JPH0374305B2 - - Google Patents

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JPH0374305B2
JPH0374305B2 JP59265889A JP26588984A JPH0374305B2 JP H0374305 B2 JPH0374305 B2 JP H0374305B2 JP 59265889 A JP59265889 A JP 59265889A JP 26588984 A JP26588984 A JP 26588984A JP H0374305 B2 JPH0374305 B2 JP H0374305B2
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vinyl chloride
chloride resin
sheet
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は導電性床材、特には酸化チタン粒子を
酸化すずで被覆したもの、および/または酸化亜
鉛粒子にアルミニウムをドープしたものから選択
される導電性金属化合物を添加した導電性塩化ビ
ニル系樹脂シートからなる表装部と、カーボンブ
ラツクを添加した導電性塩化ビニル系樹脂シート
からなる裏打ちシート部とからなる導電性床材に
関するものである。 [従来の技術] 従来、病院の手術室、電算機室、微粉体物質取
扱い場所、可燃性物質保管所、半導体などのよう
な電子部品取扱い場所の床には静電気による障害
を防止するために、体積固有抵抗値が106Ω・cm
前後とされた導電性床材が使用されている。 しかし、既存のこれらの導電性床材はその殆ん
どが合成樹脂素材にカーボンブラツクを混入して
導電性を付与させたものであることから、その表
面が黒色または灰色となるので美観を損なうとい
う不利があつた。 また、最近は熱可塑性樹脂層の表面にカーボン
ブラツクの被覆層を形成したハニカム形の床材も
提案されているが、いずれも相当量のカーボンブ
ラツクが必要とされるし、これにはカーボンブラ
ツクが床材表面に露出しているために摩耗により
発生したカーボンブラツクが浮遊塵となつて環境
を汚染するという不利がある。 なお、この種の床材については帯電防止剤添加
量を2〜5重量%としたものも知られているが、
ここでいう帯電防止剤とは、いわゆる界面活性剤
のことであり、樹脂との練り込みで使用した場
合、経時と共に床材中の帯電防止剤が床材表面へ
移動するブリードという現象が生じ、これにより
床材表面において帯電防止剤の濃度が増大するた
め、帯電防止効果がより向上するが、ここで、帯
電防止剤添加量を2重量%未満とするとブリード
量が少ないので帯電防止効果が得られず、また、
5重量%を越えても帯電防止効果は、向上しなか
つた。 この種の床材は、ブリードによつて帯電防止効
果を発揮させているので、樹脂表面において帯電
防止剤である界面活性剤の吸湿作用によりベトツ
キを生じやすいという欠点があり、このため床材
の表面に汚れがつきやすく、また、ワツクスの塗
布性が悪くなつてメンテナンスがしづらいという
不利があり、湿度の影響を強く受けるものである
ために低湿度のときには充分に機能が発揮され
ず、経時的な劣化を受け易いという欠点がある。 [発明の構成] 本発明はこれらの不利を解決した導電性床材に
関するものであり、これは塩化ビニル系樹脂を主
材とする組成物にその50〜70重量%の酸化チタン
粒子に酸化すずを被覆したもの、および/または
酸化亜鉛粒子にアルミニウムをドープしたものか
ら選択される導電性金属化合物を添加した体積固
有抵抗値が105〜107Ω・cmの導電性組成物から作
られた床材シート表装部と、塩化ビニル系樹脂を
主材とする組成物にその10〜20重量%のカーボン
ブラツクを添加した体積固有抵抗値が102
105Ω・cmの導電性組成物から作られた裏打ちシ
ート部とを、圧接一体化してなることを特徴とす
るものである。なお、ここでドープとは蒸気化し
た酸化亜鉛に一定量に制御した蒸気化したアルミ
ニウムを添加したのち再結晶化して、酸化亜鉛の
格子欠陥にアルミニウムははめこますことをい
う。 すなわち、本発明者らは前述したような不利を
有する導電性床材の改質について種々検討した結
果、これについては酸化チタン粒子を酸化すずで
被覆したもの、および/または酸化亜鉛粒子にア
ルミニウムをドープしたものから選択される導電
性金属化合物を含む導電性床材シート表装部とカ
