JPH0393844A - オレフイン重合体組成物 - Google Patents

オレフイン重合体組成物

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JPH0393844A
JPH0393844A JP23130989A JP23130989A JPH0393844A JP H0393844 A JPH0393844 A JP H0393844A JP 23130989 A JP23130989 A JP 23130989A JP 23130989 A JP23130989 A JP 23130989A JP H0393844 A JPH0393844 A JP H0393844A
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純一 久保
Atsuo Tokutake
徳竹 ▲あつ▼夫
Toshitsune Yoshikawa
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、オレフィン重合体の熱劣化(耐熱性)や成形
加工性、金型等の紡食性および目ヤニ、白粉等を防止し
うるオレフイン重合体組成物に関し、特に高活性チーグ
ラ一系触媒により製造されるエチレン重合体またはブロ
ビレン重合体等のオレフィン重合体を、モノフィラメン
ト等の成形品に成形する時に要求される高速或形性、金
型の防食性等の上記諸物性を改良した連続運転性に優れ
た組戊物に関する。
(従来技術) 近年、エチレン重合体またはプロピレン重合体等のオレ
フィン重合体を用いたモノフィラメントは、生産性向上
のためにモノフィラメント製造時の或形速度が、従来の
too m/sin.程度から150m/a+in. 
〜f80 m/sin.というように高速化され、押出
機からの吐出量は大幅に増加している。そのためにモノ
フィラメント戊形温度が高くなると共に、押出速度の増
大に伴う自己発熱のため、実際の樹脂温度は設定成形温
度よりさらに高くなっている。
一方、モノフィラメント自身の強度の向上も望まれてお
り、従来の原料よりメルトフローレート(以下MFRと
称する)を小さくした高強度モノフィラメント原料が上
市されている。この樹脂は高強度ではあるものの、逆に
押出成形性が極端に悪くなっているため、さらに成形温
度を高くせざるを得ない。これらは樹脂の熱劣化を引き
起こし易い方向であり、モノフィラメント製造時に、エ
チレン重合体では架橋ゲルによる延押切れが発生して連
続運転ができなくなったり、ブロビレン重合体では流れ
むらによるデニールむらが発生して正規の製品が製造で
きなくなる。
これら熱劣化を防ぐためには各種の酸化安定剤が添加さ
れる。特に劣化の初期段階でボリマーの切断によるラジ
カルを捕捉することが有効であり、この目的で各種のヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤が添加される。つまり
、これら酸化防止剤の添加目的は、フェノール性OHの
Hにてポリマーラジカルを捕えることによりラジカルを
安定化させることにある。
しかし、これらの酸化防止剤は、モノフィラメント成形
時の劣化防止には十分とはいい難く、また酸化防止剤に
起因する黄変が発生する。最近は苦嚢を防ぐために、リ
ン系酸化防止剤が添加される例もあるが、酸化防止効果
はフェノール系酸化防止剤よりさらに劣るものとなる。
特に昨今のチーグラー型高活性触媒で製造されるオレフ
ィン重合体は、触媒除去を行っていないのてボリマー中
に触媒残査であるハロゲン化合物が残留し、そのハロゲ
ン化合物が主因となって樹脂の劣化、金型の腐食、目ヤ
ニや白粉の発生等を惹起するという問題点を有している
(発明が解決しようとする課題) 上記の問題点に鑑み、本発明はモノフィラメント等の高
速或形時に熱劣化や目ヤニ、白粉等が発生しに<<、か
つ連続運転性に優れたオレフィン重合体組成物を提供す
ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の第1発明は、 (A)オレフィン重合体100重量部、(B)2環以上
の芳香環を有する化合物および/または芳香環1環と不
飽和5員環1個とを共に有する化合物またはこれらの混
合物を水素化した水素化油からなる水素供与性物質0.
