JPH0410449B2 - - Google Patents

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JPH0410449B2
JPH0410449B2 JP13173083A JP13173083A JPH0410449B2 JP H0410449 B2 JPH0410449 B2 JP H0410449B2 JP 13173083 A JP13173083 A JP 13173083A JP 13173083 A JP13173083 A JP 13173083A JP H0410449 B2 JPH0410449 B2 JP H0410449B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は有機化合物の合成法に係り、特に液相
または気相下で酸素錯体により有機化合物を酸化
して新たな有機化合物を合成する方法に関する。
酸素分子を酸化剤とする有機化合物の酸化反応
は、酸素酸化により酸素官能基を導入する反応、
脱水素される反応またはC=C結合が開裂する反
応など、ほとんどの反応が全体として発熱反応で
あるにもかかわらず、酸素が多くの有機化合物と
非常に反応しにくいという特長がある。従つて有
機化合物を自動酸化する実用プロセスにおいて
は、遷移金属触媒を用いたり、基質と酸素、基
質、酸素、触媒の三者間に錯体を形成して酸素分
子または遷移金属−酸素分子を活性化することが
従来から行われている。種々の有機化合物の酸化
反応に用いられる工業的な触媒も、常温、常圧に
近い条件で反応可能なものが多く開発されている
が、反応時間、安全性等の面で多くの問題が残さ
れている。例えばアセトアルデヒドの酸化による
酢酸の合成法として、酢酸マンガンあるいは酢酸
コバルトを触媒としてアセトアルデヒドを、例え
ば1.2〜1.3atm、50〜70℃で空気酸化する方法が
知られているが、その反応は、Co()あるいは
Mn()からの電子移動過程を含む複雑なラジ
カル連鎖機構をとるとされる(代工業化学、五、
P157(昭49)朝倉書店)。しかし簡単に整理する
と、次に示した高原子価金属イオンの酸化力によ
るアルデヒドの酸化反応((1)式)を利用するもの
で、その際、還元されて生成した低原子価金属イ
オンをO2により酸化再生する反応((2)式)より
なるものと考えられる。
CH3CHO+2Co3++H2O →CH3COOH+2Co2++2H+ (1) 2Co2++2H++1/2O2→2Co3++H2O (2) (1)式の反応は、コバルトあるいはマンガンの酸
化力は強いために、すみやかに進むと考えられる
が、(2)式の酸素酸化による再生反応においては
O2の水に対する溶解度が小さいので、溶存O2
増加させ反応を促進するために加圧状態で反応を
行つている。また、反応器の気相には未反応の
O2が残存し、アセトアルデヒド、酢酸等との混
合爆発の危険があるため、N2等の不活性ガスを
常時気相部に通気するなど、安全に対してかなり
の配慮が必要である等の問題がある(改訂製造工
程図全集、P284(昭53)化学工業社)。
また、アセトアルデヒドの工業的な合成法とし
ては、(1)エタノール脱水素法および(2)エチレン酸
化法(ヘキスト法、ワツカー法)の2つに大別さ
れるが、前者は原料となるエタノールの原価が高
く、さらに高温(260〜290℃)を要するため、後
者のヘキスト法(1959年)およびワツカー法
(1960年)が主流になつている。このエチレン酸
化法は、ナフサから作られたエチレンを塩化第2
銅と塩化パラジウムを組合せた触媒を用いて酸化
するものであるが、塩化パラジウム錯体に対する
エチレンの配位力が強くないこと、塩化第1銅か
ら塩化第2銅への酸素酸化反応速度が早くないこ
となどにより、圧力10atm以上、温度100℃付近
という条件下で行われており、装置コスト、運転
