JPH0228908Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、椅子式自動マツサージ機における揉
球支持杆の噛込防止機構に関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来、椅子式の自動マツサージ機においては、
モータに連動させて、揉球を保持する揉球支持杆
を水平方向に揺動させたり垂直方向に反復動させ
ることにより、人体に所要の揉みマツサージや叩
きマツサージを行なえるようにしており、特に近
年においては、この揉球を保持した揉球支持杆を
螺軸等を利用して、電気的・機械的に昇降動させ
るようにした万能な自動マツサージ機が脚光を浴
び、市場に多く出まわつている。

ところで、一般に椅子式の自動マツサージ機
は、座部と該座部の後方に固定或いは起倒自在に
枢着された内部空間を有する背部と、前記内部空
間に装備されたマツサージ装置とで構成されてお
り、このマツサージ装置の揉球を前記背部の前面
空間部に臨み得るよう突出状に配置させることに
より、背部に凭たれ掛かつている人体背部に揉球
が当接し、該人体に対しマツサージ効果が得られ
るようにされている。

従つて、前記揉球及び揉球支持杆は、常時背部
前面に突出しているため、従来の自動マツサージ
機に於いては、椅子の背部に人体の背中が凭たれ
掛かつた場合に、服地やマツサージ機本体表面に
被覆された生地等が空間部と前記揉球支持杆間に
引つ掛かり、破れたり、疵付けたりする等の問題
が有り、且つ揉球の自動昇降機構を備えた自動マ
ツサージ機においては、上記問題点を有する他に
内部の螺軸にも引つ掛かることがあり、これによ
りマツサージ装置全体に熱を発生させ、危険な状
態を誘発させるという問題が有つた。

（考案の目的） 本考案は、上記問題点に鑑みてなされたもので
あり、椅子式の自動マツサージ機において、人体
の背中がどのような状態で椅子本体の背部に凭た
れ掛かつた状態においても、一対の揉球、或いは
両揉球支持杆と、これが突出するための椅子背部
前面の空間部とに物体が噛込まないようにする揉
球支持杆の噛込防止機構を提供することを目的と
してなされたものである。

（考案の構成） すなわち、本考案の揉球支持杆の噛込防止機構
は、座部と、該座部の後方に固定或いは起倒自在
に枢着された背部と、該背部の内部に装備され、
背部前面に向かい突出する一対の揉球を具備する
マツサージ装置とからなる椅子式自動マツサージ
機に於いて、前起背部前面の横幅方向中央全域に
亙り前記揉球間を常時閉塞し得る適宜形状の弾性
部材を装着し、更にその背部全面をカバーで被覆
して、前記一対の揉球間及びこれら各揉球を保持
する両揉球支持杆間を閉塞するよう構成したこと
を特徴とする揉球支持杆の噛込防止機構。

以下、本考案の揉球支持杆の噛込防止機構を、
図面に示す一実施例に基づき詳細に説明する。

（実施例） 図面において、１１は、本考案の揉球支持杆の
噛込防止機構１を用いた椅子式自動マツサージ機
の側面断面図を示したものであり、該マツサージ
機１１は、座部１２と、該座部１２の後方に起倒
自在に枢着された内部空間１４を有する背部１３
と、該背部の内部空間１４に装備され、該内部空
間１４と連通する背部１３前面の切抜長孔１５か
ら突出状の一対の揉球を具備するマツサージ装置
１６とから構成されたものである。

尚、前記マツサージ装置１６は、例えば、第一
モータ１７に連動して正逆回転し得る螺軸１８
と、該螺軸１８と螺合して昇降動し得る昇降体１
９と、該昇降体１９に保持され、前記背部１３前
面左右に向かい突出状の一対の揉球支持杆２０
と、該支持杆２０に各々装着された揉球２１と、
前記揉球支持杆２０に所要の動作をあたえる駆動
装置２２とから構成されたものである。

