JPH0379772B2 - - Google Patents
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- JPH0379772B2 JPH0379772B2 JP60298197A JP29819785A JPH0379772B2 JP H0379772 B2 JPH0379772 B2 JP H0379772B2 JP 60298197 A JP60298197 A JP 60298197A JP 29819785 A JP29819785 A JP 29819785A JP H0379772 B2 JPH0379772 B2 JP H0379772B2
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- fluorocarbon
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- fluorine
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Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、光学的記録媒体に関する。詳しく
は、基板上に形成した記録用薄膜にレーザービー
ムを照射して発生した熱により該薄膜が蒸発ある
いは溶融除去されることを利用した光学記録用媒
体に関するものである。
は、基板上に形成した記録用薄膜にレーザービー
ムを照射して発生した熱により該薄膜が蒸発ある
いは溶融除去されることを利用した光学記録用媒
体に関するものである。
(従来の技術)
基板上に形成された薄膜にレーザービームを照
射してピツトを形成するようにした光学的記録用
媒体として、従来より、Te、Biなどの金属薄膜
を使用することが知られている。さらに経時安定
性を増すために、Te−SeなどからなるTe系薄膜
や、これらの金属を含有するプラズマ重合膜を使
用することが検討されている。これらの材料は低
融点であるため、記録に要するレーザー光のパワ
ーが小さく、記録感度の点で有利である。
射してピツトを形成するようにした光学的記録用
媒体として、従来より、Te、Biなどの金属薄膜
を使用することが知られている。さらに経時安定
性を増すために、Te−SeなどからなるTe系薄膜
や、これらの金属を含有するプラズマ重合膜を使
用することが検討されている。これらの材料は低
融点であるため、記録に要するレーザー光のパワ
ーが小さく、記録感度の点で有利である。
一方、これらの記録媒体に用いる基板として
は、プラスチツク、ガラスあるいは金属がある。
このうちプラスチツクとしては射出成形等によつ
てトラツクサーボ用の案内溝を設けたポリメチル
メタクリレート樹脂やポリカーボネート樹脂が用
いられている。また、ガラスや金属基板を用いる
場合には、やはりトラツクサーボ用の案内溝を設
ける必要性から基板上に紫外線硬化樹脂を設け、
この樹脂に凹凸をつけている。
は、プラスチツク、ガラスあるいは金属がある。
このうちプラスチツクとしては射出成形等によつ
てトラツクサーボ用の案内溝を設けたポリメチル
メタクリレート樹脂やポリカーボネート樹脂が用
いられている。また、ガラスや金属基板を用いる
場合には、やはりトラツクサーボ用の案内溝を設
ける必要性から基板上に紫外線硬化樹脂を設け、
この樹脂に凹凸をつけている。
上記、基板と薄膜記録媒体とからなる系におい
て、レーザー光による薄膜の穿孔にはレーザ加熱
によつて溶融した膜物質が基板との付着力にうち
かつて、分離し、孔として開くことが必要であ
る。基板と膜物質との間の付着力を決める要因
は、基板表面及び膜物質の表面張力や、基板表面
層の分子量、等であるが該付着力が小さければよ
り小さなレーザー光パワーでピツトを形成するこ
とができる。これは記録感度の向上を意味し、高
速処理のフアイル記録を行うために必要な条件で
ある。さらに、高品質の記録を行うためには、形
成されたピツト形状が明確な輪郭を有し、かつ、
一様であることが要求される。
て、レーザー光による薄膜の穿孔にはレーザ加熱
によつて溶融した膜物質が基板との付着力にうち
かつて、分離し、孔として開くことが必要であ
る。基板と膜物質との間の付着力を決める要因
は、基板表面及び膜物質の表面張力や、基板表面
層の分子量、等であるが該付着力が小さければよ
り小さなレーザー光パワーでピツトを形成するこ
とができる。これは記録感度の向上を意味し、高
速処理のフアイル記録を行うために必要な条件で
ある。さらに、高品質の記録を行うためには、形
