JPH0379173B2 - - Google Patents

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JPH0379173B2
JPH0379173B2 JP59043871A JP4387184A JPH0379173B2 JP H0379173 B2 JPH0379173 B2 JP H0379173B2 JP 59043871 A JP59043871 A JP 59043871A JP 4387184 A JP4387184 A JP 4387184A JP H0379173 B2 JPH0379173 B2 JP H0379173B2
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JP
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stretching
ultra
melt
paraffin wax
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JP59043871A
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Masanori Motooka
Hitoshi Mantoku
Takao Oono
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、超高分子量ポリエチレンの溶融押出
延伸方法に関する。更に詳しくは超高分子量ポリ
エチレンと特定のパラフイン系ワツクスとからな
る組成物を溶融押出延伸することにより、引張強
度、弾性率が共に大きい超高分子量ポリエチレン
延伸物を製造する方法に関する。 超高分子量ポリエチレンは汎用のポリエチレン
に比べて耐衝撃性、耐摩耗性、耐薬品性、引張強
度等に優れており、エンジニアリングプラスチツ
クとしてその用途が拡がりつつある。しかしなが
ら汎用のポリエリレンに比較して溶融粘度が極め
て高く流動性が悪いため、押出成形や射出成形に
よつて成形することは非常に難しく、その殆どは
圧縮成形によつて成形されており、一部ロツド等
が極めて低速で押出成形されているのが現状であ
つた。 一方、高密度ポリエチレンのモノフイラメント
を高倍率で延伸する方法として、ポリエチレンの
融点より高い高沸点の添加剤をポリエチレンの重
量に対し20〜150%の範囲内で共存せしめ、得ら
れた高濃度分散体から第1次繊維状物を形成さ
せ、次いでこの紡出糸中にその5〜25%相当量の
添加剤を残存せしめたまま元の長さの3〜15倍に
熱延伸する方法(特公昭37−9765号)あるいは分
子量が400000以上の線状ポリエチレンの溶液を紡
糸して、少なくとも20GPaになるような温度で延
伸する方法が提案されている。しかしながらこれ
らの方法は、具体的にはo−ジクロルベンゼン、
キシレンあるいはデカリン等の溶媒に分散あるい
は溶解させて特定の方法で紡糸する方法であり、
スクリユー押出機により連続的に押出紡糸する方
法にこのような液状の溶媒を分子量が高い超高分
子量ポリエチレンの延伸性改良剤として用いよう
としても、溶媒と粉末との粘度差が大き過ぎて溶
媒と粉末との混合が全く出来ず、また溶媒が粉末
とスクリユーとの間の滑剤として働き、粉末とス
クリユーとが共回りを起こして殆ど押出しが出来
ない。また、たとえ押出せたとしても均一に混合
されていないので延伸が全く不可能であり、スク
リユー押出機を用いて連続的に溶融押出紡糸する
ことは出来ないのが現状であつた。またそれらの
溶媒は低沸点で引火性が大きいので、電熱で加熱
するスクリユー押出機には危険で使用に際しては
格別注意を払う必要もある。 他方、超高分子量ポリエチレンの成形性を改善
するために分子量が5000〜20000の低分子量ポリ
