JPH0372063B2 - - Google Patents

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JPH0372063B2
JPH0372063B2 JP57109687A JP10968782A JPH0372063B2 JP H0372063 B2 JPH0372063 B2 JP H0372063B2 JP 57109687 A JP57109687 A JP 57109687A JP 10968782 A JP10968782 A JP 10968782A JP H0372063 B2 JPH0372063 B2 JP H0372063B2
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JP
Japan
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mmol
reaction mixture
reaction
catalyst
carbon atoms
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JP57109687A
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Rekuro Andore
Dekureruku Kuroodo
Reguran Furantsu
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Original Assignee
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Publication of JPH0372063B2 publication Critical patent/JPH0372063B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D493/00Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system
    • C07D493/02Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D493/04Ortho-condensed systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/02Synthesis of the oxirane ring
    • C07D301/03Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds
    • C07D301/12Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with hydrogen peroxide or inorganic peroxides or peracids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D303/00Compounds containing three-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D303/02Compounds containing oxirane rings
    • C07D303/04Compounds containing oxirane rings containing only hydrogen and carbon atoms in addition to the ring oxygen atoms

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は触媒の存在下でエチレン系二重結合含
有化合物と過酸化水素との反応によるエポキシド
の製造方法に関する。
エポキシドは無数の工業的用途のある生成物
で、例えば、特に接着剤又は表面被覆物として使
用されうる熱硬化性ポリマの製造に用いられる。
工業的には、一般にエポキシドは対応するクロロ
ヒドリンの脱塩化水素或はハイドロパーオキシド
又は直接に分子状酸素によるオレフインの接触酸
化のような複雑な方法に従つて製造される。製造
費や副生物の生成を減少させ、方法を単純化する
ために、過酸化水素を液相中で或種の特定な触媒
の使用によつて対応するオレフインと直接に反応
させてエポキシドを製造することが提唱されてい
る。しかしながら、従来知られている方法は全て
種々の欠点をもつている。反応が遅すぎるか、或
は使用されるべき溶液が薄すぎるために反応槽の
生産性が低く、触媒は不十分な寿命しかもたず迅
速に失活し、或は選択性に乏しく多くの好ましか
らぬ副産物、例えばジオール或はアルコキシアル
コールが得られたり、或は反応生成物の分離が困
難であつたりする。更に、過酸化水素は屡々無水
状で使用されねばならず、それで反応混合物は無
水状に保たれねばならない。その上、或種の触媒
はエポキシ化されるべきオレフインに著しく依存
した活性を持つ。即ち、酸化セレンが触媒として
用いられるとシクロヘキセンのようなオレフイン