成されたピツト形状が明確な輪郭を有し、かつ、
一様であることが要求される。
上記要求を満たすものとして、基板表面をフツ
素化処理したり、また基板と記録媒体との間にフ
ルオロカーボンのプラズマ重合膜あるいはスパツ
タ膜を設け、記録媒体の下地を低表面張力の表面
で構成した記録媒体があげられる。(特開59−
90246) (発明が解決しようとする問題点) このフルオロカーボン下引き膜は、記録感度の
改善をもたらすが、ピツト形状に関しては必ずし
も十分良好な結果をもたらすものではなく、例え
ば、上記フルオロカーボン膜の作製方法によつて
形成された下引層上に記録膜を形成した場合、こ
の記録膜の形成されたピツト内には、記録時に除
去されたはずの記録媒体薄膜を構成する物質から
なる残留物が残存し、ピツトの輪郭を乱し、個々
のピツトの形状を不均一なものとする。
素化処理したり、また基板と記録媒体との間にフ
ルオロカーボンのプラズマ重合膜あるいはスパツ
タ膜を設け、記録媒体の下地を低表面張力の表面
で構成した記録媒体があげられる。(特開59−
90246) (発明が解決しようとする問題点) このフルオロカーボン下引き膜は、記録感度の
改善をもたらすが、ピツト形状に関しては必ずし
も十分良好な結果をもたらすものではなく、例え
ば、上記フルオロカーボン膜の作製方法によつて
形成された下引層上に記録膜を形成した場合、こ
の記録膜の形成されたピツト内には、記録時に除
去されたはずの記録媒体薄膜を構成する物質から
なる残留物が残存し、ピツトの輪郭を乱し、個々
のピツトの形状を不均一なものとする。
(問題点を解決するための手段)
本発明者らは、このようなフルオロカーボン下
引き膜について、さらに種々検討した結果、上記
欠点をなくし、ピツト形状を改善し、C/N比
(Carrier to noise ratio)をさらに向上しえたフ
ルオロカーボン下引き膜を有する光学的記録媒体
を得、本発明に到達した。
引き膜について、さらに種々検討した結果、上記
欠点をなくし、ピツト形状を改善し、C/N比
(Carrier to noise ratio)をさらに向上しえたフ
ルオロカーボン下引き膜を有する光学的記録媒体
を得、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、基板上にフルオロ
カーボン膜からなる下引層を設け、該下引層上に
穴あけタイプの記録層を配置した光学的記録媒体
において、上記下引層の記録層に接する側の表面
から10nm以内の層の炭素とフツ素の原子数比
を、ESCA法による測定値として、炭素1に対し
てフツ素1.4以上としたことを特徴とする光学的
記録媒体に存する。
カーボン膜からなる下引層を設け、該下引層上に
穴あけタイプの記録層を配置した光学的記録媒体
において、上記下引層の記録層に接する側の表面
から10nm以内の層の炭素とフツ素の原子数比
を、ESCA法による測定値として、炭素1に対し
てフツ素1.4以上としたことを特徴とする光学的
記録媒体に存する。
まず、本発明に係る記録媒体の基板としては、
アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、紫外線硬
化樹脂等のプラスチツク、ガラス又は、アルミニ
ウム等の金属が挙げられ、その厚みは、一般に1
〜1.5mm程度から選ばれる。
アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、紫外線硬
化樹脂等のプラスチツク、ガラス又は、アルミニ
ウム等の金属が挙げられ、その厚みは、一般に1
〜1.5mm程度から選ばれる。
本発明においては、この基板上に例えばプラズ
マ重合法、スパツタ法あるいは蒸着法によつてフ
ルオロカーボン薄膜を20〜1000Å、好適には50〜
200Å堆積させた後該フルオロカーボン薄膜上に
記録層薄膜を披着してなる光学的記録媒体におい
て、該フルオロカーボン膜の記録層に接する側の
表面から10nm以内の層の炭素とフツ素の原子数
比が、ESCA法による測定値として、炭素1に対
して、フツ素1.4以上、好適には1.45〜2.0である
ことを特徴とする。
マ重合法、スパツタ法あるいは蒸着法によつてフ
ルオロカーボン薄膜を20〜1000Å、好適には50〜
200Å堆積させた後該フルオロカーボン薄膜上に
記録層薄膜を披着してなる光学的記録媒体におい
て、該フルオロカーボン膜の記録層に接する側の
表面から10nm以内の層の炭素とフツ素の原子数
比が、ESCA法による測定値として、炭素1に対
して、フツ素1.4以上、好適には1.45〜2.0である
