JPH0393011A - 複合磁気ヘッド - Google Patents

複合磁気ヘッド

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JPH0393011A
JPH0393011A JP22824489A JP22824489A JPH0393011A JP H0393011 A JPH0393011 A JP H0393011A JP 22824489 A JP22824489 A JP 22824489A JP 22824489 A JP22824489 A JP 22824489A JP H0393011 A JPH0393011 A JP H0393011A
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JP
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soft magnetic
magnetic
layer
magnetic head
thin film
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Application number
JP22824489A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Isomura
磯村 竜矢
Masaaki Katayama
片山 政昭
Satoshi Yoshida
敏 吉田
Kanji Nakanishi
中西 寛次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0393011A publication Critical patent/JPH0393011A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,複合磁気ヘッドに関し,特にフエライト等の
酸化物磁性本から成るコアと特定の軟磁性層の間に拡散
防止層を設けた高密度記録再生用磁気ヘッドに関する。
〔発明の背景〕
例えばオーディオテーブレコーダやVTR (ビデオテ
ープレコーダ)等の磁気記録再生装置においては,記録
信号の高密度化や高品質化等が進められており,この高
記録密度化に対応して,磁気記録媒体として磁性粉にF
e,Co,Ni等の金属あるいは合金からなる粉末を用
いた,いわゆるメタルテープや,強磁性金属材料を真空
薄膜形成技術によりベースフィルム上に直接彼着した,
いわゆる蒸着テープ等が開発され,各分野で実用化され
ている。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕ところ
で,このような所定の保磁力を有する磁気記録媒体の特
性を発揮せしめるためには,磁気ヘッドのコア材料の特
性として,高い飽和磁束密度を有するとともに,同一の
磁気ヘッドで再生を行なおうとする場合においては,高
透磁率を併せて有することが要求される。
従来は,センダスト合金(Fe−Si−ACB s z
 IOXG)や,Co系アモルファス合金などが用いら
れているが,センダスト合金は,膜の内部応力が大きく
,また結晶粒が戊長し易く厚膜化が難しい。また,飽和
磁束密度BsがIOKG程度で.今以上の高密度記録に
は飽和磁束密度Bsが不充分である。また,Co系アモ
ルファス合金は特性も良く高飽和磁束密度Bsのものも
作製できるが,450℃程度で結晶化してしまうため,
ヘッド形成する際に高lHでガラス接合できず,充分な
接合強度が得られないという難点があった。
その他の軟磁性材料としては窒化鉄があり,股に,窒素
含有雰囲気中で鉄をターゲットとしてイオンビーム蒸着
あるいはスパッタリング等により薄膜状に形成される。
しかしながら,この軟磁性薄膜は,ガラスボンディング
