JPH0390242A - コーン採用型金属拡張アンカーの製造方法 - Google Patents

コーン採用型金属拡張アンカーの製造方法

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JPH0390242A
JPH0390242A JP22578389A JP22578389A JPH0390242A JP H0390242 A JPH0390242 A JP H0390242A JP 22578389 A JP22578389 A JP 22578389A JP 22578389 A JP22578389 A JP 22578389A JP H0390242 A JPH0390242 A JP H0390242A
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明浩 東
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畠間 良治
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
(産業上の利用分野) 本発明は、コンクリート等の母材にボルト等を後付けす
るのに用いられるアンカーを製造するのに利用されるコ
ーン採用型金属拡張アンカーの製造方法に関するもので
ある。 (従来の技術) 従来、電設工事、配管工事、冷暖房ダクト工事、プラン
ト建設、棚取付は工事、金物類取付は工事などをコンク
リート等が施工されたあとで行う場合において、コンク
リート等の母材にボルト等をあと付けするときには、拡
張部を有する金属製のアンカー本体をあらかじめ形成し
た穴の中に装入し、次いで拡張部を開かせることによっ
てコンクリートの穴壁に食い込ませるようにした金属拡
張アンカーを用いるようにしている。 この種の金属拡張アンカーとしては、コーンによって拡
張される拡張部を有するアンカー本体とコーンとを組み
合わせたコーン打込み型や本体打込み型などのコーン採
用型のものや、芯線の打込みによって拡張される拡張部
を宥するアンカー本体と芯線とを組み合わせた芯線打込
み型のものなどがあり、本発明は前者のコーン採用型金
属拡張アンカーを製造するのに利用されるコーン採用型
金属拡張アンカーの製造方法に係わるものである。 従来、この種のコーン採用型金属拡張アンカーを製造す
るに際しては、その素材としてオーステナイト系ステン
レス鋼を用い、切削加工を行うことによりコーンによっ
て拡張される拡張部を有するアンカー本体を成形して、
前記拡張部を拡張させるコーンと組み合わせるようにし
、コーンを打込んだり(コーン打込み式の場合)、アン
カー本体を打込んだり(本体打込み式の場合)して、前
記コーンにより前記アンカー本体の拡張部を拡張してコ
ンクリート穴壁に食い込ませることによって、ア、ンカ
ー本体をコンクリートに固定し、このアンカー本体にボ
ルトやねじ類をねじ込んだり。 このアンカー本体にプレートや金物類等を取り付けたり
するようにしていた。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来のコーン採用型金属拡張アンカーで
は、アンカー本体の素材としてオーステナイト系ステン
レス鋼を用いていたためコスト高のものになると共に、
切削加工により成形していたため生産性に劣り、かつま
た材料歩留りもよくないという課題を膚していた。 (発明の目的) 本発明は、このような従来の課題に着目してなされたも
ので、コーン採用型金属拡張アンカーのアンカー本体の
素材としてオーステナイト系ステンレス鋼よりも安価で
且つ冷間加工性、靭性、#銹性のより優れた特定威分組
威のフェライト系ステンレス鋼を使用し、このフェライ
ト系ステンレス鋼素材のより優れた冷間加工性を利用し
て圧造加工によってアンカー本体を製作することにより
生産性を高めると同時に材料歩留りを向上させることに
よって素材面だけでなく製造面からもコストの低減をは
かり、より優れた靭性および耐錆性によってコンクリー
ト等の母材からのアンカーの引抜力を高いものすると共
に腐食および銹の発生をも長期にわたって防止すること
ができるコーン採用型金属拡張アンカーの製造方法を提
供することを目的としている。
【発明の構成】
(課題を解決するための手段) 本発明に係わるコーン採用型金属拡張アンカーの製造方
法は1重量%で、C:0.020%以下、Si:0.3
0%以下、Mn:0.50%以下、P:0.020%以
下、S:O,010%以下、Cr: 16.0〜25.
0%、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%゛以下、M
o:3.0%以下、O:0.010%以下、N:0.0
25%以下、C+N:0.040%以下、Nb/(C+
N):10〜20、必要に応じてTi:0.03〜0.
