JPH0379083B2 - - Google Patents
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B27/00—Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、鉄鋼線材及び棒材等の圧延用リング
ロールに関する。 (従来の技術) 鉄鋼圧延用ロールにおいて特に仕上圧延機用ロ
ールとしては、圧延材と接する部分(使用層)に
耐摩耗性が要求される点から、使用層である外層
と、強靭材で形成された軸芯部とが溶着一体化さ
れた複合ロールが使用されている。複合ロール
は、主として遠心力鋳造法で鋳造段階で複合一体
化される。 一方、線材圧延機には、最近は殆ど超硬焼結リ
ングロールが用いられ、例えば、ブロツクミルで
は第7図の如き超硬材(WC粉末とCoが主体)に
より形成されたリングロールが使用されている。
また、該リングロールは、軸に機械的に固着して
組立ロールとして使用される。 (発明が解決しようとする問題点) 超硬リングロールを軸嵌して組立ロールとして
使用する場合、リング全体が超硬材であり経済的
でないばかりか、複雑な組立構造とする必要があ
る。すなわち、リングロールを軸に組立て固着す
る場合、固定リング、スペーサーリング等を用い
て軸に強固に固定する必要があり、又鋼系の軸と
超硬リング材の熱膨張係数の大きい差を緩和する
必要があるからである。その結果、斯かる組立ロ
ールはコストが非常に高くなる。 そこで、高価な材料を圧延使用層である外層に
用い、内層は安価な強靭材とした複合リングロー
ルが要望されている。斯かる複合リングロールの
製造法としては遠心力鋳造による方法がある。し
かし、この場合、高合金材の外層に内層を鋳造し
たときに、外層内面が溶解されて高合金成分が内
層に混入し、内層の強靭性を劣化させると共に、
外層の高合金材の歩留を悪化させる欠点がある。 本発明は叙上の問題に鑑みなされたものであつ
て、その目的は、超硬リングロールよりやや圧延
性能が劣るが、低コストであつて、しかも外層か
ら内層への成分の移行が可及的に抑止された強靭
な内層を有する複合リングロールを提供すること
を目的とするものである。 (問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するために次の手段を講じた。
すなわち、複合リングロールの外層を、Cr:10
〜25重量%を主成分としてその他特定量のC並び
に適宜の合金成分を含有する高クロム鋳鉄で形成
した第1外層と、該第1外層の内面に鋳造一体化
されたダクタイル鋳鉄又はアダマイト材からなる
第2外層とで構成し、該第2外層と、前記外層の
内部に配置されかつ鋼材で形成した内層とを熱間
静水圧加圧により拡散接合した。 (作 用) 第1外層はCr:10〜25重量%を主合金成分と
し、その他特定量の合金成分を含有する高クロム
鋳鉄材で形成したから、線材等の圧延に対して優
れた耐摩耗性を有する。 また、第1外層の内面にはダクタイル鋳鉄又は
アダマイト材からなる第2外層を鋳造により一体
的に形成したので、両者は容易に鋳造一体化さ
れ、第1外層を内層に直接熱間静水圧加圧により
拡散接合する際の接合強度の低下を防止し得る。
すなわち、内層との接合に際して、第2外層がな
いと、第1外層の高硬度共晶カーバイドが接合界
面で破壊し、界面性状の悪化ひいては接合強度の
低下を招来する。第2外層を設けることにより、
かかる欠点が回避され、第2外層と内層との接合
面の界面性状の向上、ひいては接合強度を向上さ
せることができる。 また、第2外層と、内層とは熱間静水圧加圧に
より拡散接合されているので、第1外層の高合金
成分であるCrが内層にほとんど移行せず、内層
の強靭性を劣化させることがない。 (実施例) 次に図面を参照して本発明の複合リングロール
について詳述する。 第1図は本発明に係る複合リングロールの構造
を示す断面図である。該複合リングロール1は、
Cr:10〜25重量%の特定組成の高クロム鋳鉄で
形成された圧延使用層たる第1外層12aと、該
第1外層12aの内面にダクタイル鋳鉄又はアダ
マイト材で鋳造により一体的に形成された第2外
層12bとからなる円筒状の外層2を備え、該外
層2の内部に鋼材で形成された内層3が配置さ
れ、第2外層12b内面と内層3外面とが熱間静
水圧加圧(以下、HIPという。)により拡散接合
されて一体化されている。 かかる構造によれば、第1外層12aと第2外
層12bとは通常の遠心力鋳造により容易に溶着
一体化できるうえに、HIP処理により、第2外層
12bと内層3との接合面の界面性状が極めて良
好になり、境界の強度が向上する。すなわち、第
1外層は耐摩耗性確保のため、比較的大きな共晶
カーバイドが晶出したものとなつており、この共
晶カーバイドは極めて硬く、高温に於いても靭性
は、基地部分に比べて劣る。このため、第1外層
と内層をHIP処理によつて直接接合する場合、共
晶カーバイドを破壊せずに加圧するのは困難であ
る。一方、第2外層のアダマイト材又は、ダクタ
イル鋳鉄は、靭性に優れているため、HIP処理後
の界面性状を良好なものに確保することが容易で
ある。 前記複合リングロール1を製作するには、高ク
ロム鋳鉄材で形成された外層素材リングと強靭性
のある鋼材で形成された内層素材リングとを適宜
寸法に加工した後、両者を嵌合しHIP処理により
拡散接合して得られた複合素材を所望の形状に加