等の際の加熱によって保磁力が大幅に上昇してしまい特
性の安定が不充分であるという問題があった。
特開昭63− 299219号公報には,このような問
題点を改良せんとした次の軟磁性薄膜が記載されている
rFeXNy Az  (ただし,x,y,zは各々組
成比を原子%として表し,AはSi,A,jTa,B,
Mg.Ca,Sr,Ba,Cr,Mn, Z r, N
b, T i, Mo, V, W, H f,Ga,
Ge,希土類元素の少なくとも1種を表す。)なる組成
式で示され,その組成範囲が0、5≦y≦ 5.0 0.5≦zs7.5 x+y+z−100 であることを特徴とする軟磁性薄膜。」しかし,特開昭
63− 299219号公報に記載の軟磁性薄膜もまた
加熱によって保磁力が上昇するのを避けられないので,
例えばガラスボンディング工程等の加熱工程を要する磁
気ヘッドの製造に用いることは好ましくない。
さらに一軸異方性を有していないため高周波における透
磁率を高くすることができないという欠点がある。
また,製膜条件にもよるが,一般的に結晶質材料は,膜
を付着する過程でセルフシャドウイング効果によって柱
状晶になり易く,粒界部にボイドが形成されるために磁
気的に不連続になり軟磁気特性が劣化してしまう傾向が
ある。このセルフシャドウイング効果は,磁気ヘッドを
作製する際の様に下地に段差がある場合や厚膜化する場
合に特に顕著となり.充分な特性が得られないという難
点があった。
前記公報に記載の軟磁性薄膜には以上のような問題点が
あるので,磁気へッドコア材料として好ましくなかった
本発明は,上記従来技術の問題点を改良した磁気ヘッド
の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば次の複合磁気ヘッドにより上記目的を達
成することができる。
先端対向面及び該対向面から後退して形威される凹所を
有する酸化物磁性体コアと,該コアの対向面間に設けら
れギャップを規定する軟磁性層と,該コアと該軟磁性層
との界面に設けられCo−Nb−Zr合金から成る拡散
防止層から成り,前記軟磁性層は,Fe3 Zr6 N
O  (但し,a,b,cは各々原子96を示す。)な
る組成式で示され,その組成範囲は o<b≦20 0<c≦22 の範囲(但し,b≦ 7,5かっC≦5を除く)である
ことを特徴とする複合磁気ヘッド。
本願出願人は,前記従来の軟磁性薄膜の問題点を改良し
たものとして,Fe3 Zr1,NO  (但し,a,
b,cは各々原子%を示す。)なる組成式で示され,そ
の組成範囲が o<b≦20 0<c≦22 の範囲(但し,b≦ 7,5かつC≦5を除く)である
軟磁性薄膜を含む軟磁性薄膜について特許出願(特[平
1−15112号(平成1 年1 月26日出a) )
を行なった。
ところが,いわゆる複合磁気ヘッドの軟磁性層として前
記軟磁性薄膜を用いた複合磁気ヘッドは.再生時に,再
生信号の周波数特性が周期的に変動する,いわゆるうね
りが観察され,磁気ヘッドとして使用に耐えないことが
判明した。ここで,a合磁気ヘッドとは,先端対向面及
び該対向面から後退して形成される凹所を有する磁気へ
ッドコアと,少なくとも該対向面に露出しギャップを規
定する軟磁性層と,該コアの凹所に充填されて成るガラ
ス充填部から成る磁気ヘッドをいい,前記うねりは,前
記磁気へッドコアとしてフエライト等の酸化物磁性体を
使用した場合に観察され非磁性材料を使用した場合には
観察されないことも判明した。
本願発明者は,■複合磁気ヘッド製造過程において.前
記特定組成のFe−Zr−N軟磁性層をフエライト等の
酸化物磁性体から成るコアの表面に形成する際及び形成
した後等の,複合磁気ヘッド製造のための不可避の加熱
により,著しく磁気特性の劣化した拡散層が前記酸化物
磁性体から成るコアと前記特定組成のFe−Zr−N軟
磁性層の界面に形成されること,■この拡散層がギャッ
