JPH0369907A - 光ファイバ心線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、接続時の光ファイバの破損を防止した光ファ
イバ心線に関する。

（従来の技術） 従来、光ファイバ心線は、第５図および第６図に示すよ
うに、光ファイバ１上にヤング率が０．５ｋｇ／ｍｍ２
以下程度の合成樹脂の一次被覆２を形成し、その上にヤ
ング率が数＋ｋｇ／ｍｄの合成樹脂の二次被覆３を形成
するか、あるいはこの二次被覆３上にさらにナイロン樹
脂等の熱可塑性樹脂被覆４を形成して構成されている。

このような光ファイバ心線では、合成樹脂層の除去が比
較的容易で、従来から行なわれているコネクターや融着
による接続方法によって容易に接続することができる利
点がある。

しかしながらこの場合、合成樹脂層が剥離されて光ファ
イバが露出している部分から断線するおそれがあるため
、接続後再度合成樹脂を被覆することが一般に行われて
いる。

ところが最近接着や研磨を行わずに、圧着やスプリング
による機械的力で接続を行なう簡易型コネクターを用い
て固定し、切断によって端面を出す方法が行なわれるよ
うになってきている。この方法では、接続後合成樹脂を
再被覆することが不可能なことから光ファイバが断線す
るおそれが非常に高く、その対策が求められている。

（発明が解決しようとする課題） このように従来の光ファイバ心線では、接続時に合成樹
脂層を除去するためこの部分から光フアイμが断線する
おそれがあり、特に接続後の合成樹脂の再被覆が不可能
なｆｉｔｌ易型コ卓型コネクターる接続方法では、この
ような断線の危険性が非常に高いという問題があった。

本発明はこのような従来の問題を解決しようとするもの
で、接続時の光ファイバの破損を回避することができ、
簡易型コネクターによっても信頼性の高い接続を行うこ
とができる光ファイバ心線を堤供することを目的とする
。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明の光ファイバ心線は、光ファイバのクラッド層上
にこのクラッド層に対し密着性の良好なヤング率５０ｙ
／ｉｆ以上の合成樹脂からなる非剥離性の薄層を設け、
その外周にこの薄層に対し剥離性の良好な保護被覆層を
設けたことを特徴としている。

本発明において、クラッド層上の非剥離性の薄層を構成
する合成樹脂のヤング率は５０ｋｇ　／ｍｍ２以上であ
る必要があるが、特に７０ｋｇ／ｍｊ以上とすることが
より望ましい。

またこの非剥離性の薄層の厚さは、３〜１５μ膳とする
ことが望ましい。３μ驕未満では、ダイスによる被覆が
困難なうえダイスと光ファイバとの接触により十分な強
度が得られないおそれがある。

また逆に１５μ麿を越えると温度変化にともなう損失変
動が大きくなりｌｋｍ程度以上の伝送が困難となるばか
りか、外径変動率が大きくなり、コアの外径に対する偏
心率も高くなって簡易型コネクターによる接続が困難と
なる。ちなみに簡易型コネクターの使用条件として要求
される外径変動幅の許容範囲は±　１．５％である。薄
層のより好ましい被覆厚は、光ファイバ径によっても異
なるが、コア径２００μ■、クラツド径２３０〜２５０
μ偶の光ファイバでは５〜ｌＯμ−である。

なおこのような非剥離性の薄層を構成する合成樹脂とし
ては、市販の各種エポキシアクリレート系、ウレタンア
クリレート系、ラダー型シリコーン系等の紫外線架橋型
合成樹脂、ラダー型シリコーン系オリゴマーの溶剤の熱
架橋合成樹脂等から上記条件を満足するものが選択され
て使用される。

以下、本発明を図面を用いてさらに詳細に説明する。

第１図は本発明の光ファイバ心線の構造例を示す横断面
図である。この例では、光ファイバ５上に、ヤング率５
０ｋｇ／ｉｆ以上の合成樹脂からなる非剥離性の薄層６
、この薄層６に対し剥離性の良好なりング率５〜４０ｋ
ｇ／＋ａｊの合成樹脂からなる保護被覆層７が順に形成
されている。

このように構成された光ファイバ心線では、接続時にお
いて保護被覆層７は容易に除去されるが、クラッド層上
の薄層６はクラッドに強固に密着していて剥離せず、内
部の光ファイバ５を保護する。

しかも薄層６の外径変動幅は簡易型コネクターの使用条
件として要求される±　１．５％の許容範囲内にあり、
温度変化にともなう伝送損失の変動も小さいので、簡易
型コネクターによっても信頼性の高い接続を行うことが
でき、光ファイバ５の破損のおそれもない。さらに光フ
ァイバ心線全体としてみた場合の伝送特性も良好で、側
圧、圧壊に対する耐性も具備している。