工して製作される。この場合、外層素材リングの
外径は、第1図の製品外径D1より加工代分だけ
大きくし、又その内径は、製品の外層2と内層3
との境界の直径D2と同じとする。一方、内層素
材リングの外径はD2とし、その内径は、内面の
加工代分だけ製品内径D3より小さくするのは当
然である。又素材リングの幅も製品幅より加工代
分を見込んで大きくする。 次に前記第1外層を形成する高クロム鋳鉄の成
分限定理由について説明する。該高クロム鋳鉄
は、Cr:10〜25%とし、極めて耐摩耗性に優れ
た材質であり、線材等の圧延用材質として好適で
ある。以下、単位は重量%である。 C:2.0〜4.0% Cは(Fe−Cr)7C3型炭化物を安定にする範囲
内として、Crとのバランスをとつて目的のカー
バイド量によつて決定される。Cが2.0%未満の
範囲では炭化物の量が減少し、耐摩耗性が不足す
る。Cが4.0%を越えた場合は炭化物量が多すぎ、
機械的性質の劣化を来す。 Si:0.5〜1.5% Siは溶湯の脱酸のため0.5%以上は必要である
が1.5%を越えると機械的性質の劣化を来す。 Mn:0.5〜1.5% MnはSiの補助脱酸として0.5%以上は必要であ
ると共にSの悪影響をMnSとして防止するのに
有用であるが、1.5%を越えると機械的性質、特
に靭性の点で劣化が著しい。 P:0.1%以下 Pはロール材質に於いては少ない程望ましく、
材質を脆くするという点から0.1%以下とした。 S:0.1%以下 SについてもPと同様の意味で0.1%以下とし
た。 Ni:0.5〜2.0% Niについては焼入性を向上させるために積極
的に硬度調整のため添加されるが、そのためには
0.5%以上は必要である。しかし、2.0%を越える
と熱的に不安定な残留オーステナイトが増え、硬
度が上がりにくい。 Cr:10〜25% Crは10%未満ではM3C型の炭化物が多く晶出
し、強靭性の低下及び炭化物の微細均一化が得ら
れず、一方、25%を越えるとM23C6型炭化物の量
が増え強靭性が劣化する。 Mo:0.5〜3.0% Moは焼入・焼戻し抵抗を高めると同時に炭化
物中に入り、炭化物硬度を高めると共に、焼戻し
軟化抵抗を増すために有効であるが0.5%未満で
はこの効果がうすく、3.0%を越えて添加しても
その効果は飽和するため、コストを考慮して3.0
%以下とする。 本発明に係る高クロム鋳鉄は、上記の合金成分
の他、残部実質的Feで形成されるが、高クロム
鋳鉄の性質を改善するために、前記合金成分に
Nb,Vのうち一種又は2種を合計量で1.0%以下
含有させることができる。 Nbは鋳造組織の微細化に効果があり、Nbの添
加により析出硬化が促進されるが、1.0%を越え
て添加してもその効果は飽和するため、コストを
考慮して1.0%以下とする。 VもNbと同様の目的で添加するが、1.0%を越
えてはVC炭化物が多くなり、Cr炭化物の減少に
つながるため、かえつて強靭性が低下する。この
ため1.0%以下とする。 次に第2外層を形成するダクタイル鋳鉄又はア
ダマイト材の好適な成分例を掲げると共に、その
成分限定理由について説明する。以下、単位は重
量%である。 好適なダクタイル鋳鉄として次のものがある。 C:3.0〜3.8% Ni:2.0%以下 Si:1.5〜3.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.2〜1.0% Mo:0.5%以下 P:0.2%以下 Mg:0.02〜0.1% S:0.06%以下 残部実質的にFe <成分限定理由> C:3.0〜3.8% Cは、セメンタイトおよび黒鉛の形成に直接関
与する。3.0%未満では、セメンタイトおよび黒
鉛の量が不足し、ヒートクラツクの分散効果が不
充分となつて、球状黒鉛鋳鉄としての特徴を充分
に発揮することができない。ただし、多量になる
と材質の脆弱化をまねくので、3.8%を上限とす
る。 Si:1.5〜3.5% Siはセメンタイトと黒鉛の量比率を左右し、
1.5%未満ではセメンタイト量が過剰となる。一
方、通常ダクタイル鋳鉄は2.5%を越えると、黒
鉛が多くなり過ぎて軟化するとともに、基地組織
が脆弱となるため、好ましくないが、第1外層か
らCrが混入してチル化するのを防ぐ目的で3.5%
以下とする。 Mn:0.2〜1.0% Sの害を抑えるとともに、硬度アツプに効果が
ある。この目的で0.2%以上必要であるが、1.0%
を越えると、材質が硬く、脆くなる。 P:0.2%以下 Pは材質を脆弱にするので、0.2%以下とする。
なお、Pは溶湯の流動性を良くし耐摩耗性を高め
るので、0.2%を上限とし、0.01%以上加えてよ
い。 S:0.06%以下 Pと同様に材質を脆弱にし、また、黒鉛の球状
化を阻害するので、0.06%以下とする。 Ni:2.0%以下 Niは黒鉛化と焼入性を向上させる効果がある。
Niは添加しなくても外殻から混入するが、2.0%
を越えると焼入性がよくなり基地が硬くなりすぎ
て、靭性及び残留応力の面から良くない。従つて
2.0%以下とする。 Cr:1.5%以下 Crは第1外層から不可避的に混入される。1.5
%を越えると、セメンタイト量が過剰となつて、
材質が脆化する。 Mo:0.5%以下 MoはNiと同様の作用があり、0.5%を越える
と第2外層が硬くなりすぎ、実害のない範囲とし
て0.5%以下とする。 Mg:0.02〜0.1%以下 黒鉛球状化に必要であり、002%未満では球状
化不良を発生する。一方1.0%を越えると、鋳造
欠陥が発生し易くなるほか、セメンタイト量の増