50%およびZr:0.03〜0.50%のうちの1種
または2種、残部Feおよび不純物から赴るフェライト
系ステンレス鋼素材に、第1工程として熱間圧延を行っ
たのち、第2工程として2次加工を加えて圧造素材とし
、第3工程として前記圧造素材に圧造加工を加えたのち
、第4工程として機械加工を加えることにより、コーン
によって拡張される拡張部を肴するアンカー本体を得る
構成としたことを特徴としており、このようなコーン採
用型金属拡張アンカーの製造方法の構成を上述した従来
の課題を解決するための手段としている。 次に、本発明に係わるコーン採用型金属拡張アンカーの
製造方法において用いられるフェライト系ステンレス鋼
の威分組戊(重量%)の限定理由について説明する。 C:0.020%以下 Cは添加したNbや不純物中あるいは必要に応じて添加
したTi、Zrなどの炭化物形成元素と結合して炭化物
を形成し、析出した炭化物が発錆の起点となって耐食性
を低下させることがあると共に、添加したNbと結合し
て炭化物NbCを形成することによりNbの添加効果を
低減させて靭性を劣化させることとなるので、0.02
0%以下とした。 Si:0.30%以下 Slは鋼溶製時において脱酸作用を墳していると共に、
耐酸化性を増大させる作用を有しているが、多量に含有
すると冷間加工性や靭性を劣化させるので、0.30%
以下とした。 Mn:0.50%以下 Mnは鋼溶製時において脱酸・脱硫作用を有していると
共に、機械的性質を改善する作用を墳しているが、多量
に含墳すると冷間加工性を害するので、0.50%以下
とした。 P:0.02096以下 Pはフェライト系ステンレス鋼の冷間加工性を低下させ
るのでなるべく少なくしておく必要があり、0.020
%以下とした。 S:0.010%以下 Sはフェライト系ステンレス鋼の冷間加工性を低下させ
るのでなるべく少なくしておく必要があり、o’、oi
o%以下とした。 Cr:16.O〜25.0% Crはフェライト系ステンレス鋼の基本元素であり、十
分な耐食性を得るために16.0%以上とした。しかし
、多量に含有すると冷間加工性を低下させると共に、靭
性を劣化させるので。 25.0%以下とした。 Cu:1.0%以下 N1:1.0%以下 Mo:3.0%以下 Cu、Ni、Moはフェライト系ステンレス鋼の耐食性
をより一層向上させるためには積極的に添加するのも良
いが、これらの多量添加は冷間加工性および靭性に悪影
響を及ぼし、特にMoによる影響が顕著であるので、C
uを含有させるとしても1.0%以下、Niを含有させ
るとしても1.0%以下、MOを含有させるとしても3
゜O%以下とする必要がある。 0:0.010%以下 0は各種元素と結びついて酸化物を形威し、冷間加工性
や耐食性に悪影響を及ぼすので、0.010%以下とし
た。 N:0.025%以下 Nは添加したNbや不純物中あるいは必要に応じて添加
したTI、Zrなとの窒化物形成元素と結合して窒化物
を形成し、析出した窒化物が発錆の起点となって耐食性
を低下させることがあると共に、添加したNbと結合し
て窒化物NbNを形成することによりNbの添加効果を
低減させて靭性を劣化させることとなるので、0.02
5%以下とした。 C+N : 0.040%以下 CおよびNは前述したように添加したNbと結合して炭
窒化物を形成することによりNbの添加効果を低減させ
て靭性を劣化させることとなるので2CおよびNの合計
を00040%以下とした。 Nb/ (C+N)  :  10〜2ONbはフェラ
イト系ステンレス鋼の靭性を向上させて冷間加工性を良
好なものにするとともに、テンカーの最大引張強度をよ
り一層高める元素であり、このような効果を得るために
Nb2(C+N)Xl Oとした。しかし、多量に含有
すると靭性がかえって劣化することとなるので、Nb≦
(C+N)X20とした。 Ti:0.03〜0.50% Zr:0.03〜0.50% TIおよびZrはフェライト系ステンレス鋼の靭性をよ
り一層向上させて冷間加工性を良好なものにするととも
に、アンカーの最大引張強度をより一層高めるのに有効
