JPH0369510B2 - - Google Patents

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JPH0369510B2
JPH0369510B2 JP58785A JP58785A JPH0369510B2 JP H0369510 B2 JPH0369510 B2 JP H0369510B2 JP 58785 A JP58785 A JP 58785A JP 58785 A JP58785 A JP 58785A JP H0369510 B2 JPH0369510 B2 JP H0369510B2
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Yoshuki Takasaki
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Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 本発明は、新規な澱粉糖化酵素剤に関するもの
である。 〔従来技術〕 アミラーゼは澱粉中に存在するα−1,4−グ
ルコシド結合あるいはα−1,6−グルコシド結
合を分解する酵素の総称であり、分解する結合や
分解様式により、種々の名称で呼ばれる酵素が知
られている。たとえば、α−1,4−グルコシド
結合を切断するアミラーゼに、α−アミラーゼ、
β−アミラーゼなどがあり、α−1,6−グルコ
シド結合を分解する酵素にイソアミラーゼ、プル
ラナーゼ、アミロ−1,6−グルコシダーゼ、R
−酵素など、一般に枝切り酵素(debranching
enzyme)と呼ばれる酵素がある。そして、α−
1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシ
ド結合の両結合を切断する酵素としてはグルコア
ミラーゼがあり、α−1,4−グルコシド結合と
α−1,6−グルコシド結合からなるアミロペク
チンまたはこれを含む澱粉を、その非還元性末端
から、ほぼ完全にグルコースに加水分解する。α
−1,6−グルコシド結合を分解する枝切り酵素
は、最近、β−アミラーゼと組み合わせて澱粉に
同時に作用させることにより、マルトースを収量
よく生産するのに使用したり、また、グルコアミ
ラーゼのα−1,6−グルコシドの分解切断能力
を補うために、グルコアミラーゼと併用すること
により、澱粉からグルコースを収量よく製造する
ために使用される有用な酵素である。 しかし、例えば、プルラナーゼをグルコアミラ
ーゼと併用するためには、グルコアミラーゼがPH
4〜5、温度55〜60℃に最適作用域をもつため
に、少なくとも55〜60℃で長時間使用できる熱安
定性をもち、且つPH4〜5で作用できる酵素であ
ることが要求される。 しかるに、従来、知られている多くの枝切り酵
素は、一部の微生物のもの{バシルス・ステアロ
サーモフライス〔日本農芸化学会大会昭和47年度
講演要旨集第88頁〕、バシルス・アシドプルリテ
イカス〔特開昭57−174089、starch、34,340
(1982)〕}を除き、殆んどは最適作用温度が40〜
50℃付近にあつて、熱安定性に劣ることが欠点で
あつた。 〔目的〕 本発明者は、前記目的にかなつた枝切り酵素を
開発することを目的として、広く自然界より微生
物の検索を行つてきた結果、PH約5〜約7.5の広
いPH範囲に最適PHをもつ耐熱性のプルラナーゼ様
酵素が、バシルス・ズブチルス(Bacillus
subtilis)TUと同定した細菌により生産されるこ
とを認めた。 本酵素は、プルランに作用させたとき、殆んど
マルトトリオースに分解するα−1,6−グルコ
シダーゼ活性を示すが、同酵素剤を澱粉に作用さ
せたとき、マルトースとマルトトリオースを特異
的、且つ高収量で生産する新規で興味ある酵素活
性を示し、澱粉からマルトースとマルトトリオー
スをそれぞれ約40〜約50%含む新規な水飴が製造
できることを認めた。本発明はこのような知見に
基づいてなされたものである。 〔構成〕 すなわち、本発明は、澱粉を、主としてマルト
