JPH0383583A - アミロース―リゾチームハイブリッドと活性化糖およびその製造法 - Google Patents

アミロース―リゾチームハイブリッドと活性化糖およびその製造法

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JPH0383583A JP1218885A JP21888589A JPH0383583A JP H0383583 A JPH0383583 A JP H0383583A JP 1218885 A JP1218885 A JP 1218885A JP 21888589 A JP21888589 A JP 21888589A JP H0383583 A JPH0383583 A JP H0383583A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [a業上の利用分野] 本発明は還元末端を有しカルボキシル基を含まない糖を
ペプチドを介してリゾチームと結合してなるハイブリッ
ドとその合成法に関し、その目的はりゾチームの安定性
を増加させることである。
又、糖−リゾチームハイブリッドを合成するのに必要な
還元末端を有し、カルボキシル基を含まない糖とペプチ
ドを介してN−ヒドロキシスクシンイミドを結合してい
る活性化糖を提供するものである。
これら糖−リゾチームハイブリッド、活性化糖の製造法
に関するものである。
[従来の技術] 蛋白質は20種のアミノ酸の結合による1次構造とそれ
によって規定される立体構造から成っている。蛋白質の
機能が種々あることはすでに知られていることであり、
生体内に於て安定な蛋白質も、生体外で利用すると不安
定となる。
蛋白質のすぐれた機能を種々の用途に応用しようとする
場合、次の様な欠点が蛋白質にはある。
すなわち、■熱、アルカリ、酸に不安定で変成しやすい
、■有機溶媒に不溶で活性を失いやすい、■抗原性があ
る、などである。
これらの欠点を解決するために、蛋白質を化学修飾する
ことがおこなわれてきた。蛋白質を化学修飾して蛋白質
ハイブリッドにすれば、これらの欠点を補うことは可能
となってきた。化学修飾の方法としては種々の方法が提
案されているが、最も良く使用されているのは非免疫性
合成高分子であるポリエチレングリコール(以下PEG
)を修飾剤とする方法である。
この方法は次の式に示す様にモノメトキシポリエチレン
グリコールと塩化シアヌル(2,4J−トリクロロ−5
−トリアジン)の合成物(活性化PEG)をつくり、こ
の活性化PEGと蛋白質と反応させPBG−蛋白質ハイ
ブリッドを製造する。
この蛋白質−ハイブリッドを利用して次に示す様な数多
くの応用例が報告されているが、まだ実際に産業上に利
用されている例は少ない様である。
これは活性化PEGが不安定であり、又、均一な性質の
ものが得られていない、塩化シアヌルの毒性問題、活性
化PEGと蛋白質の反応が定量的にスムーズにいかない
などの欠点があるためである。
(活性化PEG) 蛋白質−NH2◆活性化PEG H (PEG−蛋白質−ハイブリッド) PEG−蛋白質−ハイブリッドの応用例を次に示す。
(IIPEG−アスパラギナーゼ(T、Phar+la
c。
Y、にamisaki  at al;Exp、The
rap、216.410)抗Il!瘍酵素であるアスパ
ラギナーゼを血中半減期の延長、抗原性の低下。
(2)PEG−酵素−ハイブリッドを利用して酵素反応
を有機溶媒の中でも可能にした(Y、I■adaat 
al;τrends !n Biotechnolog
y 4190(1986)K、Takahashi t
t al;J、Org Chew 503414(19
85)に、Takahashi et al;Enxy
me 32235(1984)。
に、Takahashl et al;Biochem
 Blophys Res。
Go+emun:125761(1984)) 。
カタラーゼ、リパーゼ、キモトリプシン、ペルオキシダ
ーゼなど。
(3JPEG−アデノシンデア衾ナーゼ(M、S。