プと略平行に位置して形成されるため,疑似ギャップと
して作用し,ヘッド再生出力に悪影響(いわゆる前記う
ねり)を与えること,■前記特定組成のFe−Zr−N
軟磁性層を形成しようとする酸化物磁性体から成るコア
の表面にCo−Nb−Zr合金から或る拡散防止層を設
けることにより前記拡散層の形成を防止できることを新
たに見い出し,本発明を完成するに至った。
なお,特開昭63− 298806号公報及び特開平1
−100714号公報には,?jE合磁気ヘッドのコア
を構成する酸化物磁性材料と金属磁性薄膜との界面に夫
々非磁性窒化物薄膜やSt等の酸化物薄膜を配すること
により,前記酸化物磁性材料と金属磁性薄膜との間の反
応を抑制し,疑似ギャップの戊形を防止する旨記載され
ている。
しかし.金属磁性薄膜として,前記特定組成のFe−Z
r−N軟磁性薄膜,及び,これを複合磁気ヘッドに使用
した場合の,本願発明者によって新たに見い出された問
題点は,全く記載されてぃない。
〔作用〕
本発明の複合磁気ヘッドは,先端対向面及び該対向面か
ら後退して形成される凹所を有する酸化物磁性体コアと
,該コアの対向面間に設けられギャップを規定する前記
特定組成のFe−Zr−N軟磁性層との界面に,Co−
Nb−Zr合金からなる拡散防止層を設けている。
そのため,本発明の複合磁気ヘッド製造過程における不
可避の加熱による,前記酸化物磁性体コアと前記特定組
成のFe−Zr−N軟磁性層間での,磁気特性の劣化し
た拡散層の形成及び成長を防止することができる。
例えば,前記特定組成のFe−Zr−N軟磁性層は.一
般に,非軟磁性のFe−Zr−N非晶質合金膜を例えば
550℃程度で熱処理して形威する。ところが,M化物
磁性体として例えばフエライトを用いたフエライトコア
表面に直接前記Fe−Zr−N非品質合金膜を形成し熱
処理を行なうと.該Fe−Zr−NIl:品質合金膜が
前記特定組成のFe−Zr−N軟磁性層に変化するとと
もに,前記フエライトコアと該Fe−Zr−N軟磁性層
の界面に,磁気特性の劣化した拡散層が形成・成長する
。これに対して本発明の腹合磁気ヘッドを製造する場合
には,前記フエライトコアと前記Pe−Zr−N非晶貿
合金膜の界面にCo−Nb−Zr合金から成る拡散防止
層を設けるので,磁気特性の劣化した拡散層は形成され
ない。
また,コアにフエライトを用いた複合磁気ヘッドは,一
般に,フエライトコア半体の先端対向面及び該対向面か
ら後退して形成される凹所に軟磁性層及びギャップ層を
順次設けて成る多層状の複合磁気ヘッド半休の1組を,
所定の方向に突合わせ,前記フエライトコア半体の凹所
に溶融ガラスを充填・冷却することにより製造する。と
ころが,フエライトコア半体に直接前記特定組威のFe
−Zr−N軟磁性層を形成して前記製造方法により遭合
磁気ヘッドを製造すると,前記溶融ガラスの充填から冷
却に至るまでの加熱によって,前記フエライトコア半体
と前記特定組成のFe−Zr−N軟磁性層の界面に,磁
気特性の劣化した拡散層が形成・成長する。これに対し
て本発明の複合磁気ヘッドを製造する場合には,前記フ
エライトコア半体と前記特定組成のFe−Zr−N軟磁
性層の界面にCo−Nb−Zr合金から成る拡散防止層
を設けるので,磁気特性の劣化した拡散層は形成されな
い。
さらに前記複合磁気ヘッド製造方法において、前記多層
状の複合磁気ヘッド半休のひずみを加熱によって除去す
る場合もある。本発明の複合磁気ヘッドを製造する場合
には,前記多層状の複合磁気ヘッドのフエライトコア半
体と前記特定組成のFe−Zr−N軟磁性層の界面にC
o−Nb−Zr合金から成る拡散防止層を設けるので,
磁気特性の劣化した拡散層を形成することなく,複合磁
気ヘッド半休のひずみを加熱により除去することができ
る。
第1−B図は,拡散層の形成を示している。第1−B図
は,フエライト基板(SSF−4:信越化学製)表面を