エチレンを超高分子量ポリエチレン100重量部に
対して10〜60重量部を添加した組成物(特開昭57
−177036号公報)が提案されているが、これらの
組成物では添加された低分子量ポリエチレンの分
子量が大きすぎて溶融押出紡企糸されたモノフイ
ラメントを20倍以上の高倍率には延伸出来ず、
弾性率、引張強度のモノフイラメントを得るこ
とはできない。 かかる観点から本発明者らは、スクリユー押出
機による高弾性率、高引張強度を有する超高分子
量ポリエチレンの延伸物の連続押出成形方法の開
発を目的とし種々検討した結果、超高分子量ポリ
エチレンに特定のパラフイン系ワツクスを配合し
た組成物を用いることにより本発明の目的を達す
ることができ、先に特願昭57−227447号(特開昭
59−130313号)および特願昭58−59976号(特開
昭59−187614号)を出願した。その後更に検討し
た結果、スクリユー押出機の温度190℃未満にし
ても、スクリユー押出機内での滞留時間を増やす
ことにより、即ち溶融樹脂の押出速度を下げるこ
とにより、超高分子量ポリエチレンとパラフイン
系ワツクスをスクリユー押出機で安定に連続押出
成形できることが分かり、本発明を完成するに至
つた。 すなわち本発明は、少なくとも極限粘度〔η〕
が5dl/g以上の超高分子量ポリエチレン(A):15
ないし80重量部と融点が40ないし120℃で且つ分
子量が2000以下のパラフイン系ワツクス(B):85な
いし20重量部との混合物をその混合物の融点以上
ないし190℃未満の温度でスクリユー押出機で溶
融混練し、ダイより未延伸物を押出し少なくとも
1を超えるドラフトをかけた後に冷却固化し、次
いで少なくとも3倍を越える延伸比で延伸するこ
とを特徴とする引張強度、弾性率が共に大きい超
高分子量ポリエチレンの延伸物の製造方法を提供
するものである。 本発明の方法に用いる超高分子量ポリエチレン
(A)とは、デカリン溶媒135℃における極限粘度
〔η〕が5dl/g以上、好ましくは7ないし30
dl/gの範囲のものである。 〔η〕が5dl/g未満のものは、延伸しても引
張強度に優れた延伸物が得られない。又〔η〕の
上限はとくに限定はされないが、30dl/gを越え
るものは後述のパラフイン系ワツクス(B)を添加し
ても溶融粘度が高く後述の温度範囲でのスクリユ
ー押出機による溶融紡糸性に劣る。 本発明の方法に用いるパラフイン系ワツクス(B)
とは、融点が40ないし120℃、好ましくは45ない
し110℃で且つ分子量が2000以下、好ましくは
1000以下、特に好ましくは800以下のパラフイン
系ワツクスである。融点が40℃未満のものあるい
は液状パラフインを用いると超高分子量ポリエチ
レン(A)とスクリユーとが共回りを起こして均一の
溶融紡糸が出来ない。一方融点が120℃を越え、
且つ分子量が2000を越えるものは、冷却固化する
前にドラフトをかけると延伸切れを起こし、弾
性率、引張強度の延伸物が得られず、更に後述
の如く延伸物から過剰のパラフイン系ワツクスを
抽出することも出来ない。また分子量が800以下
のものを用いる場合は冷却固化する前にドラフト
をかけることにより3倍を越える延伸比でも充分
弾性率の延伸物が得られるが、分子量が800〜
2000のパラフイン系ワツクスを用いる場合は冷却
固化する前にドラフトをかけて5倍、好ましくは
10倍以上の延伸比で延伸することが好ましい。 本発明における融点は、ASTM D3417により
示差走査型熱量計(DSC)により測定した値で
ある。また分子量はGPC法(ゲル・パーミエー
シヨン・クロマトグラフイー)により次の条件で
測定して得た重量平均分子量(w)である。 装置:ウオーターズ社製 150C型 カラム:東洋曹達社製 TSK GMH−6(6mmφ