01−10重量部、(C)脂肪酸金属塩および/または
ハイドロタルサイト類の少なくとも1種0.01〜5重
量部、とからなるオレフィン重合体組成物であり、本発
明の第2発明は、 (A)オレフィン重合体100重量部、(B)2環以上
の芳香環を有する化合物および/または芳香環1環と不
飽和5員環1個とを共に勺゛する化合物またはこれらの
混合物を水素化した水素化油からなる水素供与性物質0
.01〜10重量部、(C)脂肪酸金属塩および/また
はハイドロタルサイト類の少なくとも1種0.01〜5
重量部、(D)ヒンダーフェノール系酸化防止剤、リン
系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤からなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の酸化防止剤0.01〜5重
量部、 とからなるオレフィン重合体組戊物である。
本発明をさらに具体的に説明する。
本発明のオレフィン重合体とは、エチレン、プロピレン
、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ベンテ
ン、1−オクテン等のα−オレフィンの単独重合体ある
いはその相互重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体等
のエチレンービニルエステル共重合体、エチレンーアク
リル酸エチル等のエチレンー不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体共重合体またはそれらの混合物からなる群から
選ばれた少なくとも1種のオレフィン重合体であって、
特に限定されるものではない。しかし、これら中でも、
高活性チーグラ一系触媒により重合されるオレフィン重
合体、とりわけ高結晶性エチレン(共)重合体および/
またはプロピレン(共)重合体は、モノフィラメント等
の高速成形性、耐熱性、連続運転性等が要求される分野
において好適に使用され、顕著な効果が期待できる。
本発明の(B)成分である水素供与性物質とは2環以上
の芳香環を有する化合物および/または芳香環1環と不
飽和5員環1個とを共に有する化合物またはこれらの混
合物を水素化した水素化油であって、より具体的には、
石炭系タールまたはこれを分溜して得られる油および/
または石油を熱分解、接触分解または接触改質して得ら
れる沸点200℃以上の油を水素化した水素化油である
上記石炭系タールまたはこれを分溜して得られる油とし
ては、洗浄油、アントラセン油、タール油、タール軽油
、カルボール油、ナフタレン油、ピッチ油、クレオソー
ト油、石炭液化油またはこれらの混合物が例示される。
また石油を熱分解、接触分解または接触改質して得られ
る沸点200℃以上の油としては、ナフサ熱分解残油、
接触分解装置(FCC装置)からのサイクルオイル、ス
ラリーオイルならびにデカンテッドオイル(DCO)、
ナフサ接触改質残油、原浦熱分解タールまたはこれらの
混合物が例示される。
前記石炭系タールまたはこれを分溜して得られる而や、
石浦を熱分解、接触分解または接触改質して得られる沸
点200℃以上の油を水素化する方法は任意であるが、
通常水素化機能を有する触媒の7j在下で水素ガスによ
り水添する方法が用いられる。
水素化機能を有する触媒としては、特に制限はなく、石
油留分の水素化処理に用いる公知の触媒が使用できる。
具体的には、周期律表第V〜第■族から選ばれた少なく
とも1種の金属元素、特にニッケル、コバルト、モリブ
デン、バナジウムおよびタングステンから選ばれる少な
くとも1種の金属元素の硫化物、酸化物などをアルミナ
、シリカ、シリカ・アルミナ、カチオン置換ゼオライト
等の無機質担体に担持させたものが例示できるほか、芳
香環核水素化触媒、例えばニッケル、酸化ニッケル、ニ
ッケルー銅、白金、酸化白金、白金一ロジウム、白金一
リチウム、ロジウム、パラジウム、コバルト、ラミーコ
バルト、ルテニウム等の金属を活性炭、アルミナ、シリ
カーアルミナ、けいそう土及びゼオライトなどの無機質
担体に担持させたものが例示される。
原料油をこれらの水素化機能を有する触媒の存在下で水
素化する際の条件は、前記石油留分の水素化処理に用い
られる触媒の場合には300℃〜400℃、30気圧〜
150気圧であることが望ましく、また芳香環核水素化
触媒の場合は150℃〜300℃、30気圧〜150気
圧であることが望ましい。
反応装置についても特に制限はなく、一般の固定床反応
装置を使用することによって良好な水素供与性を有する
部分水素化油を調製することができる。
本発明において戊形加工時の樹脂の劣化を防止するため
には、水素供与性物質が成形加工温度で揮散せずに溶融
したオレフィン重合体内に留まり、かつ混練時または使
用時に発生するボリマーラジカルを十分に捕捉できるだ
けの水素を放出することが重要であるが、石炭系タール
またはこれを分溜して得られる油あるいは石油を熱分角
L接触分解あるいは接触改質する装置から得られる沸点
200℃以上の油は、2環以上の芳香環を有する化合物
及び芳香環1環と不飽和5員環1個とをともに有する化
合物を多く含み、これを水素化することにより特に高剪
断、高温成形峙に容易に水素を族出する水素供与性物質
を得ることができる。
特に上記水素供与性物質のなかにあって、初留200℃
以上の留分を添加剤として用いるときは、高温時でも揮
散しないオレフィン系樹脂組成物が得られる。
本発明において水素供与性物資とは、下記の方法で水素
供与性を評価したとき、水素受容体(アントラセン)へ
の水素移行量が、350 ”Cにおいて少なくとも0.