逆スバッタ(10分間)シ,引き続きそこに本発明で特
定する組成範囲内で非軟磁性のFe−Zr−N非品質合
金薄膜1000入を形成したas depo基板(a)
,該as depo基板を350℃(1時間)で加熱し
た基板(b),該as depo基板を550℃(1時
間)で加熱した基板(C)の夫々のFe−Zr−N薄膜
とフエライト基板間のオージェデプスプロファイル模式
図である(但し,縦軸の最大は10 0 a t%を示
している)。第1−B図の(a) . (b)及び(e
)によれば,フエライト基板に前記Fe−Zr−N非品
質合金薄膜を直接形成し.これらを加熱した場合,これ
らの界面に拡散層が形或されたことがわかる。即ち,加
熱によりフエライト基板中の0がFe−Zr−N軟磁性
薄膜(非軟磁性のFe−Zr−N非晶質合金薄膜の加熱
により形成された薄膜)中に拡散し,Fe−Zr−N非
晶質合金薄膜中のFeがフエライト基板中に拡散して,
フエライト基板とFe−Zr−N軟磁性薄膜の界面に相
互拡散層が形成されたことが示されている。
〔好適な実施態様〕
拡散防止層は,Co−Nb−Zr合金から成る。
拡散防止層は,拡散層の形戊を防止できる厚さで設ける
。好ましくは,50入以上にする。
拡散防止層が非磁性のCo−Nb−Zr合金から或る場
合,層の厚さが増加するにつれて再生時に拡散防止層が
疑似ギャップとして作用してしまうので,好ましくは 
100大以下にする。この場合,うねりをおよそ1dB
以下におさえることができる。
しかし,拡散防止層が強磁性のCo−Nb−Zr合金か
ら成る場合には,拡散防止層は疑似ギャップとして作用
しないので,疑似ギャップ形成を理由とした拡散防止層
の厚さの上限はない。
この場合の好ましい拡散防止層の厚さは,ギャップの厚
さの10分の1程度であり,例えば200λ程度にする
ことができる。
強磁性のCo−Nb−Zr合金としては,好ましくは,
各元素が下記の範囲で存在するCo−Nb−Zr非品質
磁性合金にする。
76≦Co≦94原子% 6SNbS20原子% 0.11 2 r < 5原子% 上記非品質磁性合金は,スバッタ法等の気相積着法によ
り形成できる。
本発明の複合磁気ヘッドのコアはフエライト等の酸化物
磁性体から成る。フエライトとは,一般にMO−Fe2
03なる組成を持つ一群の鉄酸化物のことをいう。ここ
で,Mは2価の金属イオンであり,例えばMn”  F
e”,Co”N i”, C u”,  Z n2+等
であるが,Mを2種以上の2価の金属イオンにすること
もできる。このようなフエライトとして,例えば,Mn
Zn単結晶フエライトがある。
軟磁性層は,  F ea Z r> Nc  (但し
,a,b,cは各々原子%を示す。)なる組成式で示さ
れ,その組成範囲は o<b≦20 0<c≦22 の範囲(但し,b≦ 7,5かつc55を除く)である
。この組成範囲を点E,F.G,H.I,Jにより第1
−C図に示す。
好ましくは,前記組威範囲は 89≦a593 25b≦15 5.5< c≦22 の範囲である。この組成範囲を点Q,K.L,U,Mに
より第i−c図に示r., .より好ましくは,前記組成範囲は,前記三者の二成分
組成座標系(Fe,Zn,N)においてP (91, 
 2.  7) Q (92.5,  2,  5.5)R (87. 
 7.5.  5.5)s (73, 12. 15) T (69, 12.19) U (139,  9. 22) V (76.  5. 19) 07点を結ぶ線分で囲まれた範囲である。この組成範囲
を点P,Q,R,S,T,U,Vにより第1−C図に示
す。
さらに好ましくは,結晶粒径が300入以下であり,ま
た.軟磁性層が一軸異方性を有する。
前記軟磁性層の組成範囲が,Q<b,iW20かつ,0
<c≦22の範囲(但し,b57.5かつC≦5を除く
)である場合,好ましくは.b≧ 0.5かつC≧0.
