JPH0410433Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両を懸架するサスペンシヨン用アク
チユエータに関し、更に詳しくは内部にチエツク
弁を内蔵した自動車等のハイドロニユーマテイツ
クサスペンシヨン用アクチユエータに関する。

この種従来のハイドロニユーマテイツクサスペ
ンシヨンはシヨツクアブソーバからなるアクチユ
エータとアキユームレータとを有し、アクチユエ
ータの一方の油室は油圧回路を介して油圧源に接
続され、この油圧回路中に圧油を供給して車高を
アツプさせる時には絞らず、圧油を排出して車高
をダウンさせる時に絞るチエツク弁を組み込んで
いるものが知られている。しかしながら、油圧回
路中に上記のチエツク弁を組み込むことはサスペ
ンシヨンシステムの構造が複雑化し、コストアツ
プとなり、又チエツク弁の配置スペースが問題と
なり、又は配管が損傷して急激に車高がダウンし
てしまうおそれが生じてしまうおそれがあつた。

従つて本考案の目的はサスペンシヨンシステム
のコンパクト化、低コスト化を図り、サスペンシ
ヨンシステムの信頼性向上、即ち油圧回路等のシ
ステムが損傷しても急激な車高の下降を確実に防
止できる車高を懸架するサスペンシヨン用アクチ
ユエータを提供することである。

本考案はこの目的達成の為、シリンダ内にピス
トンを介してピストンロツドが摺動自在に挿入さ
れ、シリンダ内にはピストンによつて二つの油室
が区画され、一方の油室はそれぞれ油圧源とアキ
ユームレータにそれぞれ通孔を介して接続されて
いるサスペンシヨン用アクチユエータに於て、前
記油圧源と一方の油室とを通じさせる通孔の途中
に圧油供給時には自由流を保証するチエツク弁と
圧油排出時には流れを制限する絞り弁とを設け、
更に前記チエツク弁と絞り弁とを前記サスペンシ
ヨン用アクチユエータ内のシリンダヘツド部材に
設けた通孔の口端に設けたことを特徴とするもの
である。

以下本考案の実施の態様を図面について説明す
る。

第１図は本考案の好適な一実施例に係るアクチ
ユエータに係る。

これはシリンダ３１内にピストン３２を介して
ピストンロツド３３が摺動自在に挿入され、ピス
トンロツド３３はシール４５とベアリング３４を
介して外部に突出している。

ピストン３２はシリンダ３１内を二つの油室３
５，３６に区画し、二つの油室３５，３６はピス
トン３２に設けた可変ピストンバルブ３７，３８
を介して通じている。

シリンダ３１の端部に設けたシリンダヘツド部
材３９には二つの通孔４０，４１が形成され、一
方の通孔４０はアキユームレータ１１の油室１２
に通じ、他方の通孔４１は油圧回路における回路
２４を介して油圧源に接続されている。

シリンダヘツド部材３９の通孔４１の口端には
ハウジング４２を設け、このハウジング４２には
圧油供給時には自由流を保証するチエツク弁４３
と圧油排出時には流れを制限する絞り弁４４とを
並列に設けている。

車高アツプ時には通孔４１より圧油が導かれ、
この時圧油を絞ることなくチエツク弁４３よりス
ムースに圧油が油室３５に流出する。他方車高を
ダウンをする時には油室３５の圧油が絞り弁４４
を介して絞られながら通孔４１よりタンクに戻さ
れ、車高の急激なダウンを防止できるものであ
る。

アキユームレータ１１は公知のようにカバー１
３内にダイヤフラム１５を介してガス室１４を油
室１２に区画されている。

第１図にはアクチユエータを油圧源に接続した
状態の油圧回路図が示されている。

即ち、通孔４１を回路２４とパイロツトチエツ
クバルブ２５とレベリングバルブ等のソレノイド
切換バブル２６と介してポンプ２７又はタンク２
８に選択的に通じさせている。尚、２９はチエツ
クバルブ、３０はリリーフバルブである。