加による材質の脆化をまねく。 好適なアダマイト材としては次のものがある。 C:1.0〜2.5% Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5%以下 P:0.1%以下 Ti:0.1%以下 S:0.1%以下 残部実質的にFe <成分限定理由> C:1.0〜2.5% Cが1.0%未満になると、第2外層の鋳込み温
度が高くなり、第1外層の高クロム鋳鉄が溶かさ
れ易く、第2外層のCr%が更に上昇して第2外
層の靭性が劣化する。 また、Cが2.5%を越えると、炭化物が多くな
り、第2外層の靭性が劣化し、第2外層の存在意
義がなくなる。 Si:0.5〜1.5% Siは溶湯の脱酸効果があり、0.5%以上は必要
で、1.5%を越えると脆くなり、第2外層の機械
的性質の劣化を来す。 Mn:0.5〜1.5% MnについてもSiと同様の作用があり、かつ
MnSとなつてSの悪影響を消すため0.5%以上必
要で、1.5%を越えるとその効果も飽和し、かつ
機械的性質の劣化を来すため、0.5〜1.5%の範囲
とした。 P:0.1%以下 Pは溶湯の流動性を高めるが材質の靭性を低下
させるので0.1%以下とする。 S:0.1%以下 Sはロール材を脆弱にするため、実害のない
0.1%以下とする。 Ni:1.5%以下 Niは添加しなくても、第1外層からの混入で
0.3%以上にはなるが、Niの1.5%迄の含有は問題
とならない。しかし、1.5%を越えると焼入性が
良くなり、そのため、基地が硬くなりすぎて、靭
性の面から、また、残留応力の面から良くない。
従つて1.5%以下とする。 Cr:1.5%以下 1.5%を越えると、機械的性質のうち、特に靭
性が低下し、脆弱になる。このため、第2外層の
溶湯のCr含有量は、第1外層のCrが第2外層に
混入することを考慮してCr含有量を1%以下の
溶湯にする必要がある。 Mo:0.5%以下 NoはNiと同様の作用があり、0.5%を越えると
第2外層が硬くなりすぎ、実害のない範囲として
0.5%以下とする。 Ti:01%以下 Tiについては鋳造時の脱酸のため有効である
が、0.1%を越えると、溶湯が過酸化の状態とな
り、かつ、溶湯の流動性を下げるため、0.1%以
下とする。 次に、内層に用いる鋼材は、一般に靭性の優れ
た機械構造用炭素鋼、構造用合金鋼等の材料から
適宜選択できる。特に、フエライト基地からなる
低炭素低合金鋼を用いると、HIP処理に際して、
又前記複合素材の焼入に際して好適である。すな
わち、斯かるフエライト基地からなる材質は、熱
膨張係数が小さいので、HIP処理後の熱収縮が小
さく、拡散接合面での割れ、剥離が生じ難い。ま
た、複合素材は第1外層を耐摩耗性に優れたもの
にするために焼入・焼戻し熱処理に供されるが、
内層に前記フエライト基地の低炭素低合金鋼材を
使用すれば、複合素材全体を焼入れても内層には
焼入作用が及ばず、靭性劣化が生じない。もし、
内層に焼入効果があると、リングロールを軸嵌し
て組立ロールとする際、割損を生じ易くなり好ま
しくない。尚、複合素材の第1外層のみを焼入熱
処理に供することもできるが、全体を処理するの
に比べて作業が煩雑で生産性の点で劣る。 以上説明した本発明の複合リングロール1は、
ブロツクミルの如く軸に組立ずにそのまま使用さ
れる場合もあるが、第2図〜第4図に示す如く軸
に組立て組立ロールとして使用される。 すなわち、第2図の如く、中央部外周に環状凸
部22が一体的に形成された軸21に焼ばめ固定
したり、又第3図及び第4図の如く、軸23に複
合リングロール1とスペーサーリング24又は/
及び端末リング25を焼ばめて組立ロールとして
使用することも可能である。 尚、第2図〜第4図において複合リングロール
は第1外層12aと第2外層12bとからなる外
層2を一部材として示してある。また、複合リン
グロール1の軸への組立は、圧延機の形成により
複合リングロールを1個としてもよく、又2個以
上としてもよいことは勿論である。更に、軸材
は、一般的には強靭で溶接固定が可能な鋼材を用
いるが、圧延荷重が小さい場合、ダクタイル鋳鉄
等の鋳鉄材としてもよいことは勿論である。 次に具体的実施例を掲げて説明する。 外径D1=φ330mm、内径D3=φ160mm、外層・内
層境界径D2=φ240mm、幅200mmの外層が複層の複
合リングロールの製造実施例 (1) 第1表に記載した実施例1〜3の高クロム鋳
鉄の第1外層を遠心力鋳造した後、第1外層の
溶湯が完全に凝固した後、同表の第2外層の溶
湯を第1外層の内面に遠心力鋳造で鋳込み、第
1外層の面を溶融させ、第1外層と第2外層と
を完全に溶着させた。尚、凝固後の第2外層の
Cr含有量(wt%)および第1外層と第2外層
との境界径D0は、第2表の通りであつた。
ロールに関する。 (従来の技術) 鉄鋼圧延用ロールにおいて特に仕上圧延機用ロ
ールとしては、圧延材と接する部分(使用層)に
耐摩耗性が要求される点から、使用層である外層
と、強靭材で形成された軸芯部とが溶着一体化さ
れた複合ロールが使用されている。複合ロール
は、主として遠心力鋳造法で鋳造段階で複合一体
化される。 一方、線材圧延機には、最近は殆ど超硬焼結リ
ングロールが用いられ、例えば、ブロツクミルで
は第7図の如き超硬材(WC粉末とCoが主体)に
より形成されたリングロールが使用されている。
また、該リングロールは、軸に機械的に固着して
組立ロールとして使用される。 (発明が解決しようとする問題点) 超硬リングロールを軸嵌して組立ロールとして
