JPH038163Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、マニキユア等の液体を充填した柱
状容器の収納ケースに関するものである。

マニキユア、マスカラ、アイシヤドウなどの化
粧品には、色が異なる多くの種類が存在する。こ
れらの各化粧品は、通常、数種類を一セツトとし
てケース内に収納してあり、その収納が整列して
収納し得るよう化粧容器として円柱状のものを採
用している場合がきわめて多い。

ところで、上記のような化粧品は、容器のキヤ
ツプに筆を取付け、その筆先に浸み込ませた化粧
液、例えばネイルエナメルを爪に塗布する場合
に、口が開放した化粧容器を化粧台上などに起立
させるようにしているため、化粧容器が不安定で
倒れることもあり、また、筆先に化粧液をつける
場合にその都度容器を保持する必要があるなどの
不都合がある。

そこで、この考案は上記の不都合を解消し、複
数の柱状容器を整列して収納することができると
共に、キヤツプを取り外した容器を起立状態に安
定よく保持することができるようにした柱状容器
の収納ケースを提供することを目的としている。

この目的達成のため、この考案は、開閉可能な
蓋を有するケース体の底板上面と蓋の内面いずれ
か一方に複数の支持片を並列して設け、各支持片
の上面には対向する支持片に向けて下り勾配をも
つて傾斜する支持部を設けると共に、対向する支
持片の対向内面に上記ケース体の内部に収納する
柱状容器の端部が嵌合可能な係合凹部を設けた構
成としたものである。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

第２図に示すように、いま例えば筒状キヤツプ
１の両端から突出する一対の筆軸２の両端に筆先
３を取付け、そのキヤツプ１の両端に液体容器
４、４をねじ結合した柱状容器５の収納ケースを
例にとつて説明する。

上記収納ケースは、ケース体１０を備え、その
ケース体１０は、底板１１の外周から周壁１２を
起立し、その周壁１２の上縁にフランジ１３を設
け、上記フランジ１３の一部に切欠部１４を形成
し、その切欠部１４に係合突起１５を設けてあ
る。また、フランジ１３には切欠部１４の形成部
と対向する位置に折り曲げ可能な一対の連結片１
６を介して蓋１７が形成され、その蓋１７を回動
してケース体１０上に重ねると、蓋１７に設けた
操作片１８が上記係合突起１５に係合するように
なつている。なお、蓋１７は通常コンパクト類と
同様にピン打蝶番によつて開閉可能に取付けても
よい。

前記ケー体１０の底板１１の上面には、複数の
支持片１９が並列配置に形成されている。この各
支持片１９は第２図に示すように円弧状に形成さ
れて対向する支持片１９の対向内面に半円状の係
合凹部２０が設けられ、この係合凹部２０は対向
する支持片１９の係合凹部２０とで円形空間を形
成し、対向する支持片１９間に前記柱状容器５の
端部を挿入すると、上記係合凹部２０の内面が柱
状容器５の端部外周に密着するようになつてい
る。また、支持片１９の上面には、対向する支持
片１９に向けて下り勾配をもつて傾斜する支持部
２１が設けられ、対向する支持片１９間に柱状容
器５の軸方向の一部を嵌合すると、その柱状容器
５の外周一部に上記支持部２１が沿うようになつ
ている（第３図参照）。

なお、第２図および第３図に示す符号２２は爪
やすりの収納部を示す。

いま、ケース体１０の内部に柱状容器５を収納
し、その柱状容器５の軸方向の一部を対向する支
持片１９間に嵌合すると、上記支持片１９が仕切
りの役目をし、複数の柱状容器５を整列した状態
に収納することができる（第２図参照）。

なお、支持片１９の傾斜上部の高さを柱状容器
５の半径より高くし、その支持片１９の傾斜上部
を対向する支持片１９に向けて屈曲させることに
より、対向する支持片１９間に収納した柱状容器
５をより安定よく支持することができ、その支持
片１９を仕切りとホルダーの両方の役目をもたせ
ることができる。

また、柱状容器５を取り出し、キヤツプから取
り外した液体容器４の底を対向する支持片１９間
に挿入すると、支持片１９の係合凹部２０が上記
液体容器４の端部外周に密着して対向する支持片
１９が上記液体容器４を両側から挾持するため、
液体容器４をケース体１０の底板１１上に起立す
る状態に安定よく支持することができる（第１図
参照）。このため、液体容器４内に筆先３を挿入
する作業が片手で行なうことができ、液体容器４
が倒れるという不都合を解消することができる。

なお、底板１１上に起立させる液体容器４の安
定性を向上させるため、対向する支持片１９間の
間隔を液体容器４の外径寸法より僅かに小さくし
てその支持片１９で液体容器４を弾性保持し得る
ようにしておくのが好ましい。

図示の実施例では、底板１１の上面中央部に複
数の支持片１９を一列に設け、その対向する支持
片１９で柱状容器５の長さ方向中央部を支持可能
としたが、上記支持片１９の数および形成位置は
これに限定されるものではない。

また、上記支持片１９の係合凹部２０の形状を弧
状としたがその形状も図示例に限定されるもので
はなく、ケース体１０の内部に収納する柱状容器
５の形状に応じて適宜の形状を採るようになる。

例えば、柱状容器５が角柱状の場合は、対向す
支持片１９の対向内面に第４図に示すように角形
の係合凹部２０を形成して対向する係合凹部２０
間に角形の空間を設け、その支持片１９の上側に
対向する支持片１９に向けて下り勾配をもつて傾
斜する支持部２１を設けるようにする。そして、
柱状容器５を起立させる場合には、対向する支持
片１９間に柱状容器５の底部を挿し込み、また、
ケース体１０の内部に収納する場合は、対向する
支持片１９の支持部２１で柱状容器５の隣り合う
面の一部を支持するようにする。第４図および第
５図に示すように、支持片１９の傾斜上部の両端
に突部２３を設け、その突部２３の内面に柱状容
器５の角部が嵌合可能な係合面２４を形成してお
くと、上記柱状容器５をホルダーすることがで
き、ケース本体１０の向きが逆になつた場合の柱
状容器５の散乱を防止することができる。

なお、支持片１９は蓋１７の内面に形成するこ
ともできる。

以上のように、この考案は、ケース体の底板上
に複数の支持片を設け、対向する支持片の対向内
面に柱状容器の端部外周に密着可能な係合凹部を
設けたもので、その対向する係合凹部間に柱状容
器の端部を挿入する簡単な作用によつて、上記容
器を起立状態に安定よく支持することができると
共に、上記支持片の上面に対向する支持片に向け
て下り勾配をもつて傾斜する支持部を設けたの
で、対向する支持片間に柱状容器の軸方向一部を
嵌合することにより、上記支持片が仕切りの役目
をし、複数の柱状容器を整列して収納することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る収納ケースの一実施
例を示す斜視図、第２図は同上の蓋の一部を省略
した状態の平面図、第３図は同上の蓋を閉めた状
態の縦断側面図、第４図は同上支持片の他の実施
例を示す平面図、第５図は同上の縦断側面図であ
る。 １０……ケース体、１１……底板、１７……
蓋、１９……支持片、２０……係合凹部、２１…
…支持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開閉可能な蓋を有するケース体の底板上面と蓋
   の内面いずれか一方または両方に複数の支持片を
   並列して設け、各支持片の上面には対向位置の支
   持片に向けて下り勾配をもつて傾斜する支持部を
   設けると共に、対向する支持片の対向内面に上記
   ケース体の内部に収納する柱状容器の端部が嵌合
   可能な係合凹部を設けた柱状容器の収納ケース。