間に終了する。通常1時間
から5時間の範囲内である。 ジアゾ化反応が終了後、触媒として銅化合物を
加えてアリル化反応を行う。親水性有機溶媒とし
てアセトン等のケトン類を使用した場合は1価お
よび2価の銅化合物を使用できるが、他の親水性
有機溶媒を使用した場合は1価の銅化合物が好ま
しい。銅化合物としては例えば酸化第1銅、酸化
第2銅、塩化第1銅、塩化第2銅、臭化第1銅、
臭化第2銅、ヨウ化第1銅、ヨウ化第2銅、シア
ン化第1銅、シアン化第2銅、硫酸銅、硝酸銅、
酢酸銅などが多用される。これらのうち酸化第1
銅、塩化第1銅等の1価の銅化合物が特に好まし
い。これら銅化合物は粉末のままでも使用できる
が、適当な溶媒に溶解しても使用することができ
る。使用される触媒の量はジアゾニウム塩1モル
に対して通常約0.005モルないし約1モル、好ま
しくは約0.01モルないし約0.5モル、より好まし
くは約0.02モルないし約0.2モルの範囲内である。 1価の銅化合物を使用したとき、アリル化反応
はPH6以下の酸性条件下であればPHを特に調整す
ることなく行うことができる。従つて鉱酸酸性条
件下でアニリンをジアゾ化後、系中にハロゲンイ
オンが存在すれば、これに1価の銅化合物を加え
ることにより、ジアゾ化反応に続けてアリル化反
応を行うことができる。しかしながら、酢酸ナト
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等
の弱アルカリでジアゾ化終了液を一部中和したの
ち、弱酸性条件下でアリル化反応を行うことも可
能である。2価の銅化合物を使用する場合、これ
ら弱アルカリ物質を加えてPHを4ないし6の間に
保つてアリル化反応をすることが好ましい。 本発明の方法で生成するハロゲン含有エチルベ
ンゼン誘導体はハロゲン原子を溶液中から分子中
に取り込むので、ジアゾニウム塩に対して少くと
も等モル以上のハロゲンイオンが溶液中に存在す
ることが必要である。ハロゲンイオンとしては塩
素イオン、臭素イオンおよびヨウ素イオンを例示
することができる。従つてジアゾ化反応をハロゲ
ン化水素酸以外の鉱酸で行つた場合にはアリル化
に際してハロゲンイオンを含む物質を別途系中に
加えることが必要である。これらのものとして塩
酸、臭化水素酸もしくはヨウ化水素酸またはそれ
らの無機又は有機の塩基との塩が使用される。 この方法において、アリル化反応は銅化合物触
媒を加えることにより発熱的に進行する。ジアゾ
ニウム塩の分解、ビニル化合物の重合等の副反応
を避ける目的から、反応は冷却下に行うことが望
ましい。一般的には約−30℃から約50℃、好まし
くは約−10℃から約40℃、より好ましくは約0℃
から約30℃の範囲内で反応を行う。また触媒は上
記の温度範囲内に入るような速度で分割してまた
は連続的に逐次加えることが好ましい。 この方法のアリル化反応で用いられるビニル化
合物の量はジアゾニウム塩に対して、理論的には
等モル量であるが、この方法では過剰に仕込んだ
方が、ジアゾニウム塩基準の収率が高い。一般的
にはジアゾニウム塩1モルに対して約1ないし約
7モル程度好ましくは約1.5ないし約5モルの範
囲内である。 第一発明の方法ではアリル化反応終了後、目的
物のハロゲン含有エチルベンゼン誘導体は抽出等
の慣用の方法で回収することができる。 第二発明はアニリンを低沸点の親水性有機溶
媒、鉱酸水溶液および一般式 CH2=CH−Y ……() (式中Yはニトリル基、低級アルコキシカルボニ
ル基を表わす)で表わされる低沸点ビニル化合物
との混合液中、亜硝酸塩によりジアゾ化してベン
ゼンジアゾニウム塩とし、次いでこれを反応系か
ら分離することなくハロゲンイオンおよび触媒と
しての銅化合物の存在下で前記低沸点ビニル化合
物およびハロゲンイオンと反応させて、一般式 (式中Xはハロゲン原子を、Yは前記同様の意味
を表わす)で表わされるハロゲン含有エチルベン
ゼン誘導体を生成させ、反応混合液を蒸留に付し
て未反応の前記低沸点ビニル化合物を回収し、蒸
留残液から前記ハロゲン含有エチルベンゼン誘導
体を回収することを特徴とするハロゲン含有エチ
ルベンゼン誘導体の製造方法を提供するものであ
る。 この第二の発明の方法で用いる上記一般的
()で表わされる低沸点ビニル化合物は具体的
にはアクリロニトリル又はアクリル酸の低級アル
キルエステルである。アクリル酸の低級アルキル