使用する場合、リング全体が超硬材であり経済的
でないばかりか、複雑な組立構造とする必要があ
る。すなわち、リングロールを軸に組立て固着す
る場合、固定リング、スペーサーリング等を用い
て軸に強固に固定する必要があり、又鋼系の軸と
超硬リング材の熱膨張係数の大きい差を緩和する
必要があるからである。その結果、斯かる組立ロ
ールはコストが非常に高くなる。 そこで、高価な材料を圧延使用層である外層に
用い、内層は安価な強靭材とした複合リングロー
ルが要望されている。斯かる複合リングロールの
製造法としては遠心力鋳造による方法がある。し
かし、この場合、高合金材の外層に内層を鋳造し
たときに、外層内面が溶解されて高合金成分が内
層に混入し、内層の強靭性を劣化させると共に、
外層の高合金材の歩留を悪化させる欠点がある。 本発明は叙上の問題に鑑みなされたものであつ
て、その目的は、超硬リングロールよりやや圧延
性能が劣るが、低コストであつて、しかも外層か
ら内層への成分の移行が可及的に抑止された強靭
な内層を有する複合リングロールを提供すること
を目的とするものである。 (問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するために次の手段を講じた。
すなわち、複合リングロールの外層を、Cr:10
〜25重量%を主成分としてその他特定量のC並び
に適宜の合金成分を含有する高クロム鋳鉄で形成
した第1外層と、該第1外層の内面に鋳造一体化
されたダクタイル鋳鉄又はアダマイト材からなる
第2外層とで構成し、該第2外層と、前記外層の
内部に配置されかつ鋼材で形成した内層とを熱間
静水圧加圧により拡散接合した。 (作 用) 第1外層はCr:10〜25重量%を主合金成分と
し、その他特定量の合金成分を含有する高クロム
鋳鉄材で形成したから、線材等の圧延に対して優
れた耐摩耗性を有する。 また、第1外層の内面にはダクタイル鋳鉄又は
アダマイト材からなる第2外層を鋳造により一体
的に形成したので、両者は容易に鋳造一体化さ
れ、第1外層を内層に直接熱間静水圧加圧により
拡散接合する際の接合強度の低下を防止し得る。
すなわち、内層との接合に際して、第2外層がな
いと、第1外層の高硬度共晶カーバイドが接合界
面で破壊し、界面性状の悪化ひいては接合強度の
低下を招来する。第2外層を設けることにより、
かかる欠点が回避され、第2外層と内層との接合
面の界面性状の向上、ひいては接合強度を向上さ
せることができる。 また、第2外層と、内層とは熱間静水圧加圧に
より拡散接合されているので、第1外層の高合金
成分であるCrが内層にほとんど移行せず、内層
の強靭性を劣化させることがない。 (実施例) 次に図面を参照して本発明の複合リングロール
について詳述する。 第1図は本発明に係る複合リングロールの構造
を示す断面図である。該複合リングロール1は、
Cr:10〜25重量%の特定組成の高クロム鋳鉄で
形成された圧延使用層たる第1外層12aと、該
第1外層12aの内面にダクタイル鋳鉄又はアダ
マイト材で鋳造により一体的に形成された第2外
層12bとからなる円筒状の外層2を備え、該外
層2の内部に鋼材で形成された内層3が配置さ
れ、第2外層12b内面と内層3外面とが熱間静
水圧加圧(以下、HIPという。)により拡散接合
されて一体化されている。 かかる構造によれば、第1外層12aと第2外
層12bとは通常の遠心力鋳造により容易に溶着
一体化できるうえに、HIP処理により、第2外層
12bと内層3との接合面の界面性状が極めて良
好になり、境界の強度が向上する。すなわち、第
1外層は耐摩耗性確保のため、比較的大きな共晶
カーバイドが晶出したものとなつており、この共
晶カーバイドは極めて硬く、高温に於いても靭性
は、基地部分に比べて劣る。このため、第1外層
と内層をHIP処理によつて直接接合する場合、共
晶カーバイドを破壊せずに加圧するのは困難であ
る。一方、第2外層のアダマイト材又は、ダクタ
イル鋳鉄は、靭性に優れているため、HIP処理後
の界面性状を良好なものに確保することが容易で
ある。 前記複合リングロール1を製作するには、高ク
ロム鋳鉄材で形成された外層素材リングと強靭性
のある鋼材で形成された内層素材リングとを適宜
寸法に加工した後、両者を嵌合しHIP処理により
拡散接合して得られた複合素材を所望の形状に加
工して製作される。この場合、外層素材リングの
外径は、第1図の製品外径D1より加工代分だけ
大きくし、又その内径は、製品の外層2と内層3
との境界の直径D2と同じとする。一方、内層素
材リングの外径はD2とし、その内径は、内面の
加工代分だけ製品内径D3より小さくするのは当
然である。又素材リングの幅も製品幅より加工代
分を見込んで大きくする。 次に前記第1外層を形成する高クロム鋳鉄の成
分限定理由について説明する。該高クロム鋳鉄
は、Cr:10〜25%とし、極めて耐摩耗性に優れ
た材質であり、線材等の圧延用材質として好適で
ある。以下、単位は重量%である。 C:2.0〜4.0% Cは(Fe−Cr)7C3型炭化物を安定にする範囲
内として、Crとのバランスをとつて目的のカー
バイド量によつて決定される。Cが2.0%未満の
範囲では炭化物の量が減少し、耐摩耗性が不足す
る。Cが4.0%を越えた場合は炭化物量が多すぎ、
機械的性質の劣化を来す。 Si:0.5〜1.5% Siは溶湯の脱酸のため0.5%以上は必要である
