JPH0370002B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、涼風衣服に関する。

（従来技術） 従来から過酷な条件下で作業する場合に着用さ
れる衣服としては、種々提案されている。過酷な
条件のうち、雰囲気温度が30℃以上のところで使
用するものとしては涼風衣服がある。涼風衣服で
は、外気を衣服内に積極的に取り入れるものが、
多く提案されているが、多くは大型フアンを使用
し、特殊な条件下でないと使用が困難なものが多
い。外気を衣服内に取り入れる際、小型フアンを
使用するものとしては、米国特許明細書第
3468299号に提案されているものがある。しかし
ながら該発明の衣服も他の多くの提案と同じく衣
服が２重の布帛により通風路を形成する構造を有
しており、フアンより遠ざかつた内層布の貫通孔
からは内圧低下により空気の流動が円滑に行われ
ないことや、構造上重く、かつ衣服自体の保温性
があがることにより、清涼感及び着用快適性が阻
害されることがあつた。

（発明の目的） 本発明の目的は、従来のかかる問題点を解決
し、新規な涼風衣服を簡易に提供することにあ
る。

（発明の構成） 本発明は、衣服の腰部相当位置に小型フアンを
配設し、該小型フアン配設位置より上位の適宜個
所に通風部を設けてなることを特徴とする涼風衣
服にあり、特に小型フアンをベルトに装着すると
共に該ベルトを該衣服の内側及び外側に交互に配
置されるように取付け、かつ該小型フアンが前記
衣服の内側に配置せしめてなるものが好ましい。
小型フアンとはベルト又は衣服等に装着しても軽
く、嵩張らない程度のものを示し、消費電力量が
小さければ市販品で構わない。尚、装着個数はフ
アンの風圧、風量に応じ１個から複数個まで任意
である。小型フアンの取付け位置は、腰部相当位
置であれば第１図の如く背部でも、第２図の如く
脇部でもよく、水平方向の位置の移動は問わな
い。又、第４図および第７図の如くベルトに小型
フアンを装着した後、衣服の腰部相当位置に配設
してもよい。ただその際、該ベルトは該衣服の内
側及び外側に交互に配置されるように取付け、か
つ、該小型フアンは、第４〜第６図に示す如く前
記衣服の内側に配置されることが望ましい。

通風部は前記小型フアン配設位置よりも上方で
あればよく、例えば第２図の如く胸及び／又は第
１図、第３図の如く、背部、肩部の他脇部でも良
い。通風部の素材としては、通気性が大で、かつ
衣服形成強度があるものが良く、メツシユ布帛が
好ましい。メツシユ布帛としては、ニツトメツシ
ユ、ネツト、レースなどが例示され低密度の織物
又は貫通孔を有する布帛でも代用できる。

通風部の構造は第１図、第４図の如く衣服の一
部をくり貫きメツシユ布帛に置き換えたもの、又
は第５図、背上部の如くメツシユ布帛を裏地の様
に用い、該メツシユ布帛の一部または全部を上布
で覆う構造等が考えられるが、その場合は下端等
の一辺を縫着せず開放にして、通気性を阻害しな
いことが望ましい。

（発明の作用・効果） 本発明は、以上のような構成よりなるため、暑
熱環境下においても清涼で着用快適性の高い衣服
を提供するものである。小型フアンをベルトに装
着したものは、衣服洗濯前後の脱着が極めて容易
に行なえる特長がある。又、該ベルトには小型フ
アン駆動用の乾電池、充電式電池を取付けること
が可能であるが、被服表面に取りつけた太陽電池
との組み合わせでも良い。小型フアンは、その回
転方向により、空気の吸入と排出の両方が可能で
あるが、腰部下方より空気を吸入し衣服内へ導く
際は、特に小型フアンから通気部迄の空気の流れ
が構造的に円滑に行われ効果が高い。又、該涼風
衣服着用者が作業等により体を屈曲させた場合も
小型フアンは適切な位置に保持され、空気の円滑
な流動が行われる。一般に暖められた空気は体積
膨張し、浮力により上方へ対流をおこすのでこの
下から上への空気の流れは理にかなつた換気方法
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は小型フアンと通気部の配設を説明する
本発明の実施態様を示す背面図、第２図、第３図
は別の実施態様を示す正面図及び背面図、第４
図、第５図は小型フアン付きベルトの衣服への配
置及び通気部の配設位置を説明する正面図及び背
面図、第６図は第４図のＡ−A′を通る水平面で
切断した断面図、第７図はベルトへの小型フア
ン、電池の装着態様を例示した斜視図である。 １……小型フアン、２……通風部、３……衣服
生地、４……上布、５……ベルト、６……電池。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 衣服の腰部相当位置に小型フアンを配設し、
   該小型フアンの吸入口、若しくは、排出口からの
   気体の流通が該衣服を構成する布帛の面に沿つて
   行われるように該小型フアンを取付け、該小型フ
   アン配設位置より上位の個所に通風部を設け、該
   通風部が少なくともメツシユ布を用いて形成され
   ていることを特徴とする涼風衣服。 ２ 小型フアンを複数個用いた特許請求の範囲第
   １項記載の衣服。 ３ 通風部を衣服の胸部相当位置に設けた特許請
   求の範囲第１項、又は第２項記載の衣服。 ４ 通風部を衣服の背部に設けた特許請求の範囲
   第１項、第２項、又は、第３項のいずれか１項記
   載の衣服。 ５ 衣服の腰部相当位置に小型フアンを配設し、
   該小型フアンの吸入口、若しくは、排出口からの
   気体の流通が該衣服を構成する布帛の面に沿つて
   行われるように該小型フアンを取付け、該小型フ
   アン配設位置より上位の個所に通風部を設け、該
   通風部は少なくともメツシユ布を用いて形成され
   ており、該小型フアンをベルトに装着すると共
   に、該ベルトを該衣服の内側及び外側に配設され
   るように取付け、かつ該小型フアンを前記衣服の
   内側に配置せしめてなることを特徴とする涼風衣
   服。 ６ 小型フアンを複数個用いた特許請求の範囲第
   ５項記載の衣服。 ７ 通風部を衣服の胸部相当位置に設けた特許請
   求の範囲第５項、又は第６項記載の衣服。 ８ 通風部を衣服の背部に設けた特許請求の範囲
   第５項、第６項、又は、第７項のいずれか１項記
   載の衣服。