Harshfield at al;N、Engl、J
、Mo1.316,493(1985)) 遺伝的酵素欠損症の一つにアデノシンアよナーゼ(AD
A)欠損症があるが、このADAを投与する場合PEG
−PDAハイブリッドにすると血中半減期が著しく延長
するなどの効果が報告されている。
T4)PEG−インターロイキン2(井木泰治;化字と
生物 VOL27.page4261989)リンホカ
インの一極であるインターロイキン2は遺伝子組換えの
技術によって大量に生産されるが11鎖が欠けているた
め不安定であり、PEG−インタロイキン2のハイブリ
ッドとすることで安定化でき抗腫瘍効果も向上できた。
蛋白質とのハイブリッドをつくるにはPEGの他に糖類
も利用されている。これらの利用方法としては次の (
イ)〜(ニ)の様な方法があるが得られたハイブリッド
の効果については前に記述したPEGの場合とほぼ同様
である。
(イ)Aヨウ素酸酸化法 +01 臭化シアン法 (ハ) 塩化シアヌル法 (=) エピクロルヒドリン法 (イ) の方法は過ヨウ素酸による反応が過酷であるので糖が分
解することもあり、又、蛋白質との結合に還元剤を使う
必要があり、蛋白質の変性の可能性があるなどの欠点が
ある。(ロ)の方法は、毒性のある臭化シアンを使用す
る。又、蛋白質を結合させる時にpHの調製を厳密にす
る必要があるなどの欠点がある。(八)の方法は、塩化
シアヌルが毒性があり、塩化シアヌルと糖との反応がス
ムーズにいかないなどの欠点がある。(ニ)の方法はエ
ピクロルヒドリンによって糖同志が架橋する。
などの欠点を有する。 (イ)〜(ニ)の方法の共通の
欠点は構成糖の−OHと反応するため、結合する位置が
一定とならないことであり、又、糖のどの−OHとも反
応するため各々の糖が持つ特有の性質が失われることで
ある。
溶菌酵素であるリゾチームは医業などに広く利用されて
いるが、その安定性を増すためには遺伝子工学の技術に
より構成しているアよノ酸の組成を変更したり、目的の
アミノ酸の間を架橋するなどの高度な技術を要したり手
間がかかる操作を必要とする(参照:井木泰治;化学と
生物 VOL27゜page4231989)  。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は下記(1)〜(3)の主要目的を有する。
(11i1元末端を有しカルボキシル基を含まない糖と
蛋白質のアよ)基とを毒性がある試薬を使うこともなく
糖の還元末端のみと反応させて糖本来の性質を失うこと
なく、反応をスムースにおこなわせて結合させるための
活性化糖を提供することを目的とする。
(2)又、上の発明を利用してリゾチームの安定性を増
すためにリゾチームと糖のハイブリッドを提供すること
を目的とする。
(3)これらの活性化糖、糖−リゾチームの製造方法を
目的とする。
その他の目的は、以下の記述から明らかにされる。
[問題点を解決するための手段] 本発明の構成と効果につき以下に詳述する。
(113元末端を有しカルボキシル基を含まない糖をペ
プチドを介してリゾチームと結合してなるハイブリッド
(2)前記第1項記載の糖がアミロースであるハイブリ
ッド。
(3)前記第1項記載のペプチドがグリシルグリシンで
あるハイブリッド。
(4)前記第1項記載の糖が単糖、オリゴ糖、SINか
ら選ばれたいづれかであるハイブリッド。
(5j ij1元末端を有しカルボキシル基を含まない
糖とペプチドを介してN−ヒドロキシスクシンイミドと
結合してなる活性化糖。
(6)前記第5項記載のペプチドがグリシルグリシンで
ある活性化糖。
(7)前記第5項記載の糖が!#糖、オリゴ糖、多糖か
ら選ばれたいづれかである活性化糖。
(8)還元末端を有し、カルボキシル基を含まない糖を
還元剤存在下、両末端にアくノ基とカルボキシ基を有す
るペプチドと反応させ、ついで縮合剤存在下N−ヒドロ
キシスクシンイミドを結合させることを特徴とする活性
化糖の製造法。
(9)前記第8項記載のペプチドがグリシルグリンであ
る活性化糖の製造法。
(10)前記第8項記載の糖がJL糖、である活性化糖
の製造法。