であるので、必要に応じてTiは0.03%以上、Zr
も0.03以上(7)1種または211を含有させるの
もよい、しかしながら5多量に含有させても効果が飽和
し、かえって靭性を劣化させるので、含有させるとして
もTiは0.50%以下、Zrは0.50%以下とする
必要がある。 そして、このようなフェライト系ステンレス鋼素材から
圧造素材を得るに際しては、上記成分組成をもつ鋼素材
に対し、t!PJ1工程として熱間圧延を行う、この熱
間圧延においては、1000℃以下の温度で加工率80
%以上の熱間加工を加えるようにすることがとくに望ま
しい、これは、熱間圧延すなわち線材圧延加工時に10
00℃以下の温度で加工率(減面率)80%以上の圧延
加工を行うことによって、靭性のより一層の向上をはか
ることができるようになるためであり、この熱間圧延後
に第2工程として2次加工を加えることによって所定の
直径を有する圧造素材を得る。 第1図は線材圧延加工時の線材圧延加熱温度。 加工温度および加工率(減面率)による靭性(衝撃値)
への影響を調べた結果を例示するものであって、第1図
の線工は線材圧延加熱温度を1200℃としかつ100
0℃以下の温度での加工率(減面率)を0%とし、線■
は線材圧延加熱温度を1050℃としかつ1000℃以
下の温度での加工率(減面率)を80%とし、線Iは線
材圧延加熱温度を1000℃としかつ1000℃以下の
温度での加工率(減面率)を95%とする熱間圧延を行
い、その後850℃で焼鈍を行ったのちシャルピー衝撃
試験を行った場合の結果を示している。 第1図に示すように、線材圧延加工時に1000℃以下
の温度で加工率(減面率)80%以上の熱間加工を行う
ことによって、シャルピー衝撃値の遷移温度が低下して
靭性が著しく向上することが明らかである。 この第1工程の熱間圧延を行ったあとは、第2工程とし
て2次加工を加えることによって圧造素材を得るが、こ
の2次加工においては、次に例示する実施態様の中から
選んで適宜採用することも必要に応じて望ましい。 一実施態様にあっては、第2工程としての2次加工にお
いて1次加工率25%以上の加工を加えたのち、700
〜850℃の再結晶しない温度での熱処理を行い、被膜
処理を施したあと減「j率10%以下の仕上伸線を行っ
て圧造素材とする。 この場合、1次加工率を25%以上とすることによって
必要な結晶粒の微細化をはかり、700〜850℃の再
結晶しない温度で熱処理することによって強度を次工程
の圧造に適したものとすることができるようなる。そし
て、このような熱処理を行ったあと被膜処理を施すに際
しては、修酸塩被膜や樹脂被膜を形成させるようにし、
次工程の圧造加工においてかじりが発生するのを防いだ
り、圧造加工の際の金型寿命を向上させたりすることが
できるようにする。さらに、この被膜処理を施したあと
は減面率が10%以下の仕上伸線を行って圧造素材表面
の被膜の密着性がより一層向上したものとなるようにす
ることが望ましいが、この仕上伸線の際の減面率が10
%よりも大きくなると強度が増大して次工程での圧造性
が低下するので、減面率は1096以下となるようにす
ることが望ましい。 他方、第2工程としての2次加工の他の実施態様におい
ては、1次加工率30%以上の加工を加えたのち、95
0〜1100℃の再結晶する温度での熱処理を行い、被
膜処理を施したあと減面率10%以下の仕上伸線を行っ
て圧造素材とする。 この場合、1次加工率を30%以上の強加工とすること
によって、この後の熱処理において再結晶させることが
できるようにし、950〜1100℃の再結晶する温度
で熱処理することによって靭性が向上したものとするこ
とができるようになる。このとき、熱処理温度が高すぎ
ると結晶粒の粗大化をきたすこととなるので、1100
℃以下とすることが望ましい、そして、このような熱処
理を行ったあと被膜処理を施すに際しては、前記実施態
様と同様に修酸塩被膜や樹脂被膜を形成させるようにし
、次工程の圧造加工においてかじりが発生したり、圧造
加工の際の金型寿命を向上させたりすることができるよ