が1.5%を越えると機械的性質の劣化を来す。 Mn:0.5〜1.5% MnはSiの補助脱酸として0.5%以上は必要であ
ると共にSの悪影響をMnSとして防止するのに
有用であるが、1.5%を越えると機械的性質、特
に靭性の点で劣化が著しい。 P:0.1%以下 Pはロール材質に於いては少ない程望ましく、
材質を脆くするという点から0.1%以下とした。 S:0.1%以下 SについてもPと同様の意味で0.1%以下とし
た。 Ni:0.5〜2.0% Niについては焼入性を向上させるために積極
的に硬度調整のため添加されるが、そのためには
0.5%以上は必要である。しかし、2.0%を越える
と熱的に不安定な残留オーステナイトが増え、硬
度が上がりにくい。 Cr:10〜25% Crは10%未満ではM3C型の炭化物が多く晶出
し、強靭性の低下及び炭化物の微細均一化が得ら
れず、一方、25%を越えるとM23C6型炭化物の量
が増え強靭性が劣化する。 Mo:0.5〜3.0% Moは焼入・焼戻し抵抗を高めると同時に炭化
物中に入り、炭化物硬度を高めると共に、焼戻し
軟化抵抗を増すために有効であるが0.5%未満で
はこの効果がうすく、3.0%を越えて添加しても
その効果は飽和するため、コストを考慮して3.0
%以下とする。 本発明に係る高クロム鋳鉄は、上記の合金成分
の他、残部実質的Feで形成されるが、高クロム
鋳鉄の性質を改善するために、前記合金成分に
Nb,Vのうち一種又は2種を合計量で1.0%以下
含有させることができる。 Nbは鋳造組織の微細化に効果があり、Nbの添
加により析出硬化が促進されるが、1.0%を越え
て添加してもその効果は飽和するため、コストを
考慮して1.0%以下とする。 VもNbと同様の目的で添加するが、1.0%を越
えてはVC炭化物が多くなり、Cr炭化物の減少に
つながるため、かえつて強靭性が低下する。この
ため1.0%以下とする。 次に第2外層を形成するダクタイル鋳鉄又はア
ダマイト材の好適な成分例を掲げると共に、その
成分限定理由について説明する。以下、単位は重
量%である。 好適なダクタイル鋳鉄として次のものがある。 C:3.0〜3.8% Ni:2.0%以下 Si:1.5〜3.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.2〜1.0% Mo:0.5%以下 P:0.2%以下 Mg:0.02〜0.1% S:0.06%以下 残部実質的にFe <成分限定理由> C:3.0〜3.8% Cは、セメンタイトおよび黒鉛の形成に直接関
与する。3.0%未満では、セメンタイトおよび黒
鉛の量が不足し、ヒートクラツクの分散効果が不
充分となつて、球状黒鉛鋳鉄としての特徴を充分
に発揮することができない。ただし、多量になる
と材質の脆弱化をまねくので、3.8%を上限とす
る。 Si:1.5〜3.5% Siはセメンタイトと黒鉛の量比率を左右し、
1.5%未満ではセメンタイト量が過剰となる。一
方、通常ダクタイル鋳鉄は2.5%を越えると、黒
鉛が多くなり過ぎて軟化するとともに、基地組織
が脆弱となるため、好ましくないが、第1外層か
らCrが混入してチル化するのを防ぐ目的で3.5%
以下とする。 Mn:0.2〜1.0% Sの害を抑えるとともに、硬度アツプに効果が
ある。この目的で0.2%以上必要であるが、1.0%
を越えると、材質が硬く、脆くなる。 P:0.2%以下 Pは材質を脆弱にするので、0.2%以下とする。
なお、Pは溶湯の流動性を良くし耐摩耗性を高め
るので、0.2%を上限とし、0.01%以上加えてよ
い。 S:0.06%以下 Pと同様に材質を脆弱にし、また、黒鉛の球状
化を阻害するので、0.06%以下とする。 Ni:2.0%以下 Niは黒鉛化と焼入性を向上させる効果がある。
Niは添加しなくても外殻から混入するが、2.0%
を越えると焼入性がよくなり基地が硬くなりすぎ
て、靭性及び残留応力の面から良くない。従つて
2.0%以下とする。 Cr:1.5%以下 Crは第1外層から不可避的に混入される。1.5
%を越えると、セメンタイト量が過剰となつて、
材質が脆化する。 Mo:0.5%以下 MoはNiと同様の作用があり、0.5%を越える
と第2外層が硬くなりすぎ、実害のない範囲とし
て0.5%以下とする。 Mg:0.02〜0.1%以下 黒鉛球状化に必要であり、002%未満では球状
化不良を発生する。一方1.0%を越えると、鋳造
欠陥が発生し易くなるほか、セメンタイト量の増
加による材質の脆化をまねく。 好適なアダマイト材としては次のものがある。 C:1.0〜2.5% Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5%以下 P:0.1%以下 Ti:0.1%以下 S:0.1%以下 残部実質的にFe <成分限定理由> C:1.0〜2.5% Cが1.0%未満になると、第2外層の鋳込み温
度が高くなり、第1外層の高クロム鋳鉄が溶かさ
れ易く、第2外層のCr%が更に上昇して第2外
層の靭性が劣化する。 また、Cが2.5%を越えると、炭化物が多くな
り、第2外層の靭性が劣化し、第2外層の存在意
義がなくなる。 Si:0.5〜1.5% Siは溶湯の脱酸効果があり、0.5%以上は必要
で、1.5%を越えると脆くなり、第2外層の機械
的性質の劣化を来す。 Mn:0.5〜1.5% MnについてもSiと同様の作用があり、かつ
MnSとなつてSの悪影響を消すため0.5%以上必
要で、1.5%を越えるとその効果も飽和し、かつ