オリゴ糖、多糖 シ A、活性化糖の合成: (1)第1工程: 還元糖を有する糖を緩衝液中あるいはジメチルスルホキ
シドなどの有機溶媒中に溶解させ両端にアよノ基、カル
ボキシル基を持つペプチドと還元剤を加えて反応させて
後述の式[1]の様な化合物をつくる。
この場合のN荷液は特に限定しないがアミノ基を含まな
くてpH5〜9であれば良い、該糖としては単糖、オリ
ゴ糖、多糖である。ペプチドは特に限定しないが、構成
するアミノ酸は2〜lG個が適当である。還元剤として
は、ソディウムボロハイドライド(以下5BH)、ソデ
ィウムシアノボロハイドライド(NaB)I、f:N、
以下5CBHとする)や、ジメチルアミンボラン((C
H3) 2HNBH3,以下DMABとする)が良い。
反応温度はIQ〜aO℃が好ましい0反応終了後、未反
応のペプチド、還元剤はゲル濾過や限外濾AFIAで分
離して除く。
[11 (2) 第2工程: 前記[夏] を緩衝液、 有機溶媒中に溶解させ N−ヒドロキシスクシンイミド (以下 HoN5uとす る)と縮合剤を加え[I+ ]を合成する。縮合剤はジ
シクロへキシルカルボジイミド(以下DCCとする)、
1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒ
ドロキシキノリン(以下EEDQ)、ジサクシイミドカ
ーボネイト(以下DSCとする)、l−エチル−3−(
3−ジメチルア泉ノブロビル)−カルボジイミドハイド
ロクロライド(以下EDCとする〉などが適当である。
[I+ ]はペプチド糖と HoN5uと結合している
化合物で、今まで得られていない新しい化合物であり、
蛋白質のアミノ基と容易に反応できる様なかたちなって
おり活性北朝と以下称す。
B、リゾチーム−糖ハイブリッドの合成:活性北朝[1
1]とりゾチームをアミノ基を含まない11衝液中で反
応させた後、ゲル濾過クロマトグラフィーあるいは限外
濾過膜で糖−リゾチームハイブリッドと活性化m[I+
]を分離する。
この反応はほぼ定量的に進むが、未反応のりゾチームの
存在する場合は、陽イオン交換体のCM−イオン交換体
でリゾチームと糖−リゾチームハイブリドーマを分離し
てリゾチーム−糖ハイブリドーマを得ることができる。
この様に本発明によれば比較的簡単に糖の還元末端と結
合したりゾチームー糖ハイブリッドを得ることができ画
期的である。リゾチーム以外の蛋白質についても糖−蛋
白質ハイブリッドを調製することが可能である。
C,@−リゾチームハイブリッドの安定性;糖−リゾチ
ームハイブリッドがリゾチームに比較してどの様に安定
性が増加したかを調べるために熱に対するリゾチーム活
性を検討した。リゾチーム活性はゲルコールキチンを基
質として測定した。
その結果未修飾リゾチームは80を以上の高温になると
著しく活性が低下するのに対し、糖リゾチームハイブリ
ッドは90〜100t:の高温でも80%の活性が維持
できその安定性の高さは画期的であった。
糖としては、アミロースをはじめ、アミロペクチン、キ
トサン、デキストラン、アガロースなどが応用される。
たyし、カルボキシル基を有する糖質は蛋白質同志の分
子間架橋が生じるため末法を適用するには望ましくない
[実施例コ 以下、実施例について説明する。
実施例1 アミロース−グリシルグリシンの合成: アミロース(平均重量分子量29,000> 1.0g
を0.1Mリン酸緩衝液(p)l 8.5)  10■
Aに溶解し、グリシル−グリシンをアミロースの5倍モ
ル比相当量、5CBHを50倍モル比相当量を加えて8
0℃で2日間攪拌する。濃塩酸でpH3に調整し、さら
に60℃で5時間攪拌する。 N−NaOHでpH7に
調整する。
この反応液をゲル濾過剤(商品名セルロファインGCL
−25)でゲルクロマトグラフィーなおこない、未反応
のグリシル−グリシン5CBHを除去する0図1にゲル
濾過の結果を示すが、始めのピークの部分を分取する。
後のピークは、グリシル−グリシン5CBHである0分
取した液は凍結乾燥した。なお、ゲル濾過は(カラム 
1.2X60cm、溶出液:水、流速:  10mu/