×600mm) 溶媒:オルソジクロベンゼン(ODCB) 温度:135℃ 流量:1.0ml/min 注入濃度:30mg/20ml ODCB(注入量400μ) 尚、東洋曹達社製およびプレツシヤー・ケミカ
ル社製、標準ポリエチレンを用いてユニバーサル
法によりカラム溶出体積は較正した。 本発明の方法に用いるパラフイン系ワツクス(B)
は前記範囲の融点及び分子量を有するものであれ
ば、とくに炭素と水素のみからなる化合物には限
定されず、小量の酸素その他の元素を含んでいて
もよい。 前記パラフイン系ワツクス(B)としては、飽和脂
肪族炭化水素化合物を主体とするもので、具体的
にはドコサン、トリコサン、テトラコサン、トリ
アコンタン等の炭素数22以上のn−アルカンある
いはこれらを主成分とした低級n−アルカンとの
混合物、石油から分離精製された所謂パラフイン
ワツクス、エチレンあるいはエチレンと他のα−
オフレインとを共重合して得られる低分子量重合
体である中・低圧法ポリエチレンワツクス、高圧
法ポリエチレンワツクス、エチレン共重合ワツク
スあるいは中・低圧法ポリエチレン、高圧法ポリ
エチレン等のポリエチレン熱減成等により分子量
を低下させたワツクス及びそれらのワツクスの酸
化物あるいはマレイン酸変性物等の酸化ワツク
ス、マレイン酸変性ワツクス等が挙げられる。 本発明に用いる前記パラフイン系ワツクス(B)の
融点及び分子量範囲に入る他の炭化水素化合物と
して例えばナフタリン、ジメチルナフタリン等の
芳香族炭化水素化合物があるが、これらのものは
パラフイン系ワツクスと異なり超高分子量ポリエ
チレン(A)との相溶性が劣り、本発明の方法に用い
ると超高分子量ポリエチレン(A)への芳香族炭化水
素の分散むらが生じ、均一延伸あるいは高延伸倍
率の達成が困難である。 超高分子量ポリエチレン(A)とパラフイン系ワツ
クス(B)等との相溶性を調べる方法としては、具体
的には高倍率走査型電子顕微鏡により未延伸糸の
断面の観察法が例示出来る。すなわち、超高分子
量ポリエチレン(A)とパラフイン系ワツクス(B)等と
の等量ブレンド物を溶融混練後溶融紡糸する。次
いで得られた未延伸原糸をその長手芳香に直交す
るようにミクロトーム等の鋭利な刃で切断する。
当該断面と同様の処理により切り出した断面をさ
らにヘキサンあるいはヘプタン等の無極性溶剤に
少なくとも1時間以上室温で浸漬して、パラフイ
ン系ワツクス(B)等を抽出除去した抽出処理断面を
少なくとも3000倍以上の倍率で走査型電子顕微鏡
にて比較観察する。本発明のパラフイン系ワツク
ス(B)は超高分子量ポリエチレン(A)に対して相溶性
が良好であるため、0.1μ以上の陥没は殆ど観察さ
れず、パラフインワツクス(B)の代わりにナフタリ
ンを用いた場合は分散不良を起こし、0.1μ以上の
陥没が無数に観察される。 本発明の方法は前記超高分子量ポリエチレン
(A):15ないし80重量部、好ましくは30ないし50重
量部と前記パラフイン系ワツクス(B):85ないし20
重量部、好ましくは70ないし50重量部との混合物
をその混合物の融点以上ないし190℃未満、好ま
しくはその混合物の融点+10℃ないし190℃未満
の温度でスクリユー押出機で溶融混練し、その混
合物の融点以上の温度のダイより未延伸物を押出
し少なくとも1を超えるドラフトをかけた後に冷
却固化し、次いで、少なくとも3倍、好ましくは
5倍以上の延伸比で延伸する方法である。 超高分子量ポリエチレン(A)の量が15重量部未満
ではスクリユー押出機での溶融混練が困難であ
り、また押出されたものの延伸性が劣り、ブツ切
れを起こし高倍率延伸あるいはドラフトをかける
ことができない。一方80重量部を越えると、溶融
粘度が高くなり溶融押出しが困難であり、また押
出された未延伸物(ストランド)の肌荒れが激し
く延伸切れを起こし易い。 スクリユー押出機の温度が混合物の融点未満の
温度では、超高分子量ポリエチレン(A)とパラフイ
ン系ワツクス(B)との分散が悪く、延伸に耐える均
