JPH0394635A - 卵製品の緑変防止方法 - Google Patents
卵製品の緑変防止方法Info
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- JPH0394635A JPH0394635A JP1140067A JP14006789A JPH0394635A JP H0394635 A JPH0394635 A JP H0394635A JP 1140067 A JP1140067 A JP 1140067A JP 14006789 A JP14006789 A JP 14006789A JP H0394635 A JPH0394635 A JP H0394635A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、卵製品の緑変防止方法に関するもので、希釈
卵液を原料として加熱して卵焼、卵豆腐等の製品を製造
する場合に使用される。
卵液を原料として加熱して卵焼、卵豆腐等の製品を製造
する場合に使用される。
(従来技術とその問題点〉
希釈卵液を原料として製品を製造する際に加熱すると凝
固物が緑変することが知られている。
固物が緑変することが知られている。
特に、製品の滅菌効果や保存効果を上げるために加熱温
度を高くしたり、卵液の希釈化を容易にし或いは卵製品
の品質を改良するためにPH値を高くすると、緑変が大
きくなって商品価値の低下を来すことになる。
度を高くしたり、卵液の希釈化を容易にし或いは卵製品
の品質を改良するためにPH値を高くすると、緑変が大
きくなって商品価値の低下を来すことになる。
例えば、卵豆腐を製造する場合には、洗浄、割卵して得
た鶏卵液lに対して2〜2.3倍重量の水を加え、この
希釈卵液に対して0.8%の食塩と0.07%のグルタ
ξン酸ナトリウムを調味料として添加して均一な調味卵
液を形成し、これにビロリン酸ナトリウムやポリリン酸
ナトリウム等の無機燐酸塩を0.2〜0.3%添加して
PHを8.0程度に調整したものを原料としている。
た鶏卵液lに対して2〜2.3倍重量の水を加え、この
希釈卵液に対して0.8%の食塩と0.07%のグルタ
ξン酸ナトリウムを調味料として添加して均一な調味卵
液を形成し、これにビロリン酸ナトリウムやポリリン酸
ナトリウム等の無機燐酸塩を0.2〜0.3%添加して
PHを8.0程度に調整したものを原料としている。
この原料溶液を200m lのプラスラチック容器に分
注して密封し、95〜100″cの熱湯中に40分間入
れて加熱凝固させると共に殺菌して卵豆腐を得ている。
注して密封し、95〜100″cの熱湯中に40分間入
れて加熱凝固させると共に殺菌して卵豆腐を得ている。
この方法により製造した卵豆腐は、高温で殺菌している
にもかかわらず、緑変せず鮮明な卵色(黄色)を呈し、
破断応力も十分で、食感も滑らかな製品となる。
にもかかわらず、緑変せず鮮明な卵色(黄色)を呈し、
破断応力も十分で、食感も滑らかな製品となる。
このように、無機燐酸塩はその効果が顕著であるために
、卵製品の添加剤として盛用されているが、近時その有
害性が指摘されている。
、卵製品の添加剤として盛用されているが、近時その有
害性が指摘されている。
そのため、本発明者は、先に特願昭63−24551号
として、天然物から得られるフィチン酸を調味卵液に添
加することによって加熱時に発生する緑変を安全に抑制
できることを提案した。
として、天然物から得られるフィチン酸を調味卵液に添
加することによって加熱時に発生する緑変を安全に抑制
できることを提案した。
しかしながら、自然状態における卵液のPH値(約7.
2)のままでフィチン酸及びその化合物を単独で使用し
た場合には、緑変を完全に抑制するには、フィチン酸を
0.2%(50%}容冫夜として)以上添加することを
必要としている。
2)のままでフィチン酸及びその化合物を単独で使用し
た場合には、緑変を完全に抑制するには、フィチン酸を
0.2%(50%}容冫夜として)以上添加することを
必要としている。
(技術的課題)
本発明は、卵液加熱時の緑変を防止する方法において、
卵液のPH値の影響を受けずに安全に緑変を防止できる
ようにすることを課題としたものである。
卵液のPH値の影響を受けずに安全に緑変を防止できる
ようにすることを課題としたものである。
(技術的手段)
この技術的課題を解決するための技術的手段は、
(イ)クエン酸又はその塩を添加すること、である。ま
た、 (口)クエン酸又はその塩にフィチン酸又はその塩を併
用して添加すること、 ができる。
た、 (口)クエン酸又はその塩にフィチン酸又はその塩を併
用して添加すること、 ができる。
(技術的手段の作用及び効果)
クエン酸又はその塩を前記した調味卵液に添加して加熱
すると、鮮やかな黄色が保持され、緑変することはない
。
すると、鮮やかな黄色が保持され、緑変することはない
。
クエン酸又はその塩とは、トリカルボン酸及びそのナト
リウム、カルシウム、マグネシウムの結合塩で、柑橘類
に多く含まれている天然の添加剤であり、抗酸化作用、
金属イオン封鎖作用のある食品添加剤として知られてい
る。
リウム、カルシウム、マグネシウムの結合塩で、柑橘類
に多く含まれている天然の添加剤であり、抗酸化作用、
金属イオン封鎖作用のある食品添加剤として知られてい
る。
以下、クエン酸ナトリウム(A)を添加した場合におけ
る調味卵液の緑変度の試験例について説明する。
る調味卵液の緑変度の試験例について説明する。
〔試験例−1〕
この試験では、比較例として、アスコルビン酸ナトリウ
ム(B)、酢酸ナトリウム(C)、酒石酸ナトリウム(
D〉、フィチン酸50%溶液(E)を同量添加したもの
を使用した。
ム(B)、酢酸ナトリウム(C)、酒石酸ナトリウム(
D〉、フィチン酸50%溶液(E)を同量添加したもの
を使用した。
クエン酸ナトリウムを0.8z以上添加したちのは緑変
せずに黄色を呈し、市販に耐え得ると認められ、添加量
を増量していくにしたがい、テリのある黄色を呈した。
せずに黄色を呈し、市販に耐え得ると認められ、添加量
を増量していくにしたがい、テリのある黄色を呈した。
また、クエン酸ナトリウムの添加量の多いほど弾性が強
く、舌ざわりも滑らかであった。
く、舌ざわりも滑らかであった。
i)A,C,Dは28%の水溶液として添加。
Bは粉体として添加。Eは50%フィチン酸を炭酸ナト
リウムにて中和して5%水溶液に希釈して添加したが、
添加量は50%水溶液として表示した。
リウムにて中和して5%水溶液に希釈して添加したが、
添加量は50%水溶液として表示した。
ii )緑変度の評価は、全試料中でもっとも着色度の
強いものを5として5段階で評価し、緑変が全く認めら
れ無かったものを0とした。
強いものを5として5段階で評価し、緑変が全く認めら
れ無かったものを0とした。
このように、調味卵液にクエン酸ナトリウムを添加する
と、添加量が0.6zから有為差が現れ、0,8z添加
することによって、PHを8,0付近に調整しても、卵
製品の緑変を完全に抑制しているだけではなく、食感の
向上をも図ることができる。
と、添加量が0.6zから有為差が現れ、0,8z添加
することによって、PHを8,0付近に調整しても、卵
製品の緑変を完全に抑制しているだけではなく、食感の
向上をも図ることができる。
上記の試料は炭酸ナトリウムによってPHを調整してい
るが、冒頭に記載した如く、PH値が高くなる程緑変度
が高くなることが知られており、調味卵液のPHを調整
しない状B ( 7.0〜7.2)では、クエン酸ナト
リウムの緑変防止の有効濃度は上表の結果より約0.2
%低くなることが確認されている。
るが、冒頭に記載した如く、PH値が高くなる程緑変度
が高くなることが知られており、調味卵液のPHを調整
しない状B ( 7.0〜7.2)では、クエン酸ナト
リウムの緑変防止の有効濃度は上表の結果より約0.2
%低くなることが確認されている。
フィチン酸又はその塩が卵液を加熱する際の緑変を防止
する作用を持っているいることはすでに説明したが、ク
エン酸又はその塩に少量のフィチン酸又はその塩を添加
物として併用することによって、クエン酸又はその塩の
添加物量を少なくしても、卵製品の緑変を完全に防止す
ることができる。
する作用を持っているいることはすでに説明したが、ク
エン酸又はその塩に少量のフィチン酸又はその塩を添加
物として併用することによって、クエン酸又はその塩の
添加物量を少なくしても、卵製品の緑変を完全に防止す
ることができる。
フィチン酸及びその塩とは、くオーイノシトールのへキ
サリン酸エステル及びそのカルシウム、マグネシウムの
結合塩として植物界に存在する有機燐酸化合物である。
サリン酸エステル及びそのカルシウム、マグネシウムの
結合塩として植物界に存在する有機燐酸化合物である。
次に、これらの添加剤を併用して卵豆腐を製造した試験
結果について説明する。
結果について説明する。
〔試験例−2〕
調味卵液としては、試験例−1で使用したものと同じも
のを使用し、これにクエン酸ナトリウム及びフィチン酸
(50%溶液として添加)を使用量を変えて添加したも
のについて試験を実施した。
のを使用し、これにクエン酸ナトリウム及びフィチン酸
(50%溶液として添加)を使用量を変えて添加したも
のについて試験を実施した。
フィチン酸やクエン酸ナトリウムを添加したものは市販
品(これらを添加していない)に比べて破断応力が大き
くなって食感による弾力や滑らかさも良好であり、PH
値の大きい方がその傾向が強い。
品(これらを添加していない)に比べて破断応力が大き
くなって食感による弾力や滑らかさも良好であり、PH
値の大きい方がその傾向が強い。
更に、フィチン酸濃度の高い方が色調が明るくなること
も認められた。
も認められた。
i)添加量は、調味卵液に対する外11 (%)である
。
。
ii ) PH 7.2のものは卵液のPHを調整しな
かったもの、8,0のものは50%フィチン酸を炭酸ナ
トリウムにて中和して5%水溶液に希釈して添加したが
、添加量は50%水溶液として表示した。
かったもの、8,0のものは50%フィチン酸を炭酸ナ
トリウムにて中和して5%水溶液に希釈して添加したが
、添加量は50%水溶液として表示した。
以上の点から明らかなように、クエン酸の添加量を少な
くしても、フィチン酸を僅かに添加することによって緑
変を抑制する効果が発現する。
くしても、フィチン酸を僅かに添加することによって緑
変を抑制する効果が発現する。
クエン酸の緑変防止効果が大きい点を考慮すると、フィ
チン酸はその50%溶液を0.Ol%(フィチン酸とし
ては0.005%)程度でも緑変防止効果があると考え
られ、クエン酸を0.2〜0.8%、フィチン酸の50
%溶液を0.01− 0.1%(フイチン酸としては0
.005〜0.05%)の範囲で選択して併用すること
によって、卵製品の緑変を完全に防止できる効果がある
と認められる。
チン酸はその50%溶液を0.Ol%(フィチン酸とし
ては0.005%)程度でも緑変防止効果があると考え
られ、クエン酸を0.2〜0.8%、フィチン酸の50
%溶液を0.01− 0.1%(フイチン酸としては0
.005〜0.05%)の範囲で選択して併用すること
によって、卵製品の緑変を完全に防止できる効果がある
と認められる。
〔試験例−3〕
次に、卵焼を調整する場合についての試験を実施した。
卵液(100g) 、塩(1.2g) 、砂糖(4.0
g)、醤油(3.4g) 、だし汁(26g )を攪拌
して得た調味卵液を10%炭酸ナトリウム溶液にてPH
を8.0とし、次の三種類について常法により卵焼を作
った。
g)、醤油(3.4g) 、だし汁(26g )を攪拌
して得た調味卵液を10%炭酸ナトリウム溶液にてPH
を8.0とし、次の三種類について常法により卵焼を作
った。
■調味卵液そのまま
■フィチン酸0.025X、クエン酸ナトリウム0.6
χを添加したもの ■フィチン酸0.050!,クエン酸ナトリウム0.4
χを添加したもの その結果、■については緑色を帯びた暗い色調の黄色を
呈し、生地がやや粗く滑らかさにかけていた。
χを添加したもの ■フィチン酸0.050!,クエン酸ナトリウム0.4
χを添加したもの その結果、■については緑色を帯びた暗い色調の黄色を
呈し、生地がやや粗く滑らかさにかけていた。
■については通常の黄色を呈し、食感も緻密で滑らかで
あり、■は、明るい黄色を呈し、■と同様の食感であっ
た。
あり、■は、明るい黄色を呈し、■と同様の食感であっ
た。
その結果、卵焼についても、卵豆腐と同様に緑変の抑制
効果があることが判明した。
効果があることが判明した。
一般に食品への改質剤の添加はなるべく少量であること
が望ましいとされている。従って、添加するクエン酸量
を少なくして緑変を抑制できる利点がある。
が望ましいとされている。従って、添加するクエン酸量
を少なくして緑変を抑制できる利点がある。
また、フィチン酸はクエン酸ナトリウムに比べてかなり
高価であり、添加物の価格を抑制する意味においてもク
エン酸とフィチン酸とを併用して卵製品の緑変を抑制す
る方が製品のコストをも仰制できる利点がある。
高価であり、添加物の価格を抑制する意味においてもク
エン酸とフィチン酸とを併用して卵製品の緑変を抑制す
る方が製品のコストをも仰制できる利点がある。
Claims (2)
- (1)クエン酸又はその塩を添加する卵製品の緑変防止
方法。 - (2)フィチン酸又はその塩とクエン酸又はその塩とを
添加する卵製品の緑変防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1140067A JPH0612973B2 (ja) | 1989-06-01 | 1989-06-01 | 卵製品の緑変防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1140067A JPH0612973B2 (ja) | 1989-06-01 | 1989-06-01 | 卵製品の緑変防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0394635A true JPH0394635A (ja) | 1991-04-19 |
JPH0612973B2 JPH0612973B2 (ja) | 1994-02-23 |
Family
ID=15260206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1140067A Expired - Fee Related JPH0612973B2 (ja) | 1989-06-01 | 1989-06-01 | 卵製品の緑変防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0612973B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1973409A2 (en) * | 2005-12-30 | 2008-10-01 | IP-6 Research, Inc. | Novel phytic citrate compounds and process for preparing the same |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52125668A (en) * | 1976-03-10 | 1977-10-21 | Kureha Chemical Ind Co Ltd | Method of prventing blackening processed egg food |
JPS63141563A (ja) * | 1986-12-02 | 1988-06-14 | Nisshin Flour Milling Co Ltd | 冷凍卵焼成品の製造法 |
-
1989
- 1989-06-01 JP JP1140067A patent/JPH0612973B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1973409A2 (en) * | 2005-12-30 | 2008-10-01 | IP-6 Research, Inc. | Novel phytic citrate compounds and process for preparing the same |
EP1973409A4 (en) * | 2005-12-30 | 2010-04-07 | Ip 6 Res Inc | NOVEL COMPOUNDS BASED ON PHYTIC ACID CITRATE AND METHODS FOR PREPARING THE SAME |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0612973B2 (ja) | 1994-02-23 |
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