hr)で行った。
アミロース−グリシルグリシンは0.9g得られた。
実施例2 活性化アミロースの合成: 実施例1で得たアミロース−グリシルグリシン0.58
をジメチルスルホキサイド2 閣文に溶解させて、 )
loNsu、 D CCをアミロース−グリシルグリシ
ンの10倍モル比相当量を加え、室温で1夜攪拌する。
不溶解物を濾過しアセトン 20mj2を加え、3.0
00回転で5分間攪拌し析出してくる沈殿を濾取する。
減圧下で乾燥して活性化アミロース0.48を得た。
実施例3 アミロース−リゾチームハイブリッドの合成
: 11111gのりゾチームを0.1Mホウ酸Ni街荷液
pH8,5)に溶解させ、17.2gの実施例2で得た
活性化アミロースを加え室温で1夜攪拌する。
0.1Mリン酸11m液(pH5,Q) +0.1M 
NaC1に対し、透析する。不溶解物を濾別し、濾液を
ゲル濾過剤(セルロファインGCL−300)にかけゲ
ルクロマトグラフィーをおこなう。この結果を図2に示
す、先のピークの部分を分取する。後のピークの部分は
未反応の活性化アミロースである。なお、ゲル濾過は(
カラム:  1.5x [14cm、 41衝液: 0
.IMリン酸緩衝液+ 0.1% NaC1,流速:1
0.21Ift/ hr)で行った。
分取した部分を凍結乾燥してアミロースリゾチームハイ
ブリッドを8mg得た。
実施例4 リゾチームの活性測定法 1  tailの0.1%グリコールキチン溶液に(1
,1−文のりゾチームア主ロースーリゾチームハイブリ
ッドを加え40℃で30分間放置後、2 wrnの0.
05%に5Fe(CN)3を加える。 15分間沸騰さ
せて420■の吸収を測定する。?14度と吸光度の関
係を図3に示す。
実施例5 アミロースリゾチームハイブリッドの安定性
: 500μぶのアミロース−リゾチームハイブリッド、リ
ゾチーム溶液を20℃、80’C190℃、 100’
Cに30分間静置する。
さらに室温に2.5時間放置後、実施例4の方法にした
がってリゾチーム活性を測定する。
結果を図4に示す、アミロースリゾチームハイブリッド
はりゾチームの90%の活性を維持していた。100℃
30分間の処理すると、未修飾リゾチームの活性の低下
は著しいのに対しアミロースリゾチームハイブリッドの
活性は90%維持されて、鮎安定性が非常に増加された
ことがわかる。
【図面の簡単な説明】
図I N4は、 本発明の詳細な説明図である。 以上 特 許 出 願 人 チッソ株式会社

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)還元末端を有しカルボキシル基を含まない糖をペ
    プチドを介してリゾチームと結合してなるハイブリッド
  2. (2)請求項第1項記載の糖がアミロースであるハイブ
    リッド。
  3. (3)請求項第1項記載のペプチドがグリシルグリシン
    であるハイブリッド。
  4. (4)請求項第1項記載の糖が単糖、オリゴ糖、多糖か
    ら選ばれたいづれかであるハイブリッド。
  5. (5)還元末端を有しカルボキシル基を含まない糖とペ
    プチドを介してN−ヒドロキシスクシンイミドと結合し
    てなる活性化糖。
  6. (6)請求項第5項記載のペプチドがグリシルグリシン
    である活性化糖。
  7. (7)請求項第5項記載の糖が単糖、オリゴ糖、多糖か
    ら選ばれたいづれかである活性化糖。
  8. (8)還元末端を有し、カルボキシル基を含まない糖を
    還元剤存在下、両末端にアミノ基とカルボキシル基を有
    するペプチドと反応させ、ついで縮合剤存在下N−ヒド
    ロキシスクシンイミドを結合させることを特徴とする活
    性化糖の製造法。
  9. (9)請求項第8項記載のペプチドがグリシルグリシン
    である活性化糖の製造法。
  10. (10)請求項第8項記載の糖が単糖、オリゴ糖、多糖
    である活性化糖の製造法。
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