1(水素原子/IIolアントラセン)である物質をい
う。
水X洪与性の評価は、水素受容体を用いて移行性水素の
捕捉量から求める方法によった。すなわち、試料とアン
トラセンなどの水素受容体を一定条件で反応させ、反応
後水素化された水素受容体の量をガスクロマトグラフィ
ーなどで分析する。
具体的には、所定量の試料およびアントラセンを試料/
アントラセン−1/2の重量比で撹拌機付きオートクレ
ープに収容し、表−1に示した条件で反応させる。
表−1 水素供与性の評価条件 反応温度      350℃ 反応圧力      50kg/cj−g (N2圧)
反応時間      30分 触媒        なし 実験装置      内容量1′!.χ電磁撹拌式オー
トクレープ 試料/アントラセン 1/2 (重量比) 上記反応前後の9,10−ジヒドロアントラセン、1,
4.5.8−テトラヒドロアントラセン、1,4,5,
8,9,10−ヘキサヒドロアントラセン、1,2,3
.4.5.8.7.8−オクタヒドロアントラセン並び
に残存アントラセンの量をガスクロマトガラフィーで分
析した。これらアントラセンの水素化物生成に使用され
る水素は、水素供与性を有する炭化水素類から供給され
るので、これら炭化水素類からアントラセンに移行した
水素のffi(水素原子/molアントラセン)を求め
、これを水素供与性として測定する。なお、この方法は
、Yokono T.,Marsh II.&Yoko
no M..Fuel.[i0 , 607〔1〕(A
981)に記載されている方法に準じたものである。
本発明の水素供与性物質の添加量は、オレフィン重合体
100重量部に対し0.01〜10重量部、さらに好ま
しくは0.1〜5重量部の範囲にある。0.01重量部
より少ない添加量では効果が充分得られず、10重量部
より多く添加しても更に大きな効果は期待できず、むし
ろオレフィン重合体との相溶が悪く混線が難しくなった
り、ブリード現象がおきゃすくなる。
本発明の(C)6.分の一つである脂肪酸金属塩として
は、ラウリン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸などの
脂肪酸と、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、カル
シウム、亜鉛などとの金属塩が例示される。
該脂肪酸金属塩は、オレフィン重合体中に触媒残査とし
て残存してるハロゲンを吸収し、ハロゲンに起因する劣
化による延伸切れを防止する効果を有すると共に、モノ
フィラメント成形時にダイスに堆積する目ヤニに原因し
て、ダイスから押し出されるフィラメントが切断される
のを防ぐ効果を発揮する。特に着色モノフィラメント成
形時には、顔料によって発生する目ヤニによる切断が多
く発生し、連続運転が不可能となることがあるが、この
ような場合、溶融されて押出される樹脂とダイスとの間
の摩擦係数の軽減を図ることは、目ヤニの堆積を防止す
るうえで有効であり、これには脂肪酸金属塩のみならず
脂肪酸を同時に添加することがさらに好ましい。
(C)成分の他の一つであるハイドロタルサイト類は、
次式で示される複塩化合物である。
(M”) +−x A lx  (OH) 2(An−
) w..−amH2 0 (ここでO<X≦0.5,
m :実数、M2+=Mg,Ca,またはZn,A,l
−: n価の陰イオン)上記の複塩化合物としては、天
然品及び合戊品の何れも使用可能であるが、特にM2+
がMg,A’−がCO32−である合戊品が望ましい。
ハイドロサイト類は、脂肪酸金属塩よりハロゲン吸収能
力が大きいものの、それ単独では目ヤニや白粉の発生を
十分防止できない。しかし、脂肪酸金属塩とハイドロタ
ルサイト類とを併用すると、相乗効果が発現され、それ
ぞれ少量の添加でハロゲンによる樹脂劣化、金型の腐食
、目ヤニや白粉の発生を一挙に防止できるので経済的で
ある。
上記(C)成分の添加量は、オレフィン重合体100重
量部に対し0.0t〜5重量部が好ましく、さらに好ま
