JPH038742Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、住宅等の建築工事において使用され
る足場を組立てる際に用いられ、足場板を支持す
るブラケツトを間柱等の取付部材に取付支持する
ための足場板支持金物に関するものである。

（従来技術） 建築工事において使用される足場は、作業性や
安全性にすぐれ、構造的にも安定していることが
要求されるほかに組立て、解体が容易であること
も重要な要素の１つである。

しかして、間柱等の取付部材ごとにブラケツト
を取付け、その上に足場板をかけ渡すように構成
した足場においては片持ち支持になるため、ブラ
ケツトを取付支持する金物にも大きなモーメント
が作用することになる。

従つて、自身の剛性はもちろん、間柱との取付
構造も強固なものとすると同時に、上記のように
組立て、解体が簡便であることが要求される。

（考案の目的） 本考案は、上記した点に鑑み提案されたもの
で、足場板を支持するブラケツトを間柱等の取付
部材に堅固に取付支持でき、かつ組立て、解体が
容易な足場板支持金物を提供することを目的とす
るものである。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため本考案は、足場板を支
持するブラケツトを間柱等の取付部材に取付支持
する足場板支持金物において、該支持金物の断面
を前記取付部材の断面に対応したコ字形断面と
し、該コ字形断面の両側面に前記取付部材の側面
に打込まれた釘に嵌合しうる斜め上方に指向され
た切込みを具備しており、前記ブラケツトは、ア
ームと、支持金物の下方で取付部材に当てる当て
金具を有するはりと、該はりと前記アーム間に連
結された丸棒とを備え、支持金物に設けた鉤部に
ブラケツトのアームの基端部に形成した切欠部を
差し込んで取付けるようにし、前記切込みを前記
釘に嵌合させて押込むことにより、取付部材に対
して支持金物を取付けることができるよう構成し
たものである。

（考案の作用、効果） 上記のように取付部材に打込んだ釘に切込みを
嵌め込むだけでよいため、組立て、分解を特別な
道具を用いることなく、簡便に、かつ迅速に行な
うことができると共に、切込みが斜上方に指向さ
れているため荷重が食い込み方向に作用すること
になり、使用中は堅固な取付構造を維持すること
ができる。

（実施例） 以下、本考案の好適な実施例を図面により説明
する。

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示すもの
で、１は適当な間隔で設置された間柱（スタツ
ド）で、その上端には、上枠２が設けられてい
る。

３は支持金物４を介して間柱１に取付支持され
るブラケツトで、アーム３１と、支持金物４の下
方で間柱１に当てる当て金具５を有するはり６
と、該はり６とブラケツト３間に連結された丸棒
７とを備え、その上に足場板をかけ渡し支持する
ものである。

支持金物４は、その断面が間柱１の外形に合せ
たコ字形断面形状のもので、その両側面４１，４
１にそれぞれ上下方向に適当な間隔をおいて、相
互に平行な斜め上方に指向された複数個の切込み
８を有しており、この切込み８と同じ間隔で間柱
１に打込まれた釘９に嵌め込まれるようになつて
いる。

なお、切込み８は、本実施例では各側面４１に
各々２個所設けられているが、２個所に限定され
るものではなく、１個所又は３個所以上であつて
もよい。

また、ブラケツト３と支持金物８は一体構成で
あつてもよく、本実施例のように別体で構成し、
支持金物４に設けた鉤部１０にブラケツト３のア
ーム３１の基端部に形成した切欠部３１ａを差し
込んで取付けるようにしてもよい。

以上の構成において足場の組立ては、まず間柱
１に前記切込み８，８間の鉛直距離Ｌに等しい間
隔で釘９を打込んでおき、これに支持金物４の切
込み８を嵌合させて斜め上方より押し込むことに
より支持金物４を間柱１に固定装着することがで
き、この支持金物４の鉤部１０にブラケツト３の
アーム３１を差し込むことにより、図示の状態に
ブラケツト３を取付支持することができる。

そして、最後にブラケツト３の上に図示しない
足場板をかけ渡すことによつて足場を組立てるこ
とができる。

従つて、特別な道具を使用することなく容易に
かつ、短時間で組立て、又は分解することができ
る。

さらに、支持金物４にかかる鉛直荷重は、切込
み８が斜め上方に指向されて設けられているため
釘に対して食い込む方向に作用し、堅固な取付構
造を維持することができる。

なお、前記切込み８の鉛直もしくは水平方向に
対する傾斜角度は必要とされる設計条件に合わせ
て適宜に設定しうるものである等、本考案は上記
実施例に限定されることなく、本考案の要旨を逸
脱しない範囲で種々の変形、変更が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全体構成を示す斜
視図、第２図及び第３図は各々支持金物及びブラ
ケツトの構成を示す斜視図である。 １……間柱、２……上枠、３……ブラケツト、
４……支持金具、５……当て金具、６……はり、
７……丸棒、８……切込み、９……釘、１０……
鉤部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 足場板を支持するブラケツトを間柱等の取付
   部材に取付支持する足場板支持金物において、
   該支持金物の断面を前記取付部材の断面に対応
   したコ字形断面とし、該コ字形断面の両側面に
   前記取付部材の側面に打込まれた釘に嵌合しう
   る斜め上方に指向された切込みを具備してお
   り、前記ブラケツトは、アームと、支持金物の
   下方で取付部材に当てる当て金具を有するはり
   と、該はりと前記アーム間に連結された丸棒と
   を備え、支持金物に設けた鉤部にブラケツトの
   アームの基端部に形成した切欠部を差し込んで
   取付けるようにしたことを特徴とする足場板支
   持金物。 (2) 前記釘及び切込みを上下方向に間隔おいて複
   数個具備することを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の足場板支持金物。 (3) 前記複数個の切込みは相互に平行であること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第２項記
   載の足場板支持金物。