エステルを用いる場合の低級アルコキシル基部
分、即ち一般式()および()中のYが低級
アルコキシカルボニル基であるときの低級アルコ
キシル基部分としては、メトキシル基、エトキシ
ル基、プロポキシル基およびブトキシル基等を例
示することができる。一般的にはメトキシル基ま
たはエトキシル基である。 第二発明の方法で使用する鉱酸水溶液およびそ
の使用量は第一発明の方法の場合と同様である。 第二発明の方法で使用する親水性有機溶媒およ
びその使用量等は第一発明の方法のそれと共通で
あるが、そのなかでも、アリル化反応終了後、混
合液から蒸留によつて容易に回収できる低沸点親
水性有機溶媒、即ちそれ自体の沸点の低い親水性
有機溶媒または、水もしくは上記一般式()で
表わされるビニル化合物またはこの両者の溶液と
共沸し、その共沸点の低い親水性有機溶媒が特に
好ましい。 これらの条件を満足する溶媒としては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
の低級アルコール類、テトラヒドロフラン、1,
2−ジメトキシエタン等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニ
トリル等の非プロトン性有機溶媒を例示すること
ができる。 この様な溶媒を用いたときは、これらの溶媒は
未反応低沸点ビニル化合物を蒸留によつて回収す
るとき同時に回収することができる。 ハロゲンイオンについては第一発明の方法の場
合と全く同様である。 アリル化反応終了後、反応液は反応生成物を含
む有機相と水相との二相を通常形成している。第
二発明の方法ではこのような反応混合液をそのま
ま蒸留または二相を分液後それぞれの相を別個に
蒸留することにより反応液中に存在する未反応の
ビニル化合物を回収する。 こうして回収されたビニル化合物は両発明の方
法の原料として使用することができる。有機溶媒
として低沸点親水性有機溶媒を用いると、これは
上述した様にビニル化合物と同時に回収される。
こうして回収されたビニル化合物と有機溶媒との
混合物はそのまま、本発明の両方法の原料である
ビニル化合物および有機溶媒として、またはそれ
らの一部として再使用することができる。 有機溶媒およびビニル化合物を留去した残留液
からは反応生成物を抽出、蒸留等の慣用の手段に
より回収することができる。 本発明の方法によればアニリンとビニル化合物
からフエニルアラニンの中間体であるハロゲン含
有エチルベンゼン誘導体を従来技術よりもはるか
に好収率で製造することができる。また各原料を
効率よく回収、再利用することができる。 以下、本発明を実施例により更に詳しく説明す
る。 実施例 1 アニリン55.8g(0.6モル)、25%塩酸水溶液
200ml、アセトン200ml、アクリロニトリル95.4g
(1.8モル)の混合液に、外部より0〜10℃に冷却
しながら撹拌下、亜硝酸ソーダ42.5g(0.615モ
ル)を蒸留水85mlに溶解した液を約2時間かけて
滴下した。滴下終了後さらに約1時間同温度で撹
拌した。そのあと反応混合液を外部より同温度に
冷却しながら、酸化第一銅の粉末5gを撹拌下
徐々に添加した。添加終了後10〜20℃でさらに約
2時間撹拌後、反応液をガスクロマトグラフイー
分析を行いα−クロロ−β−フエニルプロピオニ
トリルが収率89%で生成していることを認めた。 実施例 2〜8 実施例において、アセトンにかえて種々の溶媒
を使用して同様に反応を行つた。その結果を第1
表に示した。
【表】 実施例 9 実施例において酸化第一銅の粉末を塩化第一銅
5gの25ml濃塩酸水溶液に変えた以外は実施例1
と同様に反応を行つた。α−クロロ−β−フエニ
ルプロピオニトリルの収率は89%であつた。 実施例 10 実施例1において25%塩酸水溶液200mlにかえ
て40%硫酸300mlを使用し、さらにジアゾ化反応
終了後塩化ナトリウム40gを添加した以外は実施
例1と同様に行つた。α−クロロ−β−フエニル
プロピオニトリルの収率は83%であつた。 実施例 11 実施例1においてアクリロニトリルにかえてア
クリル酸メチル、アクリルアミド、もしくはアク
リル酸を、アセトンにかえてメタノールを使用し
た以外は実施例1と同様に反応を行つた。その結
果を第2表に示した。
【表】 実施例 15 実施例1において25%塩酸水溶液にかえて30%
臭化水素酸水溶液300ml、アセトンにかえてメタ
ノール400mlを用いた以外は実例例1と同様の方
法で反応を行つた。反応終了後、反応液のガスク
ロマトグラフイー分析からα−ブロモ−β−フエ
ニルプロピオニトリルが収率70%で生成している
ことを認めた。 実施例 16 実施例1において酸化第一銅による反応が終了
後、反応混合液を常圧で蒸留し、留出液としてア
クリロニトリル62g、アセトン185ml(仕込量に
対する回収率はそれぞれ65%、95%)を含む液を
回収した。回収したアクリロニトリルおよびアセ
トンは不足分を補充したのち前回と同じ操作を繰
り返して反応を行つた。第2回目のα−クロロ−
βフエニルプロピオニトリルの反応収率は86%で
あつた。 実施例 17〜21 実施例2、3、4、5、6において、実施例16
と同様にアクリロニトリルおよび溶媒を回収し、
それらを用いて繰り返し反応を行つた。それらの
結果を第3表に示した。
【表】 実施例 22 実施例12において実施例16と同様にアクリル酸
メチルおよびメタノールを回収し、それらを用い
て繰り返し反応を行つた。 アクリル酸メチルおよびメタノールの回収率は
それぞれ57%、95%であつた。また繰り返し反応
におけるα−クロロ−β−フエニルプロピオン酸
メチルエステルの反応収率は57%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アニリンを親水性有機溶媒、鉱酸水溶液およ
    び一般式CH2=CH−W(式中Wはニトリル基、カ
    ルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ア
    ミドカルボニル基を表す)で表わされるビニル化
    合物との混合液中亜硝酸塩によりジアゾ化してベ
    ンゼンジアゾニウム塩とし、反応系から分離する
    ことなくこれをさらにハロゲンイオン及び触媒と
    しての銅化合物の存在下で前記ビニル化合物と反
    応させることを特徴とする一般式 (式中Xはハロゲン原子を表わし、Wは前記同様
    の意味を表わす)で表わされるハロゲン含有エチ
    ルベンゼン誘導体の製造方法。 2 親水性有機溶媒が低級アルコール類、親水性
    エーテル類、親水性ケトン類又はその他の非プロ
    トン性の親水性極性有機溶媒である特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 3 親水性有機溶媒がメタノール、エタノール、
    プロパノール又はブタノールである特許請求の範
    囲第2項記載の方法。 4 親水性有機溶媒がテトラヒドロフラン、1,
    4−ジオキサン又はエチレングリコールのモノも
    しくはジアルキルエーテルである特許請求の範囲
    第2項記載の方法。 5 親水性有機溶媒がアセトンまたはメチルエチ
    ルケトンである特許請求の範囲第2項記載の方
    法。 6 親水性有機溶媒がN,N−ジメチルホルムア
    ミド、ジメチルスルホキシドまたはアセトニトリ
    ルである特許請求の範囲第2項記載の方法。 7 鉱酸水溶液がハロゲン化水素酸又は酸素酸の
    水溶液又はそれらの混合物の水溶液である特許請
    求の範囲第1項ないし第6項のいずれかの項記載
    の方法。 8 ハロゲンイオンが塩素、臭素またはヨウ素イ
    オンである特許請求の範囲第1項ないし第7項の
    いずれかの項記載の方法。 9 銅化合物触媒が1価の銅化合物である特許請
    求の範囲第1項ないし第8項のいずれかの項記載
    の方法。 10 アニリンを親水性有機溶媒、鉱酸水溶液お
    よび一般式 CH2=CH−Y (式中Yはニトリル基、低級アルコキシカルボニ
    ル基を表わす)で表わされる低沸点ビニル化合物
    との混合液中、亜硝酸塩によりジアゾ化してベン
    ゼンジアゾニウム塩とし、次いでこれを反応系か
    ら分離することなくハロゲンイオンおよび触媒と
    しての銅化合物の存在下で前記低沸点ビニル化合
    物およびハロゲンイオンと反応させて、一般式 (式中Xはハロゲン原子を、Yは前記同様の意味
    を表わす)で表わされるハロゲン含有エチルベン
    ゼン誘導体を生成させ、反応混合液を蒸留に付し
    て未反応の前記低沸点ビニル化合物を回収し、蒸
    留残液から前記ハロゲン含有エチルベンゼン誘導
    体を回収することを特徴とするハロゲン含有エチ
    ルベンゼン誘導体の製造方法。 11 親水性有機溶媒として低沸点の親水性有機
    溶媒を用い、反応終了後これを蒸留により、ビニ
    ル化合物とともに回収する特許請求の範囲第10
    項記載の方法。 12 低沸点の親水性有機溶媒が低沸点の低級ア
    ルコール類、親水性エーテル類、親水性ケトン
    類、又はその他の非プロトン性の親水性極性有機
    溶媒である特許請求の範囲第11項記載の方法。 13 低沸点の親水性有機溶媒がメタノール、エ
    タノール、プロパノールまたはブタノールである
    特許請求の範囲第12項記載の方法。 14 低沸点の親水性有機溶媒がテトラヒドロフ
    ラン、1,2−ジメトキシエタンである特許請求
    の範囲第12項記載の方法。 15 低沸点の親水性有機溶媒がアセトンまたは
    メチルエチルケトンである特許請求の範囲第12
    項記載の方法。 16 低沸点の親水性有機溶媒がアセトニトリル
    である特許請求の範囲第12項記載の方法。 17 鉱酸水溶液がハロゲン化水素酸もしくは酸
    素酸の水溶液またはそれらの混合物の水溶液であ
    る特許請求の範囲第10項ないし第16項のいず
    れかの項記載の方法。 18 ハロゲンイオンが塩素、臭素またはヨウ素
    イオンである特許請求の範囲第10項ないし第1
    5項のいずれかの項記載の方法。 19 銅化合物触媒が1価の銅化合物である特許
    請求の範囲第10項ないし第18項のいずれかの
    項記載の方法。
JP58189857A 1983-10-13 1983-10-13 ハロゲン含有エチルベンゼン誘導体の製造方法 Granted JPS6081143A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58189857A JPS6081143A (ja) 1983-10-13 1983-10-13 ハロゲン含有エチルベンゼン誘導体の製造方法
EP84112098A EP0140229B1 (en) 1983-10-13 1984-10-09 Process for producing a halogen-containing ethylbenzene derivative
DE8484112098T DE3473441D1 (en) 1983-10-13 1984-10-09 Process for producing a halogen-containing ethylbenzene derivative
US06/660,087 US4534909A (en) 1983-10-13 1984-10-12 Process for producing a halogen-containing ethylbenzene derivative

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58189857A JPS6081143A (ja) 1983-10-13 1983-10-13 ハロゲン含有エチルベンゼン誘導体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6081143A JPS6081143A (ja) 1985-05-09
JPH0410450B2 true JPH0410450B2 (ja) 1992-02-25

Family

ID=16248335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58189857A Granted JPS6081143A (ja) 1983-10-13 1983-10-13 ハロゲン含有エチルベンゼン誘導体の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4534909A (ja)
EP (1) EP0140229B1 (ja)
JP (1) JPS6081143A (ja)
