JPH0374696B2 - - Google Patents

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JPH0374696B2
JPH0374696B2 JP61122112A JP12211286A JPH0374696B2 JP H0374696 B2 JPH0374696 B2 JP H0374696B2 JP 61122112 A JP61122112 A JP 61122112A JP 12211286 A JP12211286 A JP 12211286A JP H0374696 B2 JPH0374696 B2 JP H0374696B2
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fluororesin
foam
foaming
resin
thermoplastic fluororesin
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は微細気泡を有するフツ素樹脂発泡体の
製造方法に関するものである。さらに詳しくいえ
ば、本発明は、特に表面平滑性とクツシヨン性が
要求される印刷版用クツシヨン材、印刷機や複写
機などの転写ロール材、ガスシール材、あるいは
高周波絶縁性が要求されるコンピユーターや通信
回線などの高速通信用絶縁材、表面平滑性と微小
研磨粒の均一分散性が要求される精密研磨用の研
磨布、輻射エネルギーの遮断性が要求される屋上
断熱防水材や消防服用断熱材などに有用な微細気
泡を有するフツ素樹脂発泡体の製造方法に関する
ものである。 従来の技術 従来、フツ素樹脂発泡体としては、例えばポリ
テトラフルオロエチレンの微粒子を焼結して得ら
れる空孔率60%程度の多孔体(特公昭42−4974号
公報)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
−α−オレフイン共重合体をフルオロメタンで発
泡して得られた発泡体(米国特許第3072583号明
細書)が知られている。しかしながら、前者の多
孔体は、その製法上連続気泡体となるため、電気
絶縁性の一定したものが得られず、品質上の問題
を有しており、また後者の発泡体においては、一
般に気泡径が200〜300μmと大きく、かつ発泡倍
率も1.7〜2.5倍の範囲であつて、電気絶縁性や断
熱性に劣るという欠点がある。 一方、熱可塑性フツ素樹脂から成る空孔率5〜
70%、気泡径100μm以下の発泡体(特開昭57−
177081号公報)も開発されている。しかしなが
ら、このものは、電気絶縁性及び断熱性が実用に
耐えうるほど十分であるとはいえない。 また、これらの発泡体は熱可塑性のフツ素樹脂
を用いているために、いずれも弾力性、引張強
度、引裂強度、圧縮永久歪などに劣るという欠点
を有している。 さらに、低粘度のフツ素エラストマーに加硫剤
と発泡剤とを混合し、加圧下に加熱して得られた
発泡体も知られている(米国特許第3868337号明
細書)。しかしながら、このものは気泡が大きく、
かつエラストマーをベースとしているために、柔
らかすぎて用途が限定されるのを免れない。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、このような従来のフツ素樹脂
発泡体が有する欠点を改良し、弾力性、引張強
度、引裂強度、圧縮永久歪などに優れる上に、良
好な断熱性、電気絶縁性、クツシヨン性、表面平
滑性を有するなど、優れた特徴をもつフツ素樹脂
発泡体を簡単かつ効率的に製造する方法を提供す
ることにある。 問題点を解決するための手段 本発明者らは前記の優れた特徴を有するフツ素
樹脂発泡体の工業的製造法を開発するために鋭意
研究を重ねた結果、基材のフツ素樹脂として、熱
可塑性フツ素樹脂の架橋化物を用い、微細な気泡
が形成されるように発泡させることにより、その
目的を達成しうることを見出し、この知見に基づ
いて本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、熱可塑性フツ素樹脂を架
橋化処理したのち、これに該フツ素樹脂の融解開
始温度より15℃低い温度から15℃高い温度までの
