JPH0390531A - 耐熱性モリブデン材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は高温における耐脆性にすぐれたモリブデン材料
に関する。

［従来の技術］ 管球用材料等として使用されるモリブデン線材は粉末冶
金法によって製造されるのが一般的であり、ｌ０００℃
以上の高温での使用時における再結晶粒子の成長による
脆化を抑制するため、従来アルミニウム、カリウム、ケ
イ素等のいわゆるドープ剤を微量に添加している。

また、高温特性にすぐれたモリブデン材料として、カル
シウムを徴駄に添加したモリブデン材料（特開昭６０−
１６２７４５寸）およびセリウムを微量に添加したモリ
ブデン材料（特開平１−１０８３５３Ｓ；）がそれぞれ
提案されている。

［発明か解決しようとする課題］ 妓近、ハロゲンランプ等に使用される耐熱ガラスの性能
の向上等もあって上記従来のモリブデン材料よりもさら
に高度な耐脆性を有する材料が要求されるようになって
いるが、適度の加工性とこの上うな耐脆性とを備えた材
料はなかった。

本発明は、上記事情に鑑み、加工性が良好で、従来のモ
リブデン材料よりも高温における耐脆性に優れたモリブ
デン材料を提供することを課題としている。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するため、本発明は次のような耐熱性モ
リブデン材料を提供する。

すなわち、本発明にかかるモリブデン材料は、カルシウ
ムをＣａＯ換算で０　、０５〜０　、３爪ｊｉｌ：％、
セリウムを０．１〜１．０重置％含み、残部がモリブデ
ンからなる。カルシウムを微にに添加したモリブデン材
料およびセリウムを微量に添加したモリブデン材料は前
述の通りそれぞれ公知であり、これらはすぐれた高温特
性を発揮するとされているが、本発明はカルシウムとセ
リウムの両者を添加した場合に高温特性、特に高温熱処
理後の引張り強さ及び折曲げ可能回数が著しく向上する
ことを見出して完成されたものである。

本発明にかかるモリブデン材料の製造法について具体的
に例示すれば次の通りである。出発原料としては、例え
ばバラモリブデン酸アンモンを分解して得られるモリブ
デン低級酸化物粉末（ＭｏＯｘ）を使用する。この原料
粉末は一般にブラウンとよばれるものであるが、これに
カルシウムとセリウムとをドープ剤として添加する。こ
れらドープ剤の添加は、化合物の水溶液の形で行なうの
がよく、例えば硝酸カルシウム（Ｃａ（ＮＯ３）２・４
Ｈ２０）の水溶液を上記ブラウンに加えて混練すること
によってカルシウム（Ｃａ）を添加することができる。

この場合のカルシウムの添加量は、酸化カルシウムＣａ
Ｏに換算して０゜０５〜０．３％（重］辻％、以下同じ
）程度とするのがりｒましく、０．０６〜０．１２５％
とするのがより好ましい。ＣａＯに換算して０．３％以
上の量を添加すると、焼結後におけるカルシウムＣａの
残留量が多くなりすぎて加工性が低下し、塑性加工中に
クランク等を生じやすくなるので好ましくない。また、
このときの添加量が０．０５％未満であると所期の脆化
防止効果が充分に得られない。

同様に、セリウムは、例えば硝酸セリウムＣｅ　（ＮＯ
３）　　３・ｎＨ２０の水溶液を上記硝酸カルシウムの
水溶液とともに加えることによって添加することができ
る。場合によっては、Ｃｅ又はＣｅＯ２を粉末の形で添
加してもよいが、上記液体添加法の方が分散状態が良好
で均一に添加することができる。セリウム（Ｃｅ）の好
ましい添加量は０．１〜１．０％であり、０．３〜０．
７％とするのがより好ましい。

硝酸カルシウム溶液と硝酸セリウム溶液を添加した酸化
モリブデン粉末は、乾燥したのち常法にしたがって水素
気流中で還元する。これによってカルシウムとセリウム
を含有するモリブデン金属粉末が得られる。得られた金
属粉末は、所定量づつ金型に装填し、油圧プレス等の加
圧装置で所定の形状寸法の成形体に加圧成形する。成形
体の大きさは最終製品の寸法によっても異なるが、ワイ
ヤー製品用で約ＩＫｇ程度とするのが適当である。成形
圧力は通常１〜２ｔ／ｃｍ２程度である。得られた成形
体は、水素気流中で例えば１１００℃×３０分程度の条
件で予焼結する。しかるのち、常法に従って本焼結を行
なうが、この本焼結の温度は１７００℃以上、保持時間
は通常１〜３時間程度である。焼結体くインゴットと呼
ぶ）が得られたら、これに必要な塑性加工を施して目的
とする製品を得る。