一なストランドをダイ・オリフイスより押出すこ
とができない。尚超高分子量ポリエチレン(A)とパ
ラフイン系ワツクス(B)との混合はヘンシエルミキ
サー、V−ブレンダー等による混合、あるいは混
合後更に単軸あるいは多軸押出機で溶融混練して
造粒する方法により行い得る。 未延伸物をダイから押出した際に、該溶融物が
冷却固化する前に少なくとも1、好ましくは2を
越えるドラフトをかけることにより、ドラフトを
かけないものの延伸物に比べて高弾性率で高引張
強度の延伸物が得られる。 本発明におけるドラフトとは、スクリユー押出
機より押出された溶融物の溶融時における延伸を
意味し、溶融物の引き落としのことである。即
ち、溶融樹脂のダイ・オリフイス内での押出速度
υpと冷却固化した繊維の巻き取り速度υとの比を
ドラフト比として次式で定義した。 ドラフト比=υ/υp 又、前記冷却は空冷、水冷いずれの方法でも良
い。 延伸時の温度は通常60℃ないし混合物の融点+
20℃未満の範囲内であり、60℃未満では高倍率の
延伸が達成されない場合があり、一方混合物の融
点+20℃を越えると超高分子量ポリエチレン(A)が
軟化し、延伸はされるものの、高弾性率の延伸物
が得られない虞れがある。 上記延伸時の熱媒は空気、水蒸気、溶媒のいず
れを用いても高弾性率の延伸物が得られるが、熱
媒として前記パラフイン系ワツクス(B)を溶出ある
いは滲出除去することが出来る溶媒で沸点が混合
物の融点以上のもの、具体的には例えばデカリ
ン、デカン、灯油を用いると延伸時に過剰のパラ
フイン系ワツクス(B)を抽出あるいは滲出したワツ
クスの除去ができ、延伸時の延伸むらの低減なら
びに高延伸倍率の達成が可能となるので好まし
い。また超高分子量ポリエチレン(A)の延伸物から
過剰のパラフイン系ワツクス(B)を除去する手段と
しては前記方法に限らず、未延伸物をヘキサン、
ヘプタン等の溶剤で処理後延伸する方法、延伸物
をヘキサン、ヘプタン等の溶剤で処理する方法に
よつてもパラフイン系ワツクス(B)を抽出除去出来
しかも高弾性率、高強度の延伸物が得られる。 上記溶媒あるいは溶剤でパラフイン系ワツクス
(B)を抽出する際に、延伸物におけるパラフイン系
ワツクス(B)の残量を10重量%以下にすること微細
孔繊維が得られ、重量換算によつて真断面積を求
める方法から得た弾性率、強度ともに抽出前の延
伸物の値を下廻ることがなく好ましい。 前記溶媒中での延伸比が3倍未満では高引張強
度、高弾性率化の程度が少なく、また延伸物に延
伸むらが随伴するため、外観を損う例が多い。尚
延伸は、ドラフトをかける場合は最終延伸比が3
倍以上好ましくは5倍以上になればよく、1段延
伸でも2段以上の多段延伸でもよい。また、ドラ
フトをかけない場合には、最終延伸比が10倍以上
にすると高強度、高弾性率化が計れる。 また延伸の際の最終延伸速度はとくに限定はさ
れないが、生産性から3m/min以上、好ましく
は5m/min以上がよい。 本発明に用いる超高分子量ポリエチレン(A)に
は、耐熱安定剤、耐候安定剤、顔料、染料、無機
充填剤等通常ポリオレフインに添加することが出
来る添加剤を本発明の目的を損わない範囲で添加
しておいてもよい。 本発明の方法により得られる超高分子量ポリエ
チレンの延伸物は、従来の通常のポリエチレンの
延伸物では得られない高引張強度を有し、且つ高
弾性率であるので、モノフイラメント、テープ等
の従来の延伸糸の分野に加えて高弾性率、高強度
繊維の分野への利用が可能となり、軽量性が要求
される各種補強材に使用できる。さらには、超高
延伸による結晶配列の高度な整列ならびに過剰の
パラフイン系ワツクス(B)を抽出することにより副
次的に生成する微孔を利用した選択膜、エレクト
レツト等の機能材料への適性にも優れている。 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明
