JPH038549A

JPH038549A - 吸引鋳造方法

Info

Publication number: JPH038549A
Application number: JP14186989A
Authority: JP
Inventors: Yasuo Uosaki; 靖夫魚崎; Makoto Fujita; 誠藤田
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1989-06-02
Filing date: 1989-06-02
Publication date: 1991-01-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は吸引鋳造方法の改良に関する。

（従来の技術）鋳造用金型を用いて鋳造する場合、金型を長持ちさせる
という観点から、できるたけ低温の溶ｌ易を注入するこ
とが望まれる反面、低温の溶ｌ易を注入すると、溶湯の
湯まわり性が悪化するという問題がある。特に、自動車
用小物部品を鋳造するための鋳造用金型のように、鋳造
される部品の軽量化及び生産性の向上のため、薄肉の鋳
造品を多数個取りする鋳造用金型においては、製品キャ
ビティの容積が小さい上に、湯道が長くならざるを得な
いため、流動中の溶湯の温度が低下し易いので、溶湯の
場まわり性の悪化が顕著である。

そこで、この問題に対処するため、近時、特開昭５７−
３１４６３号公報に示される吸引鋳造方法を鋳造用金型
による鋳造法に適用してなる吸引鋳造方法が提案されて
いる。

この吸引鋳造方法は、溶湯を貯溜した注湯用容器内注湯
口と鋳造用金型の湯口とを連通させて該鋳造用金型にお
けるキャビティ内のエアをキャビティの下流側から吸引
し、注湯用容器内の溶湯を、エアの吸引により生じた負
圧によってキャビティ内に吸引して充填するものである
。

（発明が解決しようとする課題）しかるに、前記の吸引鋳造方法は、注湯用容器の注湯口
を注湯口栓により閉塞した状態で、注湯用容器内に溶湯
を貯溜し、その後、注湯用容器内の溶湯をエアの吸引に
より生じた負圧によってキャビティ内に吸引し、これに
より、鋳造用金型内における溶湯の湯まわり性の向上を
図るものであるが、第４図に示すように、注湯用容器ａ
内の溶４ｂは負圧によって吸引されているので、渦巻き
状になって注湯口Ｃから湯口ｄへと流出する。特に、注
湯用容器ａ内に貯溜されている溶湯すの量が少なくなる
と、渦の発生が顕著である。このため、エアｅが渦の部
分から溶湯す中に巻き込まれ、得られる鋳造品にブロー
ホールが発生するという問題がある。

前記に鑑みて、本発明は、注湯用容器内の７８湯をエア
の負圧によってキャビティ内へ吸引するにも拘らず、注
湯時、注湯用容器内の溶湯に発生する渦を防止し、これ
により、溶湯内にエアが混入するのを防止することを目
的とする。

（課題を解決するための手段）前記の目的を達成するため、本発明は、注湯用容器内の
溶湯の場面に落し蓋を浮かべた後、注湯用容器内の溶湯
をキャビティ内へ吸入するものである。

具体的に本発明の講じた解決手段は、溶湯を貯溜した注
湯用容器の注湯口と鋳造用金型のキャビティとを連通さ
せて該キャビティ内のエアを吸引することにより、前記
注湯用容器内の溶湯を前記キャビティ内に吸引、充填す
る吸引鋳造方法を前提とし、前記注湯用容器の注湯口を
注湯口栓により閉塞した状態で該注湯用容器内に溶湯を
貯溜すると共に、該溶湯の場面に該溶湯よりも比重が小
さく且つ耐熱性を有する落し蓋を浮かべ、しかる後、前
記注湯口栓を抜いて前記注湯口と前記キャビティとを連
通させると共に、該キャビティ内のエアを吸引すること
により、前記注湯用容器内の溶ｌ易を前記キャビティ内
に吸引、充填する構成とするものである。

（作用）前記の構成により、注湯口栓を抜いて注湯口とキャビテ
ィとを連通させると共に、キャビティ内のエアを吸引す
ると、注湯用容器内のｍ？Ａかキャビティ内に吸引され
るため、溶湯の湯面は下降する。この際、落し蓋は溶湯
のｌ場面に浮かべられているため、溶湯の湯面に当接し
た状態で下降し、溶湯のｉＰａ面は落し蓋によって乱れ
が防止されるので、注湯時の溶湯には渦が殆ど発生しな
い。

（実施例）以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明の一実施例である吸引鋳造方法に用いる
吸引鋳造装置Ａの断面構造を示し、第２図は吸引鋳造装
置Ａの一部分の拡大断面構造を示す。

この吸引鋳造装置Ａは鋳造品を多数個取り、例えば３個
取りするための装置であって、鋳造用金型１０の合せ面
１２に、３個のキャビティ１４が上下方向に配設されて
いる。これらのキャビティ１４は、円錐台状の湯口１６
からＵ字状に延びる湯道１８によって順次連通されてお
り、湯口１６に供給された溶湯は、上流側のキャビティ
１４ａから下流側のキャビティ１４ｂへと順次流動する
。

また、下流側のキャビティ１４ｂの下流端はエア吸引通
路２０と連通しており、このエア吸引通路２０の下流端
であるエア吸引口は鋳造用金型１０の上端面で開口して
いる。

エア吸引通路２０のエア吸引口の上方には、貫通孔を有
する吸引口蓋２２が取付けられ、この吸引口蓋２２には
、その貫通孔を介してエア吸引口と連通ずるエア吸引バ
イブ２４の一端が着脱自在に接続されている。また、エ
ア吸引バイブ２４の他端は図示していない真空ポンプに
接続されており、これにより、この真空ポンプを駆動す
ると、キャビティ１４及び湯道１８内のエアはエア吸引
バイブ２４を通じて吸引される。この場合、吸引口蓋２
２のエア吸引口側には凹部が形成され、この凹部には合
金粉末を焼結して得た通気性を有する焼結フィルターが
配設されており、この焼結フィルターによって、キャビ
ティ１４から吸引されるエアは通過可能であるが、溶湯
は通過を阻止される。