このようにして得られるモリブデン材料は、従来のもの
に較べて一般に再結晶温度が高く、高温に加熱した後の
強度（例えば引張強さ）が高い。

なお、上記カルシウム、セリウム以外に不可避的に混入
する不純物等、微量の異種元素を含有していてもよい。

［実施例コ モリブデン酸アンモニウム粉末を一次還元して得られた
酸化モリブデン粉末にＣａ　（ＮＯ３）　２−４８．Ｏ
水溶液とＣｅ　（ＮＯ３）３　・ｎＨ２Ｏ水溶液をドー
プし、水素気流中で二次還元して金属粉末とした。カル
シウムの添加量はＣａＯ換算で０．０６％、セリウムの
添加量はＣｅで０．５％とした。この粉末を常法により
プレス成形したのち焼結してインゴットとし、スェージ
ング、線引等の加工を施して線径０　、３５＋ｎｍのモ
リブデン線とした。これらスェージング、線引等の加工
は従来品と同様に容易であり、特に問題はなかった。得
られたモリブデン線について各種試験を行なった。

第１表に試験に用いたモリブデン線の種類を示す。これ
らについて１３００．１４００．１５００．１６００．
１７００．１８００、ｌ９００．２０００．２１００℃
で各１０分づつアンニールした後引張り試験と折曲げ試
験を行なった結果を第１図乃至第４図に示す。第１図、
第３図は線径０．３５ｎ＋＋ｎ、第２図、第４図は線径
０．６ｍｍの線の特性をあられす。また、第５図は折曲
げ試験方法を示第 １ 表 すもので、基部をブロック１に固定した試料２をベンチ
での、■、■、・・・の順に繰返し折り＋ｔｂげて、破
断するまでの折曲げ回数を調べた。図中、Ｒは０．５叩
であった。第１表および第１図がら第４図には、比較例
としてドープ材を含まない同径のモリブデン線（Ａ）、
カルシウムをＣａＯ換算で０．０６！に含みＣｅは含ま
ないモリブデン線（Ｂ）、およびカリウム（０，０３）
とケイ素（０゜０５）をドープしたモリブデン線（Ｃ）
、およびセリウムのみを含みカルシウムは含まないモリ
ブデン線（Ｄ）の同様な試験結果を併記した。

さらに、第６図、第７図は高温熱処理後の顕微鏡組織を
あられすもので、（ａ）、（ｂ）は実施例、同図（Ｃ）
は比較例Ａ、（ｄ）は比較例Ｂ、（ｅ）は比較例Ｃ１（
ｆ）は比較例りをあられす。また、第６図は線径０．６
ｍｍのもの、第７図は線径０．’１５ｍｍのものをあら
れし、熱処理条件は各写真の下に示している。

実施例ではφ０．６で１９００℃ｘｌＯ分、φ０．３５
では２０００℃ｘｌＯ分でも繊維組織が残っているが、
比較例Ａ、Ｂは、φ０．３５、φ０．６のいずれも１５
００℃×１０分で、また、比較例Ｃはいずれも１８００
℃×１０分で、さらに比較例りはφ０．６が１８００℃
×１０分、φ０．３５が１９００℃ｘｉｏ分でそれぞれ
再結晶のため繊維組織が失なわれていることがわかる。

これら試験結果かられかる通り、本発明品は従来品に較
べて耐熱性にすぐれたものであると云える。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明にかかるモリブ
デン材料は、高温における耐１児性にすぐれたものであ
り、加工性も良好なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明の実施例の特性をあられすグ
ラフ、第５図は試験方法の説明図、第６図および第７図
の（ａ）、（ｂ）、（ｃ）。 （ｄ）、（ｅ）、（ｆ）は熱処理後の顕微鏡ｉｌｌｌ耳
織である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）カルシウムをＣａＯ換算で０．０５〜０．３重量
   ％、セリウムを０．１〜１．０重量％含み、残部がモリ
   ブデンである耐熱性モリブデン材料。