JPH04101677U - カーペツトの固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この考案はカーペットの固定構造に関し、特
に、カーペットを床面に敷設するに際して、簡単に固定
或は取り外し出来るだけでなく、使い勝手も良い。 【構成】表面に雄面ファスナー２２を形成した固定用の
テープ２０を予め床３０面に取り付ける。一方裏面に雌
面ファスナー１３を形成したカーペット１０を用意し、
この雌面ファスナー１３と上記固定用のテープ２０とに
よって、カーペット１０を床３０面に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はカーペットの固定構造に関し、特に、カーペットを床面に敷設する に際して、簡単に固定或は取り外し出来るようにしたものに係わる。

【０００２】

【従来の技術】

家屋等の床面には、クッション性、断熱性、防音性等を考慮して種々のカーペ ットが敷設されていることは周知の通りである。 ところで、床面に一時的に置き敷きするカーペットは別として、従来、カーペ ットの敷設に際し、床面全面に接着剤を塗布してカーペットを貼り付けたり、予 め両面テープを床面周囲等に貼り付け、この両面テープを介してカーペットを固 定することが、或は、床見切り縁下部にカーペットの周縁を巻き込んで固定する ことが一般的に行なわれている。

【０００３】 また更に、場合によっては床面の周囲に木板を敷設し、カーペットの周囲を木 板にグリッパーを用いて固定することも行われていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、カーペットが経年的に傷み或は汚れて、張り替えまたはクリー ニングの必要性が生じた場合には、上述した従来の固定構造で固定したカーペッ トにあっては、その取り剥し作業が大変であった。 つまり、床面全面に接着剤で貼り付けたカーペットにあっては、これを綺麗に 剥すことは不可能で、再使用出来ないばかりか、床面の接着剤をヘラで取り除く 等、大変な作業を必要とする。

【０００５】 また、両面テープで固定したものは粘着力が強く、従ってカーペットの裏地を 破損しないように注意深く剥さなければならず、また、クリーニング後或は新調 したカーペットを再度敷設する場合には、古い両面テープが再使用出来ないので 、これを綺麗に取り剥して新しい両面テープを貼り直さなければならず面倒であ るばかりか、係る作業中に床面をも汚損する虞があった。

【０００６】 更に、床見切り縁下部にカーペットの周縁を巻き込んで固定したものにあって は、一旦、この床見切り縁を取り外してカーペット自体を剥すことになり、作業 が大変で素人では困難を伴うばかりか、床見切り縁をも交換することとなりコス ト的にも高くなる等の欠点があった。 またグリッパーをもちいて木板に固定したカーペットは、木板のある部屋の周 囲と、木板のない中央部分の高さを一定にするために、木板のない部屋の中央部 分に木板と同一の厚さのウレタンシート等を敷くこととなっていたものの、長期 間に渡る使用によって、このウレタンシートがつぶれ、カーペット全体の高さが 一定に維持できなくなり、使い勝手が悪いという欠点もあった。

【０００７】 そこで本考案は、簡単に敷設でき、かつ交換も用意であり、更には使用勝手も 良好なカーペットの固定構造を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案に係るカーペットの固定構造は、上述した従来の問題点を解消すべく 考案したもので、その要旨とする処は、表面に雄面ファスナーを形成した固定用 のテープを予め床面に取り付け、裏面に雌面ファスナーを形成したカーペットを 上記固定用のテープを介して床面に固定するようにしたことに存する。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の構成を図面に示す実施例に基づいて説明する。 図１はカーペットの敷設前の一部拡大斜視図、図２はカーペットの敷設状態を 示す一部拡大斜視図、図３は固定用のテープの別の実施例を示す斜視図、図４は 図３に於ける固定用のテープの使用状態を示す斜視図である。

【００１０】 図１及び図２に於て、１０はカーペット、２０は固定用のテープ、３０は家屋 等の居室の床である。 ここでカーペット１０は、ウレタン発泡樹脂の基布１１に純毛或は化学繊維等 でループ１２を織り込んだ、いわゆるループカーペットと称されるもので、その 裏面は、ループ状の厚手の布織布で形成してあるので、この裏面が雌面ファスナ ー１３として機能するものである。また、この実施例に於いては、従来のフェル トも兼ねるよう基布１１と雌面ファスナー１３が幾分肉厚に形成してある。