するが、本発明の要旨を越えない限りそれらの実
施例に制約されるものではない。 実施例 1 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を次の条件下で溶融
紡糸延伸を行つた。超高分子量ポリエチレンの粉
末とパラフインワツクスの粉砕品とを混合後、20
mmφ、L/D=20のスクリユー押出機を用い樹脂
温度180℃で溶融混練を行つた。次いで該溶融物
をオリフイス径が4mmでダイ温度を210℃に設定
したダイより押し出し、エアーギヤツプ:5cmで
0℃の氷水にて固化させた。この際、溶融樹脂の
押出速度は6.0cm/minであり、巻き取り速度が
0.3m/minになる様に引き落としを行つた。す
なわちドラフト比を5とした。引き続き二対のゴ
デツトロールを用いてn−デカンを熱媒とした延
伸槽(槽内温度=130℃、槽の長さ=40cm)で延
伸を行つた。 延伸に際しては、第1ゴデツトロールの回転速
度を0.5m/minとして、第2ゴデツトロールお
よび第3ゴデツトロールの回転速度を適宜変更す
ることによつて延伸比の異なる繊維を得た。延伸
は、第2ゴデツトロールで予め延伸比4.0倍に延
伸した後、引き続き2段目の延伸を第3ゴデツト
ロールで所定の延伸比迄行つた。但し、延伸比は
ゴデツトロールの回転比より計算して求めた。各
延伸比における引張弾性率、引張強度および破断
点伸度を表1に示す。尚、引張弾性率、引張強度
および破断点伸度はインストロン万能試験機1123
型(インストロン社製)を用いて室温(23℃)に
て測定した。この時、クランプ間の試料長は100
mmで引張速度100mm/分とした。但し、引張弾性
率は2%歪における応力を用いて計算した。計算
に必要な繊維断面積は、ポリエチレンの密度を
0.96g/cm3として繊維の重量の長さを測定して求
めた。
【表】 実施例 2 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を実施例1と同一条
件下で溶融紡糸延伸を行つた。但し、オリフイス
径が4mmのダイより溶融物を押し出し、エアーギ
ヤツプ:5cmで0℃の氷水にて固化させた。この
際、溶融樹脂の押出速度は6.0cm/minであり、
巻き取り速度が0.6m/minになる様に引き落と
しを行つた。即ち、ドラフト比を10とした。延伸
は、第2ゴデツトロールで予め延伸比3.0倍に延
伸した後、引き続き2段目の延伸を第3ゴデツト
ロールで所定の延伸比迄行つた。各延伸比におけ
る引張弾性率、引張強度および破断点伸度を表2
に示す。ドラフト比を上げることにより、引張強
度の高い延伸物が得られることが分かる。
【表】 実施例 3 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を実施例1と同一条
件下で溶融紡糸延伸を行つた。但し、オリフイス
径が4mmのダイより溶融物を押し出し、エアーギ
ヤツプ:5cmで0℃の氷水にて固化させた。この
際、溶融樹脂の押出速度は6.0cm/minであり、
巻き取り速度が3.0m/minになる様に引き落と
しを行つた。即ち、ドラフト比を50とした。延伸
は、第2ゴデツトロールで予め延伸比3.0倍に延
伸した後、引き続き2段目の延伸を第3ゴデツト
ロールで所定の延伸比迄行つた。各延伸比におけ
る引張弾性率、引張強度および破断点伸度を表3
に示す。ドラフト比を上げることにより、引張強
度の高い延伸物が得られることが分かる。
【表】 実施例 4 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を実施例1と同一条
件下で溶融紡糸延伸を行つた。但し、オリフイス
径が4mmのダイより溶融物を押し出し、エアーギ
ヤツプ:20cmで室温の空気中にて固化させた。こ
の際、溶融樹脂の押出速度は6.0cm/minであり、