コストが高くなることは避けられない。
以上のことから省エネルギの観点からは有機合
成反応の低温・低圧化を計ることが必要であり、
さらに安全に操作できるプロセスであることが特
に望ましい。
本発明の目的は、上記従来技術の欠点をなく
し、低温、低圧下で、しかも安全な方法で基質の
有機化合物を酸化して他の有機化合物を合成する
方法を提供することにある。
本発明は、一価の銅と、リン酸の素誘導体とか
らなる錯体に酸素を吸収させて酸素錯体を生成
し、この酸素錯体を用いて基質としての有機化合
物を酸化して新たな有機化合物を得ることを特徴
とする。
典型的には、本発明は、一価の銅とリンの酸素
酸誘導体としてトリス(ジメチルアミノ)ホスフ
インオキシド(別名ヘキサメチルホスホルアミ
ド、以下、HMPAと記す)を含む錯体またはそ
の溶液に酸素を吸収させ、生成した酸素錯体を基
質である有機化合物と接触させ、該有機化合物を
酸化させるものである。
以下、本発明に到つた経緯およびその原理につ
いてさらに詳細に説明する。
一価の銅化合物(例えばCu(I)Cl)溶液は、
一酸化炭素(CO)のCu(1)への配位によつてCO
を吸収するという特性をもつている。しかしCu
(1)化合物は難溶性であるためその高濃度化は困難
であつた。
本発明者らは、HMPAを銅化合物であるCu
(I)Clの可溶化剤として用い、Cu(I)Cl・
HMPA錯体(以下、L・Cu(I)Clと記す、こ
こでLはHMPA)を形成させ、Cu(I)Cl溶液
の高濃度化を達成し、CO吸収容量が著しく改良
された吸収駅およびそれを用いるCO分離、濃縮
プロセスを提案した(特開昭56−118720号、特開
昭57−19013号)。
ところで、この吸収液であるL・Cu(I)Cl溶
液は、COとともにO2を吸収すると濃い緑色にな
る。通常、Cu(1)化合物の溶液はO2を吸収すると、
下記(3)式の如く低原子価の一価の銅が、高原子価
状態の二価に酸素酸化されることから、本発明者
らは、当初、L・Cu(1)Cl溶液においても同様な
酸化反応が起こり、その結果緑色に変化したもの
と考えた。
Cu(1)+1/4O2+1/2H2O→Cu(2)+OH- (3) しかし、二価の銅化合物(Cu(2)Cl2)とHMPA
との錯体溶液の色は暗赤色であり、上述のような
酸化反応は起こらないことが分かつた。さらに、
それぞれの溶液の紫外吸収スペクトルを第1図に
示したが、L・Cu(I)Cl錯体溶液のスペクトル
1、該錯体溶液にO2を吸収させた溶液スペクト
ル2は、二価の銅錯体溶液(L・Cu(2)Cl2溶液)
のスペクトル3と全く異なつている。これらの結
果から、L・Cu(I)Cl溶液では、酸素を吸収し
ても、その酸素は液中のCu(1)をCu(2)に酸化する
ためには消費されず、Cu(1)に配位した、いわゆ
る酸素錯体として存在することが認められた。
この酸素錯体は、下式(4)に従つてO2を吸収し
生成する。
2L・Cu(1)Cl+O2→(L・Cu(1)Cl)2O2 (4) その組成はCu(1)Cl:O2==2:1でありまた、
Cu(1)に配位したO2は加熱によつて錯体から容易
に脱離せず、なおかつCu(1)をCu(2)に酸化しない
という特性をもつている。
一般に、金属イオンにO2等の小さな分子が配
位すると電子移動により分極化し活性化されるが
(M.M.Jones著、配位子の反応性と触媒作用
P165)、本発明者らが見出した上述のO2錯体にお
いても配位したO2は活性化されており、事実、
COと酸素を吸収したL・Cu(I)Cl錯体溶液に
おいて、100℃以下という低温下で、COがCO2
の酸素酸化されることが見出されている。また、
L・Cu(1)Cl溶液では液中のCu(1)Cl濃度を容易に
2mol/以上にすることができ、例えば1mol/
の濃度では溶液1中に10以上のO2を溶解
できることになる。このようなことから、この酸
素錯体を用いれば、有用な種々の有機化合物を、