からはジオールが得られ、エポキシドは巨大環状
の極めて複雑なオレフインからしか得られない
(J.ltakura等、Bull.of the Chem.Soc.of Japan,
1969,42、1604〜1608頁)。
本発明の目的は既知の方法の欠点を克服し、高
い生産性でエポキシドに関し高い選択性を与える
方法を提供することである。
この目的で、触媒と塩基とを含む均質な液状反
応混合物中で過酸化水素とエチレン系二重結合含
有化合物とを反応させ、その反応混合物中の水の
濃度を10重量%以下に保つこと、8以下のpKaを
もち、過酸化水素に不活性であつて、構造中に芳
香族特性の環を有する有機窒素含有塩基中から選
ばれる塩基を使用すること、及び二酸化セレン及
びセレン酸から選ばれる触媒を使用することを特
徴とするエポキシドの製造方法を提供する。
本発明の方法で使用される触媒は、二酸化セレ
ン及びセレン酸から選ばれる。
触媒は一般に1の反応混合物当り0.01g以
上、最も屡々0.05g以上、そして好適には0.1g
以上の割合で使用される。これらの量は一般に25
g/を越えず、好適には10g/を越えない。
触媒は反応混合物に純粋状態で添加されても、
その反応混合物の一成分中に溶液状として添加さ
れてもよい。
本発明の方法で使用される有機窒素含有塩基は
水中でのpKa8以下、好適には7.5以下のものであ
る。こうして触媒の不活化及び反応の阻害は特に
回避される。一般に、使用される塩基のpKaは少
くとも2で、好適には少くとも2.5である。より
低いpKaをもつ塩基は、それでも使用されうる
が、この場合それらはより多量に使用されねばな
らない。最良の結果は2.5〜7.5の間のpKaをもつ
塩基で得られた。使用される塩基はまた好適には
反応条件下で過酸化水素に対して不活性でなくて
はならない。単一の塩基を用いることも塩基の混
合物を用いることも可能である。
適正な塩基は反応条件下で過酸化水素に不活性
であり、その構造中に芳香族特性の環を含むも
の、例えばピリジン、そのハロゲン誘導体、その
アミノ誘導体、例えば2−アミノピリジン、3−
アミノピリジン及び2,5−ジアミノピリジン、
そのアルコキシ誘導体、例えば3−メトキシピリ
ジン、及び4−メトキシピリジン、及びそのアル
キル誘導体、例えばピコリン、ルチジン(2,3
−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、
3,5−、及び3,6−)、コリジン、エチルピ
リジン及びプロピルピリジン、アニリンのN−ア
ルキル誘導体、例えばN−メチルアニリン、N,
N−ジメチルアニリン、N−エチルアニリン及び
N,N−ジエチルアニリン、N−メチルトルイジ
ン、N,N−ジメチルトルイジン、N−エチルト
ルイジン、N−アリルアミン、キノリン及びイソ
キノリン及びそれらの誘導体、例えば1−アミノ
イソキノリン、3−アミノキノリン、メチルキノ
リン、ジメチルキノリン及び6−メトキシキノリ
ン、イミダゾール及びその誘導体、例えば1−メ
チルイミダゾール、及びベンジミダゾール及びそ
の誘導体、例えば2−メチルベンジミダゾール、
2−エチルベンジミダゾール及び2−フエニルベ
ンジミダゾールである。ピリジン、クロロピリジ
ン、キノリン及びイソキノリン、及びそれらの、
アルキル基当り1〜2個の炭素原子を含む1個又
はそれ以上のアルキル基で置換された誘導体は特
に極めて適正である。良好な結果がピリジン、ク
ロロピリジン、コリジン、キノリン、イソキノリ
ン及びルチジンを用いて得られている。1種又は
それ以上の塩基も使用されうる。
塩基は種々な割合で使用されうる。一般に触媒
中の1g原子の金属当り少なくとも0.01モルの塩
基が反応混合物に添加される。一般に使用される
塩基の量は1g原子の金属当り20モルを越えず最
も屡々10モルを越えない。良好な結果は触媒中の
1g原子の金属当り0.1〜10モル、好適には0.3〜
6モルの塩基を用いて得られている。反応混合物
中に存在する塩基の全量は一般に反応混合物の4
重量%を越えない。
本発明の方法で反応体として使用されうるエチ
レン系二重結合含有化合物は非常に広い型のもの
がありうる。これらのオレフインは1個又はそれ
以上のエチレン系二重結合C=Cを含む。そ
れらは脂肪族、脂環族又は芳香族でありうる。そ
れらは随意にその主鎖中に1個又はそれ以上の、
窒素、イオウ又は酸素原子から一般には選ばれる
ヘテロ原子を含みうる。それらは反応混合物中で
安定な種々の原子又は基、例えばハロゲン、特に
塩素、フツ素又は臭素原子、或はヒドロキシル、
アルコキシ、ニトロ、アミノ、カルボニル、ニト
リル、酸、エステル又はアミド基、或は芳香族、
脂肪族又は脂環族基、(それらも随意に置換され
ていてもよい)によつて置換されうる。一般には
それらは2〜40個の炭素原子を含む。
本発明の方法は一般に一般式 (ただし、式中R1,R2,R3及びR4は水素、ハ
ロゲン、特に塩素、フツ素又は臭素、構造中に随
意に1個又はそれ以上のヘテロ原子を含む置換又
は非置換アルキル、シクロアルキル又はアリール
基、及びエーテル、酸、エステル、ニトリル又は
アミド基から選ばれる同一又は異なる原子又は基
を表わし、或はR1及びR2又はR3及びR4は対にな