5とする。b<0.5又はc<0.5の場合にはその存
在による効果が明瞭でないことがあるからである。
軟磁性層のZrが20原子%を越えるか,又は,Nが2
2原子%を越える場合には,良好な軟磁性が得られない
前記軟磁性層の組戊範囲が,69≦a≦93かつ2≦b
515かつ5.5< C S 22の場合は,より良好
な軟磁性を示す。
より好ましくは,前記組成は,前記王者の三成分組成座
標系(Fe,Zr,N)において、前記特定の点P,Q
,R,S,T,U,Vの7点を結ぶ線分で囲まれた範囲
である。この組成範囲では保磁力が特に小さいので,磁
気ヘッドのコア材料として好適である。最も好ましい範
囲は,保磁力が1 . 5 0e以下(さらには1 0
e以下)を示す組成範囲である。
軟磁性層のさらに好ましい組戊範囲は,F ea  c
z reN+−e ) m−+77≦d≦88 0.3≦650.38 で示される範囲である。この組成範囲を点W,x,y,
zにより第1−C図に示す。これらの点w,x,y,z
の座標は,ほぼ次のとおりである。
W  (88,   3.[i,   8.4)X  
(88,  4.5B,  7.44)Y  (77,
  8.74,  14.28  )Z  (77, 
  8.9,  16.1)即ち,この範囲では,Fe
を77〜88原子%含み,かつ,軟磁性層中のZrの含
有率b(原子%)とNの含有率C(原子%)の比c /
 bがおよそ1.63〜2,33となっている。この組
成範囲の軟磁性層は,良好な軟磁性(例えば,保磁力H
e<50e)を有する。
軟磁性層においては,Hf,Ti,Nb,Ta,V,M
o,Wのうち少なくとも1種でZ『の一部(例えば軟磁
性層を構成するZrのうちの30原子%)を置き換える
ことができる。
また,軟磁性層中のFeはCo,Ni又はRuの一種以
上で置き換えることができる。例えば軟磁性層を構成す
るFeのうちの30原子%程度まで置き換えることがで
きる。
本発明の複合磁気ヘッドの軟磁性層は,例えばRFスバ
ッタ法等の気相析着法により前記特定組成の非晶質層を
得て,この非品質層を例えば350〜650℃で熱処理
し前記非品質層の一部ないし全部を結晶化させて形成す
ることができる。
このような熱処理後でもフエライトコアと軟磁性層との
間に拡散層は形成されない。好ましくは,磁界中で熱処
理して一軸磁気異方性を誘導し前記非品質層の一部ない
し全部を結晶化させて形成する。
以下,本発明の複合磁気ヘッドの軟磁性層として用いら
れる軟磁性薄膜の製造例及び特性について詳述する。
F em−7 Z ry  (V − 5.0, 10
.0. 15.0)の組成の合金ターゲットを作製し,
それぞれ2,5〜12,5モル%の窒素を含む,窒素含
有アルゴンガス雰囲気中で,ガス圧力0.6Pa,投入
電力200Wの条件で高周波スパッタリングを行ない種
々の組成の非品質合金薄膜を得た。これらの各薄膜を磁
界中で熱処理し,軟磁性薄膜を得て,それらの飽和磁束
密度Bs,保磁力Haを測定した。BsおよびHcの測
定は交流BHトレーサー(印加磁界50Hz, 250
e,ただしHa>25の場合は. 900e)による。
基板には結晶化ガラス基板( PEG3130C  H
OYA製)及び単結晶サファイア基板を用いた。また膜
厚はいずれもo.es程度とした。
これらの結果を第1表に示す。なお,Hcは容易軸方向
の値で示す。また,一部の軟磁性薄膜については,  
5  MHzにおける透磁率μ及び磁歪について測定し
た。磁歪は,膜に応力を加えた時のBH特性の変化から
磁歪の正負判定を行なった。
この結果も第1表に示す。
また,前記軟磁性薄膜の製造例により製造した軟磁性薄
膜の組成と保磁力Hcの関係及び磁歪の正負判定(結晶
化ガラス基板を用い550℃で熱処理した場合)を第2
図に示す。さらに,Fe一Zr合金ターゲット中のFe
含有量及びスバッタガス中のN2含有量の軟磁性薄膜製
造条件と,保磁力Hcと,飽和磁歪λ,との関係(結晶