うにし、さらにこの被膜処理を施したあとは前記実施態
様と同様に減面率が10%以下の仕上伸線を行って圧造
素材とする。 このような第2工程において圧造素材を得たのち、第3
工程として前記圧造素材に圧造加工(前方押出し、後方
押出し等)を加えることによりアンカー本体!!!戒品
とする。この場合、このような圧造加工によってアンカ
ー本体f!!i或品の靭性をより一層向上させたものと
することが可能であり、熱間圧延時に1000℃以下の
温度で加工率95%の熱間加工を加えた第1図の線璽に
示した特性をもつ圧造素材に対して例えば断面減少率が
50%となる冷間圧造を行った場合には第1図の線■の
破線で示すように靭性がさらに向上したものとなる。 次に、このようにして得たアンカー本体塑或品に対し第
4工程として機械加工(ひだ取り加工。 ローレフト加工、タップ加工、ミーリング加工等)を加
えることによって、コーンにより拡張される拡張部を有
する未表面処理アンカー本体を得る。 さらに、必要に応じて、前記未表面処理アンカー本体に
対し第5工程として耐銹性向上用の表面処理を施す、こ
の場合の耐銹性向上用の表面処理としては、例えば、1
0〜50%の硝酸(HNO3)と0.2〜5%の重クロ
ム酸ソーダ(N a2 Cr20y )とを含む水溶液
を用い、温度25〜90℃9時間5〜60分の条件とす
る不動態化処理を施すことができる。 このようにして得た未表面処理または表面処理済アンカ
ー本体はコーンと共に組み合わせて用いられ、アンカー
本体を打込んだり(本体打込み式金属拡張アンカーの場
合)コーンを打込んだり(内部コーン打込み式金属拡張
アンカーの場合)することにより、あらかじめコンクリ
ートに形成された穴の壁面に前記拡張部が食い込むこと
によって固定される。 (7施例) !凰璽ユ この実施例1は内部コーンを打込む内部コーン打込み式
金属拡張アンカーを例にとって示す。 第1表に示す化学成分の各種ステンレス鋼素材を120
0℃に加熱して直径60 m mに鍛造し。 さらに線材圧延を行って鋼線材とし、850℃で焼鈍処
理を行った。 次に、前記各鋼線材に対し、線材圧延加熱温度を同じく
第1表に示す値として1ooo℃以下の温度での加工率
(減面率)が同じく第1表に示す値となるような熱間圧
延条件とする熱間加工を行い1次いで各圧延線材に対し
て2次加工を加えるに際し、同じく第1表に示す1次伸
線加工率。 熱処理温度、および被膜処理ならびに減面率10%以下
の仕上伸線による2次加工を加えることによって、直径
11.6mmの伸線材を得た。 次いで、第1表のNo、  1 、2を除く伸線材を切
断することにより第2図に示す圧造素材1を得たのち、
第3図(a)に示す最初の工程の圧造体2からさらに3
〜5段の圧造加工を行うことによって第3図(b)に示
すアンカー本体!!虞品3を得た。このとき、アンカー
本体塑虞品3の外径りと内径dとで表わされる断面減少
率(d2 /D2)xioo c%)は35〜60%程
度となるようにするのがより一層良いことが認められた
。また、長さLと内径dとで表わされる長径比(L/d
)は2.5〜3.5程度となるようにするのがより一層
良いことが認められた。そして、この圧造加工における
各素材の圧造性は同じく第1表に示す結果であった。 次に、前記第3図(b)に示したと同じ第4図(a)に
示したアンカー本体塑或品3に対して、第4図(b)に
示すローレフト加工部4aを転造盤により形成するロー
レット加工、第4図(C)に示すねじ部4bをタップ盤
により形成するタップ加工、および第4図(d)に示す
軸方向の溝4Cを円周方向に90°間隔で4本だけフラ
イス盤により形成するミーリング加工を行うことによっ
て、未表面処理アンカー本体5を得た。 次に、第4図(d)に示した未表面処理アンカー本体5
に対して、アルカリ性脱脂浴を用いた脱脂→化学研磨剤
を用いた化学研磨処理→水洗→中和→アルカリ性研磨剤
を用い九バレル研磨(物理研磨処理ともいえるもので、
前記化学研磨処理とのいずれか一方のみであってもよい
、)→水洗峠不動態化処理(硝酸350cc/見9重ク