機械的性質の劣化を来すため、0.5〜1.5%の範囲
とした。 P:0.1%以下 Pは溶湯の流動性を高めるが材質の靭性を低下
させるので0.1%以下とする。 S:0.1%以下 Sはロール材を脆弱にするため、実害のない
0.1%以下とする。 Ni:1.5%以下 Niは添加しなくても、第1外層からの混入で
0.3%以上にはなるが、Niの1.5%迄の含有は問題
とならない。しかし、1.5%を越えると焼入性が
良くなり、そのため、基地が硬くなりすぎて、靭
性の面から、また、残留応力の面から良くない。
従つて1.5%以下とする。 Cr:1.5%以下 1.5%を越えると、機械的性質のうち、特に靭
性が低下し、脆弱になる。このため、第2外層の
溶湯のCr含有量は、第1外層のCrが第2外層に
混入することを考慮してCr含有量を1%以下の
溶湯にする必要がある。 Mo:0.5%以下 NoはNiと同様の作用があり、0.5%を越えると
第2外層が硬くなりすぎ、実害のない範囲として
0.5%以下とする。 Ti:01%以下 Tiについては鋳造時の脱酸のため有効である
が、0.1%を越えると、溶湯が過酸化の状態とな
り、かつ、溶湯の流動性を下げるため、0.1%以
下とする。 次に、内層に用いる鋼材は、一般に靭性の優れ
た機械構造用炭素鋼、構造用合金鋼等の材料から
適宜選択できる。特に、フエライト基地からなる
低炭素低合金鋼を用いると、HIP処理に際して、
又前記複合素材の焼入に際して好適である。すな
わち、斯かるフエライト基地からなる材質は、熱
膨張係数が小さいので、HIP処理後の熱収縮が小
さく、拡散接合面での割れ、剥離が生じ難い。ま
た、複合素材は第1外層を耐摩耗性に優れたもの
にするために焼入・焼戻し熱処理に供されるが、
内層に前記フエライト基地の低炭素低合金鋼材を
使用すれば、複合素材全体を焼入れても内層には
焼入作用が及ばず、靭性劣化が生じない。もし、
内層に焼入効果があると、リングロールを軸嵌し
て組立ロールとする際、割損を生じ易くなり好ま
しくない。尚、複合素材の第1外層のみを焼入熱
処理に供することもできるが、全体を処理するの
に比べて作業が煩雑で生産性の点で劣る。 以上説明した本発明の複合リングロール1は、
ブロツクミルの如く軸に組立ずにそのまま使用さ
れる場合もあるが、第2図〜第4図に示す如く軸
に組立て組立ロールとして使用される。 すなわち、第2図の如く、中央部外周に環状凸
部22が一体的に形成された軸21に焼ばめ固定
したり、又第3図及び第4図の如く、軸23に複
合リングロール1とスペーサーリング24又は/
及び端末リング25を焼ばめて組立ロールとして
使用することも可能である。 尚、第2図〜第4図において複合リングロール
は第1外層12aと第2外層12bとからなる外
層2を一部材として示してある。また、複合リン
グロール1の軸への組立は、圧延機の形成により
複合リングロールを1個としてもよく、又2個以
上としてもよいことは勿論である。更に、軸材
は、一般的には強靭で溶接固定が可能な鋼材を用
いるが、圧延荷重が小さい場合、ダクタイル鋳鉄
等の鋳鉄材としてもよいことは勿論である。 次に具体的実施例を掲げて説明する。 外径D1=φ330mm、内径D3=φ160mm、外層・内
層境界径D2=φ240mm、幅200mmの外層が複層の複
合リングロールの製造実施例 (1) 第1表に記載した実施例1〜3の高クロム鋳
鉄の第1外層を遠心力鋳造した後、第1外層の
溶湯が完全に凝固した後、同表の第2外層の溶
湯を第1外層の内面に遠心力鋳造で鋳込み、第
1外層の面を溶融させ、第1外層と第2外層と
を完全に溶着させた。尚、凝固後の第2外層の
Cr含有量(wt%)および第1外層と第2外層
との境界径D0は、第2表の通りであつた。
【表】
【表】
(2) 前記第1外層と第2外層とが鋳造一体化され
た外層素材及び、下記第3表の低C鋼の内層素
材を改削して、素材リングを製作した。 素材リング寸法(実施例1〜3共通) ●外層素材リング D1′=φ335、D2=φ240、幅205mm ●内層リング D2=φ240、D3′=φ155、幅205mm
た外層素材及び、下記第3表の低C鋼の内層素
材を改削して、素材リングを製作した。 素材リング寸法(実施例1〜3共通) ●外層素材リング D1′=φ335、D2=φ240、幅205mm ●内層リング D2=φ240、D3′=φ155、幅205mm
【表】
(3) 前記外層及び内層素材リングを嵌合して、圧
力200Kg/cm2、温度1100℃でHIP処理し、両者
を拡散接合し、複合素材を得た。 (4) その後、前記複合素材を焼入・焼戻し熱処理
を行つた後、機械加工により複合リングロール
を得た。製品外層(第1外層)、内層の硬度は
下記第4表の通りであつた。
力200Kg/cm2、温度1100℃でHIP処理し、両者
を拡散接合し、複合素材を得た。 (4) その後、前記複合素材を焼入・焼戻し熱処理
を行つた後、機械加工により複合リングロール
を得た。製品外層(第1外層)、内層の硬度は
下記第4表の通りであつた。
【表】
(発明の効果)
以上説明した通り、本発明に係る複合リングロ
ールの外層は、前記耐摩耗性に優れた高クロム材
質で形成した第1外層とダクタイル鋳鉄又はアダ
マイト材で形成した第2外層とで構成したから、
両者は容易に鋳造一体化されると共に、第1外層
の内面に形成された第2外層と鋼材で形成された
内層とがHIP処理されると、両者の接合面の界面
性状は極めて良好となり、境界面の強度が極めて