鋳造用金型１０の湯口１６の上方には、キャビティ１４
へ供給される溶湯２６を貯溜する注湯用容器２８が、鋳
造用金型１０に対して着脱自在に配設されており、この
注湯用容器２８は、鋳造用金型１０にセットされたとき
に、下部に設けられた筒状部内部の注湯口３０の下端開
口部と、鋳造用金型１０の湯口１６の上端開口部とが連
通ずるように形成されている。また、注湯用容器２８の
内周面には耐火材２８ａが取付けられており、この注湯
用容器２８を溶湯２６の高熱から保護している。

注湯用容器２８の内部には黒鉛よりなる棒状の注湯口栓
３２が配設されており、注湯口栓３２の下端部である枠
部３２ａが注湯口３０に挿入されると、注湯口３０が閉
塞される一方、枠部３２ａが注湯口３０から抜かれると
注湯口３０は開放される。

注湯用容器２８内の溶湯２６の湯面には、第３図（イ）
及び（ロ）に示すような、中央孔３４ａを有する板状の
落し蓋３４が、中央孔３４ａに注湯口栓３２を貫通させ
た状態で浮かべられており、この落し蓋３４は、溶湯２
６よりも比重が小さく且つ耐熱性を有する材料、例えば
黒鉛により形成されている。

以下、前記の吸引鋳造装置Ａを用いて吸引鋳造する方法
を説明する。

まず、鋳造用金型１０を１５０°Ｃ程度に予熱した後、
キャビティ１４の周面にセラミック系の基礎塗型剤及び
アセチレンスモークよりなる表面塗型剤を塗布する一方
、鋳造用金型１０の吸引口蓋２２にエア吸引バイブ２４
を接続する。

次に、鋳造用金型１０の湯口１６に予熱した注湯用容器
２８をセットする一方、注湯口栓３２によって注湯用容
器２８の注湯口３０を閉塞した後、注湯用容器２８の内
部に溶湯２６を貯溜する。

次に、注湯用容器２８内の溶湯２６の場面に落し蓋３４
を浮かべる一方、真空ポンプを駆動してエア吸引バイブ
２４を通じてキャビティ１４内のエアを吸引する。この
状態では、注湯用容器２８の注ｌ易口３０が注湯口栓３
２によって閉塞されているため、キャビティ１４内が減
圧状態になっても、注湯用容器２８内の溶湯はキャビテ
ィ１４１３１１１へ吸引されることがない。なお、前記
実施例に代えて、注湯用容器２８内の底部に落し蓋３４
を配置した後、注湯用容器２８内に溶湯を注入、貯溜し
てもよい。

次に、注湯用容器２８内の溶湯が金型鋳造に適した温度
になり、且つ、キャビティ１４内が溶湯を吸引するのに
適した圧力になると、注湯口栓３２を上昇させて注湯口
３０を開放する。このようにすると、注湯用容器２８内
の溶湯２６がキャビティ１４内に吸引されるので、溶湯
２６の湯面は下降する。

溶湯２６の場面の下降に伴って、落し蓋３４は、その中
央孔３４ａが注湯口栓３２に案内されながら、溶湯２６
の湯面に当接した状態で下降する。

このように、落し蓋３４によって、溶湯２６のｌ場面の
乱れが防止されるため、注湯時、溶湯２６には渦が殆ど
発生しないので、エアが渦を通って溶湯２６中に巻き込
まれることかない。

（発明の効果）以上説明したように、本発明に係る吸引鋳造方法による
と、注湯用容器内に貯溜された溶ｌ易の場面に、該溶湯
よりも比重が小さく且つ耐熱性を有する落し蓋を浮かべ
た後、注湯口栓を抜くため、落し蓋が溶湯の湯面に当接
した状態で下降し、この湯面の乱れを防止する。このた
め、本発明によると、注湯時の溶湯に渦が殆ど発生しな
いので、溶湯中にエアが混入するのが効果的に防止され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に用いる吸引鋳造装置の部分
拡大断面図、第２図は前記吸引鋳造装置の断面図、第３
図（イ）及び（ロ）は前記吸引鋳造装置の落し蓋を示し
、（イ）は断面図、（ロ）は平面図、第４図は従来の吸
引鋳造方法を示す断面図である。Ａ・・・吸引鋳造装置１０・・・鋳造用金型１４・・・キャビティ１６・・・湯口１８・・・ｌ湯道２６・・・溶湯２８・・・注湯用容器３０・・・注湯口３２・・・注湯口栓３４・・・落し蓋

Claims

【特許請求の範囲】

（１）溶湯を貯溜した注湯用容器の注湯口と鋳造用金型
のキャビティとを連通させて該キャビティ内のエアを吸
引することにより、前記注湯用容器内の溶湯を前記キャ
ビティ内に吸引、充填する吸引鋳造方法において、前記注湯用容器の注湯口を注湯口栓により閉塞した状態
で該注湯用容器内に溶湯を貯溜すると共に、該溶湯の湯
面に該溶湯よりも比重が小さく且つ耐熱性を有する落し
蓋を浮かべ、しかる後、前記注湯口栓を抜いて前記注湯口と前記キャ
ビティとを連通させると共に、該キャビティ内のエアを
吸引することにより、前記注湯用容器内の溶湯を前記キ
ャビティ内に吸引、充填することを特徴とする吸引鋳造
方法。