ースとマルトトリオースに分解する新規なα−ア
ミラーゼ酵素活性をもち、且つプルランをマルト
トリオースに分解する酵素活性をもつ新規なプル
ラナーゼ様複合酵素剤に関するものである。 以下に、本発明の内容を更に具体的に説明す
る。 本発明により生産される新規なα−アミラーゼ
活性をもつプルラナーゼ様酵素は、プルランを基
質とするとき、最終的に主としてマルトトリオー
スを生成するプルラナーゼ活性を示すが、同時
に、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン
などのα−1,4−グルコシド結合分解活性をも
ち、マルトースとマルトトリオースを主成分とし
て生成する興味ある新規な酵素剤であるが、この
プルラナーゼ活性とα−アミラーゼ活性は、硫安
分画、各種有機溶剤による分画、陰イオン交換体
による吸着クロマトグラフイー、ゲル濾過、無機
担体などへの吸着、などのタンパク質精製方法に
よつては分離されず、Sephadex G−200
(Pharmatia Fine Chemicals製)、Cellulofine
GC700m(チツソ(株)製)やBiogel A−0.5m
(Bio−Rad Lab.製)などを用いたゲル濾過法に
より測定した分子量が45〜55万の高分子量である
(通常のプルラナーゼの分子量は10万前後)こと
から、それぞれの活性をもつ複数個のサブユニツ
トがかなり強固に結合し、複合酵素を形成してい
ることが考えられる(第3図はBiogel A−1.5m
によるα−アミラーゼ活性、プルラナーゼ活性及
びタンパク質の溶出曲線を示しているが、これら
三者の溶出パターンは完全に一致している)。 本発明により生産される酵素剤のプルラン分解
活性の酵素的性質を以下に記載する。 (1) 作用;プルランのα−1,6−グルコシド結
合を分解し、主としてマルトトリオースを生成
する。 (2) 作用温度及び最適作用温度;1%プルラン、
0.05Mトリス緩衝液(PH7.0)の下で30分間反
応したとき、約80℃まで作用し、最適作用温度
は60〜63℃(第2図)。 (3) 作用PH及び最適作用PH;1%プルラン、
0.05M緩衝液で測定したとき、PH約4〜約10の
広いPH範囲に作用する。第1図に示す通り、PH
約5とPH7〜7.5のピークが認められ、最適作
用PHは約5〜約7.5の広い範囲にあると考えら
れる(クエン酸−リン酸二ナトリウム緩衝液と
リン酸緩衝液、2%プルラン、55℃で30分間反
応)。 (4) 熱安定性;0.05Mトリス緩衝液(PH7.0)の
もとで各温度で10分間加熱後、プルランを基質
として残存活性を測定した。その結果50℃、10
分間の加熱までは殆んど失活が認められず、55
℃、10分の加熱で約30%失活した。そして、60
℃、10分間の加熱で約80%失活した。 (5) PH安定;0.1M緩衝液のもとで30℃で3時間
放置後、プルランを基質として残存活性を測定
した結果、PH約5〜約10で安定であつた。 (6) 阻害剤;1×10-3MのHgCl2、AgNO3で90
%以上阻害された。また同濃度のZnSO4により
約70%阻害された。 (7) 安定化剤;カルシウムイオンの存在下で熱安
定性が著しく増加する。1×10-2M塩化カルシ
ウムの存在下では、最適作用温度は約65℃に認
められた(1%プルラン、30分反応)。 (8) 精製方法;本酵素は液体培養物の培養濾過か
ら、リン酸カルシウムゲルに吸着させ、蒸溜水
で洗浄後、0.5MKClまたは、リン酸−カリウ
ム溶液で抽出し、次いで、DEAE−セフアロー
スカラムクロマトグラフイー、Biogel A1.5m
によるカラムクロマトグラフイー、同カラムに
よる再クロマトグラフイー等により、クロマト
的及び電気泳動的に均一まで精製することがで
きる。 (9) 分子量;Biogel A 0.5mで測定した分子量
は約55万であつた。 (10) 活性測定法;プルラナーゼの測定は0.1Mリ
ン酸緩衝液に溶解させた1%プルラン溶液(PH
7.0)0.5mlに適量の酵素を加え、水で全量1ml
とし、40℃で反応させる。この条件で1分間に