つて随意に1個又はそれ以上のヘテロ原子を含む
置換又は非置換アルキル鎖を表わし、或はR1
びR3又はR2及びR4が対になつて随意に1個又は
それ以上のヘテロ原子を含む置換又は非置換アル
キル鎖を表わす)に対応するオレフインに適用さ
れる。
挙げうるこれらの型のオレフインの例は、プロ
ピレン、ブト−1−エン、ブト−2−エン、イソ
ブテン、ブタジエン、ペンテン、特にペント−1
−エン、2−メチルブト−1−エン、3−メチル
ブト−1−エン、2−メチルブト−2−エン、ピ
ペリレン、ヘキシ−1−エン、ヘキシ−2−エン
及びヘキシ−3−エン、ヘキサジエン、2,3−
ジメチルブト−2−エン、ペプト−1−エン、3
−エチルペント−2−エン、オクト−1−エン、
ジイソブチレン、2,4,4−トリメチルペント
−1−エン及び2,4,4−トリメチルペント−
2−エン、オクタジエン、ノナ−1−エン、デカ
−1−エン、ウンデカ−1−エン、ドデカ−1−
エン、トリデカ−1−エン、テトラデカ−1−エ
ン、ペンタデカ−1−エン、ヘキサデカ−1−エ
ン、ヘプタデカ−1−エン、オクタデカ−1−エ
ン、ノナデカ−1−エン、エイコサ−1−エン、
プロピレントリマ及びテトラマ、ポリブタジエ
ン、イソプレン、テルペン、例えばターピネン、
リモネン、ターピノレン、サピネン、ピネン、カ
ンフエン、ミルセン、カデイネン、セドレン、サ
ンタレン、カラレン、コロフエン、及びポリテル
ペン及びそれらの誘導体、例えばゲラニオール、
リナロール及びリナリルアセテート、メチレンシ
クロプロパン、シクロペンテン及びそのアルキル
又はアリール基で置換された誘導体、シクロペン
タジエン、シクロヘキセン及びそのアルキル又は
アリール基置換誘導体、メチレンシクロペンタ
ン、シクロヘキサジエン、メチレンシクロヘキサ
ン、ノルボルネン、シクロヘプテン、ビニルシク
ロヘキサン、ビニルシクロヘキセン、スチレン、
シクロオクテン、シクロオクタジエン、ビニルノ
ルボルネン、置換又は非置換インデン、テトラヒ
ドロインデン、α−メチルスチレン、及び随意に
芳香環上で置換されたα−アルキルスチレン、ジ
シクロペンタジエン、ジビニルベンゼン、置換又
は非置換ジヒドロナフタリン、シクロドデセン、
シクロドデカトリエン、スチルベン、2,3−ジ
フエニルブト−2−エン、ジフエニルブタジエ
ン、ビタミンA、β−カロテン、ビニリデンフル
オリド、アクリルクロリド及びブロミド、トリク
ロロプロピレン、クロチルクロリド、メタアリル
クロリド、クロロブテン、ジクロロブテン、ジブ
ロモブタジエン、ジクロロブタジエン、ヘキサフ
ルオロブタジエン、アリルアルコール及びメタア
リルアルコール及びそれらのアルキル又はアリー
ル誘導体、ブト−1−エン−4−オール及びその
2−アルキル及び4−アルキル誘導体、ブト−2
−エン−1−オール、ブト−2−エン−1,4−
ジオール、シクロペンテンジオール、ペント−4
−エノール、2−メチルペント−2−エン−1−
オール、1,2−ジヒドロキシ−4−ビニルベン
ゼン、β−クロロスチレン及び随意に芳香環で置
換されたα−アルキル−β−クロロスチレン、オ
クタ−2,7−ジエン−1−オール、シクロヘキ
シルカービノール、トリデカ−2−エン−1−オ
ール、2−及び3−アルコキシプロペン及び2−
及び3−アリールオキシプロペン及びそれらの置
換誘導体、不飽和ステロイド、エトキシエチレ
ン、ジアリルエーテル及びその置換誘導体、イソ
オイゲノール、アニソール、イソサフロール、ジ
ヒドロフラン及びそのアルキル誘導体、ベンゾフ
ラン及びその置換誘導体、不飽和の全ての型のカ
ルボン酸、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、
α−及びβ−シアノアクリル酸及びそれらの誘導
体、クロトン酸、マレイン酸及びそのアルキル誘
導体、ビニル酢酸及び不飽和脂肪族(特にオレイ
ン、リノール、パルミトオレイン、リノレン、ワ
クセン、ガドレン、リシノール及びエレオステア
リン酸を含む)、及びそれらが存在する天然の油
脂、及びこれらの全ての不飽和酸のエステル、例
えばアルキルアクリレート及びメタアクリレー
ト、ジアリルマレエート、メチル7−ヒドロキシ
ヘプト−5−エノエート及びメチルオレエート、
及び、不飽和アルコールのエステル、例えばアリ
ルカーボネート、ジアリルフタレート及びアリル
アセテートである。
本発明の方法は2〜20個の炭素原子を含むオレ
フイン、又は2〜20個の炭素原子を含み、構造中
の環が6個以下の炭素原子を含む環状オレフイン
のエポキシ化に特に好適である。それは2〜20個
の炭素原子を含むオレフイン、特には随意に置換
されていてもよい内部オレフイン(即ち、環中に
少くとも1個のエチレン系二重結合を持つ環状化
合物)及び置換アルケンのエポキシ化に極めて好
適である。
良好な結果がシクロヘキセン、2−メチルブト
−2−エン、スチレン、アリルクロリド、α−ピ
ネン、アリルアルコール及びジヒドロフランのエ
ポキシ化で得られた。
過酸化水素は水溶液状又は有機溶液状で使用さ
れうる。経済的理由から一般には水溶液状で使用
される。最低20%、好適には最低30%の過酸化水
素を含む溶液が適正である。入手性の点から使用
される溶液は一般に95%以上、最も屡々は90%以
上の過酸化水素を含有しない。