ことを特徴とする。
本発明に言うESCA法とは、軟X線励起光電子
分光法の略称であつて、軟X線の照射によつて試
料化合物中の原子から叩き出された光電子のエネ
ルギースペクトルから試料の表面近傍の元素の種
類及び化学結合状態を分析する方法である。この
方法では、フルオロカーボン薄膜中の上記光電子
の透過能が小さいため、該薄膜の分析は、その表
面から、10nm以内、特に、極表層部の情報が相
対的に強く得られる特徴を有する。
分光法の略称であつて、軟X線の照射によつて試
料化合物中の原子から叩き出された光電子のエネ
ルギースペクトルから試料の表面近傍の元素の種
類及び化学結合状態を分析する方法である。この
方法では、フルオロカーボン薄膜中の上記光電子
の透過能が小さいため、該薄膜の分析は、その表
面から、10nm以内、特に、極表層部の情報が相
対的に強く得られる特徴を有する。
本発明においてはSPECTROS社製のESCAス
ペクトロメータ“XSAM−800”型を用い導電性
基板上に作成したフルオロカーボン薄膜表面のフ
ツ素IS軌道(FIS)スペクトルと炭素IS軌道
(CIS)軌道スペクトルを測定した。FISスペクト
ルは、結合エネルギーが688ev付近に中心を有す
る単一ピークからなり、CISスペクトルは、結合
エネルギーが、285から294ev付近に中心を有す
る複数のピークから構成される。炭素原子とフツ
素原子の原子数比は上記FISピークの積分強度と、
CISスペクトルの積分強度との比から導出される。
ペクトロメータ“XSAM−800”型を用い導電性
基板上に作成したフルオロカーボン薄膜表面のフ
ツ素IS軌道(FIS)スペクトルと炭素IS軌道
(CIS)軌道スペクトルを測定した。FISスペクト
ルは、結合エネルギーが688ev付近に中心を有す
る単一ピークからなり、CISスペクトルは、結合
エネルギーが、285から294ev付近に中心を有す
る複数のピークから構成される。炭素原子とフツ
素原子の原子数比は上記FISピークの積分強度と、
CISスペクトルの積分強度との比から導出される。
以下図面を参照して本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明光学的記録媒体の具体的構造の
一例を示す模式図であつて、ここに1は基板、2
は基板1上に配置したフルオロカーボンのプラズ
マ重合膜、ポリフルオロカーボンのスパツタ膜、
ポリフルオロカーボンの蒸着膜等からなるフルオ
ロカーボン膜下引き層、3は膜2上に配置した記
録層、4はトラツクサーボ用の溝である。
一例を示す模式図であつて、ここに1は基板、2
は基板1上に配置したフルオロカーボンのプラズ
マ重合膜、ポリフルオロカーボンのスパツタ膜、
ポリフルオロカーボンの蒸着膜等からなるフルオ
ロカーボン膜下引き層、3は膜2上に配置した記
録層、4はトラツクサーボ用の溝である。
第1図の例では、基板1はポリメチルメタクリ
レート樹脂やポリカーボネート樹脂などのプラス
チツクで形成する。
レート樹脂やポリカーボネート樹脂などのプラス
チツクで形成する。
以上のような基板1上にフルオロカーボンのプ
ラズマ重合膜あるいは、ポリフルオロカーボンの
スパツタ膜、蒸着膜等からなる下引き層2を付着
させる。フルオロカーボンとしては、CF4、C2F6
などのパーフロロアルカン、CF3CFCF2などのパ
ーフロロアルケン、又はパーフロロヘキサン、パ
ーフロロベンゼン等、常温で気体あるいは液体で
あつても蒸気圧が十分高く、真空容器に該フルオ
ロカーボンの蒸気を10-3Torr以上満たし、クロ
ー放電が可能となるものであつて、フツ素の置換
度が高いものであれば良い。これらフルオロカー
ボンをモノマとして容量式あるいは誘導式放電を
用いることによりプラズマ重合膜を形成すること
ができる。また、他の方法としてはポリフルオロ
カーボンとして、ポリテトラフルオロエチレン樹
脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合樹脂、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂など
を用い、これらをターゲツトとして、Arなどの
不活性ガス、あるいは不活性ガスと前記モノマー
の混合ガス等でスパツタすることによりスパツタ
膜を形成することもできる。
ラズマ重合膜あるいは、ポリフルオロカーボンの
スパツタ膜、蒸着膜等からなる下引き層2を付着
させる。フルオロカーボンとしては、CF4、C2F6
などのパーフロロアルカン、CF3CFCF2などのパ
ーフロロアルケン、又はパーフロロヘキサン、パ