1μmolのグルコースに相当する還元力を生成す
る酵素量を1単位とした。 以上から明らかなように、本発明のプルラナー
ゼ活性はPH約5〜約7.5の極めて広いPH範囲に最
適作用PHが認められ、また、最適作用温度は60〜
63℃にある極めて熱安定性に優れた酵素であり、
本発明以前に知られているバシルス属のプルラナ
ーゼ〔例えば、Agric.Biol.Chem、40,1523
(1976)、(最適PH6〜6.5、最適温度50℃)、特公
昭59−39630(最適PH7.0、最適温度45℃)、特開昭
昭57−174089(最適PH3.5〜5.5、最適温度約60
℃)〕とは異なつた新規なプルラナーゼ様酵素で
あるということができる。 本発明において、例示菌として使用されるバシ
ルス・ズブチルスTU株の菌学的性質は下記の通
りであり、本菌は微工研条寄第684号として工業
技術院微生物工業技術研究所に寄託されている。 (1) 形態的性質; 桿菌で大きさ0.5〜0.7×0.8〜1.2μ、非運動
性、グラム陽性、胞子は球形、楕円形。 (2) 培養的性質; (a) 肉汁寒天斜面培養;表面スムースで生育良
好、培養後期は淡黄色を示す。 (b) グルコース肉汁寒天斜面培養;肉汁寒天培
養よりも生育劣る。 (c) 肉汁液体培養;生育はよくないが混濁を生
じ、沈降する。 (d) クエン酸寒天斜面培養;わずかに生育す
る。 (e) ペプトン−ゼラチン穿刺培養;ゆつくり液
化する。 (f) ミルク液体培養;カゼインを凝固し、次い
でペプトン化する。 (g) ポテト培養;生育はあまりよくない。 (3) 生化学的性質; (a) 硝酸塩の還元;陰性 (b) カタラーゼ;陽性 (c) チロシナーゼ;陰性 (d) インドール;生成しない (e) クエン酸の利用;陽性 (f) 硫化水素の生成;陽性 (g) ウレアーゼ;陰性 (h) 澱粉の加水分解;陽性 (i) 炭水化物の利用;D−グルコース、D−フ
ラクトース、D−マンノース、D−ガラクト
ース、シユークロース、マルトース、ラクト
ース、デンプン、デキストリン、グリコーゲ
ン、D−キシロース、D−アラビノース、L
−アラビノースなどの炭水化物から酸を生成
するが、ガスの発生は認められない。 (4) 生育PH及び生育温度; 本菌は、中性付近よりも、弱アルカリ性のPH
7.5〜8.5で良好に生育する。生育最適温度は35
〜45℃にあり、最高生育温度は約50℃である。 〔効果〕 本発明により生産される新規なプルラナーゼ様
酵素はプルランをマルトトリオースに分解するα
−1,6−グルコシド結合分解活性の他に、澱粉
などα−1,4−グルカンを主としてマルトース
とマルトトリオースに分解するα−アミラーゼ活
性をもつているため、この活性をもたないプルラ
ナーゼやイソアミラーゼなどに比べ、グルコアミ
ラーゼに併用して澱粉の糖化に使用する場合、澱
粉の糖化反応を促進し、且つ最終的なグルコース
の収量も、通常、0.5〜3%高く収得することが
できる。例えば、グルコアミラーゼ単独で30%濃
度の液化澱粉に作用させた場合、グルコースの収
量は94〜95%である。そして、グルコアミラーゼ
に市販のプルラナーゼを共存させた場合、グルコ
ースの収量は約96.5%であつたが、同一プルラナ
ーゼ活性の本発明の酵素剤を共存させた場合は
97.0〜97.5%の収量でグルコースが得られた、こ
のように、グルコースの収量が高いばかりでな
く、最高の糖化率に到達する時間も、本発明の酵
素剤を使用する場合、著しく短縮することができ
る。すなわち、このことはグルコアミラーゼの使
用量を節減できることを意味している。 また、本発明の酵素剤はアミロース、アミロペ
クチン、デンプン、グリコーゲンなどに作用させ
た場合、主として、マルトースとマルトトリオー
スを生成するが、本酵素がα−1,6−グルコシ
ド結合分解活性をもつているため、マルトースと
マルトトリオースを極めて高い収量で得ることが
できる。例えば、本酵素剤を液化デンプンに作用
させた時、マルトースとマルトトリオースは、い
ずれも約40〜約50%の高収量で得られる。マルト
ースとマルトトリオースをこのような糖組成で生
成するアミラーゼは未だ知られていない。本発明
の酵素剤を使用して得られるこのような糖化物は
マルトースとマルトトリオースの両方の特性をも
つものであり、甘味料、甘味調製剤、食品増量剤
など、種々の食品の添加剤として利用できるので
ある。また、本発明の酵素は、極めて熱安定性に
優れ、グルコアミラーゼの限界温度である60℃に
おいても長時間の反応を行うことができるばかり
か、PH4.5〜5.0のグルコアミラーゼの良好な作用
PH範囲でも好適に利用することができる。このよ
うに、本発明の酵素剤は種々の効果をもつ新規な
酵素剤である。 本発明のα−アミラーゼ活性をもつプルラナー
ゼ様酵素を生産するためには、窒素源として、ペ
プトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン、コー
ン・ステイープ・リカー、大豆類、魚粉のような
有機窒素源や、塩化アンモニウム、硝酸アンモニ
ウム、リン酸アンモニウムのようなアンモニウム
塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムのような硝酸
塩あるいは尿素のような無機窒素源のいずれか、
または両方を使用する。 炭素源としては、通常、澱粉、デキストリン、
マルトース、グルコース等が使用される。そして
これに補足する栄養源として、リン酸塩、マグネ
シウム塩や、少量のマンガンや鉄化合物が添加さ
れる。 培養は、PH約5〜約9、温度25〜55℃で行なう
ことができるが、通常、PH7〜9、温度30℃前後
で2〜4日間好気的に行われる。該酵素は殆んど
菌体外に生産されるので、培養後、濾過または遠
心分離して除菌し、上澄液を回収する。そして、
必要に応じ濃縮し、硫酸アンモニウムや硝酸ナト
リウムなどにより塩析するか、または、アセト
ン、イソプロパノール、エタノール、メタノール
等の有機溶剤を加えて該酵素を沈澱物として回収
し、濃厚溶液として、または乾燥物として保存す
る。 本酵素を使用し、単独または、グルコアミラー
ゼやβ−アミラーゼなどと併用して、澱粉を糖化
する反応は、通常、PH4〜9、温度40℃〜70℃で
行われる。 以下に、実施例により本発明の詳細を説明す
る。 実施例 1 大豆粒5%、コーン・ステイープ・リカー0.6
%、肉エキス0.3%、リン酸二カリ0.3%、硫酸マ
グネシウム0.1%、可溶性デンプン2%、尿素0.3
%、ソデイウム・ドデシルサルフエート0.1%、
硫酸銅5×10-5M、塩化マンガン2.5×10-6M、
塩化カルシウム1×10-3M、硫酸亜鉛1×
10-4M、硫酸鉄1×10-5Mからなる倍地(PH7.2)
30mlを200ml容三角フラスコに入れ、常法により
殺菌後、バシルス・ズブチルスTU(FERM BP
−684)を接種し、30℃で3日間振盪培養した。
培養後、遠心分離して得た上澄液中のプルラナー
ゼ活性は倍地1ml当り9.6単位であつた。またα
−アミラーゼ活性は培地1ml当は45.2単位であつ
た。 ここでα−アミラーゼ活性は以下のようにして
測定した。 0.1Mリン酸緩衝液に溶解させた1%可溶性澱
粉液(PH7.0)0.5mlに、適量の酵素を加え、水で
1mlとし、40℃で反応させる。この条件で1分間
に1μmolのグルコースに相当する還元力を生成す
る酵素量を1単位とした。 実施例 2 実施例1で使用した培地と同じ組成の培地で培
養した、バシルス、ズブチルスTU株(FERM
BP−684)の培養上澄250mlに、0.4Mリン酸二ナ
トリウム溶液及び0.4M塩化カルシウム溶液各150
mlを滴下しながら添加してリン酸カルシウムゲル
を形成させるとともに、これに酵素を吸着させ
た。次いで、ガラスフイルターで濾過して吸着物
に回収し、蒸溜水で充分洗浄後、0.5Mリン酸−
カリウム溶液200mlで酵素を溶出し、透析、濃縮
した。 次いで、2.5×10-3Mトリス緩衝液で緩衝化し
たDEAE−セフアロースカラムで処理し、同緩衝
液で流出する。プルラナーゼ活性区分を集め、濃
縮、透析後、2.5×10-3Mトリス緩衝液(PH7.0)
で緩衝化したBiogel A 1.5mカラムでゲル濾過