反応は反応混合物中で広い範囲内で変動されう
るオレフインと過酸化水素のモル比で行われう
る。一般には良好な選択性を保証するために最低
0.9のモル比を使用するのが好適である。最も
屡々、このモル比は1.5以上になる。一般にはモ
ル比は経済的理由から10以下、好適には5以下
で、過剰量の未転化オレフインを再循環する必要
はない。良好な結果が3程度のモル比で得られて
いる。
反応条件は均質な混合物を与えるように選ばれ
る。こうするために有機溶剤の利用が有利であ
る。オレフインが使用濃度で過酸化水素、エポキ
シド及び触媒を可溶化しうる場合には有機溶剤の
利用はあまり利点がない。これはオレフインが例
えばアリルアルコールのような不飽和アルコー
ル、不飽和エステル及びジヒドロフランのような
非環状又は環状エーテルの場合のように構造中に
エーテル基、ヒドロキシル基又はカルボニル基を
含む場合にあてはまる。この場合大過剰のエポキ
シ化されるべきオレフインを利用することが必要
で、それによつてオレフインの過酸化水素に対す
るモル比は30にもなりうる。
有機溶剤を用いる場合、好適には使用濃度でオ
レフイン、過酸化水素、エポキシド及び触媒を可
溶化するように選ばれる。更に、溶剤は反応条件
下で使用される反応体に対して不活性でなくては
ならない。単一の溶剤の使用も、溶剤混合物の使
用も可能である。溶剤は一般に2〜12個の炭素原
子、好適には3〜8個の炭素原子を含むアルコー
ル、環状エーテル及びエステル中から選ばれる。
第1級、第2級又は第3級アルコールの使用が好
適である。最も屡々、溶剤は、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、ブタン−1−
オール、ブタン−2−オール、第3級ブタノー
ル、アミルアルコール、イソアミルアルコール、
第3級アミルアルコール、シクロヘキサノール、
ベンジルアルコール、ヘプタン−1−オール、及
びヘキサノールから選ばれる。良好な結果がベン
ジルアルコール及びn−ブタノールを用いて得ら
れている。
溶剤は種々な割合で使用されうる。一般に、反
応混合物は、反応前又は反応中に2液相の生成を
阻げるように最低20重量%の溶剤を含む。一般
に、溶剤の量は混合物の90%を越えず、従つて分
離操作は単純化され、希釈の結果として反応速度
が過度に減少することもない。反応混合物は好適
には30〜80重量%の溶剤を含む。良好な結果がオ
レフインと溶剤のモル比を1程度にした場合に得
られている。
反応混合物中に少量含まれる水は一般に反応に
よつて生成された水、又は反応体と共に導入され
た水である。好適には存在する水の量は反応混合
物の5重量%以下に保たれる。
他の添加物、例えば過酸化水素の安定剤、重合
阻害剤、或は適正であるならば反応媒中の水を固
定しうる無機又は有機誘導体も反応混合物に添加
されうる。これらの考えられる添加物は一般に反
応混合物の3重量%以下の割合で存在する。
反応を行う温度と圧力は非常に広い範囲内で変
動されうる。それらはエポキシ化されるオレフイ
ンの性質の関数として選ばれ、従つて反応混合物
の分離温度を越えない。温度は通常150℃以下で
最も屡々0〜120℃である。良好な結果が40〜100
℃の温度で得られている。反応圧力は大気圧以下
でもそれと等しくても、それ以上でもよい。圧力
は一般に5気圧以下である。良好な結果が0.05〜
3気圧を用いて得られている。一般に温度及び圧
力は反応混合物が沸騰するように調製される。
反応時間はエポキシ化されるオレフインの性質
及び使用される触媒、溶剤及び塩基の性質に依存
する。1分間〜50時間の範囲に亘りうる。
本発明の方法は連続的にも回分式にも、単一反
応槽中でも或は並列又は直列の多数の反応槽中で
も行われうる。本発明の方法を行うために、液状
反応混合物に適したどんな設備でも使用可能であ
る。
触媒は、塩基及び反応体はそれ自身既知な種々
の方法で導入されうる。即ち、触媒、塩基、オレ
フイン又は過酸化水素の単一導入、連続導入或は
段階的導入を行うことが可能である。
本発明の特定の態様は反応混合物を実質上無水
に保つことからなる。この場合、混合物中の水の
濃度は好適には混合物の2重量%以下に保たれ
る。極めて良い結果が、反応混合物を1重量%以
下の水を含むようにして得られている。
混合物を実質上無水状態に保つために、たまた
まそこに存在する全ての水を連続的に除去する。
この目的のために種々の技法が使用されうる。一
般には反応混合物中に存在する水は、蒸留、共沸
蒸留或は不活性ガスによる蒸留のような気化法に
よつて除去される。
水が溶剤のような混合物の一成分と低沸点共沸
混合物を形成する場合、その沸点が混合物の他成
分の沸点より低く、又生成されうる他の可能な共
沸混合物の沸点より低い場合には水は一般に共沸
蒸留によつて除かれる。
反応溶剤と性質の異なる少くとも1種の共沸蒸
留剤を反応混合物に添加することもできる。この
薬剤は水と低沸点共沸混合物を生成することがで
き、その沸点が混合物の他成分の沸点より低く、
また生成されうる他の可能な共沸点混合物の沸点
より低いようなものの中から選ばれる。それは反
応条件下で混合物の他成分に対し不活性であるよ
うに選ばれる。更に、反応混合物の均質性を損な
わないように選ばれる。最も屡々、それはクロロ