車高をアツプさせる場合には第１図に於て、切
換バルブ２６が上側ポジシヨンに切換わり、これ
によりポンプ２７からの圧油がチエツクバルブ２
５、回路２４を介して通孔４１に導入され、更に
チエツク弁４３をスムースに開いて油室３５に流
出し、これによりピストンロツド３３が伸長し、
ピストンロツド３３の抜け出し体積分の油はアキ
ユームレータ１１の油室１２より油室３５に供給
され、ガス室１４は拡大する。他方車高を下降さ
せる場合には切換バルブ２６を下側ポジシヨンに
切換える。この時チエツクバルブ２５はポンプ２
７からのパイロツト圧で開き、油室３５の油は絞
り弁４４−通孔４１−回路２４−チエツクバルブ
２５を介してタンク２８に戻される。この場合ピ
ストンロツド３３の侵入量体積分のオイルは通孔
４０を介してアキユームレータ１１の油室１２に
戻され、ガス室１４を圧縮する。

しかして、車高アツプ時にはポンプ２７より供
給された圧油はチエツクバルブ４３より絞られる
ことなく油室３５に流出し、又、車高ダウン時に
は油室３５の圧油は絞り弁４４によつて絞られる
から単位時間当りの排出量が減少し、車高が急激
にダウンするのを防止できる。

第２図はハウジング４２内に組み込んだチエツ
ク弁４３と絞り弁４４の実施態様を示す。即ち、
ハウジングａに通孔ｂと絞り弁たるオリフイスｃ
とを並列に設け、通孔ｂの出口シート面にチエツ
ク弁ｄが開閉自在に配置され、チエツク弁ｄはシ
ートｅとスプリングｆとで閉じ方向に附勢された
ものである。

同じく第３図はチエツク弁４２と絞り弁４４の
他の実施態様を示す。

これはハウジングｇ内に通孔ｈと設け、この通
孔ｈの口端に絞り弁たるオリフイスｉを設け、更
にこのオリフイスｉに対向して板状のチエツク弁
ｋが開閉自在に配置され、このチエツク弁ｋの中
央にオリフイスｉと連通するオリフイスｇを設け
たものである。

チエツク弁ｋはスプリングｌで閉じ方向に附勢
されている。

以上のように、本考案は車高アツプ時に供給圧
油を絞らず、車高ダウン時に排出油を絞るバルブ
をアクチユエータ内に内蔵化して組み込んだ為
に、サスペンシヨンの油圧回路システムの構成が
簡素化され、全体のシステムがコンパクトとな
り、回路の設置をスペースが制約されず、コスト
ダウンも達成でき、サスペンシヨンシステムの信
頼性向上、即ち、回路等のサスペンシヨンシステ
ムの一部が損傷しても圧油が流出して車高が急激
に下降するのを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施態様にアクチユエータ
の縦断正面図と油圧回路図、第２図、第３図はチ
エツク弁と絞り弁の各実施態様に係る縦断正面図
である。 ３１……シリンダ、３２……ピストン、３３…
…ピストンロツド、３５，３６……油室、１１…
…アキユームレータ、４０，４１……通孔、４３
……チエツク弁、４４……絞り弁、３９……シリ
ンダヘツド部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダ内にピストンを介してピストンロツド
   が摺動自在に挿入され、シリンダ内にはピストン
   によつて二つの油室が区画され、一方の油室はそ
   れぞれ油圧源とアキユームレータにそれぞれ通孔
   を介して接続されているサスペンシヨン用アクチ
   ユエータに於て、前記油圧源と一方の油室とを通
   じさせる通孔の途中に圧油供給時には自由流を保
   証するチエツク弁と圧油排出時には流れを制限す
   る絞り弁とを設け、更に前記チエツク弁と絞り弁
   とを前記サスペンシヨン用アクチユエータ内のシ
   リンダヘッド部材に設けた通孔の口端に設けたこ
   とを特徴とするサスペンシヨン用アクチユエー
   タ。