JPH036630Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ウインチドラムの回転検出装置に
関する。

（従来の技術） 高所における荷の組付け、分解作業時において
ウインチドラムを徴小量回転させる必要があると
き、前記ウインチドラムの制御をするオペレータ
から前記荷の目視確認ができないという事態がク
レーン作業においては往々にしておきる。

このような事態に対処する方策として、実開昭
59−4466号公報、実公昭56−52236号公報記載の
考案が知られている。これら考案は、ウインチド
ラムを回転駆動する油圧モータへの油の給排をコ
ントロールしてウインチドラムの回転方向を制御
する弁の操作レバーの把持部にウインチドラムの
回転と共に回転する回転体を取り付け、この回転
体の回転を通してウインチドラムの回転速さを触
覚で認識するようにしたものである。

また、他の方策として、実公昭42−6023号公報
記載の考案が知られている。このものは、信号器
であるランプの点滅作動を通してウインチドラム
の回転速さを目視確認するようにしたものであ
る。

（従来の技術の問題点） しかしながら、前記した考案のうち最初に述べ
た考案にあつては、ウインチドラムの回転方向は
オペレータが認識出来ないものであつた。

また後に述べた考案は、ウインチドラムの回転
をプーリ、調速装置、歯車、切換スイツチ、信号
器に順次伝達するものであり前記切換スイツチを
信号器の数だけ必要とすると共に、信号器の点
灯、消灯の繰り返しは切換スイツチの寿命を早め
るものであつた。

本考案は、ウインチドラムの巻上げ、巻下げ方
向の回転速度をオペレータが目視確認出来るよう
にすると共に、その長期使用にあたつても十分に
耐え得る新規なウインチドラムの回転検出装置を
得ることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） この目的を達成するために、本考案は、ウイン
チドラムの回転に連動して多数のパルス信号を発
生するパルス信号発生器と、３個以上の表示部を
一定方向に配置した表示手段と、ウインチドラム
の回転方向を制御する弁の操作レバーの傾動方向
が正、逆二方向のいずれであるかを検出する検出
部と、前記表示手段における３個以上の表示部の
点滅速度を前記パルス信号発生器からのパルス信
号によつて制御すると共に、３個以上の表示部の
点滅順序を前記検出部からの検出信号に基づき正
方向或いは逆方向に制御するパルス信号制御部を
備えた 構成としたものである。

（作用） 上記のように構成したので、ウインチドラムの
回転方向を制御する弁の操作レバーの傾動により
ウインチドラムが回転を始めるとこの回転に連動
して多数のパルス信号がパルス信号発生器から発
生される。このパルス信号はパルス信号制御部に
送られる。そしてこのパルス信号制御部では、検
出部からの検出信号に基づき、操作レバーの傾動
方向が正方向であるときには表示部を正方向に順
次点滅させ、操作レバーの傾動方向が逆方向であ
るときには表示部を逆方向に順次点滅させるもの
である。

（実施例） 次に本考案を具体的一実施例を示す第１図に基
づいて詳細に説明する。

第１図においてＡはウインチドラムであり、こ
のウインチドラムＡの回転に連動してローラ１が
回転駆動される。２は、フレキシブルシヤフトで
あり、当該フレキシブルシヤフト２は小径のロー
ラ１の回転と共に回転し、当該回転は、パルス信
号発生器３へ入力される。パルス信号発生器３で
は、前記回転一回転当たりにつき数十回の割合で
パルス信号を発生する。なお、このウインチドラ
ムＡの回転を、ローラ１を介さずにウインチドラ
ムＡと共に回転するウインチドラムＡの中心位置
に位置するシヤフト（図示せず）に直接連結した
フレキシブルシヤフトを介して取り出すようにし
てもよい。またウインチドラムＡの回転をウイン
チドラムＡを駆動する油圧モータの軸に回転セン
サーを設けこの回転センサーから取り出してもよ
い。

４は、ウインチドラムＡの回転方向を制御する
弁であり、当該弁４の操作レバー４′の傾動方向
がウインチドラムＡを正転させる方向であるとき
にはリミツトスイツチ５が、ウインチドラムＡを
逆転させる方向であるときにはリミツトスイツチ
６が夫々ONになり、これらリミツトスイツチ
５，６で検出部Ｂを形成する。７は三個の発光素
子７′，７″，７（このものは実用新案登録請求
の範囲における表示部に相当する。）を備えた表
示手段であり、上下一列に配されている。８は、
パルス信号制御部であり、シフトレジスタ増幅器
を備えている。９，１０，１１は、当該パルス信
号制御部８と前記各発光素子（表示部）７′，
７″，７を接続する回路である。そして前記パ
ルス信号発生器３から連続して発せられるパルス
信号がパルス信号制御部８へ入力されると当該パ
ルス信号制御部８では、前記リミツトスイツチ５
がONであるときにはこのON信号が前記シフト
レジスタに作用し、経時とともに前記パルス信号
に連動する電気信号を前記回路９，１０，１１の
順序でこれら回路に送り、発光素子（表示部）
７′，７″，７が上から下に向かつて順次点滅し
ていく。また前記リミツトスイツチ６がONであ
るときにはこのON信号が前記シフトレジスタに
作用し、経時とともに前記パルス信号に連動する
電気信号を前記回路１１，１０，９の順序でこれ
ら回路に送り、発光素子７′，７″，７が下から
上に向かつて順次点滅していく。したがつてオペ
レータはこの点滅方向によつてウインチドラムの
回転方向を知ると共に、点滅速度によつてウイン
チドラムの回転速度を知ることが出来る。なお、
前記実施例では表示部として発光素子を採用した
が、ランプであつてもよく、また液晶または
CRTデイスプレーの表示画面に一定方向に配置
した３個以上の表示部であつてもよい。また表示
部を円形に多数個配列してウインチドラムが回転
している様子がより視覚的に認識できるようにし
てもよい。

（考案の効果） この考案では、ウインチドラムの回転方向およ
び回転速度をウインチドラムに巻回されたロープ
の動きを視認せずとも認識できると共にウインチ
ドラムの回転方向を知るために設けられた表示部
と同数のスイツチも必要としないものであるので
長寿命が得られるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の１実施例を示す。 Ａ：ウインチドラム、３：パルス信号発生器、
７′，７″，７：表示部、７：表示手段、４：
弁、４′：操作レバー、Ｂ：検出部、８：パルス
信号制御部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ウインチドラムの回転に連動して多数のパルス
   信号を発生するパルス信号発生器と、３個以上の
   表示部を一定方向に配置した表示手段と、ウイン
   チドラムの回転方向を制御する弁の操作レバーの
   傾動方向が正、逆二方向のいずれであるかを検出
   する検出部と、前記表示手段における３個以上の
   表示部の点滅速度を前記パルス信号発生器からの
   パルス信号によつて制御すると共に、３個以上の
   表示部の点滅順序を前記検出部からの検出信号に
   基づき正方向あるいは逆方向に制御するパルス信
   号制御部を備えたことを特徴とするウインチドラ
   ムの回転検出装置。