炭化水素及び芳香族炭化水素の中から選ばれる。
1〜6個の炭素原子を含むクロロ炭化水素、及び
随意にアルキル基又はハロゲンで置換されていて
もよい、6〜12個の炭素原子を含む芳香族炭化水
素が適正である。良好な結果がメチレンクロリ
ド、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、
1,2−ジクロロプロパン及びベンゼンを用いて
得られている。
蒸留剤は種々な割合で使用され、その用量は反
応混合物の均質性が維持されるように選ばれる。
一般に、それは反応混合物の50重量%以下、最も
屡々は30重量%以下の用量で使用される。共沸蒸
留剤を使用する場合、一般には反応混合物の最低
1重量%、最も屡々最低3重量%の用量で使用さ
れる。
この技法は、反応溶剤を用いない場合、或は水
が反応溶剤と低沸点共沸混合物を作つてその沸点
が混合物の他成分の沸点や、生成されうる他の可
能な共沸混合物の沸点よりも低いようにならない
場合に有利に使用されうる。
共沸蒸留による水の除去はこうして生成される
共沸混合物が不均一な共沸混合物であると蒸留物
から水相を分離した後に有機相を反応混合物中に
再循環しうるので極めて好適である。
水の沸点が反応混合物の他成分の沸点より低
く、また生成されうる可能な共沸混合物の沸点よ
り低い場合には最も屡々用いられる方法は蒸留法
又は反応混合物中に不活性ガスを連続的に通じて
水を蒸留する方法である。後者の技法は一般にそ
の沸点において分離しうる混合物を沸騰まで加熱
することを避けることが望ましい場合に用いられ
る。
本発明の方法のもう1つの特定態様によれば、
オレフインは反応混合物中に存在する水を連続的
に除去することなく過酸化水素と反応させられ
る。この場合、反応混合物は反応熱を除くために
環流下に有利に加熱されうる。
反応後、混合物はエポキシドを集め、有利には
工程中に再循環されうる未転化反応体を集めるた
めに蒸留及びデカンテーシヨンのような種々な分
離法にかけられうる。
本発明の方法は特定の実用的態様と関連した添
付図中に模式的に示されたような装置中で連続的
に行われうる。
過酸化水素の濃厚溶液が3を経て蒸留カラム2
を頂部に持つ反応槽1に導入され、触媒、塩基及
びオレフインを含む有機溶液が4を経て導入され
るオレフイン、触媒、及び塩基は5を経て導入さ
れる。
反応中に、水−溶剤共沸混合物は9を経て蒸留
カラム2から逃れ、コンデンサ10中で凝縮され
11を経て受器12に送られる。溶剤が水より低
い密度を持つ場合、それは13を経由する受器の
頂部に集められ、一方、水は14を経由する受器
の底部に集められる。反応の場合、その逆が成立
つ。溶剤は15を経て蒸留カラムに再循環され、
そこで環流を形成する。或る場合には、溶剤の一
部を16経由でミキサ6に送ることができるが、
このミキサ6は5経由でオレフイン、塩基及び触
媒を供給される。
反応混合物の一部は7を経て連続的に抜き出さ
れ、引続き分離にかけられ、一方では未転化のオ
レフインを得てこれを6に送り返し、他方では生
産物であるエポキシドを得る。
エポキシド製造の例(実施例1〜10)を以下に
示し、それによつて範囲を限定することなく本発
明を例示する。比較例1〜6は比較のために示さ
れる。
なお、消費されたH2O2に対する選択性及び転
化度は、次の式に基づき計算した。
選択性=製造されたエポキシドのモル数/消費された
H2O2のモル数 転化度=消費されたH2O2のモル数/使用されたH2O2
モル数 実施例1 シクロヘキセンのエポキシ化 100mlのベンジルアルコール(966ミリモル)、
80mlのシクロヘキセン(790ミリモル)、0.45mlの
ピリジン(5.6ミリモル)及び200mgのSeO2(1.8ミ
リモル)を順次、油循環で加熱されるジヤケツト
を持ち、マグネチツクスターラと第1図に示され
るようなフロレンチン受器(Florentine
receiver)付環流コンデンサを備えたガラス製反
応槽に導入する。フロレンチン受器自身は20mlの
シクロヘキセン(198ミリモル)を含有する。反
応混合物を348Kに加熱した後、10mlの84%濃度
のH2O2(340ミリモル)を10分間に亘つて導入す
る。反応を更に10分間進行させた後、生成された
シクロヘキセンオキシドをガスクロマトグラフイ
によつて測定する;287ミリモル。
消費されたH2O2に対する選択性は86%である
(転化度:98%)。
シクロヘキセンオキシドの生産性は1の反応
混合物当り469g/時である。
比較例1 シクロヘキセンのエポキシ化 41gのアミルアルコール、39mgの二酸化セレン
(0.35ミリモル)、0.3gのリン酸2ナトリウム
Na2HPO4及び41gのシクロヘキセン(499ミリ
モル)をマグネチツクスターラと第1図のような
フロレンチン受器付環流コンデンサとを備えた反
応槽に導入する。フロレンチン受器自身は20mlの
シクロヘキセン(198ミリモル)を含有する。こ
の混合物は354Kに加熱し、5mlの30重量%濃度
の過酸化水素溶液(49.5ミリモル)を12分間に亘
つて導入する。反応を2時間継続させ、水を共沸
蒸留によつて連続的に除去する。温度を353〜
363Kの間に保つ。
生成されたシクロヘキセンオキシドをガスクロ