ーフロロベンゼン等、常温で気体あるいは液体で
あつても蒸気圧が十分高く、真空容器に該フルオ
ロカーボンの蒸気を10-3Torr以上満たし、クロ
ー放電が可能となるものであつて、フツ素の置換
度が高いものであれば良い。これらフルオロカー
ボンをモノマとして容量式あるいは誘導式放電を
用いることによりプラズマ重合膜を形成すること
ができる。また、他の方法としてはポリフルオロ
カーボンとして、ポリテトラフルオロエチレン樹
脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合樹脂、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂など
を用い、これらをターゲツトとして、Arなどの
不活性ガス、あるいは不活性ガスと前記モノマー
の混合ガス等でスパツタすることによりスパツタ
膜を形成することもできる。
上記下引き層において、記録層に接する側の表
面の炭素とフツ素の原子数比を1対1.4以上とす
るためには、CF3、CF2などのラジカルができる
だけ多く生成されかつ、基板表面に入射するよう
にする。あるいは、一旦基板に付着したフルオロ
カーボン薄膜の成長表面が、できるだけプラズマ
にさらされないようにする方法がある。具体的に
は誘導結合式放電によるプラズマ重合法では、プ
ラズマの密度の高いコイル内部を避けて基板を設
置したり、容量結合式放電によるプラズマ重合法
では、平行電極間距離を離して、一方の電極上、
望ましくは接地側に基板を設置すれば良い。
面の炭素とフツ素の原子数比を1対1.4以上とす
るためには、CF3、CF2などのラジカルができる
だけ多く生成されかつ、基板表面に入射するよう
にする。あるいは、一旦基板に付着したフルオロ
カーボン薄膜の成長表面が、できるだけプラズマ
にさらされないようにする方法がある。具体的に
は誘導結合式放電によるプラズマ重合法では、プ
ラズマの密度の高いコイル内部を避けて基板を設
置したり、容量結合式放電によるプラズマ重合法
では、平行電極間距離を離して、一方の電極上、
望ましくは接地側に基板を設置すれば良い。
また、スパツタ法においてはやはり電極間距離
を離したり、放電パワーを上げてフルオロカーボ
ン膜の成長速度を上げることが望ましい。さらに
は、スパツタに用いるArなどの不活性ガス中に
CF4、C2F6などのフルオロカーボンモノマーを混
合することによつても、フツ素原子の比率を高め
ることができる。更に真空蒸着法によればフツ素
原子の比率を2.0程度に、高くできる。
を離したり、放電パワーを上げてフルオロカーボ
ン膜の成長速度を上げることが望ましい。さらに
は、スパツタに用いるArなどの不活性ガス中に
CF4、C2F6などのフルオロカーボンモノマーを混
合することによつても、フツ素原子の比率を高め
ることができる。更に真空蒸着法によればフツ素
原子の比率を2.0程度に、高くできる。
上記フルオロカーボン薄膜2上に被着される記
録層3としては、Te−SeなどからなるTe系薄
膜、TeあるいはBi等を含有させた金属含有プラ
ズマ堆積膜など、レーザ光の熱作用による融解、
蒸発によりピツトを形成するのに適した各種材料
を用いることができる。
録層3としては、Te−SeなどからなるTe系薄
膜、TeあるいはBi等を含有させた金属含有プラ
ズマ堆積膜など、レーザ光の熱作用による融解、
蒸発によりピツトを形成するのに適した各種材料
を用いることができる。
以上のように構成された光学的記録媒体におい
ては、上記のフルオロカーボン膜2を設けること
によつて、記録層3とその下地との付着力が小さ
くなり、レーザ加熱して膜物質を溶解せしめた
際、速やかにピツト形成されるようになり高速の
記録が達成できる。さらにフルオロカーボン膜2
が無い場合や、炭素とフツ素の原子数比が炭素1
に対してフツ素1.4未満である場合には、ピツト
内に、記録層金属の残留物が存在し、ピツト形状
が不均一になるのに対し、本発明フルオロカーボ
ン膜ではピツト内残留物が全くなく、均一で明確
な輪郭を形成する。その原因は、必ずしも明らか
ではないが、上記組成のフルオロカーボン膜2の
特に表面層における構造はESCA法におけるCIS
スペクトルから、−CF3又は−CF2といつた結合を
多く有するものであることが確認されており、こ
れらの物質は表面張力が小さいこと、架橋度が小
さいこと等の物性を有し、このため記録層3との
間の付着力が小さくなり、ピツト形状が良好とな
るものと考えられる。フツ素原子の割合が高すぎ
ると感度が鋭敏になりすぎたり、付着力が弱くな
りすぎる。