低温低、低圧下で液相酸素酸化できるので、本酸
素錯体の利用によつて、有機化合物の新しい省エ
ネルギ形の合成法が可能となる。また、液中に吸
収されたO2は、前述のごとく気相に放出される
ことがないので、反応器気相部における有機物と
の混合爆発の危険も避けることが可能である。な
お、上記酸素錯体は通常、HMPA等の溶液とし
て用いられるが、固体として気相酸化に用いるこ
とも可能である。
本発明は、この新しい酸素錯体の特性を有機合
成反応に利用するものであり、低温、低圧下の条
件で、かつ安全に、基質としての有機物を酸化し
て新たな有機化合物を合成する方法を提供するも
のである。
本発明において、リンの酸素酸誘導体として
は、前述のHMPAのようはホスフインオキシド
類、リン酸エステル類があげられるが、特に
HMPAが好適である。
本発明は、一価の銅化合物(例えばCu(1)Clを
用いた例を示す)との錯体化合物(例えばL・
Cu(1)Cl)が、酸素を吸収して生成する錯体を用
いて基質としての有機物を酸素酸化するものであ
るが、反応後は酸素錯体がもとのL・Cu(1)Clに
もどり再び酸素を吸収して酸素錯体を生成する。
基質の有機化合物をアセトアルデヒドとした場
合、その反応は次式のように示される。
2L・Cu(1)Cl+O2→(L・Cu(1)Cl)2・O2 (4) 2CH3CHO+(L・Cu(1)Cl)2O2 →2CH3COOH+2L・Cu(1)Cl (6) このように、L・Cu(1)Cl化合物は、酸素錯体
を生成し、錯体中の酸素濃度を上げると同時に酸
素を活性化し、重要な有機化学品の合成に必要な
酸化反応をより低温、低圧化することを可能なら
しめるもので、酸素運搬体、さらには触媒として
作用する特性をもつている。従つて本発明方法
は、従来のように酸素で金属イオンを酸化し、生
成する高原子価金属イオンの酸化力を用いるもの
とは原理的に全く異なる方法である。
一価の銅に酸素が配位する酸素源としては、純
酸素である必要はなく、空気でもよい。なぜなら
ば、前述のL・Cu(I)Clは窒素と混合している
空気中の酸素でも、選択的に吸収し濃縮すること
ができるからである。このため液中の酸素濃度を
高くとることができ、コスト低減に役立つことが
できる。
反応温度は、余り低いと酸化速度が遅くなるの
で常温以上、好ましくは40℃以上であればよい
が、余り高くなると一価の銅が二価の銅への酸素
酸化反応がおきることがある。
反応圧力は、度い方が反応液中での有機化合物
の溶解量が増加するが、省エネルギ上は低い方が
好ましく、例えばアセトアルデヒドでは常圧で充
分な反応速度を示す。
一価の銅化合物としてはCu(1)X(X:陰イオ
ン)例えば塩化第1銅、臭化第1銅、ヨウ化第1
銅、硫酸第1銅等が用いられる。
本発明の錯体を溶液状態で用いる際の溶媒とし
ては、HMPAをはじめとして、脂肪族炭化水素、
芳香族炭化水素、エステル類など数多くの溶媒が
使用できる。具体的には、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類、ブタノールなどのアルコ
ール類、ブチルエーテル、ブチルセロソルブなど
のエーテル類、酢酸ブチルなどのエステル類、メ
チルイソブチルケトンなどのケトン類、ジメチル
ホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキ
シドなどのスルホキシド類、エチレングリコール
などのグリコール類、プロピレンカーボネートな
どのカーボネート類の一種または二種以上が使用
可能である。これらのうち、生成する有機化合物
との沸点差が大きく分離が容易であることおよび
前述の酸素錯体の安定化の点から、例えばアセト
アルデヒドから酢酸を製造する場合はHMPA、
ジメチルスルホランが好ましく、また一般に酸素
錯体の安定化の点では、ジメチルスルホランの他