ーボンブラツクを含有する導電性床材裏打ちシー
ト部とからなる少なくとも二層構造体とすれば、
この表装部における導電性は、帯電防止剤として
使用されていた界面活性剤の代わりに上記した導
電性金属化合物を使用しており、酸化チタン粒子
を酸化すずで被覆したもの、および/または酸化
亜鉛粒子にアルミニウムをドープし導電性を付与
したものであるため、樹脂中に練り込んだ場合、
均一に分散し、また、樹脂とのなじみも良いこと
から、ブリードという現象は起こらないし、この
ものは親水性の置換基もないので、湿度による経
時変化、表面のベタツキもなく、汚れもつきにく
くなり、熱履歴による変退色もなくなる。また、
この導電性金属化合物は白色であることから、こ
の表装部は着色を任意に行なうことができるので
美観上もよくなり各種内装用にも使用でき、さら
には摩耗時におけるカーボンブラツクの浮遊塵に
よる環境汚染も防止し得るということを見出し、
ここに使用する導電性金属化合物の添加量および
このようにして得られる導電性塩化ビニル系樹脂
組成物の体積固有抵抗値、この表装部の構造、さ
らにカーボンブラツクを添加した導電性塩化ビニ
ル系樹脂組成物の組成、これから作られる裏打ち
シート部の構造などについての研究を進めると共
に、本発明の実施態様についての検討を行なつて
本発明を完成した。 本発明の導電性床材は塩化ビニル系樹脂を主材
とする組成物から作られるが、この塩化ビニル系
樹脂としては通常の塩化ビニル樹脂、塩化ビニル
を主体とする共重合体、グラフト共重合体および
塩化ビニル系樹脂を主体とするポリマーブレンド
のいずれであつてもよく、この共重合体について
は塩化ビニリデン、酢酸ビニル、アクリル酸また
はそのエステル、メタクリル酸およびそのエステ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エ
チレン、プロピレンなどのオレフインなどとの共
重合体が例示され、またこのポリマーブレンドに
ついてはエチレン−酢酸ビニル共重合体、ABS
樹脂、NBR、MBS樹脂、塩素化ポリエチレンと
のブレンド体などが例示される。 この塩化ビニル系樹脂を主材とする組成物は上
記した塩化ビニル系樹脂に炭酸カルシウムなどの
充填剤、クマロン樹脂、ロジン、松やになどの粘
結剤、ステアリン酸鉛などの金属石けん、三塩基
性硫酸亜鉛などの金属塩などのような熱安定剤、
ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジブチルフ
タレートなどのフタル酸系可塑剤、ジ−2−エチ
ルヘキシルアジペートなどのアジピン酸系可塑
剤、ジ−2−エチルヘキシルセバケートなどのセ
バシン酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤あるい
はエポキシ系可塑剤を適宜配合することによつて
作られるが、この組成物を成形して得られる床材
シートは通常1013Ω・cmの体積固有抵抗値を示す
ことが知られている。 本発明の導電性床材はこの塩化ビニル系樹脂を
主材とした組成物に酸化チタン粒子を酸化すずで
被覆したもの、および/または酸化亜鉛粒子にア
ルミニウムをドープしたものから選択される導電
性金属化合物を添加した導電性組成物から作られ
た床材シートを表装部とするものであるが、ここ
に使用される導電性金属化合物をステンレス粉、
ニツケル粉とすると、これが7.8、8.9という比重
の大きいものであるために塩化ビニル系樹脂に対
する分散不良を起し易く、したがつて特定の体積
固有抵抗値をもつ組成物を安定的に得ることがで
きず、また製造時にシートを定長、定寸にパンチ
ングして打ち抜くパンチヤー刃の摩耗が激しく、
したがつて打ち抜かれた表装部のエツジがぎざぎ
ざになつて導電性金属化合物がポロポロ落ちて環
境汚染を引き起し易いという不利が生じるのであ
るが、本発明で使用される導電性金属化合物は比
重が4.6、5.5と比較的小さいので塩化ビニル系樹
脂と混練したときの分散性がよく、したがつて
105〜107Ω・cmの範囲のなかの特定の体積固有抵
抗値をもつ組成物を安定的に供給することができ
るし、これは着色も可能であり、さらにこのもの
は打ち抜きパンチヤーの刃が摩耗されることもな
いという有利性をもつものである。 なお、この導電性金属化合物としては酸化チタ
ン粒子の表面を酸化すずで被覆した粉状体、酸化
亜鉛粒子にアルミニウムをドープした粉状体など
が例示されるが、この添加量はこの塩化ビニル系