化ガラス基板を用い550℃で熱処理した場合)を第3
図に示す。
前記軟磁性薄膜の製造例中F e 10.9 Z r 
L5N 12. 6の組成について未熱処理(as d
epo)の薄膜と,  250,  350,  45
0又は550℃で熱処理した薄膜についてのX線回折の
結果を第4図に示し電気抵抗率の測定結果を第2表に示
す。第4図によれば、 550℃熱処理の薄膜の結晶粒
径は半値幅から約130入であることがわかった。なお
. as depoの薄膜及び250℃熱処理の薄膜は
アモルファスであり,350℃及び450℃熱処理の薄
膜は微結晶から成り,550℃熱処理の薄膜はさらに威
長した微結晶から成ることがわかった。これらの微結晶
は薄膜の軟磁性に寄与すると考えられ,このような微結
晶の生成はN及びZrの存在によるものと考えられる。
第2表によれば熱処理温度を高めることによって,この
薄膜の抵抗率は低下していくが,550℃まで温度を上
げて熱処理した場合でも,その値は,純鉄,パーマロイ
などよりはるかに高<,Fe−Si合金,センダストと
ほぼ同等の値となっている。従って,磁気ヘッドのコア
として用いた場合には,渦電流損失が小さく有利である
さらにF eao.s Z r 6、5N12.6の組
成の薄膜について,ビッカース硬度を測定した結果Hv
m1000 (kg/j,加重10g)の値が得られた
。この値は従来から磁気ヘッド材料として用いられてい
るセンダストやCo系アモルファス合金(Hv−500
〜650)に比べてはるかに高く,耐摩耗性も従来より
充分高めることができる。
前記軟磁性薄膜の製造例と同様に製造されたいくつかの
薄膜の交流BH}レーサーによるBH曲線を第5図に示
した。
第5図に示したサンプルは,製膜後1kOeの磁界中.
 lOTorrN 2雰囲気中において550℃,60
分間熱処理してある。この図から明らかな様に.磁界中
熱処理によって薄膜には明確な面内一軸異方性が誘導さ
れている。従って,この薄膜の困難軸方向を磁化方向と
することによって,  I  Mllzより高い周波数
での透磁率を充分高くすることができ、この点からも磁
気ヘッド材料として有利である。また,この異方性磁界
Hkは,組成によって3〜18 0eと変化するため,
目標とする透磁率の大きさ.使用する周波数範囲によっ
て材料を選ぶことができる。例えば10 MHz以下に
おいて高い透磁率を得たい場合には,Hk−3〜5 0
eとなる組戊を用い,それ以上高い周波数でも透磁率を
劣化させないためには,Hkがもっと高い組成を用いる
こともできる。
第6図には,前記軟磁性薄膜の製造例中F e 801
2 Z r L5 N 12.8の組成の薄膜について
VSMを用いて測定したMH曲線の結果について?した
。図中(a)は製膜直後(as depo)の薄膜につ
いて,(b)は550℃の熱処理後の薄膜についてのM
 H曲線を示している。(反磁界捕正は行なっていない
。ただし,サンプル形状は,φ5 mm xt O.6
3μmであった。)VSMを用いて測定した保磁力は,
交流BHトレーサーで求めた値より一桁以上小さ<ib
)より約50mOeと求まった。この値はセンダストや
Co系アモルファス合金とほぼ同等であり,軟磁気特性
が優れていることが解る。また,(b)より4πM s
 − 14.5KGと求まり,この値はセンダストやC
O系アモルファス合金より充分高く,高保磁力媒体に記
録するための磁気ヘッド材料として有利である。
熱処理前の薄膜の4πMSは13.0KGであり熱処理
後よりやや低い。また,垂直異方性(Hkχ4000e
)をもっており,Hcも高く,軟磁気特性は悪い。
前記軟磁性薄膜の製造例中F e 110.9 Z r
 6.5N1■.6の組戊の薄膜について耐食性の評価
を,水道水に約一週間浸漬した後の表面状態の変化から
行なった。その結果,本サンプルの表面状態は鏡面のま
ま全く変化しなかった。比較のために,C 0111.
