JPH04103810U - 化粧料容器内蔵収容体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 複数個の化粧料容器を整然とした状態で収容
することができ、振動等が加えられても初期の収容状態
を維持し、しかも化粧料容器を簡単に取り出すことがで
きる。 ［構成］ 化粧料容器６の下端外周の部分に周方向に所
定間隔で一対の嵌合突条１３を形成した。保持板７の表
面に上記化粧料容器６の下端部分を収容しうる凹部１７
を形成し、この凹部１７の周壁の上端部に上記嵌合突条
１３と係合して抜け止めする一対の抜け止め突起１８を
周方向に所定間隔で設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、化粧料を収容した化粧料容器と、この化粧料容器の複数個を保持 する保持体とを備えた化粧料容器内蔵収容体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に日焼けによるしみやそばかすを防止するための薬用パウダーは、図７に 示すようなプラスチツク製の容器本体１と、アルミニウム製のシール蓋２とで構 成されたカプセル状の化粧料容器３に１回使用量分ずつ収容されている。そして 、この化粧料容器３は、複数個を箱状容器４の上面に形成された複数個の収容凹 部５にそれぞれ収容された状態で外箱等で包装され店頭等に陳列されている。こ の化粧料容器３の薬用パウダーを使用する際には、まず収容凹部５から化粧料容 器３を１個取り出し、シール蓋２を容器本体１から剥がし取る。そして、この容 器本体１内のパウダーを掌等に移し水等で溶かし、これを顔面全体または一部に 塗布することが行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記箱状容器４では、化粧料容器３を収容凹部５に固定するこ とができないため、搬送等の振動によつて化粧料容器３が収容凹部５から外れて ばらばらになりやすいという欠点を有している。また、上記箱状容器４の収容凹 部５に収容された化粧料容器３を取り出す場合、化粧料容器３と収容凹部５との 間に隙間がないため、化粧料容器３を取り出しにくいという欠点も有している。

【０００４】 この考案は、このような事情に鑑みなされたもので、複数個の化粧料容器を整 然とした状態で収容することができるとともに振動等が加わつてもその収容状態 を維持し、しかも化粧料容器が取り出しやすい化粧料容器内蔵収容体の提供をそ の目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、この考案の化粧料容器内蔵収容体は、化粧料容器 の下端外周の部分に周方向に所定間隔で一対の嵌合突部を形成し、上記化粧料容 器を起立状態で保持する保持板の表面に上記化粧料容器の下端部分を収納しうる 凹部を形成し、上記凹部の周壁の上端部に、上記嵌合突部と係合して抜け止めす る一対の抜け止め突部を周方向に所定間隔で設けたという構成をとる。

【０００６】

【作用】

すなわち、この考案の化粧料容器内蔵収容体は、下端外周の部分に一対の嵌合 突部が形成された化粧料容器の下端部分を、保持板の表面の凹部に収納している 。そして、上記凹部の周壁の上端部に周方向に設けた一対の抜け止め突部が上記 化粧料容器の嵌合突部に係合して抜け止めし上記保持板に上記化粧料容器を固定 している。上記保持板から上記化粧料容器を取り外す場合には、上記化粧料容器 を周方向に回転させ、化粧料容器の嵌合突部を凹部の抜け止め突部が形成されて いない位置まで移動させる。この状態から化粧料容器を上方に持ち上げて凹部か ら化粧料容器を取り出すことが行われる。

【０００７】 つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳しく説明する。

【０００８】

【実施例】

図１はこの考案の化粧料容器内蔵収容体の一実施例を示している。この化粧料 容器内蔵収容体は、プラスチツク製で短い棒状の化粧料容器６と、プラスチツク 製で上記化粧料容器６を切り状態で取り外し自在に固定保持する保持板７とで構 成されている。なお、８は透明プラスチツク製の箱状の蓋体で、化粧料容器６が 固定保持された保持板７の上面を被うようになつている。

【０００９】 上記化粧料容器６は、図２に示すように、下端側に向かつて開放する収容部９ が形成され上端側が中実部１０に残された容器本体１１と、上記収容部８の開口 を閉塞するアルミニウム製のシール蓋１２とで構成されている。上記容器本体１ １の外周下端には、軸に対して対称に嵌合突条１３が形成されており、この嵌合 突条１３，１３の間が切欠凹部１４になつている（図３参照）。１５は薄肉部で 、上記容器本体１１の外周面の略中央部に周方向に形成され、容器本体１１の上 端部分を切り離し可能にしている。なお、上記収容部９には、化粧料容器６を起 立させた状態で上記薄肉部１５を超えない量の化粧料１６が収容されている。

【００１０】 上記化粧料容器６の複数個を起立状態で取り外し自在に固定保持する保持板７ は、図１に示すように、その表面に円形状の凹部１７が複数個並設されている。 これら凹部１７の周壁の上端部には、図３に示すように、化粧料容器６の切欠凹 部１４に対応する部分に抜け止め突起１８が突設されている。この抜け止め突起 １８は、図２に示すように、化粧料容器６の下端部分を凹部１７に収納した状態 で嵌合突条１３を抜け止めするようになつている。