ては、上記のフルオロカーボン膜2を設けること
によつて、記録層3とその下地との付着力が小さ
くなり、レーザ加熱して膜物質を溶解せしめた
際、速やかにピツト形成されるようになり高速の
記録が達成できる。さらにフルオロカーボン膜2
が無い場合や、炭素とフツ素の原子数比が炭素1
に対してフツ素1.4未満である場合には、ピツト
内に、記録層金属の残留物が存在し、ピツト形状
が不均一になるのに対し、本発明フルオロカーボ
ン膜ではピツト内残留物が全くなく、均一で明確
な輪郭を形成する。その原因は、必ずしも明らか
ではないが、上記組成のフルオロカーボン膜2の
特に表面層における構造はESCA法におけるCIS
スペクトルから、−CF3又は−CF2といつた結合を
多く有するものであることが確認されており、こ
れらの物質は表面張力が小さいこと、架橋度が小
さいこと等の物性を有し、このため記録層3との
間の付着力が小さくなり、ピツト形状が良好とな
るものと考えられる。フツ素原子の割合が高すぎ
ると感度が鋭敏になりすぎたり、付着力が弱くな
りすぎる。
(実施例)
ポリテトラフルオロエチレンをターゲツトと
し、Arガス圧1×10-2Torr、流量30CCMで、
13.56MHzの高周波スパツタを行い、約15nmのフ
ルオロカーボン薄膜を作製した。基板としては、
ポリカーボネート樹脂基板を用い記録層としては
TeをArとSeF6混合ガス中でスパツタして作製し
た膜厚約45nmのTe−SeF6系媒体(特願59−
269291に開示したと同様の膜)を用いた。フルオ
ロカーボン薄膜を、放電電力が200Wで作製した
場合にはESCA法によつて測定したフツ素と炭素
の原子数比は炭素1に対して、フツ素1.5であつ
た。
し、Arガス圧1×10-2Torr、流量30CCMで、
13.56MHzの高周波スパツタを行い、約15nmのフ
ルオロカーボン薄膜を作製した。基板としては、
ポリカーボネート樹脂基板を用い記録層としては
TeをArとSeF6混合ガス中でスパツタして作製し
た膜厚約45nmのTe−SeF6系媒体(特願59−
269291に開示したと同様の膜)を用いた。フルオ
ロカーボン薄膜を、放電電力が200Wで作製した
場合にはESCA法によつて測定したフツ素と炭素
の原子数比は炭素1に対して、フツ素1.5であつ
た。
ついで、この光学的記録媒体に波長830nmの
GaAs半導体レーザーで記録と再生を行つたとこ
ろC/N比(Carrier to Noise ratio)57dBが
得られた。また、記録感度は、記録媒体上のレー
ザーパワー4mW及びビーム径1.6μmに対して
160nsecであつた。さらに、記録部分のピツト形
状をSEM観察したところ、ピツト内残留物が全
くなく、均一で明確な輪郭を有するピツトが形成
された。
GaAs半導体レーザーで記録と再生を行つたとこ
ろC/N比(Carrier to Noise ratio)57dBが
得られた。また、記録感度は、記録媒体上のレー
ザーパワー4mW及びビーム径1.6μmに対して
160nsecであつた。さらに、記録部分のピツト形
状をSEM観察したところ、ピツト内残留物が全
くなく、均一で明確な輪郭を有するピツトが形成
された。
(比較例)
上記実施例において、スパツタ時の放電電力を
50Wとした場合のフルオロカーボン薄膜をESCA
法によつて測定したところ、フツ素と炭素の原子
数比は炭素1に対してフツ素1.3であつた。この
フルオロカーボン膜を下引き層としてポリカーボ
ネート樹脂上に被着した基板と、フルオロカーボ
ン膜の下引き層を設けないポリカーボネート樹脂
基板上にやはりTe−SeF6系媒体を作製したとこ
ろ、各々C/N比50dB及び45dBが得られた。ま
た、記録感度は、記録媒体上のレーザーパワー4
mW及びビーム径1.6μmに対して各々220nsec、
250〜300nsecであり、特に、ポリカーボネート樹
脂基板上に記録媒体を直接被着した場合には感度
の場所むらが極めて大きいものしか得られなかつ
た。さらに、記録部分のピツト形状をSEM観察
したところ(フツ素原子数)/(炭素原子数)=
1.5である場合と異なり、ピツト内に残留物が存
在し、不均一な形状を有するピツトであつた。
50Wとした場合のフルオロカーボン薄膜をESCA
法によつて測定したところ、フツ素と炭素の原子
数比は炭素1に対してフツ素1.3であつた。この
フルオロカーボン膜を下引き層としてポリカーボ
ネート樹脂上に被着した基板と、フルオロカーボ
ン膜の下引き層を設けないポリカーボネート樹脂
基板上にやはりTe−SeF6系媒体を作製したとこ
ろ、各々C/N比50dB及び45dBが得られた。ま