マトグラフイによつて測定する:7.6ミリモル。
消費されたH2O2に対する選択性は28%である
(転化度:55%)。
シクロヘキセンオキシドの生産性は1の反応
混合物当り3g/時である。
比較例2 シクロヘキセンのエポキシ化 41gのアミルアルコール、0.05gの式MoO3
もつ酸化モリブデン(0.34ミリモル)、0.3gのリ
ン酸2ナトリウムNa2HPO4、及び41gのシクロ
ヘキセン(499ミリモル)をマグネチツクスター
ラとフロレンチン受器付環流コンデンサとを備え
た反応槽に導入する。フロレンチン受器自身は20
mlのシクロヘキセン(198ミリモル)を含有する。
この混合物を354Kに加熱し、5mlの84重量%濃
度の過酸化水素水溶液(168ミリモル)を12分間
に亘つて導入する。反応を1時間継続させ、水を
共沸蒸留によつて連続的に除く。温度を353〜
363Kの間に保つ。
生成されたシクロヘキセンオキシドをガスクロ
マトグラフイによつて測定する:3.9ミリモル。
消費されたH2O2に対する選択性は15%である
(転化度:41%)。
シクロヘキセンオキシドの生産性は1の反応混
合物当り3g/時である。
実施例2 2−メチルブト−2−エンのエポキシ
化 100mlのベンジルアルコール、100mlの2−メチ
ルブト−2−エン(944ミリモル)、0.8mlのキノ
リン(6.78ミリモル)、250mgのSeO2(2.25ミリモ
ル)及び5mlの84%濃度のH2O2(170ミリモル)
を順次、油循環によつて加熱されるジヤケツトを
持ち、マグネチツクスターラと第1図に示される
ようなフロレンチン受器付環流コンデンサとを備
えたガラス製反応槽に導入する。混合物を環流温
度に加熱し、5mlの84%濃度のH2O2(170ミリモ
ル)を5分間に亘つて添加する。反応を更に15分
間継続させ、生成するイソアミレンオキシドを測
定する:272ミリモル。
消費H2O2に対する選択性は84%である(転化
度95%)。
イソアミレンオキシドの生産性は1の反応混
合物当り351g/時である。
実施例3 2−メチルブト−2−エンのエポキシ
化 100mlのベンジルアルコール、100mlの2−メチ
ルブト−2−エン(944ミリモル)、0.8mlのキノ
リン(6.78ミリモル)、250mgのSeO2(2.25ミリモ
ル)及び5mlの84%濃度のH2O2(170ミリモル)
を順次、油循環で加熱されるジヤケツトをもち、
マグネチツクスタラと環流コンデンサ(フロレン
チン受器なし)とを備えたガラス製反応槽に導入
する。混合物を環流温度に加熱し、5mlの84%濃
度のH2O2(170ミリモル)を5分間に亘つて添加
する。反応を更に15分間継続させ、生成するイソ
アミレンオキシドを測定する:269ミリモル。
消費H2O2に対する選択性は92%である(転化
度:84%)。
イソアミレンオキシドの生産性は1の反応混
合物当り347g/時である。
比較例3 2−メチルブト−2−エンのエポキシ
化 100mlのn−ブタノール(1093ミリモル)、100
mlの2−メチルブト−2−エン(944ミリモル)、
1.09mlのピリジン(13ミリモル)、324mgのMoO3
(2.25ミリモル)及び10mlの84%濃度のH2O2(326
ミリモル)を順次、油循環で加熱されるジヤケツ
トを持ち、マグネチツクスターラと第1図に示さ
れるようなフロレンチン受器付環流コンデンサと
を備えたガラス製反応槽に導入する。そこで混合
物を環流下に1時間加熱し、生じるイソアミレン
オキシドをガラスクロマトグラフイによつて測定
する:39ミリモル。
消費H2O2に対する選択性は66%である(転化
度:18%)。
イソアミレンオキシドの生産量は1の反応混
合物当り17g/時である。
比較例4 2−メチルブト−2−エンのエポキシ
化 100mlのイソプロピルアルコール、100mlの2−
メチルブト−2−エン(944ミリモル)、0.315ml
のトリエチルアミン(2.26ミリモル)、290mgのセ
レン酸(2.25ミリモル)及び5mlの84%濃度の
H2O2(170ミリモル)を油循環によつて加熱され
るジヤケツトを持ち、マグネチツクスターラと環
流コンデンサ(フロレンチン受器なし)とを備え
たガラス製反応槽に順次導入する。混合物を環流
温度(314〜315K)に加熱し、5mlの84%濃度の
H2O2(170ミリモル)を5分間に亘つて添加する。
1時間の反応時間の後、生じるイソアミレンオキ
シドを測定する:73ミリモル。
消費H2O2に対する選択性は100%である(転化
度:22%) イソアミレンオキシドの生産量は1の反応混
合物当り31g/時である。
比較例5 2−メチルブト−2−エンのエポキシ
化 78mlのn−ブタノール(825ミリモル)、130ml
の2−メチルブト−2−エン(1202ミリモル)、
1.87mlのキノリン(15.9ミリモル)及び208mgの
SeO2(1.9ミリモル)、を例1と同様であるが小さ
なヴイグローカラムを備えた反応槽に順次導入す
る。反応混合物を316Kに加熱後、20mlの約50重
量%濃度のH2O2(354ミリモル)を45分間に亘つ
て導入する。反応を更に26分間継続させた後、生
じるイソアミレンオキシドをガスクロマトグラフ
イで測定する:291ミリモル。
消費H2O2に対する選択性は91%である(転化