4 N b 8.O Z r L6アモルファス合金膜
及びFe−SL合金(電磁鋼板)についても同様の実験
を行なった。その結果Co−Nb−Zr合金も全く変化
しなかったが,Fe−Si合金は全面に錆が発生した。
以上より,本発明の磁気ヘッドの軟磁性層として用いら
れる軟磁性薄膜は,耐食性にも優れていることが解った
次に.本発明の複合磁気ヘッドの軟磁性層の組成範囲外
の組成の軟磁性薄膜について述べる。
Feg、、2 2 r3.9 N4.9の非品質合金膜
を形成し,1kOeの磁界中350℃及び550℃で1
時間熱処理を行なった。前記非品質合金膜(as de
po) .これを350℃で熱処理した膜,及び550
℃で熱処理した膜の交流BHトレーサーによるBH曲線
を,夫々第7図の(a)〜(C)に示す。未熟処理の非
品質合金膜(as depo)は,軟磁性を有していな
い(a)。これを350℃で熱処理した膜は,一軸異方
性を示す(b)。しかし,550℃で熱処理した膜は,
その特性が悪くなっている(C)。
磁気ヘッド製造時に,溶融ガラスによる溶看(ガラスボ
ンディング)が行なわれることがあり,通常550℃程
度に加熱して行なわれる。上記組成範囲の膜を用いた場
合.このガラスボンディング時の加熱により,!&終的
に得られた磁気ヘッドにおいて良好な軟磁性を示さない
。即ち,前記組成範囲の場合には,熱的に不安定な軟磁
性薄膜しか得ることができない。
(以下余白) 第 1 表 第2表 〔実施例〕 以下,図面の第1−A図により本発明の複合磁気ヘッド
の一実施例について説明する。
第1−A図は,複合磁気ヘッドの先端拡大斜視図であり
,Sは記録媒体指向面である。
フエライトコア1は,先端対向面1a,la’及び該対
向面から後退して形威される凹所1b,lb’を有し,
所定の位置(図示せず)で結合し一体になっている。フ
エライトコアの先端対向面1a.fa’及び該対向面か
ら後退して形成される凹所1b.1b’ は,  C 
oBB,4 Nb6,。
Zr,,,6(原子%)強磁性非品質合金から成る厚さ
 200入の拡散防止層3,3′及び本発明におい?特
定される組成のFe−Zr−N軟磁性層2,2′を順次
備えている。前記拡散防止層3,3′及び軟磁性層2,
2′は磁気ヘッドのコアの一部を形或している。前記フ
エライトコア1の先端対向面1aと1a′間に存在する
軟磁性層部分は,互いに対向しており.この軟磁性層対
向面間にS+02から成るギャップG(厚さ2000入
)が構威されている。前記フエライトコアの凹所ないし
エッジ部に前記拡散防止層3,3′を介して設けられた
前記Fe−Zr−N軟磁性層部分は,ガラス充填部5.
5′と結合している。なおMはコイルを巻装するための
巻線溝である。
前記軟磁性層は,組成がFe1,。.92r6.5N1
■.6であり,一軸異方性を有している。
第1−A図に示された複合磁気ヘッドの製造方法の一例
を次に概説する。
フエライトコア1の半体の先端対向面1a及び該対向面
から後退して形成される凹所1bに,スパッタ法等の気
相積着法により拡散防止層であるC 081.4 N 
b a.o Z r 3.s  (原子%)強磁性非晶
質合金層3を形威し,その表面に例えば前記軟磁性薄膜
の製造例ないしそれに準ずる方法で軟磁性層2を形成す
る。この軟磁性層2は,非軟磁性のFe−Zr−N非品
質合金膜を前記フエライトコア1の半体に前記拡散防止
層3を介して設け,約550℃,1時間熱処理して形成
した。そのため,フエライトコア1の半体と軟磁性層2
との間に拡散層は形成されなかった。前記フエライトコ
ア1の半体の先端対向面1aに前記拡散防止層3を介し
て形威された軟磁性層部分の表面に,前記ギャップGの
半分の厚さのSi02層を形成する。このようにして,
フエライトコア1の半体に前記3種の層を形成して或る
多層状の複合磁気ヘッド半体を得る。この多層状複合磁
気ヘッド半休とともにヘッドを構成するもう一方の多層
状複合磁気ヘッド半休を同様の製造方法により得る。
以」二のようにして得られた一対の多層状複合磁気ヘッ