を行い、活性区分を集め、同カラムで再クロマト
グラフイーを繰返した。第3図はBiogel A 1.5
mカラム(1.5×87cm)による溶出曲線を示して
いる。精製された酵素はタンパク質曲線、プルラ
ナーゼ活性曲線及びα−アミラーゼ活性曲線は完
全に一致している。最終的に回収された酵素標品
のプルラナーゼ活性は585単位、そしてα−アミ
ラーゼ活性は1070単位であつた。 実施例 3 実施例2で調製した酵素剤を市販のグルコアミ
ラーゼと併用して澱粉の糖化反応を行つた。 基質としては、ポテト澱粉を市販液化酵素で液
化したDE7.7のものを使用した(グルコアミーゼ
と液化酵素は、天野製薬(株)、ノボ・ジヤパン(株)な
どより入手することができる)。 固形分として、各3gの液化澱粉に、グルコア
ミラーゼ(ノボ社製工業用酵素)を液化澱粉固形
分に対して、0.2%量と実施例2で調製した。本
発明の酵素剤または市販のプルラナーゼを加え、
1×10-2M塩化カルシウムの存在下、PH4.8〜5.0
で、57.5℃で糖化反応を行つた(各プルラナーゼ
剤は、前記の活性測定法において、リン酸緩衝液
の代りに、酢酸緩衝液を用い、PH5.0で測定する
以外は同じ条件で行ない、基質1gに対し、0.5
単位の酵素量を添加した)。得られた結果は第1
表及び第2表に示す通りであつた。
【表】 第1表は、糖化開始1、2、3、5と20時間目
におけるDE値(全糖中の還元糖をグルコースと
して表わした値)を示す。全糖はフエノール一硫
酸法で定量し、還元糖はフエリシアン化カリ法に
より定量した。表から明らかなように、本発明の
酵素剤を用いた場合、糖化開始初期における糖化
が促進されていることがわかる。 第2表は、糖化開始後、22時間、25時間と28時
間目の糖化物を高速液体クロマトグラフイーによ
り糖組成を分析した結果を示している。表から明
らかなように、本発明の酵素剤を用いた場合、最
高97.1%の収量でグルコースが得られた。また糖
化22時間目のグルコース収量から明らかなよう
に、糖化反応が著しく促進されていることがわか
る。
【表】 実施例 4 実施例3と同様にして、本発明の酵素剤を基質
g当り0.5単位添加し、PH4.5〜5.3、温度55℃で糖
化した。糖化開始24時間後、2時間毎に生成した
グルコース収量を高速液体クロマトグラフイーに
より求めた。第3表は各糖化PHにおける最高値を
示したときのグルコース収量を示している。
【表】 表から明らかなように、本発明の酵素はPH4.5
〜5のグルコアミラーゼの最適作用PH条件下で効
果的に作用し、無添加の場合に比べグルコース収
量を約2%増加することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図;プルランを基質としたときの最適PHを
示す。第2図;プルランを基質としたときの最適
温度を示す。第3図;Biogel A 1.5mカラム
(1.5×87cm)によるプルラナーゼ活性、アミラー
ゼ活性及びタンパク質(280nmにおける吸収)
の溶出曲線を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の理化学的性質を有するプルラナーゼ酵
    素。 (1) 作用;プルランのα−1,6−グルコシド結
    合を分解し、主としてマルトトリオースを生成
    する。また、澱粉のα−1,4−グルコシド結
    合を分解し、主としてマルトースとマルトトリ
    オースを生成する。 (2) 最適PH;プルランに作用させたとき、PH約5
    とPH7〜7.5にヒークが認められる。 (3) 最適温度;1%プルラン下で30分作用させた
    とき、60〜63℃に認められる。 (4) 安定化;カルシウムイオンの存在により、熱
    安定化される。 (5) 分子量が約55万である。
JP58785A 1985-01-07 1985-01-07 プルラナ−ゼ様酵素剤 Granted JPS61162182A (ja)

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