度:90%)。
イソアミレンオキシドの生産量は1の反応混
合物当り102g/時である。
実施例4 α−ピネンのエポキシ化 48mlのn−ブタノール(525ミリモル)、152ml
のα−ピネン(975ミリモル)、1.15mlのピリジン
(14ミリモル)、及び807mgのSeO2(7.3ミリモル)
を例1と同様の反応槽に順次導入する。フロレン
チン受器自身は25mlのn−ブタノール(273ミリ
モル)を含有する。反応混合物を323Kに加熱し
た後、10mlの84%濃度のH2O2(340ミリモル)を
25分間に亘つて導入する。反応を更に39分間継続
させた後、生じるα−ピネンオキシドをガスクロ
マトグラフイで測定する:292ミリモル。
消費H2O2に対する選択性は88%である(転化
度:98%)。
α−ピネンオキシドの生産性は1の反応混合
物当り208g/時である。
比較例6 スチレンのエポキシ化 55mlのn−ブタノール(601ミリモル)、145ml
のスチレン(1266ミリモル)、1,12mlのピリジ
ン(14ミリモル)及び572mgのSeO2(5.2ミリモ
ル)を例1と同様であるが小さなヴイグローカラ
ムを備えた反応槽に順次導入する。フロレンチン
受器自身は25mlのn−ブタノール(273ミリモル)
を含有する。反応混合物を341Kに加熱後、10ml
の84%濃度のH2O2(340ミリモル)を24分間に亘
つて導入する。反応を更に47分間継続させた後、
生じるスチレンオキシドをガスクロマトグラフイ
で測定する:190ミリモル。
消費H2O2に対する選択性は63%である(転化
度:89%)。
スチレンオキシドの生産性は1の反応混合物
当り120g/時である。
実施例5 アリルアルコールのエポキシ化 100mlのアリルアルコール(1470ミリモル)、
0.25mlのピリジン(3.1ミリモル)、450mgのSeO2
(4.1ミリモル)及び10mlの84%濃度のH2O2(340
ミリモル)を油循環によつて加熱されるジヤケツ
トを持ち、マグネチツクスターラと第1図に示す
ようなフロレンチン受器付環流コンデンサとを備
えたガラス製反応槽に順次導入する。反応混合物
を1.5E+04Paの圧力下に343Kに加熱する。反応
を1時間継続させ、フロレンチン受器中に凝縮す
るオレフイン−水共沸混合物を抜き取り、この容
積をアリルアルコールの添加(1時間に亘り75
ml)によつて補充する。生じるグリシドールをガ
スクロマトグラフイで測定する:284ミリモル。
H2O2に対する選択性は94%である(転化度:82
%)。
グリシドールの生産性は1の反応混合物当り
210g/時である。
実施例6−2,5−ジヒドロフランのエポキシ化 100mlの2,5−ジヒドロフラン(1263ミリモ
ル)、0.38mlの2−クロロピリジン(4.0ミリモ
ル)、450mgのSeO2(4.1ミリモル)及び10mlの84
%濃度のH2O2(340ミリモル)を油循環によつて
加熱されるジヤケツトを持ち、マグネチツクスタ
ーラと第1図に示されるようなフロレンチン受器
付環流コンデンサとを備えたガラス製反応槽に順
次導入する。フロレンチン受器自身は25mlの
CHCl3(312ミリモル)を含有する。反応混合物を
337Kに加熱し、反応を1時間継続させる。
フロレンチン受器中に捕集される混合物は水相
(棄てる)と有機相とを含み、有機相はクロロホ
ルムに富み2,5−ジヒドロフランをも含有する
のでこれは反応槽に再循環される。生じる3,4
−エポキシ−2,5−ジヒドロフランは気相クロ
マトグラフイによつて測定される:203ミリモル。
消費H2O2に対する選択性は76%である(転化
度:79%)。
エポキシドの生産性は1の反応混合物当り
175g/時である。
実施例7 2,5−ジヒドロフランのエポキシ化 100mlの、7%のH2Oを含有する2,5−ジヒ
ドロフラン(1263ミリモル)及び50mlのベンゼン
(559ミリモル)を分液ロートに導入する。
デカンテーシヨン後水相(3.5ml)を除く。次
に有機相を、油循環によつて加熱されるジヤケツ
トを持ち、マグネチツクスターラと第1図に示さ
れるようなフロレンチン受器付環流コンデンサと
を備えた反応槽中に移す。0.15mlの2−クロロピ
リジン(1.6ミリモル)、450mgのSeO2(4.1ミリモ
ル)及び2mlの84%濃度のH2O2(68ミリモル)を
順次、この反応槽に導入する。反応混合物を
343Kに加熱し、8mlの84%濃度のH2O2(272ミリ
モル)を10分間に亘つて導入する。反応を50分間
継続させ、水を共沸蒸留によつて連続的に除く。
生じる3,4−エポキシ−2,5−ジヒドロフラ
ンを気相ガスクロマトグラフイで測定する:253
ミリモル。
消費H2O2当りの選択性は78%である(転化
度:95%)。
エポキシドの生産性は1の反応混合物当り
145g/時である。
実施例8 シクロヘキセンのエポキシ化 ベンジルアルコール100ml(966ミリモル)シク
ロヘキセン80ml(790ミリモル)、2,4,6−ト
リメチルピリジン5.6ミリモル及びSeO21.8ミリモ
ルを順次、マグネチツクスターラと第1図に示さ
れるような、反応媒質中の水を連続的に除去する
機能を有する、フロレンチン受器付環流コンデン
サを備え、油循環で加熱される2重壁のガラス製