に、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド等の配位性溶媒が好ましい。
酸素錯体と有機化合物のモル比は、量論比以上
(前述のアセトアルデヒドの場合は1:2)が好
ましいが、酸素錯体が過剰に存在すると、Cu(1)
のCu(2)への酸素酸化反応が上述の温度範囲で
徐々におき、触媒の劣化を生じることがある。
以上にのべた典型例としてのL・Cu(1)Xから
なる錯体溶液は、例えばCu(1)化合物をHMPAに
添加してL・Cu(1)X錯体を形成させたのち溶媒
で希釈することにより調製しても良く、またCu
(1)化合物、HMPAおよび溶媒を同時混合しても
調製可能である。
本発明方法は、アセトアルデヒドからの酢酸の
合成以外に、エチレンからアセトアルデヒド、エ
チレンからエチレンオキシド、エチレンと一酸化
炭素からアクリル酸、一酸化炭素から二酸化炭
素、メタノールからホルムアルデヒド、プロピレ
ンからアセトン、クメンからフエノールとアセト
ン、LPG、ブタン、ナフサ等から酢酸、プロピ
レンからアクロレイン、プロピレンまたはアクロ
レインからアクリル酸、プロピレンとアンモニア
からアクリロニトリル、エチレンと塩化水素から
塩化ビニル、エチレンと酢酸から酢酸ビニル、ベ
ンゼンから無水マレイン酸、トルエンから安息香
酸、ナフタリンから無水フタル酸、Γ−キシレン
から無水フタル酸、p−キシレンからテレフタル
酸、シクロヘキサンからシクロヘキサノールなど
の種々の合成反応に応用することが可能である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
実施例 1 内容積1000mlの反応管に塩化第1銅(以下、
Cu(1)Clと記す)5g(50ミリモル)および
HMPA515gを仕込み、0.1mol/のCu(1)Cl・
HMPA錯体溶液500mlを調製した。これに25℃、
常圧下で空気1500mlを通気したところ280ml
(12.5ミリモル)のO2が吸収され、O2錯体濃度
0.025mol/の溶液が得られた。その後窒素ガ
スを通気したが、反応器の気相部に残存していた
O2除かれたのみで、液中のO2錯体からのO2の脱
離は認められなかつた。この酸素錯体溶液にアセ
トアルデヒド(CH3CHO)を13g(295ミリモ
ル)を添加し、常圧下、反応温度を40℃として加
温した。2時間反応させた後、反応液を冷却し、
生成物をガスクロマトグラフイーで分析した。そ
の結果、酢酸が3.0g(50ミリモル)生成してい
た。アセトアルデヒドとO2錯体の反応は前述の
(3)式に従い、かつ本実施例においてアセトアルデ
ヒドが過剰に存在するので酢酸の生成量はO2
体濃度で規制される。従つて本実施例において、
CH3CHOの酢酸への転化率をO2錯体濃度基準で
示すとほぼ100%となり、酸化反応が定量的に進
むことがわかつた。
実施例 2 反応温度を60℃とし、1時間反応させる以外
は、実施例1と同様にして反応を行つた。その結
果、酢酸が3.0g(50ミリモル)生成しており、
反応温度を40℃から60℃に上げることにより、反
応速度が大となり、短時間で収率ほぼ100%に達
することがわかつた。
実施例 3 実施例1と同様な方法で、アセトアルデヒド
0.9g(20ミリモル)を添加し、反応温度60℃で
反応を行つた。この場合は、O2錯体が過剰に存
在するので、酢酸収率は、アセトアルデヒド濃度
で規制される。本実施例において、アセトアルデ
ヒド濃度基準で酢酸収率を求めたところ、この場
合もほぼ100%となり、先の実施例とともに、反
応が定量的に進むことが認められた。
実施例 4 実施例1において、アセトアルデヒドを、Cu
(1)Cl・HMPA溶液に添加しておき、その後、空
気を通気して、実施例1と同じ反応条件で酸化実
験を行つたが、反応率はO2濃度基準で100%であ
つた。
本発明により、アセトアルデヒドを酸化して酢
酸を合成する方法は、従来法よりも、低温、低圧
