JPH03994Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、一側に打撃子を設け、他側に回転ロ
ーラを配設して、打撃マツサージとローリングマ
ツサージを任意に行なえるようにした携帯用電気
按摩機に関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来のこの種の携帯用電気按摩機は、一側に打
撃子を配備し、患部に対する単調な打撃による振
動マツサージを行なうようにしたものがあつた
が、使用者の好みによる強い振動や弱い振動を任
意に設定したい場合でも適応できないという問題
があつた。

そこで、近年ではこれを改良して、両側に予め
強弱に設定した２種の打撃子を配設し、患部に対
する振動を使用者が任意に選定して使用できるよ
うにしたものが出回つており、重宝されている。

しかし、この種従来の携帯用電気按摩機におい
ては、打撃子による打撃振動マツサージのみが行
なえるだけであり、例えば、筋肉痛や酷い痛みが
ある箇所には使用できないばかりか、妊婦や老人
には、打撃による振動で気分が悪くなつたりする
という問題があり、余り好ましくないものであつ
た。

ところで、近年においては、コンパクトで特に
複数の機能を有する携帯用電気按摩機が求められ
ている。

（考案の目的） 本考案は、上記問題点及び実状に鑑みてなされ
たものであり、使用者の好みに合せて、強い振動
を与え得る打撃マツサージと、ソフトな振動を与
え得るローリングマツサージを任意に行なえるよ
うにした携帯用電気按摩機を提供することを目的
とするものである。

（考案の構成） すなわち、本考案の携帯用電気按摩機は、ケー
ス内に収容され、駆動モータの軸端に設けられた
ウオームギヤーでこれに噛合するウオーム歯車を
回転させ得るようにした駆動機構と、該駆動機構
におけるウオーム歯車の一側でその歯車軸に対し
て偏心状に設けられた偏心軸の周囲に回転自在な
偏心軸カバーを嵌合し、該軸カバーを中央で遊嵌
させたコ字状レバーを介して先端に打撃子を固設
した摺動軸を前後に反復移動させ得るようにした
進退機構と、前記駆動機構におけるウオーム歯車
の他側の歯車軸に装着された小プーリ及びその後
部に設けられた大プーリ間に懸装された無端ベル
トを介して該大プーリと同軸上に装着されてその
円周上に凹ローラ及び凸ローラの複数を交互に配
設せしめたドラムを回転させ得るようにしたドラ
ム回転機構とから構成された事を特徴とするもの
である。

（考案の作用） 本考案は、上記のように構成したことにより、
次のような作用がもたらされる。

すなわち、一側に打撃子を設け、他側に回転ロ
ーラを配備しており、駆動モータの回転により、
打撃子は前後に進退移動し、打撃振動マツサージ
が行なえると共に、本体後部においては回転ロー
ラが回転し、該回転ローラによるローリングマツ
サージが使用者の好みに合せて任意に選択するこ
とができ、更に、他側に設けられた回転ローラ
は、凹ローラと凸ローラを交互に配設しており、
両者が常時回転するため、凹ローラの両側凸部と
凸ローラによる中央凸部が交互に患部をマツサー
ジして、広幅に亙るマツサージを効率良く行なう
ことができる。

以下、本考案の携帯用電気按摩機を図面に示す
一実施例に基づきこれを詳細に説明する。

（実施例） 図面において、第１図は本考案の携帯用電気按
摩機の一実施例を示した側面図、第２図は第１図
のＡ−Ａ断面図、第３図は第１図の縦断面図であ
り、該携帯用電気按摩機は、把手部１１を備えた
ピストル型のケース１と、該ケース１内に収容さ
れた駆動機構２と、該駆動機構２に連動して先端
の打撃子３５を前後動させ得る進退機構３及び、
後部の凹ローラ４６及び凸ローラ４７を回転させ
得るドラム回転機構４とで構成したものである。

すなわち前記ケース１は、例えば硬性の合成樹
脂材等で下部に複数のすべり止め用の突起を１２
を配設せしめ把手部１１を備えたピストル形状に
形成し、該ケース１内部に前記駆動機構２と進退
機構３及びドラム回転機構４を内装すると共に、
該ケース１の上部後面には前記ドラム回転機構に
より回転する凹ローラ４６及び凸ローラ４７のロ
ーラ保護用メツシユ布１４を被覆して、可及的に
コンパクトな携帯可能に構成したものである。

尚、図面における１５は、該ケース吊下用の下
げ手である。

前記駆動機構２は、前述したように前記ケース
１内に収容された駆動モータ２１と、該駆動モー
タ２１の軸２２端に設けられたウオームギヤー２
３と、該ウオームギヤー２３に噛合するよう配設
されたウオーム歯車２４からなり、前記駆動モー
タ２１の駆動により、前記ウオームギヤー２３を
介してこれに噛合するウオーム歯車２４を回転さ
せ得るように構成したものである。

前記進退機構３は、前記駆動機構２におけるウ
オーム歯車２４の歯車軸２５の一側に、該軸２５
に対して偏心状に設けられた偏心軸３１と、該偏
心軸３１の周囲に偏心軸カバー３２を回転自在に
嵌合し、該偏心軸カバー３２を中央で遊嵌させた
コ字状レバー３３と、該コ字状レバー３３の前後
端にそれぞれ連結された前部摺動軸３４及び後部
摺動軸３６と、該前後部摺動軸３４，３６をそれ
ぞれ摺動可能に保持し得る軸受３８を配備させた
対向一対のコの字状保持体３７と、前記前部摺動
軸３４の先端に固設した打撃子３５とから構成さ
れたものであり、前記ウオーム歯車２４の回転に
連動して直線運動に変換し、前部摺動軸３４と後
部摺動軸３６を前後に反復移動させ得るようにし
たものである。