範囲の臨界温度を有する揮発性物理発泡剤を配合
するか、あるいは該フツ素樹脂に該発泡剤を配合
したのち、これを架橋化処理することにより発泡
性組成物を調製し、次いでこれを発泡倍率が1.5
〜50倍の範囲になるまで加熱発泡させることを特
徴とする、平均気泡径90μm以下の微細気泡を有
するフツ素樹脂発泡体の製造方法を提供するもの
である。 本発明においては、基材樹脂として熱可塑性フ
ツ素樹脂を架橋処理したものが用いられる。 この架橋処理されたフツ素樹脂を用いることに
より、発泡倍率が大きく、かつ気泡径が均一で、
機械的強度や弾力性に優れた発泡体が得られ、し
かも広幅のシート状発泡体を安定して製造するこ
とができる。 この架橋処理は、該フツ素樹脂に、化学架橋
剤、例えばジベンゾイルパーオキシドのようなジ
アシルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ
−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキ
シアセテート、t−ブチルパーオキシイソプロピ
ルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ートのようなパーオキシエステル類などのモノパ
ーオキシ化合物、2,5−ジメチル−2,5−ジ
−(t−ブチルパーオキシ)−ヘキシン−3、2,
5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパーオキシ)
−ヘキサン、α,α′−ビス−(t−ブチルパーオ
キシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ−(ベンゾイルパーオキシ)
−ヘキサンなどのジパーオキシ化合物などを添加
し、加熱することにより、また、該フツ素樹脂
に、電離性放射線、例えばα線、β線、γ線、中
性子線、加速粒子線、X線、電子線などを空気
中、真空中、あるいはアルゴン、ヘリウム、窒素
などの不活性ガス中や水中において照射すること
により、あるいは架橋性官能基を有する共重合可
能なモノマーを共重合して成る架橋性フツ素樹脂
に、該官能基を付加反応させる触媒を添加して加
熱するか、あるいは該官能基と反応する活性な低
分子化合物を添加し、加熱することにより行われ
る。 また、必要に応じ、アリル化合物、硫黄、有機
アミン類、メタクリレート類、アクリレート類、
ジビニル化合物、オキシム化合物などの架橋助剤
を添加して架橋することも可能である。 このようにして、架橋化処理されたフツ素樹脂
の架橋度合は、得られる発泡体の所望性能、倍
率、樹脂の種類などに応じ適宜選択され、その値
は該樹脂の動的粘弾性の測定によつて求めること
ができる。一般的には、該樹脂の融点より30℃高
い温度における動的ずり貯蔵弾性率に対する動的
ずり損失弾性率の比が0.3〜0.9の範囲にあるよう
に架橋されたものが用いられる。この弾性率の比
が0.9を越えるものは発泡体の気泡構造が不均一
となつて大きな空洞が生じ、表面も凹凸となる
上、気泡膜にピンホールや破れなどが生じて好ま
しくない。また、0.3未満のものでは発泡倍率が
小さくなり、得られる発泡体は弾力性に劣る上
に、気泡膜に破れ、ピンホールなどが多くて機械
的強度にも劣り好ましくない。 本発明において用いられる熱可塑性フツ素樹脂
としては、例えばモノフルオロエチレン、1,1
−ジフルオロエチレン、1,1,2−トリフルオ
ロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレンなどのフルオロエチレ
ン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロ
プロピレン、パーフルオロペンテン−1などのフ
ルオロ−α−オレフイン、トリフルオロメチルパ
ーフルオロビニルエーテル、パーフルオロエチル
パーフルオロビニルエーテル、パーフルオロプロ
ピルパーフルオロビニルエーテルなどのフルオロ
アルキルフルオロビニルエーテル、トリフルオロ
メチルビニルエーテル、パーフルオロエチルビニ
ルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエーテ
ルなどのフルオロアルキルビニルエーテルなどの
中から選ばれた少なくとも1種のモノマーを主成
分として得られた含フツ素重合体が挙げられる。
また、該熱可塑性フツ素樹脂には、所望に応じ、
その好ましい特性をあまりそこなわない範囲で、
例えばエチレン、プロピレン、ブテンなどのオレ
フイン、アルキルビニルエーテル、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステルなどの共重合可能
なモノマーの単位を含ませることができる。 さらに、該熱可塑性フツ素樹脂として、所望に
応じ、−SO2F、−COF、−COOH、−COOW、−CN
などの官能基を有する共重合可能なモノマー、例
えば前記官能基を有するテトラフルオロエチル−
パーフルオロアルキルパーフルオロビニルエーテ
ル、パーフルオロアルキルパーフルオロビニルエ
ーテルなどを0.1〜55重量%、好ましくは1〜10
重量%の範囲で共重合させた樹脂も使用できる。 本発明で使用される熱可塑性フツ素樹脂の例と
しては、ポリビニルフルオリド、ポリビニリデン
フルオリド、エチレン−テトラフルオロエチレン
共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン
共重合体、ビニリデンフルオリド−テトラフルオ
ロエチレン共重合体、ビニデンフルオリド−ペン
タフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフル
オリド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テ
トラフルオロエチレン−ビニリデンフルオリド−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデン
フルオリド−パーフルオロアルキルパーフルオロ
ビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重
合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロア
ルキルビニルエーテル−ビニリデンフルオリド共
重合体などの分子鎖中に水素原子を含有するフツ
素樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルパーフルオロビニルエーテル−(2−シ
アノテトラフルオロエチルオキシ)パーフルオロ
プロピルパーフルオロビニルエーテル共重合体、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
パーフルオロビニルエーテル−2−シアノパーフ
ルオロエチルパーフルオロビニルエーテル共重合
体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアル
キルパーフルオロビニルエーテル−3−クロロス
ルホニルパーフルオロプロピルパーフルオロビニ
ルエーテル共重合体など、あるいは付加反応や活
性な低分子化合物との反応により架橋する官能基
をもつフツ素樹脂、さらにはアリル化合物、イオ
ウ、有機アミン類、メタクリレート化合物、アク
リレート化合物、ジビニル化合物、オキシム化合
物などの架橋助剤を添加したフツ素樹脂などが挙
げられる。 これらのフツ素樹脂は、フツ素エラストマーと
は異なり、DSC分析で吸熱ピークを有する樹脂
である。また、前記フツ素樹脂には、所望により
その物性をそこなわない範囲で、例えばフツ素エ
ラストマーやフツ素系ワツクスなどを配合するこ
ともできる。この際、該配合量は通常0.1〜50重
量%の範囲で選ばれる。 このような熱可塑性フツ素樹脂の中で、分子鎖
中に水素原子を含有するフツ素樹脂は、電離性放
射線の照射、あるいは化学架橋剤により容易に架
橋化され、均一な架橋構造を有するフツ素樹脂と
なり、機械的強度に優れ、かつ弾力性に富んだ高
発泡の発泡体を形成しうるので特に有利である。 本発明において用いられる発泡剤は、フツ素樹
脂の融解開始温度より15℃低い温度から15℃高い
温度までの範囲の臨界温度を有する揮発性物理発
泡剤であることが必要である。 さらに、本発明においては、この発泡剤の配合