しくは0.1〜3重量部の範囲にある。
0.01重量部未満ではハロゲン吸収が十分に行なわれ
ず劣化による延伸切れ等が発生する。また、5ffi1
部以上添加しても目ヤニによる切断を防止する効果は変
わらず、脂肪酸金属塩または脂肪酸金属塩と脂肪酸の混
合物が5重量部を越えた場合は、押出機での流れむらの
原因となり、ハイドロタルサイト類が5重量部を越えた
場合は、成形物が不透明になるばかりでなく、異物混入
と同現象の延伸切れの原囚となり、いずれの場合も正規
の製品が得難くなる。
本発明の第2発明は、第1発明のオレフィン重合体組戊
物に、さらに(D)成分である酸化防止剤を組み合わせ
たオレフィン重合体組成物に関するものであり、オレフ
ィン重合体組成物の熱劣化を比較的低温から高温度の広
範囲にわたって相乗的に改善することができる。
本発明の(D)戊分について詳述すると、(D1)ヒン
ダードフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジー
t−ブチルー4−メチルフェノール、n−オクタデシル
−3−(3゜,5゜−ジーt一ブチルー4゛−ヒドロキ
シフエニル)プロビオネート、テトラキス−[メチレン
−3−(3゜,5゜−ジーt−ブチルー4゜−ヒドロキ
シフエニル)プロピオネート]メタン、1.3.5 −
 }リメチル−2.4.6−トリスー(3.5−ジーt
−ブチルー4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス
ー(3.5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシベンジル
)イソシアヌレート、N.N−一へキサメチレンビス=
(3.5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシーヒドロシ
ンナアミド)等が例示される。
(D2)イオウ系酸化防止剤としては、例えばジラウリ
ルチオジプロピオネート、ジテアリルチオジブ口ピオネ
ート、ペンタエリスリトールーテトラキス−(β−ラウ
リルーチオブ口ビオネート)等が例示される。
(D3)リン系酸化防止剤としては、トリスー(2.4
−ジーt−プチルフエニル)フォスファイト、テトラキ
ス−(2.4−ジーt−プチルフエニル)−4.4’−
ビフエニレンフォスフォナイト、ジ− (2.4−ジー
t−プチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスフ
ァイト,トリスノニルフェニルフォスファイト,ジフエ
ニルイソオクチルフォスファイト,テトラトリデシル−
4,4゛−プチリデンビス−(3−メチルーe−t−プ
チルフェニル)一ジフォスファイト等が例示される。
上記酸化防止剤の添加量は、オレフィン重合体100重
量部に対して、0.01〜5重量部、好ましくは0.0
5〜3重量部の範囲で選択される。該添加量が0.01
重量部以下では、上記水素供与剤との相乗効果が十分で
なく、5重量部を越えて添加してもそれ以上の効果が望
めず、かえって黄変等の弊害が生ずる恐れがある。
もちろん上記(D1)〜(D3)で示す各酸化防止剤は
、本発明の(C)成分として2種以上併用しても良いし
、必要に応じて他のペンゾトリアゾール系、ベゾフェノ
ン系、サリシレート系、ニッケル錯体塩系及びヒンダー
ドアミン系の光安定剤、重金属不活性剤、金属石鹸類、
増核剤、可塑剤、有機スズ化合物、難燃剤、帯電防止剤
、滑剤、抗ブロック剤、充填剤、発泡剤などを配合して
もよい。
(発明の効果) 上述のように、本発明のオレフィン重合体組成物は、高
速成形等の高剪断下での成形加工、例えばモノフィラメ
ント成形時等に、容易に水素を放出する水素供与性物質
と脂肪酸金属塩および/またはハイドロタルサイトとが
組合せて配合されているため、劣化ゲルや目ヤニによる
延伸切れが発生せず、金型等の腐食、白粉の発生を防止
するという性能を有するのみでなく、連続運転性にも優