優れ、界面での剥離、割損を可及的に防止するこ
とができる。また、第1外層の内面に第2外層を
設け、該第2外層と内層とを拡散接合したので、
高クロム材質の第1外層から強靭材質の内層への
Crの混入を可及的に防止でき、内層の強靭性を
劣化させることがなく、低コストであり、寿命的
にも優れる。 また、内層が強靭材で形成されている本発明の
複合リングロールを組立ロールに適用すれば、簡
単な焼ばめ法や、溶接、ネジ、ボルト等で軸に低
コストで組立てることができ、しかも軸の再利用
が可能となる。
ールの外層は、前記耐摩耗性に優れた高クロム材
質で形成した第1外層とダクタイル鋳鉄又はアダ
マイト材で形成した第2外層とで構成したから、
両者は容易に鋳造一体化されると共に、第1外層
の内面に形成された第2外層と鋼材で形成された
内層とがHIP処理されると、両者の接合面の界面
性状は極めて良好となり、境界面の強度が極めて
優れ、界面での剥離、割損を可及的に防止するこ
とができる。また、第1外層の内面に第2外層を
設け、該第2外層と内層とを拡散接合したので、
高クロム材質の第1外層から強靭材質の内層への
Crの混入を可及的に防止でき、内層の強靭性を
劣化させることがなく、低コストであり、寿命的
にも優れる。 また、内層が強靭材で形成されている本発明の
複合リングロールを組立ロールに適用すれば、簡
単な焼ばめ法や、溶接、ネジ、ボルト等で軸に低
コストで組立てることができ、しかも軸の再利用
が可能となる。
第1図は本発明に係る複合リングロールの断面
図、第2図〜第4図は本発明に係る複合リングロ
ールを適用した組立ロールの一部断面図、第5図
は従来のリングロールの断面図を示す。 1……複合リングロール、2……外層、12a
……第1外層、12b……第2外層、3……内
層。
図、第2図〜第4図は本発明に係る複合リングロ
ールを適用した組立ロールの一部断面図、第5図
は従来のリングロールの断面図を示す。 1……複合リングロール、2……外層、12a
……第1外層、12b……第2外層、3……内
層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、 C:2.0〜4.0% Ni:0.5〜2.0% Si:0.5〜1.5% Cr:10〜25% Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5〜3.0% P:0.1%以下 S:0.1%以下 を合金成分として残部実質的にFeからなる高ク
ロム鋳鉄で形成された第1外層と、該第1外層の
内面にダクタイル鋳鉄又はアダマイト材で鋳造に
より一体的に形成された第2外層とからなる円筒
状の外層を備え、該外層の内部に配置されかつ鋼
材で形成された内層と前記第2外層とが熱間静水
圧加圧により拡散接合されてなることを特徴とす
る複合リングロール。 2 第2外層は、重量%で、 C:3.0〜3.8% Ni:2.0%以下 Si:1.5〜3.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.2〜1.0% Mo:0.5%以下 P:0.2%以下 Mg:0.02〜0.1% S:0.06%以下 残部実質的にFeからなるダクタイル鋳鉄であ
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
複合リングロール。 3 第2外層は、重量%で、 C:1.0〜2.5% Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5%以下 P:0.1%以下 Ti:0.1%以下 S:0.1%以下 残部実質的にFeからなるアダマイト材である
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の複
合リングロール。 4 内層はフエライト基地からなる低炭素低合金
鋼であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載の複合リングロール。 5 重量%で、 C:2.0〜4.0% Ni:0.5〜2.0% Si:0.5〜1.5% Cr:10〜25% Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5〜3.0% P:0.1%以下 S:0.1%以下 Nb,V:1種又は2種の合計が1.0%以下を合
金成分として残部実質的にFeからなる高クロム
鋳鉄で形成された第1外層と、該第1外層の内面
にダクタイル鋳鉄又はアダマイト材で鋳造により
一体的に形成された第2外層とからなる円筒状の
外層を備え、該外層内部に配置されかつ鋼材で形
成された内層と前記第2外層とが熱間静水圧加圧
により拡散接合されてなることを特徴とする複合
リングロール。 6 第2外層は、重量%で、 C:3.0〜3.8% Ni:2.0%以下 Si:1.5〜3.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.2〜1.0% Mo:0.5%以下 P:0.2%以下 Mg:0.02〜0.1% S:0.06%以下 残部実質的にFeからなるダクタイル鋳鉄であ
ることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の
複合リングロール。 7 第2外層は、重量%で、 C:1.0〜2.5% Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5% Cr:1.5%以下 Mn:0.5〜1.5% Mo:0.5%以下 P:0.1%以下 Ti:0.1%以下 S:0.1%以下 残部実質的にFeからなるアダマイト材である