反応容器に導入する。フロレンチン受器には、前
もつてシクロヘキセン20ml(198ミリモル)を入
れておく。この反応混合物を348Kに加熱した後、
84%濃度のH2O210ml(H2O2340ミリモル)を10
分間かけて加える。さらに反応を10分間進行さ
せ、フロレンチン受器を介して連続的に水を除い
た後、生成されたシクロヘキセンオキシドをガス
クロマトグラフイで測定した。
消費されたH2O2に対する選択性は、77%であ
る(転化度:72%)。また、シクロヘキセンオキ
シドの生産性は、1の反応混合物当たり311
g/時である。
実施例9 シクロヘキセンのエポキシ化 ベンジルアルコール100ml(966ミリモル)、シ
クロヘキセン80ml(790ミリモル)、イソキノリン
5.6ミリモル及びSeO21.8ミリモルを順次、マグネ
チツクスターラと第1図に示されるような、反応
媒質中の水を連続的に除去する機能を有する。フ
ロレンチン受器付環流コンデンサを備え、油循環
で加熱される2重壁のガラス製反応容器に導入す
る。フロレンチン受器には、前もつてシクロヘキ
セン20ml(198ミリモル)を入れておく。この反
応混合物を348Kに加熱した後、84%濃度の
H2O210ml(H2O2340ミリモル)を10分間かけて
加える。さらに反応を10分間進行させ、フロレン
チン受器を介して連続的に水を除いた後、生成さ
れたシクロヘキセンオキシドをガスクロマトグラ
フイで測定した。
消費されたH2O2に対する選択性は、78%であ
る(転化度:98%)。また、シクロヘキセンオキ
シドの生産性は、1の反応混合物当たり427
g/時である。
実施例10 シクロヘキセンのエポキシ化 ベンジルアルコール100ml(966ミリモル)、シ
クロヘキセン80ml(790ミリモル)、ピリジン5.6
ミリモル及びH2SeO31.8ミリモルを順次、マグネ
チツクスターラと第1図に示されるような、反応
媒質中の水を連続的に除去する機能を有する、フ
ロレンチン受器付環流コンデンサを備え、油循環
で加熱される2重壁のガラス製反応容器に導入す
る。フロレンチン受器には、前もつてシクロヘキ
セン20ml(198ミリモル)を入れておく。この反
応混合物を348Kに加熱した後、84%濃度の
H2O210ml(H2O2340ミリモル)を10分間かけて
加える。さらに反応を10分間進行させ、フロレン
チン受器を介して連続的に水を除いた後、生成さ
れたシクロヘキセンオキシドをガスクロマトグラ
フイで測定した。
消費されたH2O2に対する選択性は、82%であ
る(転化度:99%)。また、シクロヘキセンオキ
シドの生産性は、1の反応混合物当たり44g/
時である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の方法を実施する装置を模式的に
示したものである。 図中、1……反応槽、2……蒸留カラム、3,
4,5……経路、6……ミキサー、7,9……経
路、10……コンデンサー、11……経路、12
……受器、13,14,15,16……経路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 触媒と塩基とを含む均質な液状反応混合物中
    で、過酸化水素とエチレン系二重結合含有化合物
    とを反応させるエポキシドの製造方法において、
    その反応混合物中の水の濃度を10重量%以下に保
    つこと、8以下のpKaをもち、過酸化水素に不活
    性であつて、構造中に芳香族特性の環を有する有
    機窒素含有塩基中から選ばれる塩基を使用するこ
    と、及び二酸化セレン及びセレン酸から選ばれる
    触媒を使用することを特徴とする上記の方法。 2 触媒が1の反応混合物当り0.05〜25gの割
    合で使用される特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 3 塩基がピリジン、クロロピリジン、キノリ
    ン、イソキノリン、及びアルキル基当り1〜2個
    の炭素原子を含む1個又はそれ以上のアルキル基
    で置換されたそれらの誘導体から選ばれる特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 4 塩基が触媒中の1g原子の金属当り0.1〜10
    モルの割合で使用される特許請求の範囲第1〜3
    項の何れかに記載の方法。 5 エチレン系二重結合含有化合物が、2〜20個
    の炭素原子を含むオレフイン、又は2〜20個の炭
    素原子を含み、構造中の環が6個以下の炭素原子
    を含む環状オレフインから選ばれる特許請求の範
    囲第1〜4項の何れかに記載の方法。 6 エチレン系二重結合含有化合物が1モルの過
    酸化水素当り1.5〜5モルの割合で使用される特
    許請求の範囲第1〜5項の何れかに記載の方法。 7 その反応が3〜8個の炭素原子を含む第1
    級、第2級又は第3級アルコール中から選ばれる
    不活性有機溶剤の存在下に実施される特許請求の
    範囲第1〜6項の何れかに記載の方法。
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