JPH0378933A - 補強形陰極線管の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、作業が容易で、しかも加熱排気工程中での爆
縮事故を低減させる補強形陰極線管の製造方法に関する
。

［従来の技術］ 管内が高真空度に排気されている陰極線管では、大気圧
に相当する圧力が常に外部から加わっているために管体
に傷があったり衝撃が与えられたりすると急激に破壊し
爆縮してガラスが飛散する危険がある。この対策として
、通常、陰極線管のパネルの最大外周部を金属バンドで
緊締して大気圧による応力を緩和し、クラックの伝播を
減らして、管体の気密性が破れた場合でも、ガラスが飛
散するような爆縮の発生を回避する工夫がなされている
。

従来、通常は、上記防爆加工作業は陰極線管の組立、排
気工程終了後に施されていたが、陰極線管は排気によっ
て上記のように外気圧を受は管体に応力が生じる。また
、排気は、４００℃程度の加熱炉内で行われるので、排
気工程後に管体を加熱炉から取り出した時に、管体は急
冷される。これらのときに、管体に傷があったり衝撃が
与えら九たりすると急激に破壊し爆縮してガラスが飛散
する危険がある。特に昨今、陰極線管が大形化しフラッ
トパネル化されるのに伴い、このような危険性は増加の
一途を辿っている。

従来もかかる危険性の対策として１例えば特開昭６２−
５５３３号公報には排気処理前に金属バンドで緊締する
ことが記載されているが、その記載技術に従って、不燃
性緩衝材に接着剤を含浸させたり、或いは両面または片
面に接着剤を塗布しておいた場合には、排気加熱工程で
接着剤が排気炉内で燃焼するので、排気炉内部や陰極線
管自体が汚染されたり、又は防爆効果が減少したりする
等の欠陥があった。

［発明が解決しようとする課題］ ガラスバルブの前部、パネルスカート外周を不燃性緩衝
材を介して爆縮防止用金属バンドで緊締する工程を、加
熱排気工程に先立って設置した補強形陰極線管の製造方
法を採っても、従来の技術には、上記のような欠陥があ
った。

また、従来は爆縮防止用金属バンドでパネルスカート外
周を緊締する作業を、パネルフェイス面を下にして行う
ため、加熱排気工程前にパネルスカート外周に爆縮防止
用金属バンドを緊締する場合、パネル内面にゴミ等が付
着し易かった。更に、不燃性緩衝材テープを、接着剤部
をテープ幅方向一端部片面だけに設けたテープにして、
上記排気炉内での問題の軽減を図った場合でも、テープ
をパネルスカートに巻装する際、従来は、この接着剤部
をパネルのフェイス面寄りにして巻回していたので、接
着剤部が、パネルのスカート部からフェイス部に移行す
るかなり曲率半径の大きい曲面部分にかかって、充分な
接着効果が得られないというｒｊＪ題があった。

本発明は、加熱排気工程に先立ってパネルスカート部外
周を不燃性緩衝材を介して爆縮防止用金属バンドで緊締
し、しかも上記従来の技術のような諸問題が生じないよ
うにした補強形陰極線管の製造方法を提供することを目
的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために本発明においては、不燃性緩
衝材のテープの、テープ幅方向一端部片面だけに接着剤
部を設けたものを、接着剤部をパネルのファンネルとの
封着面寄りとし、接着面をパネルスカート面に向けて、
パネルスカート外周に巻回して接着させた後、パネルの
ファンネルとの封着面側から、パネルフェイス面を上に
して、予め加熱膨張させてある爆縮防止用金属バンド内
に挿入して焼嵌め装着し、更に不燃性緩衝材テープの前
記接着剤部を除去してから、加熱排気作業を行うように
しくた。

［作用］ 本発明によれば、不燃性緩衝材テープの接着剤部は、パ
ネルスカート面の、ファンネルとの封着面に近い平坦部
に接着されるから、テープはパネルスカート面に良く接
着して充分な接着力が得られ、パネルの外周長が多少短
い封着面側から爆縮防止用金属バンド内へ挿入するため
、不燃性緩衝材テープに金属バンドがひっかかったりす
ることもなく、容易に装着できる。

また、加熱排気工程に入る前に、不燃性緩衝材テープの
接着剤部が除去しであるから、排気炉内で爆縮する危険
性が減少するだけでなく、従来のように、排気炉内部や
陰極線管自体を汚染したり、防爆効果が減少したりする
ことはなくなる。

［実施例コ 以下、図面により更に詳細に本発明を説明する。

第１図は本発明一実施例に係る陰極線管の排気工程直前
の状態を示す図である。この実施例に係る陰極線管は、
内面にカラー螢光面が形成されたガラスパネル部１を、
低融点粉末ガラスのペーストを封着面に塗布し、乾燥、
加熱、溶融させて、ファンネル部２に封着（通常、この
作業をフリットシールと呼ぶ）して管体３を構成したの
ち、管体３のネック部４内に電子銃構体５を挿入し、電
子銃構体を支承するガラスステム６をネック部４の端部
に溶封固着させたのち、パネル部１のスカートの全周を
巡って、不燃性緩衝材７（本実施例では）アルミニウム
テープを巻装し、その上から金属バンド８で緊締させて
ある。なお、９はステム６に貫通して設けられた排気管
である。しかし実際には、不燃性緩衝材だけのテープで
は、巻装した後、テープを巻装状態に保つことが困難な
ので、既述の如く、テープの幅方向の一端部片面だけに
接着剤部を設けた複合テープを、接着剤部をパネルのフ
ァンネルとの封着面寄りにして、接着面をパネルスカー
ト面に対向させて用い、テープ巻装と同時にテープがパ
ネルスカート面に接着するようにしである。

第２図は上記複合テープの断面図を示し、図中、１０は
両面接着テープ、１１はアルミニウムテープである。

第３図は上記複合テープをパネルスカート外周に巻装し
た状態を示す要部拡大断面図で、図中の符号は第１図、
第２図の場合と同じである。第３図から良く判るように
、不燃性緩衝材の複合テープの両面接着テープ１０の接
着面は、パネルスカートの、ファンネルとの封着面に近
い平坦部に接着して、強固な接着状態が得られている。

従来のようにテープの接着剤部をパネルフェイス面寄り
にして巻回すると、パネルのフェイス面とスカート面と
の移行曲面部にかかって、良好な接着状態が得難くなる
ことも第３図から判る。パネル部１のスカート外周に上
記のようにしてアルミニウムテープ１１を巻装したのち
、予め適当な長さに切断した金属帯の両端を溶接し、緊
締すべきパネルスカート部の外周形状、大きさに応じた
リング状に形成し、更に予め加熱して彫張させてある金
屑バンド８の中に、パネルのファンネルとの封着面側を
先にして挿入し、バンドを冷却して焼嵌め装着し、パネ
ルスカート外周を緊締させる。その後、上記可燃性の接
着テープＩＱをパネルスカート面から剥がし、切断除去
した後、排気処理を行う。

排気処理は、ガラスステム６に貫通して設けられた排気
管９を経て行い、排気終了後、これをチップオフするこ
とによって気密的に封止する。排気作業は通常のように
管体３を加熱炉中に入れた状態で、例えば４００’Ｃに
して行う。排気後、管体３を加熱炉から取り出す。

上記実施例では、パネル部１をファンネル部２に封着し
、更に電子銃構体５を支承するステム６をファンネル部
２のネック部４の端部に溶封した状態で、上記金属バン
ド８を焼嵌め装着したが。

金属バンド８の装着は、パネル部とファンネル部とを封
着した後、ステム６をファンネル部に封着する前に１行
っても良い。また、場合によっては。

パネル部１をファンネル部２に封着する前に、金属バン
ド８をパネル部１のスカート外周に装着した後、このパ
ネル部をファンネル部にフリットシールしても良い。

また上記実施例では金属バンド８を予めリング状に形成
しておいて焼嵌め装着したが、周知の方法で、加熱した
金属のベルトを巻回して緊締してから、かしめて止めて
も良いことは勿論である。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、不燃性緩衝材のパ
ネル外周への巻装作業が容易になり、その外部への爆縮
防止用金属バンドの焼嵌め装着作業も容易になり、加熱
排気に先立って爆縮防止用金属バンドが装着されている
ので、排気炉内加熱状態、排気炉から出た時の急冷状態
、或いは加熱排気後の放置状態で、陰極線管体が爆縮し
てガラスが飛散する恐れが大幅に抑制されるだけでなく
、従来のように排気炉内で接着剤が燃焼して、排気炉内
部や陰極線管自体を汚染したり、防爆効果が低減したり
する欠陥もなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例に係る陰極線管の排気工程直前
の状態を示す側面図、第２図は本発明に使用する不燃性
緩衝材に接着剤部を設けた複合テープの断面図、第３図
は複合テープをパネルスカート外周に巻装した状態を示
す要部拡大断面図である。 １・・・パネル部、　２・・・ファンネル部、　３・・
・管体、　４・・・ネック部、　５・・・電子銃構体、
　６・・・ガラスステム、　　７・・・不燃性緩衝材、
　　８・・・金属バンド、　９・・・排気管、　　１０
・・・両面接着テープ、１１・・・アルミニウムテープ
。 第 ２ 図 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、ガラスバルブの前部、パネルスカート外周を不燃性
   緩衝材を介して爆縮防止用金属バンドで緊締する工程を
   、加熱排気工程に先立って設置した補強形陰極線管の製
   造方法において、前記不燃性緩衝材のテープの、テープ
   幅方向一端部片面だけに接着剤部を設けたものを、接着
   剤部をパネルのファンネルとの封着面寄りとし、接着面
   をパネルスカート面に向けて、パネルスカート外周に巻
   回して接着させた後、パネルのファンネルとの封着面側
   を先にして、予め加熱膨張させてある前記爆縮防止用金
   属バンド内に挿入して焼嵌め装着し、更に不燃性緩衝材
   テープの接着剤部を除去してから、加熱排気作業を行う
   ようにしたことを特徴とする補強形陰極線管の製造方法
   。