尚、図面における３９はスプリングであり、該
スプリング３９をケース壁１３と打撃子３５間に
介装させることにより、打撃子３５の進退移動時
における先端部の衝撃を緩和させると共に、その
際に生じるケース振動（びびり）を可及的に小な
らしめるようにしたものである。

前記ドラム回転機構４は、前記駆動機構２にお
けるウオーム歯車２４の歯車軸２５の他側に装着
された小プーリ４１と、該小プーリ４１の後部で
一定間隔を存してベアリング４８で可回転に支持
された回転軸４２に装着される大プーリ４３と、
前記小プーリ４１と大プーリ４３間に懸装された
無端ベルト４４と、前記回転軸４２に装着された
ドラム４５と、該ドラム４５の円周上に交互に配
設せしめた凹ローラ４６及び凸ローラ４７の複数
とから構成されたものであり、前記ウオーム歯車
２４の回転を前記小プーリ４１及び無端ベルト４
４を介して大プーリ４３に伝達し、該大プーリ４
３と同軸上に装着されたドラム４５を回転させ得
るようにしたものである。

尚、前記ローラ保護用メツシユ布１４は、ケー
ス１の上部後面で前記凹ローラ４６及び凸ローラ
４７を稍突出させ得る被覆状に張設されており、
該メツシユ布１４により、ドラム４５回転時にお
ける本体内部への使用者の手や患部の噛込を防止
できるようにしたものである。

（実施例の作用） 本考案の携帯用電気按摩機は、以上の一実施例
に示したように構成されたものであり、これを使
用するにあつては、使用者が駆動モータ２１のス
イツチをONにするだけで、ウオーム歯車２４が
回転すると共に該回転運動を偏心軸３１とコ字状
レバー３３が直線運動に変換し、前部摺動軸３４
は前後に反復移動し、該前部摺動軸３４の先端に
固設された打撃子３５が進退移動するため、該打
撃子３５を使用者の患部に当接するだけで打撃子
３５による打撃振動マツサージを行なうことがで
き、更にケース１の後部においては、ウオーム歯
車２４の回転により該回転を前記小プーリ４１及
び無端ベルト４４を介して大プーリ４３に伝達
し、該大プーリ４３と同軸上に装着されたドラム
４５を回転させることで、前記凹ローラ４６及び
凸ローラ４７が回転するため、使用者の患部をこ
の部位へ当接するだけで患部へのローリングマツ
サージが行なえるのである。

（考案の効果） 以上のように、本考案の携帯用電気按摩機は、
把手部を備えたピストル型のケースと、該ケース
内に収容された駆動機構と、該駆動機構に連動し
て先端の打撃子を前後動させ得る進退機構及び、
後部の凹ローラ及び凸ローラを回転させ得るドラ
ム回転機構とで構成したものであるから、従来の
携帯用の電気按摩機とは異なり、打撃子による打
撃振動マツサージと回転ローラによるソフトな振
動を与え得るローリングマツサージが使用者の好
みに合せて任意に選択することができ、更に、他
側に設けられた凹ローラと凸ローラを交互に配設
して、これら両者が常時回転するようにしている
ため、凹ローラの両側凸部と凸ローラによる中央
凸部が交互に患部をマツサージして、広幅に亙る
マツサージを効率良く行なうことができる。

よつて、本考案の携帯用電気按摩機は、従来の
問題点を解消し、且つ使用者の要望に応えること
のできる価値高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の携帯用電気按摩機の一実施例
を示す側面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、
第３図は第１図の縦断面図、第４図は本考案の携
帯用電気按摩機の一実施例を示す説明図。 １はケース、２は駆動機構、２１は駆動モー
タ、２３はウオームギヤー、２４はウオーム歯
車、２５は歯車軸、３は進退機構、３１は偏心
軸、３２は偏心軸カバー、３３はコ字状レバー、
３４は前部摺動軸、３５は打撃子、３６は後部摺
動軸、４はドラム回転機構、４１は小プーリ、４
３は大プーリ、４４は無端ベルト、４５はドラ
ム、４６は凹ローラ、４７は凸ローラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース内に収容され、駆動モータの軸端に設け
   られたウオームギヤーでこれに噛合するウオーム
   歯車を回転させ得るようにした駆動機構と、該駆
   動機構におけるウオーム歯車の一側でその歯車軸
   に対して偏心状に設けられた偏心軸の周囲に回転
   自在な偏心軸カバーを嵌合し、該軸カバーを中央
   で遊嵌させたコ字状レバーを介して先端に打撃子
   を固設した摺動軸を前後に反復移動させ得るよう
   にした進退機構と、前記駆動機構におけるウオー
   ム歯車の他側の歯車軸に装着された小プーリ及び
   その後部に設けられた大プーリ間に懸装された無
   端ベルトを介して該大プーリと同軸上に装着され
   てその円周上に凹ローラ及び凸ローラの複数を交
   互に配設せしめたドラムを回転させ得るようにし
   たドラム回転機構とから構成された事を特徴とす
   る携帯用電気按摩機。