た、記録感度は、記録媒体上のレーザーパワー4
mW及びビーム径1.6μmに対して各々220nsec、
250〜300nsecであり、特に、ポリカーボネート樹
脂基板上に記録媒体を直接被着した場合には感度
の場所むらが極めて大きいものしか得られなかつ
た。さらに、記録部分のピツト形状をSEM観察
したところ(フツ素原子数)/(炭素原子数)=
1.5である場合と異なり、ピツト内に残留物が存
在し、不均一な形状を有するピツトであつた。
(発明の効果)
本発明によればフルオロカーボン薄膜からなる
下引き層の特性を最大限に引き出し、記録感度、
C/N(Carrier to noise ratio)を更に向上しえ
た光学的記録媒体を得ることができる。
下引き層の特性を最大限に引き出し、記録感度、
C/N(Carrier to noise ratio)を更に向上しえ
た光学的記録媒体を得ることができる。
第1図は、本発明記録媒体の実施例の構造を示
す模式的断面図である。 図中1は基板、2はフルオロカーボン膜、3は
記録層、4はトラツクサーボ用の溝をそれぞれ示
す。
す模式的断面図である。 図中1は基板、2はフルオロカーボン膜、3は
記録層、4はトラツクサーボ用の溝をそれぞれ示
す。
Claims (1)
- 1 基板上にフルオロカーボン膜からなる下引き
層を設け、該下引き層上に穴あけタイプの記録層
を配置した光学的記録媒体において、上記下引き
層の記録層に接する側の表面から10nm以内の層
の炭素とフツ素の原子数比をESCA法による測定
値として、炭素1に対してフツ素1.4以上とした
ことを特徴とする光学的記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60298197A JPS62154343A (ja) | 1985-12-27 | 1985-12-27 | 光学的記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60298197A JPS62154343A (ja) | 1985-12-27 | 1985-12-27 | 光学的記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62154343A JPS62154343A (ja) | 1987-07-09 |
JPH0379772B2 true JPH0379772B2 (ja) | 1991-12-19 |
Family
ID=17856469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60298197A Granted JPS62154343A (ja) | 1985-12-27 | 1985-12-27 | 光学的記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62154343A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2509561B2 (ja) * | 1986-03-06 | 1996-06-19 | 株式会社東芝 | 光ディスク |
JPS62219244A (ja) * | 1986-03-19 | 1987-09-26 | Hitachi Maxell Ltd | 光情報記録媒体 |
JPS647348A (en) * | 1986-10-30 | 1989-01-11 | Hitachi Maxell | Optical information recording medium and its production |
JPH01249490A (ja) * | 1988-03-31 | 1989-10-04 | Toshiba Corp | 情報記録媒体 |
EP0405450A3 (en) * | 1989-06-30 | 1991-08-21 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Data recording medium and method of manufacturing the same |
-
1985
- 1985-12-27 JP JP60298197A patent/JPS62154343A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62154343A (ja) | 1987-07-09 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |