JPH0368452B2 - - Google Patents
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- JPH0368452B2 JPH0368452B2 JP15180786A JP15180786A JPH0368452B2 JP H0368452 B2 JPH0368452 B2 JP H0368452B2 JP 15180786 A JP15180786 A JP 15180786A JP 15180786 A JP15180786 A JP 15180786A JP H0368452 B2 JPH0368452 B2 JP H0368452B2
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Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
（産業上の利用分野）
本発明は磁気記録媒体、特に、後で追加するこ
とも消すこともできない判定情報を塗工時に入れ
ることにより成る、偽造防止に優れた磁気記録媒
体及びその製造法に関するものである。
とも消すこともできない判定情報を塗工時に入れ
ることにより成る、偽造防止に優れた磁気記録媒
体及びその製造法に関するものである。
（従来の技術）（発明が解決すべき問題点）
近年、磁気記録媒体が、特に磁気カードの形態
で、小額貨幣の代りの金額券として使用される場
合が増えてきた。ここで一番問題となるのは、磁
気情報の改ざんやカードの複製による不正使用
を、いかに防止するかである。そこで様々な不正
使用防止策が用いられている。最も簡単なもの
は、磁気記録情報を暗号化したり暗証番号を入れ
たりするソフトウエアによる方法であるが、不正
使用防止効果はそれほど高くない。そこで、より
不正使用防止効果の高い、磁気カードそのものに
不正使用防止機能を持たせるという方法が提案さ
れている。これらは大別すると二種類となる。一
つは、記録された磁気情報を隠蔽して読み取れな
くすることにより磁気情報の改ざんや複製を困難
にする方法である。もう一つは、磁気カードが正
規のものかどうかを判定するための識別機能をカ
ードそのものに入れておくことにより、偽造を防
ぐ方法である。例えば、第一の種類の不正防止策
として知られているものには、磁気記録部を多層
化することにより正規の情報を遮蔽し読み取れな
くしたり、ダミー情報を重畳し正規情報の解析を
困難にするものがある。第二の種類としては光学
的バーコードや磁気バーコードを設けたもの、磁
気記録部に厚さむらをもたせたものがある。しか
し、これらの方法はそれぞれ欠点もありまだ十分
であるとはいえない。即ち第一の方法は、製造工
程が複雑になる、記録の書込み読み出し装置が複
雑になるなどの欠点がある。また隠蔽方法の詳細
が判明してしまえば、磁気記録に詳しい者であれ
ば情報を読み出し解析することは可能であり、従
つて複製も可能となつてしまう。第二の種類の不
正防止策を施したものは、正しい判定情報を持つ
た正規のカードでなければ、例え磁気情報を偽造
できたとしても実際には使用できない。しかし、
判定情報のパターンは、一種類又は限られた種類
しか入れられないため、同じ種類の判定情報の入
つたカードが多数存在し、それら正規のカードの
情報を書き換えることにより多量のカードの偽造
が可能となつてしまう。
で、小額貨幣の代りの金額券として使用される場
合が増えてきた。ここで一番問題となるのは、磁
気情報の改ざんやカードの複製による不正使用
を、いかに防止するかである。そこで様々な不正
使用防止策が用いられている。最も簡単なもの
は、磁気記録情報を暗号化したり暗証番号を入れ
たりするソフトウエアによる方法であるが、不正
使用防止効果はそれほど高くない。そこで、より
不正使用防止効果の高い、磁気カードそのものに
不正使用防止機能を持たせるという方法が提案さ
れている。これらは大別すると二種類となる。一
つは、記録された磁気情報を隠蔽して読み取れな
くすることにより磁気情報の改ざんや複製を困難
にする方法である。もう一つは、磁気カードが正
規のものかどうかを判定するための識別機能をカ
ードそのものに入れておくことにより、偽造を防
ぐ方法である。例えば、第一の種類の不正防止策
として知られているものには、磁気記録部を多層
化することにより正規の情報を遮蔽し読み取れな
くしたり、ダミー情報を重畳し正規情報の解析を
困難にするものがある。第二の種類としては光学
的バーコードや磁気バーコードを設けたもの、磁
気記録部に厚さむらをもたせたものがある。しか
し、これらの方法はそれぞれ欠点もありまだ十分
であるとはいえない。即ち第一の方法は、製造工
程が複雑になる、記録の書込み読み出し装置が複
雑になるなどの欠点がある。また隠蔽方法の詳細
が判明してしまえば、磁気記録に詳しい者であれ
ば情報を読み出し解析することは可能であり、従
つて複製も可能となつてしまう。第二の種類の不
正防止策を施したものは、正しい判定情報を持つ
た正規のカードでなければ、例え磁気情報を偽造
できたとしても実際には使用できない。しかし、
判定情報のパターンは、一種類又は限られた種類
しか入れられないため、同じ種類の判定情報の入
つたカードが多数存在し、それら正規のカードの
情報を書き換えることにより多量のカードの偽造
が可能となつてしまう。
（問題点を解決するための手段）
本発明による磁気記録媒体は上記第二の種類に
属するが、従来の方法の欠点を克服し、不正使用
が非常に困難な磁気記録媒体を、簡単な製造方法
で安価に提供し、かつその簡単な製造方法を提供
するものである。
属するが、従来の方法の欠点を克服し、不正使用
が非常に困難な磁気記録媒体を、簡単な製造方法
で安価に提供し、かつその簡単な製造方法を提供
するものである。
即ち本発明の概要は非磁性体からなるベースの
上に磁気層を設けてなる磁気記録媒体において、
該磁気層を形成する磁性体の大部分が該磁気層の
塗布方向に対して所定の角度の方向に偏倚して配
向され、かつ一部分は前記配向方向に対して一定
の角度をなして配向を乱された部分を持つことを
特徴とする磁気記録媒体を第一の発明とし非磁性
体からなるベースの上に磁性塗料を塗布して磁気
層を形成し、該磁気層の磁性体を塗布方向に対し
て所定の方向に偏倚して配向処理した後、塗工面
が乾燥する前に、前記磁気層の磁性体の一部分を
前記配向方向に対して一定の角度をもつて配向を
乱し、その後塗工面を乾燥することを特徴とする
磁気記録媒体の製造方法を第二の発明とする。
上に磁気層を設けてなる磁気記録媒体において、
該磁気層を形成する磁性体の大部分が該磁気層の
塗布方向に対して所定の角度の方向に偏倚して配
向され、かつ一部分は前記配向方向に対して一定
の角度をなして配向を乱された部分を持つことを
特徴とする磁気記録媒体を第一の発明とし非磁性
体からなるベースの上に磁性塗料を塗布して磁気
層を形成し、該磁気層の磁性体を塗布方向に対し
て所定の方向に偏倚して配向処理した後、塗工面
が乾燥する前に、前記磁気層の磁性体の一部分を
前記配向方向に対して一定の角度をもつて配向を
乱し、その後塗工面を乾燥することを特徴とする
磁気記録媒体の製造方法を第二の発明とする。
なお本発明に於て磁気層を形成する磁性粉の方
向は主たる方向部分も一部の配向部分もその部分
の大部分の磁性粉の方向によつて決定される。
向は主たる方向部分も一部の配向部分もその部分
の大部分の磁性粉の方向によつて決定される。
（作用）
磁気記録媒体では、十分に磁場配向された磁気
記録媒体の配向方向に磁気記録を行なつた場合
と、配向方向に対しある角度をもつて磁気記録を
行なつた場合では、磁気出力に大きな差を生ず
る。即ち、配向方向に対しある角度をもつて磁気
記録をおこなつた場合の磁気出力は、配向方向に
磁気記録をおこなつた場合の磁気出力よりも低く
なる。本発明の磁気記録媒体は上記のような構造
を有するので、配向方向に偏倚した磁気ヘツドを
用いて磁気記録をおこない同じ方向に偏倚した磁
気ヘツドで読み出せば、配向された部分では正常
な出力を得るが配向を乱した部分ではそれよりも
低い出力を得る。また、配向を乱した方向に偏倚
した磁気ヘツドを用いて磁気記録をおこない同じ
方向に偏倚した磁気ヘツドで読み出せば、配向さ
れた部分では正常な出力より低い出力を得るが配
向を乱した部分ではそれよりも高い出力を得る。
この出力差を利用し、配向を乱した部分の長さ、
個数、位置等を、検知照合すれば、後で追加も消
去もできない極めて有効な偽造防止情報となる。
記録媒体の配向方向に磁気記録を行なつた場合
と、配向方向に対しある角度をもつて磁気記録を
行なつた場合では、磁気出力に大きな差を生ず
る。即ち、配向方向に対しある角度をもつて磁気
記録をおこなつた場合の磁気出力は、配向方向に
磁気記録をおこなつた場合の磁気出力よりも低く
なる。本発明の磁気記録媒体は上記のような構造
を有するので、配向方向に偏倚した磁気ヘツドを
用いて磁気記録をおこない同じ方向に偏倚した磁
気ヘツドで読み出せば、配向された部分では正常
な出力を得るが配向を乱した部分ではそれよりも
低い出力を得る。また、配向を乱した方向に偏倚
した磁気ヘツドを用いて磁気記録をおこない同じ
方向に偏倚した磁気ヘツドで読み出せば、配向さ
れた部分では正常な出力より低い出力を得るが配
向を乱した部分ではそれよりも高い出力を得る。
この出力差を利用し、配向を乱した部分の長さ、
個数、位置等を、検知照合すれば、後で追加も消
去もできない極めて有効な偽造防止情報となる。
次に本磁気記録媒体の製造方法については、非
磁性体からなるベースの上に磁性塗料を塗布して
その塗工面が乾燥する前に磁性塗料中の磁性粉を
塗工方向に対して所定の角度即ち０〜180゜（但し
０及び180゜を除く）の範囲で選択された一定の角
度だけ偏倚して配向せしめ、次に同じく塗工面が
乾燥する前に前記磁性粉の一部を前記配向方向に
対して一定の角度をなして配向せしめ（配向を乱
し）しかる後塗工面を乾燥させるものである。磁
場配向装置としては一般の永久磁石型やソレノイ
ド型のものが使用できる。従つてその製造方法は
極めて簡単容易であるといえよう。
磁性体からなるベースの上に磁性塗料を塗布して
その塗工面が乾燥する前に磁性塗料中の磁性粉を
塗工方向に対して所定の角度即ち０〜180゜（但し
０及び180゜を除く）の範囲で選択された一定の角
度だけ偏倚して配向せしめ、次に同じく塗工面が
乾燥する前に前記磁性粉の一部を前記配向方向に
対して一定の角度をなして配向せしめ（配向を乱
し）しかる後塗工面を乾燥させるものである。磁
場配向装置としては一般の永久磁石型やソレノイ
ド型のものが使用できる。従つてその製造方法は
極めて簡単容易であるといえよう。
次に添付図を用いて、本発明を説明する。
第１図は本発明の磁気記録媒体の製造工程を示
し、リール１から送り出されるポリエチレンテレ
フタレートのごとき非磁性ベース２に塗工機の塗
工ヘツド３により塗工し磁気層４を構成し、つい
で磁場配向装置５を通過させ配向処理をおこな
う。磁場配向装置としては一般の永久磁石型配向
装置やソレノイド型配向装置が使用できる。本発
明の配向装置５は、第２図の角度ａのようにベー
スの進行方向（カードにした時の磁気情報の書込
み読み出し方向）に対しある角度傾けて設置し、
配向処理をおこなう。角度ａは０〜180゜（但し0゜
及び180゜を除く）の角度で傾ければ良いが、30゜
〜60゜もしくは120゜〜150゜傾けるのがより好まし
く、45゜もしくは135゜傾けるのは特に好ましい。
これは60゜以上にすると磁場配向装置として幅の
広いものが必要となる。30゜以下だと配向を乱す
ための磁石として幅の広いものが必要となる為で
あり45゜もしくは135゜は綜合して一番扱い易い。
続いて磁気塗膜が乾燥する前に、例えば第３図に
示す様な電磁石６で、配向方向から第２図の角度
ｂ傾けて磁場を与え配向を乱す。この角度は配向
方向から通常の場合45゜〜90゜であれば良いが、80゜
〜90゜がより好ましい。これは配向を乱した部分
の磁気出力と配向された部分の磁気出力の差をよ
り大きくするためである。ついで乾燥機７で塗膜
を乾燥させ配向を固定しリール８に巻き取る。第
４図にこのようにして作られた磁気記録媒体の一
例を示す。９は主たる磁場配向の方向を示し、１
０は配向を乱された部分の配向状態を示す。配向
を乱すための電磁石は例えば発生する磁場の強さ
を０〜5KOeの間で任意に設定でき、印加する直
流電流を任意の間隔でON／OFFすることが出来
るようにすればよい。本発明の実施例では０〜
60msec。の間隔でON／OFFできるようにした。
電磁石の最頂部の間〓は任意でよいが、ここでは
0.5mmとした。電磁石の幅は20mmとした。マイク
ロコンピユーターを用いた制御装置で電磁石に流
す直流電流のON／OFFをランダムに繰り返すこ
とにより、磁気カードにランダムなパターンで配
向の乱れを作ることができる。印加磁場は、あま
り強いと磁性層の表面が荒れたり、厚さが変化し
てしまう。反対にあまり弱いと十分に配向を乱す
ことが出来ない。本発明の実施例では、磁性粉の
抗磁力に対し、同等か又はそれ以下の強さの磁場
を与えたが、本発明の目的に十分かなうだけ配向
を乱すことができる。
し、リール１から送り出されるポリエチレンテレ
フタレートのごとき非磁性ベース２に塗工機の塗
工ヘツド３により塗工し磁気層４を構成し、つい
で磁場配向装置５を通過させ配向処理をおこな
う。磁場配向装置としては一般の永久磁石型配向
装置やソレノイド型配向装置が使用できる。本発
明の配向装置５は、第２図の角度ａのようにベー
スの進行方向（カードにした時の磁気情報の書込
み読み出し方向）に対しある角度傾けて設置し、
配向処理をおこなう。角度ａは０〜180゜（但し0゜
及び180゜を除く）の角度で傾ければ良いが、30゜
〜60゜もしくは120゜〜150゜傾けるのがより好まし
く、45゜もしくは135゜傾けるのは特に好ましい。
これは60゜以上にすると磁場配向装置として幅の
広いものが必要となる。30゜以下だと配向を乱す
ための磁石として幅の広いものが必要となる為で
あり45゜もしくは135゜は綜合して一番扱い易い。
続いて磁気塗膜が乾燥する前に、例えば第３図に
示す様な電磁石６で、配向方向から第２図の角度
ｂ傾けて磁場を与え配向を乱す。この角度は配向
方向から通常の場合45゜〜90゜であれば良いが、80゜
〜90゜がより好ましい。これは配向を乱した部分
の磁気出力と配向された部分の磁気出力の差をよ
り大きくするためである。ついで乾燥機７で塗膜
を乾燥させ配向を固定しリール８に巻き取る。第
４図にこのようにして作られた磁気記録媒体の一
例を示す。９は主たる磁場配向の方向を示し、１
０は配向を乱された部分の配向状態を示す。配向
を乱すための電磁石は例えば発生する磁場の強さ
を０〜5KOeの間で任意に設定でき、印加する直
流電流を任意の間隔でON／OFFすることが出来
るようにすればよい。本発明の実施例では０〜
60msec。の間隔でON／OFFできるようにした。
電磁石の最頂部の間〓は任意でよいが、ここでは
0.5mmとした。電磁石の幅は20mmとした。マイク
ロコンピユーターを用いた制御装置で電磁石に流
す直流電流のON／OFFをランダムに繰り返すこ
とにより、磁気カードにランダムなパターンで配
向の乱れを作ることができる。印加磁場は、あま
り強いと磁性層の表面が荒れたり、厚さが変化し
てしまう。反対にあまり弱いと十分に配向を乱す
ことが出来ない。本発明の実施例では、磁性粉の
抗磁力に対し、同等か又はそれ以下の強さの磁場
を与えたが、本発明の目的に十分かなうだけ配向
を乱すことができる。
なお本発明の実施に当つては主たる配向もこれ
を乱す部分配向も立体的方向が考えられるがいづ
れも記録媒体の平面内で行なう場合が製造技術上
容易である。
を乱す部分配向も立体的方向が考えられるがいづ
れも記録媒体の平面内で行なう場合が製造技術上
容易である。
第６図のｅは、上記のごとき磁場配向の乱され
た部分を有するカードに、第５図のｃのように配
向方向に傾けた磁気ヘツドを用いて磁界情報を書
込み、同じヘツドで読み出しを行い得られた出力
をシンクロスコープに表示したものである。磁界
情報は配向方向と同じ方向に書込まれる為正常な
出力ｇを得るが、配向を乱された部分には配向方
向と第２図のｂの角度をもつて磁界情報が書込ま
れるため出力ｈが低下する。第６図のｆは第５図
のｄのように傾けたヘツドを用いて書込み読み出
しを行つたときの出力をシンクロスコープに表示
したものである。正常な出力g′に比べて配向が乱
された部分で逆に磁気出力ｉが高くなる。これら
の出力差により、配向を乱した部分の長さ、個
数、位置等を検知することができ、カードの識別
情報として使用することができる。カードの他の
部分は一般のヘツドを用いても、第５図のｃのよ
うなヘツドを用いても通常の磁気記録を行うこと
ができる。原反の幅方向にカードをとることので
きる数だけ磁石を配置しそれぞれランダムなパタ
ーンを入れることにより個々のカードで異なつた
識別情報を入れることができる。
た部分を有するカードに、第５図のｃのように配
向方向に傾けた磁気ヘツドを用いて磁界情報を書
込み、同じヘツドで読み出しを行い得られた出力
をシンクロスコープに表示したものである。磁界
情報は配向方向と同じ方向に書込まれる為正常な
出力ｇを得るが、配向を乱された部分には配向方
向と第２図のｂの角度をもつて磁界情報が書込ま
れるため出力ｈが低下する。第６図のｆは第５図
のｄのように傾けたヘツドを用いて書込み読み出
しを行つたときの出力をシンクロスコープに表示
したものである。正常な出力g′に比べて配向が乱
された部分で逆に磁気出力ｉが高くなる。これら
の出力差により、配向を乱した部分の長さ、個
数、位置等を検知することができ、カードの識別
情報として使用することができる。カードの他の
部分は一般のヘツドを用いても、第５図のｃのよ
うなヘツドを用いても通常の磁気記録を行うこと
ができる。原反の幅方向にカードをとることので
きる数だけ磁石を配置しそれぞれランダムなパタ
ーンを入れることにより個々のカードで異なつた
識別情報を入れることができる。
（実施例）
以下に、本発明による実施例について述べる。
実施例 １
下記の配合の磁気塗料を作成した。
磁性粉 バリウムフエライト BaO・６（Fe2O3）
抗磁力 2750 Oe比表面積（BET法）７m2／
ｇ 100重量部 カーボンブラツク（キヤボツト社：VULCAN
XC−72） ３ 〃 レシチン １ 〃 塩酢ビ・ビニルアルコール共重合体樹脂（積水
社：エレツクＡ） 20 〃 ポリウレタン樹脂（日本ポリウレタン工業社：
Ｎ−2304） 20 〃 ポリイソシアネート樹脂（日本ポリウレタン工
業社：コロネートＬ） ５ 〃 トルエン 60 〃 メチルエチルケトン 60 〃 メチルイソブチルケトン 60 〃 この塗料を用い続いて第１図、第２図に示した
方法で塗工をおこなつた。配向は角度ａを45゜と
した5KOeの磁場配向装置を用いた。配向を乱す
電磁石は角度ｂを90゜とした。磁場の強さは電磁
石の最頂部で1.0KOeとした。電磁石に流す電流
は原反を磁気カードに打ち抜いた時に、配向の乱
された所が３箇所入るようにON／OFFさせた。
こうして製造された磁気カードに第５図のｃのよ
うに傾けたヘツドを持つ高抗磁力カード用磁気リ
ーダー／ライダーを用いて210FClで、オールＦ
（16進）のFM記録をし、読み出しを行つたとこ
ろ、第６図のｅの様な出力パターンを得た。磁場
配向が乱された部分の磁気出力ｈは、そうでない
所の出力ｇより約60％低くなつた。この出力の低
い部分の個数や、カード端からの位置を検知する
ことにより、十分に安定してカードを識別するこ
とができる。また同様に第５図のｄの磁気ヘツド
を用いて書込み読み取りを行つたところ、第６図
のｆのような出力パターンを得た。磁気出力は配
向を乱した所ｉで約40％高くなつた。これらの出
力差により、配向を乱した部分の長さ、個数、位
置等を検知することができ、カードの識別情報と
して使用することができる。
ｇ 100重量部 カーボンブラツク（キヤボツト社：VULCAN
XC−72） ３ 〃 レシチン １ 〃 塩酢ビ・ビニルアルコール共重合体樹脂（積水
社：エレツクＡ） 20 〃 ポリウレタン樹脂（日本ポリウレタン工業社：
Ｎ−2304） 20 〃 ポリイソシアネート樹脂（日本ポリウレタン工
業社：コロネートＬ） ５ 〃 トルエン 60 〃 メチルエチルケトン 60 〃 メチルイソブチルケトン 60 〃 この塗料を用い続いて第１図、第２図に示した
方法で塗工をおこなつた。配向は角度ａを45゜と
した5KOeの磁場配向装置を用いた。配向を乱す
電磁石は角度ｂを90゜とした。磁場の強さは電磁
石の最頂部で1.0KOeとした。電磁石に流す電流
は原反を磁気カードに打ち抜いた時に、配向の乱
された所が３箇所入るようにON／OFFさせた。
こうして製造された磁気カードに第５図のｃのよ
うに傾けたヘツドを持つ高抗磁力カード用磁気リ
ーダー／ライダーを用いて210FClで、オールＦ
（16進）のFM記録をし、読み出しを行つたとこ
ろ、第６図のｅの様な出力パターンを得た。磁場
配向が乱された部分の磁気出力ｈは、そうでない
所の出力ｇより約60％低くなつた。この出力の低
い部分の個数や、カード端からの位置を検知する
ことにより、十分に安定してカードを識別するこ
とができる。また同様に第５図のｄの磁気ヘツド
を用いて書込み読み取りを行つたところ、第６図
のｆのような出力パターンを得た。磁気出力は配
向を乱した所ｉで約40％高くなつた。これらの出
力差により、配向を乱した部分の長さ、個数、位
置等を検知することができ、カードの識別情報と
して使用することができる。
実施例 ２
下記の配向の磁気塗料を作成した。
磁性粉 γ−Fe2O3 抗磁力 300 Oe 比表面
積（BET法）25m2／ｇ 100重量部 カーボンブラツク（キヤボツト社：VULCAN
XC72） ３ 〃 レシチン １ 〃 ニトロセルロース樹脂（ダイセル社：RS1／
２） 15重量部 ポリウレタン樹脂（日本ポリウレタン工業社：
Ｎ−3113） 25 〃 ポリイソシアネート（日本ポリウレタン工業
社：コロネートＬ） ５ 〃 トルエン 80 〃 メチルエチルケトン 80 〃 メチルイソブチルケトン 80 〃 この塗料を用い続いて第１図、第２図に示した
方法で塗工をおこなつた。配向は角度ａを30゜と
した1.5KOeの磁場配向装置を用いた。配向を乱
す電磁石は角度ｂを80゜とした。磁場の強さは電
磁石の最頂部で0.5KOeとした。電磁石に流す電
流は原反を磁気カードに打ち抜いた時に、配向の
乱された所が３箇入るようにON／OFFさせた。
こうして製造された磁気カードに第５図のｃのよ
うに傾けたヘツドを持つ低抗磁力カード用磁気リ
ーダー／ライターを用いて210FClで、オールＦ
（16進）のFM記録し、読み出しを行つたところ、
第６図のｅの様な出力パターンを得た。磁場配向
が乱された部分の磁気出力ｈは、そうでない所の
出力ｇより約40％低くなつた。この出力の低い部
分の個数や、カード端からの位置を検知すること
により、十分に安定してカードを識別することが
できる。また同様に図５のｄの磁気ヘツドを用い
て書込み読み取りを行つたところ、第６図のｆの
ような出力パターンを得た。磁気出力は配向を乱
した所ｉで約30％高くなつた。これらの出力差に
より、配向を乱した部分の長さ、個数、位置等を
検知することができ、カードの識別情報として使
用することができる。
積（BET法）25m2／ｇ 100重量部 カーボンブラツク（キヤボツト社：VULCAN
XC72） ３ 〃 レシチン １ 〃 ニトロセルロース樹脂（ダイセル社：RS1／
２） 15重量部 ポリウレタン樹脂（日本ポリウレタン工業社：
Ｎ−3113） 25 〃 ポリイソシアネート（日本ポリウレタン工業
社：コロネートＬ） ５ 〃 トルエン 80 〃 メチルエチルケトン 80 〃 メチルイソブチルケトン 80 〃 この塗料を用い続いて第１図、第２図に示した
方法で塗工をおこなつた。配向は角度ａを30゜と
した1.5KOeの磁場配向装置を用いた。配向を乱
す電磁石は角度ｂを80゜とした。磁場の強さは電
磁石の最頂部で0.5KOeとした。電磁石に流す電