DE (1) DE3473441D1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ290051B6 (cs) * 1995-08-21 2002-05-15 Fmc Corporation Způsob výroby ethyl-alfa-2-dichlor-5-[4-(difluormethyl)-4,5-dihydro-3-methyl-5-oxo-1H-1,2,4-triazol-1-yl]-4-fluorbenzenpropanoátu
US6234337B1 (en) * 1998-08-14 2001-05-22 H.J. Heinz Company Safe container end closure and method for fabricating a safe container end closure
JP5441913B2 (ja) * 2008-10-10 2014-03-12 株式会社トクヤマ カルボニルオキシ化合物の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2043084A5 (ja) * 1969-04-10 1971-02-12 Prb Nv
US4145362A (en) * 1969-04-10 1979-03-20 S.A. P R B En Neerlandais Prb N.V. Process for the arylation of olefines

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6081143A (ja) 1985-05-09
EP0140229A1 (en) 1985-05-08
EP0140229B1 (en) 1988-08-17
DE3473441D1 (en) 1988-09-22
US4534909A (en) 1985-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS62169755A (ja) テトラクロロ−2−シアノ安息香酸アルキルエステルの製造方法
JPH0410450B2 (ja)
JP4782436B2 (ja) 2−ヒドロキシエステル類の製造方法
JP2012246275A (ja) フェニルヒドラジン類の製造方法
JP2006131568A (ja) ヒドロキシナフトエ酸ヒドラジドおよびその誘導体ならびにその製造方法
KR100215228B1 (ko) N-메티롤 아크릴 아미드의 제조방법
JP3014180B2 (ja) 結晶状n−メチロールアクリルアミドの製造法
JPH0115497B2 (ja)
US5300675A (en) Process for synthesizing substituted cinnamic acid derivatives
CA2409853A1 (en) Method for the production of trifluoroethoxy-substituted benzoic acids
JP4968066B2 (ja) 4−アミノ−2−アルキルチオ−5−ピリミジンカルバルデヒドの製法
JP3042122B2 (ja) N−シアノアセトアミジン誘導体の製造方法
JPS6357574A (ja) イミダゾ−ル類の製造法
JPH0244472B2 (ja)
US6392083B2 (en) Process for producing salts of cyanobenzylamines
EP0138156B1 (en) Process for producing a halogen-containing ethylbenzene derivative
JP3412246B2 (ja) 2−ハロゲノ−1−アルケン誘導体の製法
JP4207270B2 (ja) シアノ安息香酸アルキルエステルの製造方法
JP4172072B2 (ja) シアノ安息香酸の製造方法
JP4212821B2 (ja) 高純度4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法
JPH08176048A (ja) ジペンタエリスリトールの製造方法
JPH0952855A (ja) 9−フルオレニルメタノール類の製造方法
JPS6323981B2 (ja)
JPH01242537A (ja) 2−フルオロビフェニル誘導体の製造方法
JP2000086610A (ja) シアノ安息香酸アミドの製造方法