【００１１】 このように構成された化粧料容器内蔵収容体では、保持板７に複数個の化粧料 容器６をつぎのようにして収納固定する。まず、化粧料容器６の嵌合突条１３を 、図３に示すように、保持板７の凹部１７の抜け止め突起１８が形成されていな い部分に位置合わせして化粧料容器６の下端部分を凹部１７に収納する。つぎに 、この状態から、図４に示すように、化粧料容器６を図の矢印方向に約９０度回 転させて、図２に示すように、嵌合突条１３を抜け止め突起１８に係合させて抜 け止めし化粧料容器６を凹部１７に固定する。そして、化粧料容器６の複数個を 固定した保持板７の上面に蓋体８を被せて店頭等に陳列することが行われる。こ の化粧料容器内蔵収容体を購入して化粧料容器６内の化粧料１６を使用する場合 、まず、蓋体８を取り外し、手指で化粧料容器６の上端部分を持つて図４の矢印 方向とは逆方向に約９０度回転させて嵌合突条１３を抜け止め突起１８が形成さ れていない部分に移動させる。これにより、化粧料容器６の保持板７への固定状 態が解除され、この状態の化粧料容器６を手指で上方に持ち上げて化粧料容器６ を保持板７から取り外すことが行われる。そして、この取り外した化粧料容器６ の上端部分を一方の手指で持ち、他方の手指で下端部分を持ち、この状態から薄 肉部１５が折曲部分になるように上端側を折り曲げて化粧料容器６の薄肉部１５ の上部側を切り離す。これにより、化粧料容器６が、薄肉部１５で開口した状態 となり、この開口から化粧料１６を掌等に取り出して使用することが行われる。

【００１２】 このように、上記化粧料容器内蔵収容体では、複数個の化粧料容器６が保持板 ７の各凹部１７に固定収容されるため、搬送時等に振動や衝撃等が生じてもばら ばらになることがない。また、化粧料容器６を所定の角度周方向に回転させるだ けで化粧料容器６の保持板７への固定が解除できるため、必要な個数の化粧料容 器６を簡単に保持板７から取り外すことができる。さらに、保持板７から化粧料 容器６を取り外す際の回転により、収容部９の上部側に移動していた化粧料１６ が自動的に落下するため、化粧料容器６の上端部分を切り離しても化粧料１６が 飛び散らない。また、化粧料容器６の上端部分の中実部１０が、化粧料容器６を 薄肉部１５で切り離す際に生じる応力を吸収するため、薄肉部１５以外の部分で 折れることなく円滑に切り離すことができる。

【００１３】 図５および図６はこの考案の化粧料容器内蔵収容体の他の実施例を示している 。この化粧料容器内蔵収容体は、上記実施例と同様に化粧料１８が内部の収容部 ９に収容された化粧料容器６ａと、この化粧料容器６ａの複数個を起立状態で取 り出し自在に固定保持する保持板７ａとで構成されている。上記化粧料容器６ａ の容器本体１１ａは円錐台状体１７の上端部に球状体１８が形成され、円錐台状 体１７と球状体１８の境界部が球状体１８を切り離すための薄肉部１９に形成さ れている。そして、上記容器本体１１ａの外周下端の軸対称の部分には、嵌合用 突起２０が突設されている。また、上記保持板７ａには、上記実施例と同様に円 形状の凹部１７ａが形成されており、この凹部１７ａの周壁の上端部に、上記容 器本体１１ａの嵌合用突起２０が通過しうる空間を残して抜け止め部２１が周方 向に形成されている。それ以外はこの化粧料容器内蔵収容体は上記実施例と同様 に構成され、上記実施例と同様の作用効果を有している。

【００１５】 なお、上記各実施例では、容器本体１１，１１ａを切り離して化粧料１８を取 り出す化粧料容器６，６ａであるが、これに限定されるものではない。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように、この考案の化粧料容器内蔵収容体は、化粧料容器と保持板とで 構成され、上記化粧料容器の下端外周の部分に周方向に所定の間隔で一対の嵌合 突部が形成され、上記保持板の表面に上記化粧料容器の下端部分を収納しうる凹 部が形成されている。そして、上記化粧料容器の下端部分を上記凹部に収納させ た状態で上記嵌合突部に係合して抜け止めする一対の抜け止め突部が上記凹部の 周壁の上端部に周方向に所定間隔で設けられている。したがつて、上記保持板の 凹部に化粧料容器を保持板に固定することができるため、振動および衝撃等が加 えられてもばらばらになることがなく常に化粧料容器を整然とした状態で保持で きる。また、保持板に固定されている化粧料容器は、所定の角度だけ周方向に回 転させると、抜け止め突部での嵌合突部の係合を解除することができるため、化 粧料容器を必要な数だけ保持板から簡単に取り外すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】上記実施例の要部の縦断面図である。

【図３】上記実施例の使用態様を示す斜視図である。

【図４】上記実施例の使用態様を示す斜視図である。

【図５】この考案の他の実施例の使用態様を示す斜視図
である。

【図６】上記実施例の要部の縦断面である。

【図７】従来例を示す斜視図である。

【符合の説明】

６ 化粧料容器 ７ 保持板 １３ 嵌合突条 １７ 凹部 １８ 抜け止め突起

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 化粧料容器６の下端外周の部分に周方向
   に所定間隔で一対の嵌合突部１３を形成し、上記化粧料
   容器６を起立状態で保持する保持板７の表面に上記化粧
   料容器６の下端部分を収納しうる凹部１７を形成し、上
   記凹部１７の周壁の上端部に、上記嵌合突部１３と係合
   して抜け止めする一対の抜け止め突部１８を周方向に所
   定間隔で設けたことを特徴とする化粧料容器内蔵収容
   体。
2. 【請求項２】 空間を残した状態で化粧料１８を収容し
   た化粧料容器６を切り離すために薄肉部１５を周壁面に
   形成した請求項１記載の化粧料容器内蔵収容体。