ことを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の複
合リングロール。 8 内層はフエライト基地からなる低炭素低合金
鋼であることを特徴とする特許請求の範囲第5項
記載の複合リングロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1791385A JPS61176408A (ja) | 1985-01-31 | 1985-01-31 | 複合リングロ−ル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1791385A JPS61176408A (ja) | 1985-01-31 | 1985-01-31 | 複合リングロ−ル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61176408A JPS61176408A (ja) | 1986-08-08 |
JPH0379083B2 true JPH0379083B2 (ja) | 1991-12-17 |
Family
ID=11956989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1791385A Granted JPS61176408A (ja) | 1985-01-31 | 1985-01-31 | 複合リングロ−ル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61176408A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6352703A (ja) * | 1986-08-20 | 1988-03-05 | Kubota Ltd | 複合リングロ−ル |
JPS6397304A (ja) * | 1986-10-11 | 1988-04-28 | Kubota Ltd | 耐焼付性に優れた複合リングロ−ル |
JPH0669577B2 (ja) * | 1987-05-22 | 1994-09-07 | 川崎製鉄株式会社 | 圧延ロール用複合スリーブ及びその製造方法 |
SE464226B (sv) * | 1988-12-13 | 1991-03-25 | Sandvik Ab | Valsring, sammansatt av haardmetall och gjutjaern samt saett foer framstaellning av densamma |
JPH04214837A (ja) * | 1990-08-31 | 1992-08-05 | Kubota Corp | 複合ロール |
CN109695005A (zh) * | 2017-10-23 | 2019-04-30 | 宜兴市联丰化工机械有限公司 | 一种耐高温封头及其制备方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57175090A (en) * | 1981-04-20 | 1982-10-27 | Hitachi Ltd | Production of composite roll |
JPS5810982A (ja) * | 1981-07-14 | 1983-01-21 | Victor Co Of Japan Ltd | 映像信号磁気記録、再生方式 |
JPS5830382A (ja) * | 1981-08-17 | 1983-02-22 | Daido Steel Co Ltd | ダストの処理方法 |
JPS5911657A (ja) * | 1982-07-12 | 1984-01-21 | Kansai Electric Power Co Inc:The | サイリスタ用冷却装置 |
-
1985
- 1985-01-31 JP JP1791385A patent/JPS61176408A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57175090A (en) * | 1981-04-20 | 1982-10-27 | Hitachi Ltd | Production of composite roll |
JPS5810982A (ja) * | 1981-07-14 | 1983-01-21 | Victor Co Of Japan Ltd | 映像信号磁気記録、再生方式 |
JPS5830382A (ja) * | 1981-08-17 | 1983-02-22 | Daido Steel Co Ltd | ダストの処理方法 |
JPS5911657A (ja) * | 1982-07-12 | 1984-01-21 | Kansai Electric Power Co Inc:The | サイリスタ用冷却装置 |
Also Published As
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JPS61176408A (ja) | 1986-08-08 |
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