ロム酸ソーダ3g/l、温度50〜60℃1時間60分
)→水洗→乾燥を経る不動態化処理を施す(ただし、第
1表の不動態化処理欄において”あり”と示したものに
施す)ことによって、第5図に示すような内部コーン6
によって拡張される拡張部7aを有する表面処理済アン
カー本体7と前記内部コーン6とを組み合わせた内部コ
ーン採用型コーン打込み式金属拡張アンカー8を得た。 また、従来例1.2においては切削加工によって金属拡
張アンカー(8)を得た。ここで得た金属拡張アンカー
8は、外径が12.0mm、ねじ部4bのねじ径がW3
/8 、ねじ長が15mm、全長が40mmのものであ
る。 次に、この表面処理済アンカー本体7の耐錆性を評価す
るために、JIS  Z2371に準する塩水噴霧試験
(35℃、5%NaCJl 、96時間)を行った。こ
の結果を同じく第1表に示すが、この第1表においてO
は耐錆性がかなり良好であったこと、0印は耐錆性が良
好であったこと、Δ印は耐錆性があまり良好でなかった
こと、×印は耐錆性が悪かったことを示している。 この第5図に示した内部コーン採用型金属拡張アンカー
8は、あらかじめコンクリート壁面にこの実施例では直
径12.5mmのドリル穴を形成した状態にして、この
ドリル穴の中に挿入され、図示しない治具によって内部
コーン6が打込まれることにより、この内部コーン6に
よってアンカー本体7の拡張部7aが拡張されてコンク
リートのドリル穴壁面に食い込むことにより固定される
。 そして、コンクリート強度200kgf/cm2のコン
クリートに打込んだのちの最大引抜強度を調べたところ
、同じく第1表に示す結果であった。 第1表に示すように2オーステナイト系ステンレス鋼(
SUS304)を素材として切削加工により製作した従
来例No、 1のアンカー本体を用いた場゛合には、最
大引抜強度は良好であるものの、切削加工によるため生
産性が悪く、また材料歩留りも低いとともに、素材コス
トも高くつくものであり、また、同じくオーステナイト
系ステンレス鋼(SUS 303)を素材として切削加
工により製作した従来例NO12のアンカー本体を用い
た場合には耐錆性が若干劣り、同じくオーステナイト系
ステンレス鋼(SUSXM7)を素材とした比較例No
、 3の鋼素材では圧造性が悪く、フェライト系ステン
レス鋼(SUS430)を素材として圧造加工により製
作した比較例No、 4のアンカー本体を用いた場合に
は耐錆性が良くないものであり、フェライト系ステンレ
ス鋼においてCu。 Niを含まない比較例No、 5のアンカー本体を用い
た場合には耐錆性があまり良くないものであった。 これに対し、所定成分のフェライト系ステンレス鋼を素
材とした圧造素材に対して圧造加工および機械加工を加
えることにより製造したアンカー本体では、圧造加工時
における圧造性が良好であり、耐錆性にも優れていると
共に最大引抜強度が大きい値を示すものとなっているこ
とが認められ、第1工程の熱間圧延時に1000℃以下
の温度で加工率80%以上の熱間加工を加えた場合には
最大引抜強度をより一層大きなものとすることが可能で
あり、!82工程の2次加工においても特定の条件を満
足させることによって最大引抜強度をより一層大きなも
のとすることが可能であり、!!4工程の機械加工のあ
とにwIJ5工程として耐誘性向上用の不動態化処理を
施すことによって耐錆性をより一層向上できることが認
められた。 X直じ」 この実施例2はアンカー本体を打込む本体打込み式金属
拡張アンカーを例にとって示す。 第2表に示す化学成分の各種ステンレス鋼素材@120
0℃に加熱して直径60mmに鍛造し、さらに線材圧延
を行って鋼線材とし、850℃で焼鈍処理を行った。 次に、前記各鋼線材に対し、線材圧延加熱温度を同じく
第2表に示す値として1ooo℃以下の温度での加工率
(減面率)が同じく第2表に示す値となるような熱間圧
延条件とする熱間加工を行い、次いで各圧延線材に対し
て2次加工を加えるに際し、同じく第2表に示す1次伸
線加工率。 熱処理温度、および被膜処理ならびに減面率10%以下
の仕上伸線による2次加工を加えることによって、直径