樹脂組成物を体積固有抵抗値が105〜107Ω・cmの
ものとすることが好適とされることから、塩化ビ
ニル系樹脂組成物の50〜70重量%とすればよい。
なお、この表装部はこれを上記した酸化すずを被
覆した酸化チタン粒子および/またはアルミニウ
ムをドープした酸化亜鉛粒子から選択された導電
性金属化合物を均質に含有した塩化ビニル系樹脂
組成物の圧延加工によつて作つたものとすればよ
いが、これはこの種の導電性金属化合物を含有し
ない絶縁性の塩化ビニル系樹脂組成物から作られ
た体積固有抵抗値が1013Ω・cmの絶縁性シート中
に上記した導電性金属化合物を含有する体積固有
抵抗値が105〜107Ω・cmのなかのある特定の体積
固有抵抗値の導電性塩化ビニル系樹脂組成物ペレ
ツトをそれが絶縁性シートの表面に露出するよう
に、したがつてこの絶縁シートの厚みよりも粒径
の大きいペレツトとして埋設したものであつても
よい。なお、上記した塩化ビニル系樹脂組成物と
導電性金属化合物との混合は例えばバンバリミキ
サーを使用して170〜200℃で1〜5分間混練すれ
ばよく、またこのシート化は100〜200℃、50〜
100Kg/cm2の加熱加圧下に1〜10分間プレス成形
加工すればよいが、この導電性塩化ビニル系樹脂
組成物をペレツト化してこれを絶縁性塩化ビニル
系樹脂シート中に埋設させるときにはこの導電性
塩化ビニル系樹脂組成物ペレツトと絶縁性塩化ビ
ニル系樹脂との配合比が1:4程度の比率となる
ように混合して上記の条件でシート化すればよ
く、これは0.4〜1.0mmの厚さのものとすればよ
い。 他方、この表装部に圧延一体化される導電性塩
化ビニル系樹脂組成物から作られる裏打ちシート
部は前記した塩化ビニル系樹脂組成物にカーボン
ブラツクを配合し成形して作つたものとすればよ
い。この裏打ちシート部を形成するための導電性
塩化ビニル系樹脂組成物は絶縁性塩化ビニル系樹
脂組成物にその10〜20重量%のカーボンブラツク
を配合した体積固有抵抗値を102〜105Ω・cmとし
たものとすればよく、このカーボンブラツクの配
合方法、この組成物のシート化は上記した導電性
金属化合物の代わりにカーボンブラツクを配合す
るほかは上記した表装部のものと同じようにすれ
ばよいが、この厚さは0.1〜0.5mmのものが好まし
い。この裏打ちシートはカーボンブラツクを均質
に含有した塩化ビニル系樹脂組成物の圧延加工で
作ればよいが、これによつて得られたシートは導
電性金属化合物を添加した導電性塩化ビニル系樹
脂組成物から作られたシートと貼り合わせて一体
連続化することにより、表面で発生した静電気を
導電性の大きい裏打ちシート内に逃がす働き(ア
ース効果)があり、これはまたそれらが少なくと
も1点で接している2枚の上記したカーボンブラ
ツクを配合した導電性塩化ビニル系樹脂シートの
間に1013Ω・cmの絶縁性塩化ビニル系樹脂シート
を圧接したものであつてもよい。 本発明の導電性床材は上記した床材シート表装
部と裏打ちシートとを圧接一体化することによつ
て作られるが、これには両シートを100〜200℃、
50〜200Kg/cm2に1〜20分間加熱加圧処理すれば
よい。このようにして得られた本発明の床材はそ
の表装部の全部または大部分がここに含まれてい
る上記した導電性金属化合物によつて105
107Ω・cmの導電性を有するものとされ、これが
103〜105Ω・cmの導電性裏打ちシートと一体化さ
れているので良好な導電性を示すが、このものは
その表装部の導電性が上記した導電性金属化合物
によつて与えられているので湿度による帯電防止
機能の変化がないし、経時劣化もなく、またブリ
ードによるベトツキや汚れがつくという不利もな
くなり、さらには着色も任意に行なうことができ
るので内装用にも使用できるという有利性が与え
られる。 つぎに本発明の導電性床材を添付の図面にもと
づいて説明する。第1図〜第3図はいずれも本発
明の導電性床材を示したものであり、第1図には
塩化ビニル系樹脂組成物にその50〜70重量%の導
電性金属化合物を均質に混合した体積固有抵抗値
が105〜107Ω・cmとされた導電性組成物から作ら
れた床材シート表装部1と塩化ビニル系樹脂組成
物にその10〜20重量%のカーボンブラツクを配合
した体積固有抵抗値が102〜105Ω・cmである導電
性塩化ビニル系樹脂組成物から作られた裏打ちシ
ート2とを圧接一体化してなる導電性床材3が図
示されている。第2図の導電性床材は第1図にお
ける床材シート表装部1が絶縁性塩化ビニル系樹