巻き取り速度が0.3m/minになる様に引き落と
しを行つた。即ち、ドラフト比を5とした。延伸
は、第2ゴデツトロールで予め延伸比4.0倍に延
伸した後、引き続き2段目の延伸を第3ゴデツト
ロールで所定の延伸比迄行つた。各延伸比におけ
る引張弾性率、引張強度および破断点伸度を表4
に示す。ドラフト比を上げることにより、引張強
度の高い延伸物が得られることが分かる。
【表】 実施例 5 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を実施例1と同一条
件下で溶融紡糸延伸を行つた。但し、オリフイス
径が4mmのダイより溶融物を押し出し、エアーギ
ヤツプ:20cmで室温の空気中にて固化させた。こ
の際、溶融樹脂の押出速度は6.0cm/minであり、
巻き取り速度が0.6m/minになる様に引き落と
しを行つた。即ち、ドラフト比を10とした。延伸
は、第2ゴデツトロールで予め延伸比3.0倍に延
伸した後、引き続き2段目の延伸を第3ゴデツト
ロールで所定の延伸比迄行つた。各延伸比におけ
る引張弾性率、引張強度および破断点伸度を表5
に示す。ドラフト比を上げることにより、引張強
度の高い延伸物が得られることが分かる。
【表】 実施例 6 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を実施例1と同一条
件下で溶融紡糸延伸を行つた。但し、オリフイス
径が4mmのダイより溶融物を押し出し、エアーギ
ヤツプ:20cmで室温の空気中で固化させた。この
際、溶融樹脂の押出速度は6.0cm/minであり、
巻き取り速度が3.0m/minになる様に引き落と
しを行つた。即ち、ドラフト比を50とした。延伸
は、第2ゴデツトロールで予め延伸比3.0倍に延
伸した後、引き続き2段目の延伸を第3ゴデツト
ロールで所定の延伸比迄行つた。各延伸比におけ
る引張弾性率、引張強度および破断点伸度を表6
に示す。ドラフト比を上げることにより、引張強
度の高い延伸物が得られることが分かる。
【表】 実施例 7 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を実施例1と同一条
件下で溶融紡糸延伸を行つた。但し、オリフイス
径が4mmのダイより溶融物を押し出し、エアーギ
ヤツプ:5cmで0℃の氷水にて固化させた。この
際、溶融樹脂の押出速度は6.0cm/minであり、
巻き取り速度が3.0m/minになる様に引き落と
しを行つた。即ち、ドラフト比を0.5とした。延
伸は、第2ゴデツトロールで予め延伸比3.0倍に
延伸した後、引き続き2段目の延伸を第3ゴデツ
トロールで所定の延伸比迄行つた。各延伸比にお
ける引張弾性率、引張強度および破断点伸度を表
7に示す。
【表】 実施例 8 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との50:50ブレンド物を次の条件下でT−
ダイフイルム成形した後延伸を行つた。超高分子
量ポリエチレンの粉末とパラフインワツクスの粉
砕品とを混合後、20mmφ、L/D=20のスクリユ
ー押出機を用い樹脂温度180℃で、溶融混練ペレ
タインズした。次いで、該ペレツトを220℃のコ
ートハンガー型ダイ(リツプ長=300mm、リツプ
厚=0.5mm)を付けた20mmφ、L/D=20のスク
リユー押出機によりフイルム成形した。20℃の冷
水を用いて冷却したロールを用いフイルム幅およ
びフイルム厚が300mmおよび0.5mmになる様に調節
した。引き続き二対のスナツプロールを用いてn
−デカンを熱媒とした延伸槽(槽内温度=130℃、
槽の長さ=80cm)で延伸を行つた。 延伸に際しては、第1スナツプロールの回転速
度を0.5m/minとして、第2スナツプロールで
予め延伸比8.0倍迄延伸した後、引き続き第3ス