なおこの例において、保護被覆層７がヤング率５〜４０
ｋｇ／ｍｊの合成樹脂により構成されているが、これは
ヤング率が５ｋｇ／ｄ未満の合成樹脂ではその保護効果
が小さくなり、またヤング率が４０ｋｇ　／ｍｍ２を越
える合成樹脂では、薄層６に対する剥離性に乏しくなり
剥離の際に薄層６を損傷させるおそれを生じるうえ、損
失の温度変化が増大するようになるからである。なお剥
離性については、次的に示すように薄層６と保護被８１
層７との間に適当な離型剤を塗布することにより解決す
ることができるが、損失の温度特性上の問題はそのまま
残るため、ヤング率５〜４０ｋｇ／ｍｊの合成樹脂の使
用が望ましい。

また第２図に示す例では、第１図に示した薄層６と保護
被覆層７との間に離型剤８が塗布されており、また最外
層にナイロン樹脂等の熱可塑性樹脂層９が設けられてい
る。この例においても第１図に示した例と同様の効果が
得られる。

さらに第３図に示す例では、光ファイバ５上に設けられ
た、ヤング率５０１Ｃｇ１１１１以上の合成樹脂からな
る非剥離性の薄層６上に、ヤング率１．０ｋｇ／ｌｄ以
下の合成樹脂からなる中間層１０を介して、ヤング率ｌ
Ｏ〜１１００１ｃ／ｍｄの合成樹脂からなる保護被覆層
７が形成されている。

このように構成された光ファイバ心線においても、上記
の例と同様の効果が得られる。すなわち接続時において
中間層１０および保護被覆層７は容易に除去され、クラ
ッド層上の薄層６はクラッドに強固に密着していて剥離
せず、内部の光ファイバ５を保護する。なお最外層の保
護被覆層７はヤング率ｌＯ〜１００ｋｇ／ｉｎと、第１
図のものより高ヤング率の合成樹脂が含まれているが、
中間層１０の存在により、剥離性、温度特性上の問題は
いずれも解消されている。

（作用） 本発明の光ファイバ心線においては、接続の際に保護被
覆層は容易に除去されるものの、クラッド層上の非剥離
性の薄層はクラッドに強固に密着していて剥離せず、内
部の光ファイバを保護するため、光ファイバがむきだし
となって断線するおそれがない。

（実施例） 以下、本発明の実施例について説明する。

コア径２００μ會、クラツド径２３０μｍの光ファイバ
上に、第１表に示す合成樹脂（Ｎｏ、１〜５、ＮＯ，１
５〜１７）を厚さ１０８ｍに被覆し、次いでその外周に
同表に示す、ヤング率５〜４０ｋＪＬ／ｍｊ、破断伸び
１００％以下の合成樹脂（Ｎｏ、６〜９）を被覆し、外
径５００μ量の、第１図に示す構造の光ファイバ心線を
製造した。

また同様に、コア径２００μ■、クラツド径２３０μｍ
の光ファイバ上に、第１表に示す合成樹脂（Ｎｏ、１〜
５、Ｎｏ、１５〜１７）を厚さ１０μｍに被覆し、次い
でその外周に同表に示す、ヤング率１．０ｋｇ／１１以
下、破断強度１．０ｋｇ／ｍｊ以下の合成樹脂（Ｎ。

、１１−１４、Ｎｏ、１８〜２１）を厚さ２５μ園に被
覆し、さらにその外周にヤング率５〜４０　ｋｇ／　ｄ
、破断強度２．０ｋｇ　／ｍｍ２以上、破断伸び５０％
以上の合成樹脂（Ｎｏ、３〜５、Ｎｏ、２２　）を被覆
し、外径５００　ｔｔ偏の、第３図に示す構造の光ファ
イバ心線を製造した。

これらの実施例の特性を、構成とともに第２表に示す。

また、これらの実施例について内層の非剥離性の薄層の
みが被覆された状態の光ファイノくの破断曲げ径を測定
し、従来の裸光ファイバの測定値との比較を行った。結
果を第４図に示す。

（以下余白） 表および第４図からも明らかなように、本発明の光ファ
イバ心線は、外側の保護波ａＷｌが剥取られた後も大き
な機械的強度を有しており、しかも損失の温度特性や側
圧特性も良好である。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明の光ファイバ心線は、接続の
際に外側の保護被覆層が除去されても光ファイバば所定
の薄層で被覆されて十分な機械的強度を有しており、簡
易型コネクターによっても光ファイバが破損するような
ことはなく信頼性の高い接続を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の光ファイバ心線の実施例を
示す横断面図、第４図は本発明の実施例についての破断
曲げ径を従来の光ファイバと比較したグラフ、第５図お
よび第６図は、従来の光ファイバ心線の構造を示す横断
面図である。 ５・・・・・・・・・光ファイバ ６・・・・・・・・・非剥離性の薄層 ７・・・・・・・・・保護被覆層 ０・・・・・・・・・中間層

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）光ファイバのクラッド層上にこのクラッド層に対
   し密着性の良好なヤング率５０ｋｇ／ｍｍ＾２以上の合
   成樹脂からなる非剥離性の薄層を設け、その外周にこの
   薄層に対し剥離性の良好な保護被覆層を設けたことを特
   徴とする光ファイバ心線。