脂組成物から作られたシート部4に導電性金属化
合物を50〜70重量%含有する導電性組成物ペレツ
ト5を分散配置して埋設してなる床材シート表装
部6と第1図における導電性の裏打ちシート2と
を圧接一体化した導電性床材7であり、この場合
には導電性組成物ペレツト5が絶縁性塩化ビニル
系樹脂組成物シート部4の厚さよりも粒径の大き
いものとされているので、この表装部6と裏打ち
シート2とが導通するようになつている。また、
第3図は第2図のものの別の態様を示したもの
で、これは第2図に示した導電性床材の裏面に絶
縁性塩化ビニル系樹脂シート8を裏打ちし、さら
にカーボンブラツクを配合した導電性塩化ビニル
系樹脂から作られた裏打ちシート2を裏打ちした
ものであるが、このものは2枚の裏打ちシート2
が少なくとも1点9で導通されているので、第2
図の構成から導電(アース)をとりながら厚いタ
イルを安価に供給できるという有利性が与えられ
る。 つぎに本発明の実施例を示す。 実施例 1 塩化ビニル樹脂TK−1000[信越化学工業(株)製
商品名]100Kgにジオクチルフタレート30Kg、ア
ルミニウムを酸化亜鉛に対し重量比率で1%とな
るようにドープした導電性酸化亜鉛23−K[白水
化学(株)製商品名]200Kg、カルシウム−亜鉛系の
安定剤3Kgを添加し、リボンブレンダーで10分間
撹拌後、バンバリーミキサーで混練し、ついでカ
レンダーロールで厚さ2mmのシートに成形して導
電性シートAを作つた。 また、塩化ビニル樹脂TK−700[信越化学工業
(株)製商品名]100Kgにジオクチルフタレート30Kg、
改質剤35Kg、安定剤10Kg、カーボンブラツク25Kg
を配合し、バンバリーミキサーで混練りしてから
押出し、カレンダー成形で厚さ0.15mmの導電性シ
ートBを作つた。 つぎに上記で得た導電性シートAとBとを重
ね、これを150℃、50Kg/cm2の加熱加圧下に圧縮
成形して厚さ2mmの積層タイプの第1図に示した
ような導電性床材を作り、これについての物性を
しらべたところ、後記する第1表に示したとおり
の結果が得られた。 実施例 2 実施例1で作つた導電性シートAを粉砕し3×
3×2mmの導電性ペレツトCを作ると共に、塩化
ビニル樹脂TK−1000(前出)にジオクチルフタ
レート30Kg、炭酸カルシウム200Kg、カルシウム
−亜鉛系安定剤3Kgを添加し、バンバリーミキサ
ーで混練してからカレンダーロールで厚さ2mmの
シートに成形し、ついでこれを粉砕して3×3×
2mmの絶縁性ペレツトDを作つた。 ついでこの導電性ペレツトCと絶縁性ペレツト
Dとを1:4の容量比で混合し、これを実施例1
で使用した導電性シートBの上に製品量の1.2倍
容量になるように載せてから、厚さ2mmの型枠内
で175℃×100Kg/cm2×5分の条件で加熱プレス成
形したところ、第2図に示したような導電性床材
が得られたが、このものは後記する第1表に記載
したとおりの物性を示した。 実施例 3 実施例1で得た導電性シートBの上に塩化ビニ
ル樹脂TK−1000(前出)100Kgにジオクチルフタ
レート30Kg、炭酸カルシウム200Kg、安定剤3Kg
を添加し、バンバリーミキサーで混練し、カレン
ダーロールで厚み1.0mmに成形した絶縁性シート
Eを中央部分で切り、間に予じめ切つておいた1
mm巾の導電性シートBをはさみ込み、さらにこの
上に導電性シートBを置いて重積体を作り、この
最上層の導電性シートBの上に実施例2で作成し
た導電性ペレツトCと絶縁性ペレツトDとの1:
4の混合物を製品重量の約0.7倍となるように載
せてから、厚さ2mmの型枠内で175℃×100Kg/cm2
×5分間の条件で加熱プレス成形したところ、第
3図に示したような導電性床材が得られ、このも
のの物性は後記する第1表に記載したとおりであ
つた。 比較例 1 塩化ビニル樹脂TK−700[信越化学工業(株)製商
品名]100Kgにジオクチルフタレート30Kg、安定
剤10Kg、カーボンブラツク13Kgを添加した半導電
性塩化ビニル系樹脂組成物をカレンダーロールで
厚さ2mmのシートとして半導電性床材を作り、こ
の物性をしらべたところ、このものは後記する第
1表に記載したとおりの値を示した。 比較例 2 塩化ビニル樹脂TK−1000(前出)100Kgにジオ
クチルフタレート30Kg、炭酸カルシウム200Kg、
安定剤3Kg、帯電防止剤・エレガンA(日本油脂
社商品名、カチオン型)17Kgを添加した半導電性
塩化ビニル系樹脂組成物からカレンダーロールで
厚さ2mmのシート状床材を作り、この物性をしら
べたところ、このものは後記第1表に記載した値
を示した。 比較例 3 塩化ビニル樹脂TK−1000(前出)100Kgにジオ
クチルフタレート30Kg、炭酸カルシウム200Kg、
安定剤3Kgを添加して塩化ビニル樹脂組成物を作
り、これをカレンダーロールを用いて厚さ2mmの
シート状床材とし、これについての物性をしらべ
たところ、第1表に示したとおりの結果が得られ
た。 第1表において、JIS K6911に準じて各床材の
体積固有抵抗値および表面固有抵抗値を測定し、
さらに、各床材の80℃の温水浸漬1時間後に乾燥
したものについての表面固有抵抗値を測定し、帯
電防止剤のブリードによる影響を調べたところ、
本発明の導電性床材は温水浸漬の影響を受けず、
一定の抵抗値を示した。また、静電気トラブルの
原因は人体帯電にあることがほとんどであること
から、各床材の摩擦帯電圧および人体電位降下時
間を測定した。ここで、摩擦帯電圧が少なく、人
体電位降下時間が短いほど帯電防止効果が高いこ
とから、本発明の導電性床材は摩擦帯電圧が0、
人体電位降下時間が1秒未満であるので、帯電防
止効果は良好である。そして、各床材の粉塵発生
量を測定したところ、本発明の導電性床材は、粉
塵発生量が非常に少ない。 これに対し、比較例1はカーツボンブラツクに
より導電性を付与しているので、粉塵の発生量が
多く、比較例2は帯電防止剤により導電性を付与
しているので温水浸漬により表面図固有抵抗値の
上昇がみられ、比較例3は導電性が付与されてい
ないことから、本発明の導電性床材がすぐれてい
ることがわかる。
【表】 実施例4、比較例4 実施例1で得た導電性シートAを実施例1にお
けるアルミニウムをドープした導電性酸化亜鉛の
代わりに酸化チタンに酸化すずを重量比で9:1
になるように被覆した白色導電性粉末W−1[三
菱マテリアル社製商品名]200Kgを使用したほか
は実施例1と同様に処理して導電性シールFを作
つた。 また、比較のために実施例1における導電性シ
ートA製造時に使用したアルミニウムをドープし
た導電性酸化亜鉛の代わりに、ステンレス粉また
はニツケル粉200Kgを使用したほかは実施例1と
同様に処理して導電性シートG,Hを作つた。 しかして、この導電性シートA,F,G,Hに
ついてはその製造時におけるバンバリーミキサー
での混練後、その混練物の内部断面を10ケ所調
べ、目視でその分散性の良否を評価し(〇…良、
×…不可)、またこの混練の10ロツト間でこれか
ら得られる床材の導電性を測定してその体積固有
抵抗値(Ω・cm)のバラツキを評価し、さらにこ
れから作られた床材の打抜き回数10000回後のパ
ンチヤー刃の摩耗をしらべたところ、第2表に示
したとおりの結果が得られた。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はいずれも本発明の導電性床材
の斜視図を示したものである。 1,6……床材シート表装部、2……裏打ちシ
ート、3,7……導電性床材、4……シート部、
5……導電性ペレツト、8……絶縁性シート。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化ビニル系樹脂を主材とする組成物にその
    50〜70重量%の酸化チタン粒子を酸化すずで被覆
    したもの、および/または酸化亜鉛粒子にアルミ
    ニウムをドープしたものから選択される導電性金
    属化合物を添加してなる体積固有抵抗値が105
    107Ω・cmの導電性組成物から作られた床材シー
    ト表装部と、塩化ビニル系樹脂を主材とする組成
    物にその10〜20重量%のカーボンブラツクを添加
    した体積固有抵抗値が102〜105Ω・cmの導電性組
    成物から作られた裏打ちシート部とを、圧接一体
    化してなることを特徴とする導電性床材。 2 床材シート表装部が塩化ビニル系樹脂を主材
    とする組成物から作られた体積固有抵抗値が
    1013Ω・cm以上の絶縁性シート中に、塩化ビニル
    系樹脂を主材とする組成物にその50〜70重量%の
    導電性金属化合物を添加した体積固有抵抗値が
    105〜107Ω・cmの導電性ペレツトを該絶縁シート
    の表面に露出するように埋設したものである特許
    請求の範囲第1項記載の導電性床材。
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