れるものである。
また酸化防止剤をさらに組合せた組成物については、熱
劣化を比較的低温から高温度の広範囲にわたって相乗的
に改善することができる。
そして、添加される水素供与性物質が石炭系タールまた
はこれを分溜して得られる油および/または石油を熱分
解、接触分解または接触改質して得られる沸点200℃
以上の油を水素化することで得られることから経済的に
も有利である。
(実施例) 以下にオレフィン重合体を用いた実施例および比較例を
示すが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお実施例および比較例に於ける熱安定性の測定は
下記の方法で行った。 予め250℃に加熱されたラボ
プラストミル(東洋精機製)内で、オレフィン重合体の
無添加粉末に所定の添加剤を混合し、窒素雰囲気下で3
Orpmで混練し、トルク変化を測定した。
エチレン系重合体の場合には、急激なトルクの上昇の起
きるまでの誘導期間を測定し、熱劣化の指標とした。プ
ロピレン系重合体の場合は、トルク値が初期トルク値の
20%まで低下するまでの時間を測定し、熱劣化の指標
とした。
[モノフィラメント成形時の連続運転性]85mmφの
押出機を用い、下記の条件で戊形を行い、延伸切れの同
数を測定した。
CI  C2  C3  C4  DI  D2200
  260  280  300  300  300
ノズル: 0.8 mmφX 8 11!1L ,スト
ランド数:l50本、糸の太さ: 300d,延伸速度
: 120IIl/+in.延伸倍率=lO倍【目ヤニ
テスト] 40■■φの押出機を用い、下記の条件で2、5時間或
形したのち、ダイスに堆積した目ヤニのfi(Img/
2.5h )を測定した。
CI  C2  C3  Di  D2150  18
0  220  250  250ノズル: 1.5 
amφX 7.5 mmL sストランド数=8本、第
1ロール速度: 13s/mln.実験1 石炭系タールまたはこれから得られる留分を水素化した
例として、アントラセン油及びクレオソート油を水素化
した例を示す。アントラセン油及びクレオソート油を表
−2に示した条件で水素化し、得られた油の水素供与性
を上述の方法で測定した。アントラセン水素化油及びク
レオンート水素化油のアントラセンへの水素移行量は、
それぞれ0.40及び0.45 (H原子/molアン
トラセン)であり、十分な水素供与性を有していた。
なお、水素供与性を有しない油の例として灯油のアント
ラセンへの水素移行性を測定した結果、0.027(水
素原子/■ofアントラセン)であった。
丈験2 石曲系分解残油を水素化した例として、接触改質残油及
びナフサ熱分解残油を表2に示した条件で水素化し、得
られた水素化油の水素供与性を測定した。これら水素化
油のアントラセンへの移行量はそれぞれ0.33及び0
.36 (H原子/molアントラセン)であり、十分
な水素供与性を有していた。
表−2 浦の水素化条件 反応温度 反応圧力 LHSV 触媒 370 ℃ 75kg/cJ−g (H2圧) 1.0 Co−Mo −A 12  0l 市販脱硫触媒 (A)成分として高密度ポリエチレン無添加品(日石ス
タフレンE709(M).MFR0.7 g710mi
n. .密度0.958 g / cc)を用い、(B
)戊分として実験1で得られたアントラセン水素化油を
用い、(C)或分としてステアリン酸カルシウム、ハイ
ドロタルサイトまたはスイアリン酸とステアリン酸カル
シウムとの混合物を用いて耐熱性及びモノフィラメント
成形を行った。結果を表−3に示す。
表−3から明らかな通り、実施例1−3は耐熱性に優れ
、モノフィラメント成形時の延伸切れの頻度、矢ヤニ発
生量も少ない。
実施例4−6 実施例1−3と同じ(A)成分及び(C)成分を用い、
(B)或分として実験2で得られたナフサ熱分解油を用
い、(D)成分をさらに添加して、耐熱性、モノフィラ
メントの連続運転性を測定した結果を表−3に示す。
表−3から明らかな通り、(A),(B).(C).(
D)成分を併用した本発明の組成物は、フェノール系酸
化防止剤と脂肪酸金属塩またはハイドロタルサイトとの
併用系より耐熱性、モノフィラメント戊形性とも優れて
いる。
実施例7−10及び比較例2 (A)成分としてボリプロビレン重合体無添加品(日石
ボリプロJl20P )と高密度ポリエチレン無添加品
(日石スタフレンE809(M) )の8:2 ドライ
ブレンド品を用い、(B)成分として実験1で得られた
クレオソート水素化油を用い、(C)成分としてステフ
リン酸カルシウム、ハイドロタルサイトを用いて耐熱性
およびモノフィラメント成形時のデニールむらの発生す
るまでの時間を測定した。結果を表−4に示す。
表−4に示す通り、クレオソート水素化油とハロゲン吸
収剤を併用した実施例7−9は、耐熱性に優れ、モノフ
ィラメント成形時の流れむらも発生しない。クレオソー
ト油に(D)成分として実施例5で使用したAO−3を
更に配合した組成物は、表−4の丈施例lOに示される
るか、このものはフェノール系酸化防止剤とハロゲン吸
収剤との併用系である比較例2より耐熱性、モノフィラ
メント成形性とも優れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 〔1〕(A)オレフィン重合体100重量部、(B)2
    環以上の芳香環を有する化合物および/または芳香環1
    環と不飽和5員環1個とを共に有する化合物またはこれ
    らの混合物を水素化した水素化油からなる水素供与性物
    質0.01〜10重量部、 (C)脂肪酸金属塩および/またはハイドロタルサイト
    類の少なくとも1種0.01〜5重量部、とからなるオ
    レフィン重合体組成物。 〔2〕前記(B)水素供与性物質が、石炭系タールまた
    はこれを分溜して得られる油からなる水素化油および/
    または石油を熱分解、接触分解または接触改質して得ら
    れる沸点200℃以上の油の水素化油である請求項〔1
    〕に記載のオレフィン重合体組成物。 〔3〕前記石炭系タールまたはこれを分溜して得られる
    油が洗浄油、アントラセン油、タール油、タール軽油、
    カルボール油、ナフタレン油、ピッチ油、クレオソート
    油、石炭液化油またはこれらの混合物である請求項〔2
    〕に記載のオレフィン重合体組成物。 〔4〕上記石油を熱分解、接触分解または接触改質して
    得られる沸点200℃以上の油が、ナフサ熱分解油、接
    触分解のサイクルオイル、スラリーオイル、デカンテッ
    ドオイル(DCO)、ナフサ接触改質残油、原油熱分解
    タールまたはこれらの混合物である請求項〔2〕に記載
    のオレフィン重合体組成物。 〔5〕前記水素供与性物質から、水素受容体(アントラ
    セン)への水素移行量が、350℃において少なくとも
    0.1(水素原子/molアントラセン)である請求項
    〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のオレフィン重合体組
    成物。 〔6〕(A)オレフィン重合体100重量部、(B)2
    環以上の芳香環を有する化合物および/または芳香環1
    環と不飽和5員環1個とを共に有する化合物またはこれ
    らの混合物を水素化した水素化油からなる水素供与性物
    質0.01〜10重量部、 (C)脂肪酸金属塩および/またはハイドロタルサイト
    類の少なくとも1種0.01〜5重量部、(D)ヒンダ
    ーフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエ
    ーテル系酸化防止剤からなる群から選ばれた少なくとも
    1種の酸化防止剤0.01〜5重量部、 とからなるオレフィン重合体組成物。
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