【００１１】 固定用のテープ２０は、可撓性ある樹脂で形成したもので、その幅が３センチ 程度の長帯状の薄板２１と、この薄板２１表面に鈎状の突起を多数突設して形成 した雄面ファスナー２２とから成り、また、薄板２１の裏面には粘着剤２３が塗 布され、その表面に剥離紙２４を貼着して粘着剤２３を保護してある。 付記すると、固定用のテープ２０の雄面ファスナー２２、及び、カーペット１ ０の雌面ファスナー１３とは、周知の面ファスナーと同様、互いに噛み合って結 合し、また、強制的に分離することが出来るもので、係る作用を奏すれば特に限 定するものではないが、通例、上記したように雄面ファスナー２２は鈎状の突起 を多数突設して形成し、雌面ファスナー１３はループ状に形成する。

【００１２】 しかして、上記のように構成したカーペット１０及び固定用のテープ２０の使 用態様を説明すると、 先ず、カーペット１０を敷設すべく家屋等の居室の床３０面を綺麗に掃除した 後、固定用のテープ２０裏面の剥離紙２４を剥し、カーペット１０の周縁部に相 当する部分に貼り付ける。勿論、カーペット１０が十分広く、その周縁部のみの 固定では不十分な場合は、カーペット１０の中央部等に相当する部分にも固定用 のテープ２０を貼り増しすることが必要である。つまり、例えばカーペット１０ が方形である場合は、固定用のテープ２０を床３０面に田の字状、あるいは、目 の字状等に貼り付けておく。

【００１３】 然る後、カーペット１０をこの固定用のテープ２０上に敷設するが、カーペッ ト１０に撓み等が生じないように、予めカーペット１０をロール状に巻き込んで おき、これを固定用のテープ２０上に位置合わせして載置し、固定用のテープ２ ０の雄面ファスナー２２とカーペット１０の雌面ファスナー１３とが十分噛合す るように圧締しながら敷設する。かくして、カーペット１０の床３０面への固定 を完了する。

【００１４】 或は、カーペット１０を床３０面に仮に敷設しておき、このカーペット１０の 各辺を順次めくり上げ、固定用のテープ２０を床３０面に位置合わせして張り付 けて行くことも出来る。 尚、固定用のテープ２０は、第３図に示すように、Ｖ溝２５を介して適数枚を 連続的に形成しておき、カッターナイフ等で切り放して使用することも出来る。 このように固定用のテープ２０を連続的に形成しておくことにより、第４図に示 すように、２〜３枚の固定用のテープ２０を連続した状態でＶ溝２５に沿って切 り放し、カーペット１０、１０同志の合わせ目に跨って貼り付け、カーペット１ ０、１０同志を突き当てて敷設することが出来る。同様に、カーペット１０の周 縁にかなり張力が掛かることが予想される場合にも幅広にカットして使用するこ とが出来る。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案に係わるカーペットの固定構造は、表面に雄面 ファスナーを形成した固定用のテープを予め床面に取り付け、裏面に雌面ファス ナーを形成したカーペットを上記固定用のテープを介して床面に固定するように したので、カーペットの床面への取り付け取り外しが極めて簡単で、カーペット 自体の張り替えまたはクリーニングに際して、カーペットや床面を損傷すること もなく、しかも簡単な作業で行えるだけでなく、使い勝手も良い等の極めて有益 な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】カーペットの敷設前の一部拡大斜視図。

【図２】カーペットの敷設状態を示す一部拡大斜視図。

【図３】固定用のテープの別の実施例を示す斜視図。

【図４】第３図に於ける固定用のテープの使用状態を示
す斜視図。

【符号の説明】

１０ カーペット １１ 基布 １２ ループ １３ 雌面ファスナー ２０ 固定用のテープ ２１ 薄板 ２２ 雄面ファス
ナー ２３ 粘着剤 ２４ 剥離紙 ２５ Ｖ溝 ３０ 床

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面に雄面ファスナーを形成した固定用
   のテープを予め床面に取り付け、裏面に雌面ファスナー
   を形成したカーペットを上記固定用のテープを介して床
   面に固定するようにしたことを特徴とするカーペットの
   固定構造。