ナツプロールの回転速度を適宜変更することによ
り延伸比の異なる延伸テープを得た。但し、延伸
比は第1スナツプロールと第3スナツプロールの
回転比より計算して求めた。各延伸比における延
伸テープの引張弾性率、引張強度および破断点伸
度を表9にまとめた。
【表】 比較例 1 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を実施例1と同一条
件下で溶融紡糸延伸を行つた。但し、スクリユー
押出機内の樹脂温度が100℃になる様に設定した。
しかしながら、混合物がスクリユー押出機内で共
回りをするため、ダイ温度を200℃に設定しても
均一な溶融ストランドを得ることができなかつ
た。 比較例 2 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とn−ヘキサデカンとの50:50ブレンド物を実施
例1と同一条件下で溶融紡糸延伸を行つた。但
し、オリフイス径が2mmのダイより溶融物を押し
出した。しかしながら、混合物がスクリユー押出
機内で共回りをするため、均一の溶融ストランド
が得られず、均一な延伸繊維を得ることができな
かつた。 本実施例において得られた延伸繊維には、
ASTM D3417によるDSC測定からはパラフイン
ワツクスの残留はいずれも認められなかつた。 本実施例において、ドラフトの影響を調べるた
め図1および図2に未延伸物調整時の冷却条件の
違いによる引張弾性率および引張強度を延伸比に
対してプロツトした。さらに、引張強度を引張弾
性率に対して図3にプロツトした。図から明らか
な様に、未延伸物調製時、冷却条件による影響は
特に認められない。 引張弾性率および引張強度は、ドラフトの影響
を受け延伸比に対する依存牲が顕著に違うことを
示している。溶融時に引き落としをかけると、引
き落としをかけない場合に比べて高弾性率で且つ
高強度の延伸物が得られることが図3から明らか
である。即ち、冷却固化前にドラフトをかけるこ
とにより高弾性率、高強度繊維が得られることが
分る。 比較例 3 超高分子量ポリエチレン(〔η〕=8.20dl/g)
とパラフインワツクス(融点=69℃、分子量=
460)との25:75ブレンド物を実施例1と同一条
件下で溶融紡糸延伸を行つた。但し、オリフイス
径が4mmのダイより溶融物を押し出し、エアーギ
ヤツプ中で押出溶融物にできる限り張力をかけな
い様に、空冷下で冷却固化させて、巻き取つた。
この結果、明細書中に記載したドラフト比の式で
計算されたドラフト比は0.2であつた。延伸は第
2ゴデツトロールで予め延伸比3.0倍に延伸した
後、引き続き2段目の延伸を第3ゴデツトロール
で所定の延伸比迄行つた。各延伸比における引張
弾性率、引張強度および破断点伸度を表9に示
す。
【表】 引張強度において延伸倍率の上昇とともに性能
の飽和が見られる。
【図面の簡単な説明】
図1は引張弾性率と延伸比との関係、図2は引
張強度と延伸比との関係および図3は引張強度と
引張弾性率との関係を表わす。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくとも極限粘度が5dl/g以上の超高分
    子量ポリエチレン(A)15ないし80重量部と融点が40
    ないし120℃で且つ分子量が2000以下のパラフイ
    ン系ワツクス(B)85ないし20重量部との混合物をそ
    の混合物の融点以上ないし190℃未満の温度でス
    クリユー押出機で溶融混練し、ダイより未延伸物
    を押出し、少なくとも1を超えるドラフトをかけ
    た後に冷却固化し、次いで、少なくとも3倍を超
    える延伸比で延伸することを特徴とする超高分子
    量ポリエチレンの延伸物の製造方法。
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