ド半休を所定の方向に突合せ,多層状複合磁気ヘッド半
休の凹所への溶融ガラスの充填・冷却により前記一対の
磁気ヘッド半休同士を結合して,図示された複合磁気ヘ
ッドを製造する。
(再生特性のうねりの比較) 前記本発明の複合磁気ヘッドの製造方法の一例と同様に
して,フエライトコアとF e 80. 9Z r a
.!I N12.6軟磁性層との界面に+ C O 8
!1. 4NbIl.。Zrs.s(原子%)強磁性非
品質合金がら成り厚さが200大の拡散防止層を設けた
複合磁気ヘッドを製造した。この複合磁気ヘッドの再生
信号の周波数特性によれば,再生信号の周波数特性のう
ねりが全くムかった。
これに対して,拡散防止層を設けない以外は,前記複合
磁気ヘッドの製造方法の一例と同様にして,複合磁気ヘ
ッドを製造した。そのため.この複合磁気ヘッドのフエ
ライトコアと軟磁性層との界面には磁気特性の劣化した
相互拡散層が形成された。この複合磁気ヘッドの再生信
号の周波数特性によれば,再生信号の周波数特性のうね
りが20〜30dB程度にまで達していることがわかっ
た。
なお,」二記夫々の諜合磁気ヘッドの再生信号の周波数
特性の主な測定条件は次のとおりである。
相対速度・・・6.7信/S 記録媒体・・・金属磁性粉塗布媒体 〔発明の効果〕 本発明の複合磁気ヘッドは,先端対向面及び該対向面か
ら後退して形成される凹所を有する酸化物磁性体コアと
,該コアの対向面間に設けられギャップを規定する前記
特定組成のFe−Zr−N軟磁性層との界面に,Co−
Nb−Zr合金から或る拡散防止層を設けている。従っ
て,複合磁気ヘッド製造過程における不可避の加熱によ
る.前記フエライトコアと前記特定組成のFe−Zr−
N軟磁性層間での,磁気特性の劣化した拡散層の形成及
び戒長を防止することができる。そのため,本発明の複
合磁気ヘッドは,再生時に,再生信号の周波数特性が周
期的に変動する,いわゆるうねりを防止することができ
る。
また,本発明の複合磁気ヘッドによれば,従来の軟磁性
薄膜の問題点を改良した,前記特定の組成のFe−Zr
−N軟磁性薄膜を複合磁気ヘッド構成材料として実用化
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1−A図は,本発明の複合磁気ヘッドの一例の先端拡
大概略斜視図である。第1−B図は.拡散防止層がない
場合の,Fe−Zr−N薄膜とフエライト基板間のオー
ジェデブスプロファイル模式図である。 第1−C図は,本発明の複合磁気ヘッドにおける軟磁性
層の組成範囲を示す図である。第2図は,軟磁性′M膜
の製造例で製造した軟磁性薄膜の組成と保磁力Hcの関
係,及び磁歪の正負判定を示す図である。第3図は,軟
磁性薄膜製造条件とそれにより製造された軟磁性薄膜の
保磁力Hcと飽和磁歪λ,との関係を示す図である。第
4図は,熱処理条件の異なる薄膜のX線回折測定結果を
示す図である。第5図は,組成の異なる薄膜の交流BH
曲線を示す図である。第6図は,VSMより求めた熱処
理前後の薄膜のIHm線を示す図である。第7図は,本
発明の磁気ヘッドの軟磁性層の組成範囲外の組成の軟磁
性薄膜の交流BH曲線を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  先端対向面及び該対向面から後退して形成される凹所
    を有する酸化物磁性体コアと、該コアの対向面間に設け
    られギャップを規定する軟磁性層と、該コアと該軟磁性
    層との界面に設けられCo−Nb−Zr合金から成る拡
    散防止層から成り、前記軟磁性層は、Fe_aZr_b
    N_c(但し、a、b、cは各々原子%を示す。)なる
    組成式で示され、その組成範囲は 0<b≦20 0<c≦22 の範囲(但し、b≦7.5かつc≦5を除く)であるこ
    とを特徴とする複合磁気ヘッド。
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