13.7mmの伸線材を得た。 次いで、第2表のNo。31.32を除く伸線材を切断
することにより圧造素材を得たのち、第6図(a)に示
す最初の工程の圧造体12そして次に第6図(b)に示
す圧造体12′からさらに2〜5段の圧造加工を行うこ
とによって第6図(C)に示すアンカー本体塑威品13
を得。 た、このとき、アンカー本体塑虞品13の外径りと内径
dとで表わされる断面減少率(d2/D2)X100(
%)は20〜50%程度となるようにするのがより一層
良いことが認められた。 また、長さLと内径dとで表わされる長径比(L/d)
は2.5〜3.5程度となるようにするのがより一層良
いことが認められた。そして、この圧造加工における各
素材の圧造性は同じく第2表に示す結果であった。 次に、前記第6図(C)に示したと同じ第7図(a)に
示したアンカー本体!!或品13に対して、第7図(b
)に示すひだ取り加工部14aを自動盤により形成する
ひだ取り加工、第7図(C)に示すねじ部14bをタッ
プ盤により形成するタップ加工、および第7図(d)に
示す軸方向の溝14cを円周方向に906間隔で4本だ
けフライス盤により形成するミーリング加工を行うこと
によって、未表面処理アンカー本体15を得た。 次に、第7図(d)に示した未表面処理アンカー本体1
5に対して、アルカリ性脱脂浴を用いた脱脂→化学研磨
剤を用いた化学研磨処理→水洗→中和→アルカリ性研磨
剤を用いたバレル研磨(物理研磨処理ともいえるもので
、前記化学研磨処理とのいずれか一方のみであってもよ
い、)→水洗→不動態化処理(硝酸350 CC/ J
l 、重クロム酸ンーダ3g/l、温度50〜60℃、
時間60分)→水洗→乾燥を経る不動態化処理を施す(
ただし、第2表の不動態化処理欄において”あり”と示
したものに施す)ことによって、第8図に示すようなコ
ーン16によって拡張される拡張部17aを有するアン
カー本体17と前記コーン16とを組み合わせたコーン
採用型本体打込み式金属拡張アンカー18を得た。また
、従来例31.32においては切削加工によって金属拡
張アンカー(18)を得た。ここで得た金属拡張アンカ
ー18は、外径が14.0mm、ねじ部14bのねじ径
がW3/8 、ねじ長が15mm、全長が40mmのも
のである。 次に、この表面処理済アンカー本体17の耐錆性を評価
するために、実施例1と同じ塩水噴霧試験を行った。こ
の結果を同じく第2表に示す。 第8図に示したコーン採用型金属拡張アンカー18は、
あらかじめコンクリート壁面にこの実施例では直径14
.5mmのドリル穴を形成した状態にして、このドリル
穴の中に挿入され、図示しない油臭によってアンカー本
体17が打込まれることにより、前記コーン16によっ
てアンカー本体17の拡張部17aが拡張されてコンク
リートのドリル穴壁面に食い込むことにより固定される
。 そして、コンクリート強度200kgf/am2のコン
クリートに打込んだのちの最大引抜強度を調べたところ
、同じく第2表に示す結果であった。 第2表に示すように、この実施例2においても本発明例
のアンカー本体17の圧造加工時における圧造性が良好
であり、耐錆性にも優れていると共に、このアンカー本
体17とコーン16とを組み合わせた金属拡張アンカー
18をコンクリートに打ち込んだ状態での最大引抜強度
も大きな値を示すことが認められ、第1工程の熱間圧延
時に1000℃以下の温度で加工率80%以上の熱間加
工を加えた場合には最大引抜強度をより一層大きなもの
とすることが可能であり、第2工程の2次加工において
も特定の条件を満足させることによって最大引抜強度を
より一層大きなものとすることが可能であり、s4工程
の機械加工のあとに第5工程として#銹性向上用の不動
態化処理を施すことによって耐錆性をより一層向上でき
ることが認められた。
【発明の効果】
本発明に係わるコーン採用型金属拡張アンカーの製造方
法は、重量%で、C:0.020%以下、Si:0.3
0%以下、Mn:0.50%以下、P:0.020%以
下、S:O,010%以下、Cr: 16.0〜25.