された所定の発泡性組成物を発泡倍率が1.5〜50
倍の範囲になるまで加熱発泡させることが必要で
ある。 この揮発性物理発泡剤を使用することにより、
本発明の発泡体が容易に得られる理由については
必ずしも明らかではないが、樹脂を加熱し、発泡
させる過程で、樹脂自体の結晶相からの造核作用
と、それに伴う発泡剤の拡散、ガス化、さらにこ
れと同時に起る樹脂の軟化、膨張がバランスよく
進行し、極めて多数の微小な気泡核が生成して安
定に膨張し、発泡体として安定化されるためと考
えられる。臨界温度が前記範囲外の物理発泡剤を
使用すると、気泡径が90μmより大きくなつた
り、大きな空洞が生じるため好ましくない。 このような揮発性物理発泡剤としては、使用す
るフツ素樹脂の性質、特に融解開始温度に応じ、
慣用されているものの中から適当に選択される
が、一般的にはプロパン、ブタン、ペンタンなど
の炭化水素、クロロホルム、塩化メチル、塩化メ
チレン、四塩化炭素などの塩化炭化水素、ジクロ
ロジフルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、
トリクロロモノフルオロメタン、トリクロロトリ
フルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタ
ン、クロロジフルオロエタン、ジフルオロエタ
ン、オクタフルオロシクロブタン、クロロペンタ
フルオロエタンなどのフツ化塩化炭化水素などが
用いられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよ
いし、2種以上組み合わせて用いてもよく、また
これらを少なくとも50モル%含有する他の揮発性
有機化合物との混合物として用いてもよい。 物理発泡剤を含有させる方法としては、例えば
耐圧容器内に樹脂と発泡剤を入れて、密閉して加
熱する方法、あるいは押出成形機の出口側に設け
た注入装置により溶融した樹脂に圧入して冷却し
ながら押出成形する方法などが適宜用いられる。 本発明の好適な方法においては、熱可塑性のフ
ツ素樹脂をシート状に押出したもの、あるいは圧
縮成形したものに電離性放射線を照射して架橋シ
ートとし、次いでこれをオートクレーブなどの耐
圧容器内に入れ、物理発泡剤を気体状又は液体状
で注入して加圧下、加熱して含浸し、冷却したの
ち取り出す方法、架橋性の官能基を有する架橋性
フツ素樹脂に架橋剤を均一に混合し、押出し、射
出又は圧縮成形によつて架橋フツ素樹脂成形品と
したのち、耐圧容器内でこれに物理発泡剤を含浸
させる方法、シート状、糸状、フイルム状などに
成形されたフツ素樹脂に、耐圧容器内で物理発泡
剤を含浸させ、次いで電離性放射線を照射して架
橋する方法など、その目的に応じた方法を用いて
発泡性組成物を調製し、次いで加熱発泡させる。 この加熱発泡は、通常該樹脂の融点より50℃低
い温度から50℃高い温度までの範囲の温度に加熱
することによつて行われる。 本発明のフツ素樹脂発泡体は、その平均気泡径
が90μm以下であることが必要である。この平均
気泡径が90μmを超えると、例えば絶縁破壊強さ
が基材樹脂のそれよりも著しく小さくなるし、表
面熱伝達抵抗が小さくなつて断熱性が劣化し、あ
るいは表面平滑性が劣化する。平均気泡径の好ま
しい範囲は1〜50μmであり、この範囲の発泡体
は、電気特性をはじめ、機械的強さ、表面平滑
性、熱伝達抵抗などの特性のバランスがとれてい
て、実用上有用である。 本発明の発泡体は、その発泡倍率が1.5〜50倍、
特に2.5〜30倍の範囲にあることが必要である。
この発泡倍率が1.5倍未満のものは、電気絶縁性
や断熱性能に劣る上に、圧縮回復率が低く、例え
ば繰り返し圧縮変形を受ける印刷版用クツシヨン
材、転写ロール材、研磨材などの用途には好まし
くない。一方50倍を超えるものは、引張強度や引
裂強度などの機械的強度が低く好ましくない。特
に発泡倍率が2.5〜30倍の範囲のものは、電気特
性、断熱性、圧縮回復率、繰り返し圧縮回復率、
引張強度、引裂強度、圧縮永久歪などのバランス
がとれていて好ましい。 本発明のフツ素樹脂発泡体は、その用途に応じ
て、シート状、フイルム状、糸状、筒状、棒状な
どに成形され、また、顔料、充てん剤、補強材な
どを含有させることも可能である。 発明の効果 本発明方法によれば、引張強度、引裂強度、圧
縮永久歪などの機械的性質に優れ、かつ圧縮回復
率が良好で弾力性に富み、さらに電気絶縁性、断
熱性、表面平滑性などに優れた、平均気泡径90μ
m以下の微細で均一な気泡を有するフツ素樹脂発
泡体が得られる。 したがつて、本発明のフツ素樹脂発泡体は、例
えば印刷用のロール、クツシヨン材、高周波絶縁
材、電線被覆材、精密研磨用の研磨布、輻射エネ
ルギー遮断材、ガスシール材などとして有用であ
る。 実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。 なお、各測定値は次のようにして求めた。 (1) フツ素樹脂のメルトフローレート ASTM D2116−75に記載されている装置を
使用して、ASTM D1238に記載の条件(ポリ
ビニリデンフルオリド及び共重合体)又は
ASTM D3159記載の条件(エチレン−テトラ
フルオロエチレン共重合体など)で測定した。 (2) フツ素樹脂の融点及び融解開始温度 融点はASTM D3159−73に記載の方法で測
定し、融解開始温度は、ベースライン法で融解
ピークの立上り開始点を求め、その点の温度を
開始温度とした。 (3) 動的粘弾性特性 レオメトリツクス社製ダイナミツクスペクト
ロメーターRDS−7700型を用い、窒素雰囲気
下に樹脂の融点より30℃高い温度において、角
周波数10radian/sec、歪量5%の条件で動的
ずり損失弾性率(G″)と動的ずり貯蔵弾性率
(G′)を測定し、それらの比(G″/G′)を求め
た。 なお、測定には、パラレルプレートモードを
使用し、サンプルは厚み1.2mmで直径25mmの円
盤状のものを用いた。 (4) 発泡倍率 サンプルの重量と水浸法で求めた体積とから
計算した発泡体の密度と樹脂の密度から次式に
より計算した。 発泡倍率=樹脂密度(g/cm3)/発泡体密度(g/cm3
) (5) 平均気泡径 サンプルの厚み断面を電子顕微鏡で観察し、
ランダムに選んだ20個以上の気泡の長径及び短
径を測定し、これらの平均値で示した。 (6) 圧縮回復率 JIS K6301に記載の圧縮試験法で50%圧縮歪
を与え、荷重を除いた10分後の厚さを測定し、
次式により求めた。 圧縮回復率=試験片の試験後の厚さ(mm)/試験片の元
の厚さ(mm) (7) 表面平滑性 発泡体シートをレザーで切断し、切断面を50
倍に拡大し、ランダムに選んだシート表面の断
面を観察し、表面に接する直線と、発泡体表面
との最大距離とを測定し、以下の基準で評価し
た。 ○:10μm以下 △:10μmより大きく50μm以下 ×:50μmより大きい (8) 表面熱伝達抵抗 発泡体シートを200×200mmの大きさに切断
し、その裏面と表面に熱電対を貼り付け、
ASTM C236に準じた方法により、サンプルを
通じて流れる熱量Qa(Kcal/h)、高温側の空
気温度(θH)及び高温側のサンプル表面温度
(θHS)を測定し、次式により求めた。 表面熱伝達抵抗(m2・h・℃/Kcal)=
(θH−θHS)×0.04/Qa (9) 絶縁破壊強度比 ASTM D149に記載の方法に準じ、1KV/
secで昇圧して絶縁破壊強さを測定し、次式に
より基材樹脂との比を求めた。 絶縁破壊強度比(%)= 発泡体の絶縁破壊強さ(KV/mm)/基材樹脂の絶縁破
壊強さ(KV/mm) 実施例 1、2 ビニリデンフルオリド−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(ペンウオルト社製、登録商標
Kynar#2800)を、加熱プレスで厚さ1.2mmのシ
ートに成形し、電子線照射装置で架橋処理をし
た。架橋フツ素樹脂の動的粘弾性を測定した結
果、弾性率比(G″/G′)は0.4であり、またDSC
による融解開始温度、及びピーク温度はそれぞれ
112℃、146℃であつた。得られた架橋フツ素樹脂
のシートを、密閉容器に入れジクロロジフルオロ
メタンを圧入し、75℃で50時間含浸して、樹脂1
当り0.65モルのジクロロジフルオロメタンを含
有する発泡性シートを得た。当該シートを空気中
に放置して、ジクロロジフルオロメタンを含浸量
が0.5(モル/樹脂1)となつたものを3.0Kg/
cm2ゲージ圧のスチームで30秒間加熱して発泡させ
た。得られた発泡体は、発泡倍率13倍で、平均気
泡径20μmの均一な気泡を有するもので、圧縮回
復率は87%、表面熱伝達抵抗0.18m2・h・℃/
Kcal、絶縁破壊強さ23KV/mmで強度比は100%
の優れた特性を有するものであつた。(実施例1) 発泡処理の加熱条件を2.5Kg/cm2ゲージ圧スチ
ームで20秒間加熱した以外は、上記と同じ方法で
発泡体を得た(実施例2)。 得られた発泡体の特性を第1表に示す。 実施例 3〜9 実施例1において、フツ素樹脂及び発泡剤とし
て第1表に示すものを使用した以外は、実施例1
と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体は第
1表に示したとおり、優れた性能を有するもので
あつた。
【表】
【表】 比較例 1〜3 実施例1において、発泡剤を1,2−ジクロロ
テトラフルオロエタン(比較例2)及びジクロロ
モノフルオロメタン(比較例3)に変えてそれぞ
れ発泡性シートを得た。得られたシートを2.5
Kg/cm2ゲージ圧のスチームで加熱して、発泡体を
得た。 また架橋しないこと以外は、実施例1と同様に
して発泡体を得た(比較例1)。これらの結果を
第2表に示す。 比較例 4、5 実施例7において、発泡剤をジクロロジフルオ
ロメタンに変えた以外は、実施例7と同様にして
発泡体を得た(比較例4)。また、発泡剤をジク
ロロジフルオロメタンに変え、かつ架橋しないこ
と以外は、実施例7と同様にして発泡体を得た
(比較例5)。 これらの結果を第2表に示す。 第1表及び第2表から明らかなように、本発明
の発泡体は圧縮回復率、表面熱伝達抵抗及び絶縁
破壊強さの各値が大きく、かつ基材樹脂とほぼ同
じ破壊性を示す上に、表面平滑性にも優れてい
る。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性フツ素樹脂を架橋化処理したのち、
    これに該熱可塑性フツ素樹脂の融解開始温度より
    15℃低い温度から15℃高い温度までの範囲の臨界
    温度を有する揮発性物理発泡剤を配合して発泡性
    組成物を調製し、次いでこれを発泡倍率が1.5〜
    50倍の範囲になるまで加熱発泡させることを特徴
    とする、平均気泡径90μm以下の微細気泡を有す
    るフツ素樹脂発泡体の製造方法。 2 熱可塑性フツ素樹脂がフルオロエチレン、フ
    ルオロ−α−オレフイン、フルオロアルキルフル
    オロビニルエーテル及びフルオロアルキルビニル
    エーテルの中から選ばれた少なくとも1種のモノ
    マーを主成分として得られたものである特許請求
    の範囲第1項記載の製造方法。 3 熱可塑性フツ素樹脂に、この融解開始温度よ
    り15℃低い温度から15℃高い温度までの範囲の臨
    界温度を有する揮発性物理発泡剤を配合したの
    ち、架橋化処理することにより発泡性組成物を調
    製し、次いでこれを発泡倍率が1.5〜50倍の範囲
    になるまで加熱発泡させることを特徴とする、平
    均気泡径90μm以下の微細気泡を有するフツ素樹
    脂発泡体の製造方法。 4 熱可塑性フツ素樹脂がフルオロエチレン、フ
    ルオロ−α−オレフイン、フルオロアルキルフル
    オロビニルエーテル及びフルオロアルキルビニル
    エーテルの中から選ばれた少なくとも1種のモノ
    マーを主成分として得られたものである特許請求
    の範囲第3項記載の製造方法。
JP12211286A 1986-05-29 1986-05-29 微細気泡を有するフッ素樹脂発泡体の製造方法 Granted JPS62280236A (ja)

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JPS6193268A (ja) * 1984-08-14 1986-05-12 ユナイテツド・テクノロジ−ズ・デイ−ゼル・システムズ・インコ−ポレイテツド 常開型弁

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