下でより安全な点ですぐれており、さらに経済的
および操作性からも有効な方法であることがわか
る。
実施例 5 10mlの反応管に塩化第1銅(以下、CuClと記
す)0.05g(0.5ミリモル)およびHMPA3.3g
(18ミリモル)仕込み、Cu(1)Cl・HMPA錯体溶
液3.3mlを調製した。さらに他の10mlの反応管に
塩化パラジウム(以下、PdCl2と記す)0.013g
(0.07ミリモル)およびアセトニトリル
(CH3CN)1.3g(32ミリモル)仕込み、Pd(1)
Cl2・(CH3CN)2錯体溶液1.7mlを調製した。その
後、両者を混合してCu(1)Clとして0.1mol/、
Pd(2)Cl2として0.015mol/の触媒溶液5mlを調
製した。これに25℃常圧下で空気を8mlを通気し
たところ1.3ml(0.06ミリモル)のO2が吸収され、
O2錯体(式(5)における(L・Cu(1)2O2)濃度
0.012mol/の溶液が得られた。その後、窒素
ガスを通気したが、反応管中の気相部に残存して
いたO2が除かれたのみで、液中のO2錯体からの
O2の脱離は認められなかつた。この操作の後、
エチレンを、同じく25℃、常圧下で50ml通気した
ところ、18mlのエチレンが吸収され、液中のエチ
レン濃度は0.16mol/となつた。その後、直ち
に60℃に加温し、30分間反応させた後、反応液を
冷却した。生成物をガスクロマトグラフイーで分
析したところ、CH3CHOが0.096ミリモル生成し
た。本実施例において、CH3CHOへの転化率を
O2錯体濃度基準で示すと80%であつた。
実施例 6 反応温度40℃および90℃で30分間反応させる他
は実施例5と同様にして反応を行つた。その結
果、CH3CHOの収率は、O2錯体濃度基準で40℃
の場合が32%、90℃の場合が51%であつた。特に
90℃の場合、反応器気相部へエチレンが脱離して
いることが認められ、また液中の一部のCu(1)が
Cu(2)へと酸素酸化され、触媒活性を失つている
ことが認められた。
実施例 7 アセトニトリルをベンゾニトリルに置き換える
他は実施例5と同様に反応を行つた。その結果、
CH3CHOの収率は98%であり、アセトニトリル
の場合よりも高い収率が得られた。
実施例 8 CuCl、PdCl2、HMPAおよびCH3CNを、10ml
の反応管に仕込み、実施例5と同様な組成の触媒
溶液5mlを調製した。これに、実施例1と同様な
操作で、O2およびエチレンを通気したところ、
液中のO2およびエチレンは実施例1と同様の組
成になつた。これを、実施例5と同じ60℃、30分
間反応させたところ、CH3CHOの収率はO2錯体
基準で79%であり、実施例5と有意の差は認めら
れなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に用いられる錯体に関する紫
外線吸収スペクトルを示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一価の銅と、リンの酸素酸誘導体とからなる
    錯体に酸素を吸収させて酸素錯体を生成し、この
    酸素錯体を用いて基質としての有機化合物を酸化
    して新たな有機化合物を得ることを特徴とする有
    機化合物の合成法。 2 特許請求の範囲第1項において、前記リンの
    酸素酸誘導体はトリス(ジメチルアミノ)ホスフ
    インオキシドであることを特徴とする有機化合物
    の合成法。 3 特許請求の範囲第1項および第2項におい
    て、前記酸素錯体は有機溶媒中で形成されたもの
    であることを特徴とする有機化合物の合成法。
JP13173083A 1983-07-19 1983-07-19 有機化合物の合成法 Granted JPS6023327A (ja)

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