また前記駆動装置２２は、第２図に示したよう
に、前記揉球２１に数種の動作を与え得るよう、
揉球２１の前記揉球支持杆２０に連結される例え
ば２種の出力軸２３，２４に、この駆動装置２２
の適所に配置された第モータ２５の正逆回転で切
替できるように構成している。

而して、前記本考案の揉球支持杆の噛込防止機
構１は、第１図、及び第３図に示したように、前
記背部１３前面の横幅方向中央全域に設けられ、
前記揉球支持杆２０及び揉球２１を覆うと共に、
これらと前記切抜長孔１５間を覆い、生地や物体
等がその揉球支持杆２０，２０間及び揉球２１，
２１間に噛込むのを防止するためのものであり、
該防止機構１は例えば、ウレタン・発泡スチロー
ル・綿材・弾性繊維等の弾性部材２を、前記切抜
長孔１５間と前記揉球支持杆２０，２０間及び揉
球２１，２１間を覆い得る形状（方形状・帽子
状・波形状等）に適宜成形し、前記切抜長孔１５
間を背部１３前方から覆うよう、その弾性部材２
の各隅を背部１３に貼着せしめ、更に背部１３全
面をカバー３で被覆して構成されるものである。

尚、前記噛込防止機構１は、弾性部材の形状を
前記実施例で、切抜長孔１５間と前記揉球支持杆
２０，２０間及び揉球２１，２１間を覆い得る形
状にしたものを例示したが、これに限るものでは
なく、少なくとも前記切抜長孔１５間を覆い、こ
の部位１５を閉塞できるものであればどのような
形状でも良い。

（具体例） 本考案の揉球支持杆の噛込防止機構１は、以上
の一実施例で示したように構成されるものであ
り、これを使用するにあつては、マツサージ装置
１６を作動させて揉球支持杆２０に所要の動作を
行なわせた場合に、該揉球支持杆２０，２０間及
びこれに保持される揉球２１，２１間で、常時弾
性部材２を挟持した状態でこれらが支障なく作動
するのである。

（考案の効果） 以上のように、本考案の揉球支持杆の噛込防止
機構は、椅子式の自動マツサージ機において、該
マツサージ機の背部前面の横幅方向中央全域に亙
り前記揉球間を常時閉塞し得る適宜形状の弾性部
材を装着し、更にその背部全面をカバーで被覆し
て、前記一対の揉球間及びこれら各揉球を保持す
る両揉球支持杆間を閉塞するよう構成したもので
あるから、従来のように、椅子の背部に人体の背
中が凭たれ掛かつた場合に、背部に突出する一対
の揉球や揉球支持杆間の空間部に、使用者の服地
やマツサージ機本体表面に被覆された生地等が引
つ掛かり、破れたり、疵付けたりする等の問題が
生じることもなく、又このような障害に起因して
発生するマツサージ装置の発熱現象をも防止する
ことができる、効果絶大なものである。

【図面の簡単な説明】

１は揉球支持杆の噛込防止装置、２は弾性部
材、３はカバー、１１は椅子式自動マツサージ
機、１２は座部、１３は背部、１６はマツサージ
装置、２０は揉球支持杆、２１は揉球。 第１図は、本考案を使用した椅子式自動マツサ
ージ機の一実施例を示す側面断面図、第２図は、
椅子式自動マツサージ機における駆動装置の一実
施例を示す縦断面図、第３図、第４図は、本考案
の一実施例を示す説明図。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 座部と、該座部の後方に固定或いは起倒自在に
   枢着された背部と、該背部の内部に装備され、該
   背部から前方へ向かい突出するよう配設された一
   対の揉球支持杆に各々揉球を枢着させ、該揉球に
   数種の動作を行わしめるようにしたマツサージ装
   置とからなる椅子式マツサージ機において、前記
   背部前面側中央の一対の揉球支持杆間に高さ方向
   全域に亙る適宜形状の弾性部材を装着し、該弾性
   部材を覆うようその背部前面をカバーで被覆し
   て、前記一対の揉球間及びこれら各揉球を保持す
   る両揉球支持杆間の背部を閉塞するよう構成した
   事を特徴とする揉球支持杆の噛込防止機構。