流は原反を磁気カードに打ち抜いた時に、配向の
乱された所が３箇入るようにON／OFFさせた。
こうして製造された磁気カードに第５図のｃのよ
うに傾けたヘツドを持つ低抗磁力カード用磁気リ
ーダー／ライターを用いて210FClで、オールＦ
（16進）のFM記録し、読み出しを行つたところ、
第６図のｅの様な出力パターンを得た。磁場配向
が乱された部分の磁気出力ｈは、そうでない所の
出力ｇより約40％低くなつた。この出力の低い部
分の個数や、カード端からの位置を検知すること
により、十分に安定してカードを識別することが
できる。また同様に図５のｄの磁気ヘツドを用い
て書込み読み取りを行つたところ、第６図のｆの
ような出力パターンを得た。磁気出力は配向を乱
した所ｉで約30％高くなつた。これらの出力差に
より、配向を乱した部分の長さ、個数、位置等を
検知することができ、カードの識別情報として使
用することができる。
（発明の効果）
以上のごとく本発明の磁気カードは磁場配向を
した部分と配向を乱した部分を設けてあり、その
部分の出力差を検知することにより容易に識別情
報を得られるもので、製造方法は極めて簡単であ
るが偽造をなしがたいという格別の効果を奏する
ものである。即ち、本発明の磁気記録媒体はカー
ドにした時に個々のカードに対し異なつた偽造防
止のデータを入れることが可能なために偽造は極
めて困難である。また、このデータは後で追加し
たり消去したりできない。磁気記録層の上に隠蔽
層を塗工、印刷などにより設けることができるた
め、偽造防止部はほとんど目視不能となるととも
に、磁気記録面に図柄、広告などを入れることが
できる。磁性層を形成する磁性粉を選ばないた
め、近年要求の多い高抗磁力磁性粉が使用でき
る。
した部分と配向を乱した部分を設けてあり、その
部分の出力差を検知することにより容易に識別情
報を得られるもので、製造方法は極めて簡単であ
るが偽造をなしがたいという格別の効果を奏する
ものである。即ち、本発明の磁気記録媒体はカー
ドにした時に個々のカードに対し異なつた偽造防
止のデータを入れることが可能なために偽造は極
めて困難である。また、このデータは後で追加し
たり消去したりできない。磁気記録層の上に隠蔽
層を塗工、印刷などにより設けることができるた
め、偽造防止部はほとんど目視不能となるととも
に、磁気記録面に図柄、広告などを入れることが
できる。磁性層を形成する磁性粉を選ばないた
め、近年要求の多い高抗磁力磁性粉が使用でき
る。
第１図は本発明の磁気記録媒体の製造工程を示
す概略図、第２図は磁性体の主たる配向および配
向の乱れ部作成状態を示す図、第３図は配向の乱
れ部を作成するための電磁石、第４図は本発明に
よる磁気記録媒体の一例を示す正面図、第５図は
磁気情報の書込み読み取りのための磁気ヘツド配
向方向を示す図、第６図は磁場方向を乱された部
分を含むトラツクに磁気記録をおこないその記録
を読み出した時の出力をシンクロスコープに表示
させた状態波形図である。 １：リール、２：非磁性ベース、３：塗工ヘツ
ド、４：磁気層、５：磁場配向装置、６：電磁
石、７：乾燥機、８：リール、９：磁場配向の方
向、１０：配向の乱れ部、ａ：磁気配向装置によ
る磁場配向角度、ｂ：電磁石による配向乱れ部の
角度、ｃ，ｄ：配向方向の各々異なつた磁気ヘツ
ド、ｅ，ｆ：出力パターン図、ｇ，g′：正常な出
力、ｈ，ｉ：配向の乱れ部の出力。
す概略図、第２図は磁性体の主たる配向および配
向の乱れ部作成状態を示す図、第３図は配向の乱
れ部を作成するための電磁石、第４図は本発明に
よる磁気記録媒体の一例を示す正面図、第５図は
磁気情報の書込み読み取りのための磁気ヘツド配
向方向を示す図、第６図は磁場方向を乱された部
分を含むトラツクに磁気記録をおこないその記録
を読み出した時の出力をシンクロスコープに表示
させた状態波形図である。 １：リール、２：非磁性ベース、３：塗工ヘツ
ド、４：磁気層、５：磁場配向装置、６：電磁
石、７：乾燥機、８：リール、９：磁場配向の方
向、１０：配向の乱れ部、ａ：磁気配向装置によ
る磁場配向角度、ｂ：電磁石による配向乱れ部の
角度、ｃ，ｄ：配向方向の各々異なつた磁気ヘツ
ド、ｅ，ｆ：出力パターン図、ｇ，g′：正常な出
力、ｈ，ｉ：配向の乱れ部の出力。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 非磁性体からなるベースの上に磁気層を設け
てなる磁気記録媒体において、該磁気層を形成す
る磁性体の大部分が該磁気層の塗布方向に対して
所定の角度の方向に偏倚して配向され、かつ一部
分は前記配向方向に対して一定の角度をなして配
向を乱された部分を持つことを特徴とする磁気記
録媒体。 ２ 非磁性体からなるベースの上に磁性塗料を塗
布して磁気層を形成し、該磁気層の磁性体を塗布
方向に対して所定の方向に偏倚して配向処理した
後、塗工面が乾燥する前に、前記磁気層の磁性体
の一部分を前記配向方向に対して一定の角度をも
つて配向を乱し、その後塗工面を乾燥することを
特徴とする磁気記録媒体の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15180786A JPS639016A (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | 磁気記録媒体及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15180786A JPS639016A (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | 磁気記録媒体及びその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS639016A JPS639016A (ja) | 1988-01-14 |
| JPH0368452B2 true JPH0368452B2 (ja) | 1991-10-28 |
Family
ID=15526736
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15180786A Granted JPS639016A (ja) | 1986-06-30 | 1986-06-30 | 磁気記録媒体及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS639016A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0386919A (ja) * | 1989-06-23 | 1991-04-11 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 磁気券シート及びその製造方法 |
| JPH05342567A (ja) * | 1992-06-11 | 1993-12-24 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 磁気記録媒体 |
| JP2767734B2 (ja) * | 1993-03-12 | 1998-06-18 | 株式会社巴川製紙所 | 磁気記録媒体の製造方法 |
| JP3022749B2 (ja) * | 1995-05-02 | 2000-03-21 | 株式会社巴川製紙所 | 磁気記録媒体の製造方法 |
| JP7048535B2 (ja) | 2019-04-01 | 2022-04-05 | ファナック株式会社 | ロボットを制御するための機構誤差パラメータを較正するロボットの制御装置 |
-
1986
- 1986-06-30 JP JP15180786A patent/JPS639016A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS639016A (ja) | 1988-01-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |