JPH03890B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流し台や洗面台などのような化粧板貼
り天板へのシンクの取付け方法に関する。

従来、この種の化粧板貼り天板にシンクを取付
る方法としては、天板にシンク取付け孔を設け、
この孔縁に接着剤を介しシンクのフランジ部を載
置していた。すなわちフランジ部は天板上に突出
しているため、天板上にこぼれたり溢れた水はシ
ンク内に流し切らない欠点があつた。

本発明は、シンク取付け部のフランジ部を化粧
板下に位置させて前記従来の欠点を解決する化粧
板貼り天板へのシンクの取付け方法に関する。

本発明を実施例の図面により説明すると、第１
図及び第２図は本発明で使用する化粧板貼り天板
の要所断面図を示すが、該天板の製法としてはシ
ンク取付け孔１を形成した合板、パーチクルボー
ド、合成木材等の木質系か窒業品などからなる芯
材２を、メラミン化粧板などの化粧板３の裏面
に、合成樹脂系やゴム系などの接着剤４を用いて
接着したのち、シンクのフランジ部が当接する化
粧板裏面に、低粘度で接着性を有するエポキン
系、ウレタン系、ポリエステル系などの高固形分
の常温硬化型の熱硬化性樹脂５を所望の厚さに流
し込み、樹脂を硬化させて芯材２と化粧板３を接
着すると同時に化粧板裏面に補強樹脂層５を形成
する。次に、シンクの水槽部８が嵌め込まれる部
分となる化粧板３と熱硬化性樹脂層５を、水槽部
８の形状に合わせてルーターの如き切削機で平滑
仕上げ面１０となし、更にシンクのフランジ部６
が当接する樹脂面もフランジ部が密接する形状に
平滑仕上げ面とする。なお、芯材２木口部の全周
にわたり凹部を形成し、前記熱硬化性樹脂層５を
充填すると、芯材２と補強樹脂層との接合が強固
に接合できる。また、熱硬化性樹脂層５中に繊維
類を添加したものが強度的に優れ好ましい。更に
第２図に示した如く化粧板３を芯材２に接着後、
シンク孔１へ突出した化粧板３をポストフオーム
加工したのちの化粧板裏面と芯材２木口部に熱硬
化性樹脂層５を流し込んでシンク取付け孔の近辺
を絞り加工されているものは排水効果が更に良く
なる。

上記の如く製造された化粧板貼り天板へのシン
クの取付け方法としては、第３図または第４図の
要所断面図で示すが、フランジ部６を接着シール
剤１１、好ましくはシリコーン樹脂の如き弾力性
とシール効果のよいゴム系又は樹脂系の接着シー
ル剤１１を介して、前記熱硬化性樹脂層５の下面
に当接し、更にフランジ部６裏面に取付け金具９
で補強する。

本発明によるシンクの取付け方法は、シンク取
付け孔周囲の化粧板と芯材とが、常温で低粘度の
接着性を有する高固形分の熱硬化性樹脂を流し込
んで接着注型補強された耐水性樹脂で完全に密封
一体化されているために、使用時に水や湿度など
の化粧板と芯材部への浸入が全くなく耐久性に優
れている。また、樹脂硬化後に、シンクの形状に
合わせて平滑面に仕上げているため、作業が容易
で、仕上り部の化粧板の切削面に割れや欠けが見
られず精密で鋭角な仕上り面となり、外観及び排
水効果が優れている。また、フランジを接する樹
脂面もフランジの形状にマツチしているのでシン
クの取付け作業が容易である。また樹脂面とフラ
ンジ部を弾力性とシール効果の良い接着シール剤
を介して接着充填しているので、天板とシンクの
伸縮歪を該接着シール層で吸収できて水密性も優
れている。

本発明で、化粧板貼り天板の化粧板裏面より芯
材木口部高上の中途まで熱硬化性樹脂層を形成し
た理由としては、木口部全面を形成すると樹脂層
が厚くなり硬化時に発生する収縮等による硬化歪
が発生し易いからである。すなわち、前記熱硬化
性樹脂が反応熱により体積を膨張して揮発物を発
したり、硬化し冷却する際に生じる樹脂自体の収
縮歪及び反応むらなどにより樹脂層中にクラツク
が生じたり、化粧板または芯材との接合面に剥離
を生じたりする現象が本法の樹脂層を薄くする方
が少ないからである。

また、長尺の天板と大きく重いシンクを一体化
したシンク付き天板あるいは流し台等は取付け形
状で加工工場から一般家庭まで輸送すると接合部
に振動が衝撃等のシヨツクが加わり樹脂層に疲労
が発生してクラツクの発生原因となるが、本発明
の取付け方法は特定設備を必要としないため補強
樹脂層を一体化した天板と、シンクとを個別に輸
送し、流し台等の据え付け現場にて、接着シール
剤及び取付け金具にてシンクを取付けることもで
きるためこの種の問題もなくなる。

従つて本発明により、シンクのフランジ部を化
粧板下に位置させた洗面台や流し台を容易に得る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明で使用する化粧板貼
り天板の要所断面図、第３図及び第４図は本発明
のシンク取付け後の要所断面図を示す。 １……シンク取付け孔、２……芯材、３……化
粧板、４……接着剤、５……熱硬化性樹脂層、６
……フランジ部、７……凹部、８……水槽部、９
……シンク取付け金具、１０……平滑仕上げ面、
１１……接着シール剤。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シンク取付け孔を形成した芯材に化粧板が孔
   部へ突出して接着されている化粧板貼り天板の化
   粧板裏面より芯材木口部高さの中途まで熱硬化性
   樹脂層が形成されていて、シンク取付け孔周囲の
   化粧板と熱硬化性樹脂層とがシンクの形状に合わ
   せて切削加工されており、更にフランジ部が当接
   する熱硬化性樹脂面もフランジの形状に合わせて
   仕上げられている面に、接着シール剤を介してフ
   ランジ部を当接し、フランジ部裏面を取付け金具
   で補強することを特徴とするシンクの取付け方
   法。 ２ 天板芯材孔縁木口部の全周にわたり凹部が形
   成されていて熱硬化性樹脂で該凹部も充填されて
   いる特許請求の範囲第１項記載のシンク取付け方
   法。