0%、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Mo
:3.0%以下、O:O,010%以下、N:0.02
5%以下、C+N : 0.040%以下、Nb/(C
+N):10〜20. 必要に応じてTi:0.03〜
O,SO%オヨびZr:0.03〜0.50%のうちの
1種または2種、残部Feおよび不純物からなるフェラ
イト系ステンレス鋼素材に、第1工程として熱間圧延を
行ったのち、第2工程として2次加工を加えて圧造素材
とし、第3工程として前記圧造素材に圧造加工を加えた
のち、第4工程として機械加工を加えることにより、コ
ーンによって拡張される拡張部を宥するアンカー本体を
得るようにしたから、圧造加工によって成形することに
より生産性が著しく向上すると共に材料歩留りも著しく
良好なものとなって製造面からのコストの低減が可能で
あり、耐錆性に優れているため銹の発生1:訪ぐことが
可能であると共にコンクリート壁面等に対するあと付は
後の最大引抜強度に著しく優れたものであり、しかも従
来のオーステナイト系ステンレス鋼を使用する場合に比
べて素材面からもコストの低減をはかることが性能であ
るという著しく優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は線材圧延加工時の線材加熱温度、加工温度およ
び加工率(減面率)による靭性(衝撃値)への影響を調
べた結果を例示するグラフ、第2図は本発明の実施例1
で用いた圧造素材の断面図、第3図(a)および第3図
(b)は実施例1の圧造加工初期および圧造加工終了時
における圧迫体の形状を示す断面図、第4図(a)(b
)(c)(d)は実施例1の各仕上げ加工時におけるア
ンカー本体の左半分破断正面図、第5図は実施例1のコ
ーン採用型内部コーン打込み式金属拡張アンカーの左半
分破断正面図、第6図(a)(b)および第6図(C)
は実施例2の圧造加工初期および圧造加工終了時におけ
る圧造体の形状を示す断面図、第7図(a)(b)(c
)(ci)は実施例2の各仕上げ加工時におけるアンカ
ー本体の左半分破断正面図、第8図は実施例2のコーン
採用型アンカー本体打込み式金属拡張アンカーの左半分
破断正面図である。 5.15・・・未表面処理アンカー本体、6.16・・
・コーン、

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、C:0.020%以下、Si:0.3
    0%以下、Mn:0.50%以下、P:0.020%以
    下、S:0.010%以下、Cr:16.0〜25.0
    %、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Mo:
    3.0%以下、O:0.010%以下、N:0.025
    %以下、C+N:0.040%以下、Nb/(C+N)
    :10〜20、残部Feおよび不純物からなるフェライ
    ト系ステンレス鋼素材に、第1工程として熱間圧延を行
    ったのち、第2工程として2次加工を加えて圧造素材と
    し、第3工程として前記圧造素材に圧造加工を加えたの
    ち、第4工程として機械加工を加えることにより、コー
    ンによって拡張される拡張部を有するアンカー本体を得
    ることを特徴とするコーン採用型金属拡張アンカーの製
    造方法。
  2. (2)重量%で、C:0.020%以下、Si:0.3
    0%以下、Mn:0.50%以下、P:0.020%以
    下、S:0.010%以下、Cr:16.0〜25.0
    %、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Mo:
    3.0%以下、O:0.010%以下、N:0.025
    %以下、C+N:0.040%以下、Nb/(C+N)
    :10〜20、Ti:0.03〜0.50%およびZr
    :0.03〜0.50%のうちの1種または2種、残部
    Feおよび不純物からなるフェライト系ステンレス鋼素
    材に、第1工程として熱間圧延を行ったのち、第2工程
    として2次加工を加えて圧造素材とし、第3工程として
    前記圧造素材に圧造加工を加えたのち、第4工程として
    機械加工を加えることにより、コーンによって拡張され
    る拡張部を有するアンカー本体を得ることを特徴とする
    コーン採用型金属拡張アンカーの製造方法。
  3. (3)第1工程の熱間圧延において、1000℃以下の
    温度で加工率80%以上の熱間加工を加える請求項第(
    1)項または第(2)項に記載のコーン採用型金属拡張
    アンカーの製造方法。
  4. (4)第2工程の2次加工において、1次加工率25%
    以上の加工を加えたのち、700〜850℃の再結晶し
    ない温度での熱処理を行い、被膜処理を施したあと減面
    率10%以下の仕上伸線を行って圧造素材とする請求項
    第(1)項、第(2)項または第(3)項のいずれかに
    記載のコーン採用型金属拡張アンカーの製造方法。
  5. (5)第2工程の2次加工において、1次加工率30%
    以上の加工を加えたのち、950〜1100℃の再結晶
    する温度での熱処理を行い、被膜処理を施したあと減面
    率10%以下の仕上伸線を行って圧造素材とする請求項
    第(1)項、第(2)項または第(3)項のいずれかに
    記載のコーン採用型金属拡張アンカーの製造方法。
  6. (6)第4工程の機械加工のあとに、第5工程としてア
    ンカー本体の表面に耐銹性向上用の表面処理を施す請求
    項第(1)項、第(2)項、第(3)項、第(4)項ま
    たは第(5)項のいずれかに記載のコーン採用型金属拡
    張アンカーの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013531130A (ja) * 2010-04-26 2013-08-01 敬治 中島 高結晶粒細粒化性能及び安定結晶粒細粒化性能をもつフェライト系ステンレス鋼とその製造方法

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