JPH0328818Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、フアンデーシヨン・頬紅・アイシヤ
ドウ・口紅等の化粧料を収納する容器に関し、さ
らに詳しくは、複数の化粧料収納皿を、凸部、凹
部の係合による枢着部を介して脱着自在に、か
つ、水平方向に回動可能に枢着してなることを特
徴とする化粧料容器に関するものである。

［従来の技術］ 従来、化粧料容器は、化粧料を充填した化粧料
収納皿を収容してなるものがほとんどであつた。
従つて、複数の化粧料を一個の化粧料容器に収納
する場合にも、同様に、複数の化粧料収納皿を化
粧料容器にセツトする方法がとられていた。

また、化粧料収納皿を積重してなる多層型コン
パクトについては、化粧料収納皿に設けた孔に軸
を挿通した実開昭60−80711号公報に記載のもの
等が知られている。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、化粧料収納皿をさらに化粧料容
器にセツトする方法は、化粧料容器本体の形状や
大きさに合せて化粧料収納皿を組み合わせる為、
収容できる化粧料の数に自ずと制限があつた。

また、携帯の際には、一種類の化粧料のみで足
りる場合であつても、化粧料容器全体を持ち歩か
なければならず、非常に不便であつた。

さらに、化粧料収納皿の化粧料容器へのセツト
に接着剤等を使用した場合、化粧料収納皿の取り
はずしや交換が簡単でない為、常に同じ組み合わ
せの化粧料で化粧しなければならず、取り換え可
能のものであつても、構造が複雑である等の欠点
があつた。

一方、従来知られていた多層型コンパクトは、
別部材の軸を挿通してなるものであり、常に同じ
組み合わせの化粧料でしか使用できない点や、携
帯に不便である点等、上記のコンパクトと同様の
欠点を有していた。

［問題点を解決する為の手段］ 本考案は前記欠点を解消する為に改良されたも
ので、複数の化粧料収納皿を、凸部、凹部の係合
による枢着部を介して脱着自在に、かつ、水平方
向に回動可能に枢着して積重し、化粧料容器とす
ることを特徴とするものである。枢着の方法は、
化粧料収納皿の上面に設けた凸部と、他の化粧料
収納皿の下面に設けた凹部とを係合させる方法が
簡単である。

また、さらに化粧料収納皿の側面に塗布具支持
部を設けた構造とすれば、化粧料塗布具の支持が
可能となる上、ストツパーの機能をも果たすこと
ができる。

［作用］ 本考案は以上の如く構成したので、必要とする
個々の化粧料収納皿の凸部、凹部の係合による枢
着部を介して脱着自在に、かつ、水平方向に回動
可能に複数の化粧料収納皿を枢着すれば良く、そ
のままで化粧料容器として携帯することが可能で
ある。化粧の際には、積重した化粧料収納皿のう
ち、使用するものを回動させて引出せば良い。ま
た、化粧料収納皿の側面に塗布具支持部を設けた
場合には、該塗布具支持部に収容した化粧料塗布
具を取り出して化粧料収納皿を水平方向に回動可
能な状態にした後、上記の如く化粧料収納皿を引
出せば良い。

［実施例］ 以下本考案の構造をその一実施例を示す図面に
従つて説明すれば、１は化粧料収納皿であり、
個々の化粧料収納皿１は、上面２及び下面３に、
第２図に示す如く、上面２に球状の凸部４ａ、下
面３に前記凸部４ａと係合する球状の凹部４ｂを
有している。第１図に示す如く、該凸部４ａと、
他の化粧料収納皿１の凹部４ｂとを係合させるこ
とにより、複数の化粧料収納皿１を脱着自在に枢
着して積重することが可能である。すなわち、枢
着部４を通る、図に示す一点鎖線の位置を軸とし
て、各々の化粧料収納皿１は水平方向に360゜回動
可能である。

凸部４ａ及び凹部４ｂの形状は、脱着自在に、
かつ、水平方向に回動可能に枢着できれば良く、
従つて、凸部、凹部の少なくともいずれか一方の
水平横断面が円形であり、かつ携帯時に容易に外
れない強度で係合するものであれば良く、特に限
定されないが、第２図に示す如く、球状のもので
あれば、脱着操作が円滑に行われるので都合が良
い。

すなわち、上記の如き構成により、複数の化粧
料収納皿１を枢着して化粧料容器５として使用す
ることが可能となる。最上段の化粧料収納皿１
に、第１図に示す如く化粧料６を保護する為の蓋
体７を形設し、また、不使用時に化粧料収納皿１
が衝撃等で簡単に回動しないように、隣接する化
粧料収納皿１同士を係止する係止部８，９を設け
れば、通常の化粧料容器と同様に使用でき、また
携帯にも便利である。係止部８，９の形状や形設
位置は特に問わないが、枢着部４より離れた位置
に形設すれば、回動阻止効果が大きくなり、好適
である。

使用の際には、第１図に示す如く、必要な化粧
料収納皿１の側面１０を水平方向に押して係止部
８，９の係止を外し、化粧料収納皿１を回動して
引き出せば、直ちに化粧操作に移ることができ
る。

さらに、第３図に示す如く、化粧料収納皿１の
側面１０に、塗布具支持部１１を有する構造とす
れば、化粧料塗布具１２を収容することによつ
て、化粧料収納皿１の不用意な回動を完全に阻止
することが可能である。

［考案の効果］ 以上詳述せる如く、本考案は、化粧料６を充填
した化粧料収納皿１を自由に組み合わせてなるも
のである。

すなわち、従来の化粧料容器と異なり、収容で
きる化粧料６の数に制限がなく、また、化粧料収
納皿１の形状や大きさにも制限がない為、使用者
自身の好みに応じて化粧料６を組み合わせること
ができる。

また、凸部、凹部による係合は、容易に、外す
ことができるので、必要な化粧料６を収納した化
粧料収納皿１のみを携帯しようとする場合も、非
常に便利である。しかも、化粧料収納皿１を組み
合わせた後、従来のような化粧料容器へのセツト
を必要としないことから、容器の小型化、コスト
の低減も可能である。

さらに、化粧料収納皿１の側面１０に塗布具支
持部１１を設ければ、化粧料塗布具１２の携帯が
便利になるばかりでなく、携帯時の衝撃等による
不用意な回動を完全に阻止することが可能であ
り、実用的である。

然して、本考案は多くの優れた利点を有し、且
つ、構造簡単にして組立容易であるから、大量生
産にも適し、使用者に便利で、しかも安価な製品
を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は第１図における最上段の化粧料収納皿の縦断
面図である。第３図は本考案の別の実施例を示す
斜視図である。 １……化粧料収納皿、２……上面、３……下
面、４……枢着部、４ａ……凸部、４ｂ……凹
部、５……化粧料容器、１０……側面、１１……
塗布具支持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 複数の化粧料収納皿１を、該化粧料収納皿１
   の上面２に設けた凸部４ａと、他の化粧料収納
   皿１の下面３に設けた凹部４ｂよりなる枢着部
   ４を介して脱着自在に、かつ、水平方向に回動
   可能に枢着して積重してなることを特徴とする
   化粧料容器５。 (2) 化粧料収納皿１の側面１０に、塗布具支持部
   １１を設けたことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の化粧料容器５。