JP3055401U - ウインチの制御スイッチ装置切替機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウインチの制御スイッチ装置を持ち運ぶこと
なく複数の場所でウインチを制御する。 【解決手段】 ウインチの制御スイッチ装置切替機２を
設け、これに複数の制御スイッチ装置３，４を接続す
る。制御スイッチ装置３，４を異なる場所に置いておく
ことで、各場所でウインチを制御することができるよう
にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ウインチの制御スイッチ装置切替機に関する。

【０００２】

【従来の技術と考案が解決しようとする課題】

例えば実願昭６３−３４０８９号明細書に記載されるような従来のウインチの 昇降動作は、ひとつの制御スイッチ装置で制御されるようになっている。すなわ ち、ウインチ本体には、ひとつの制御スイッチ装置しか接続できない構造になっ ており、複数の場所から、複数の制御スイッチ装置を用いてウインチを制御する ことはできない。

【０００３】 そのため、荷積み場所から荷降し場所が視認しづらく、正確かつ安全に荷降し 場所に荷を停止させることが困難になるような場合は、荷積み後、荷降し場所に 作業者が制御スイッチ装置を持ったまま移動して、操作する必要がある。

【０００４】 本発明は、上記問題を解消するために考案されたもので、複数の制御スイッチ 装置を用いてウインチを制御するようにし、荷積み場所と荷降ろし場所のように 複数の場所に制御スイッチ装置を配置することにより、作業者が制御スイッチ装 置を持ったまま移動しなくとも各場所でウインチを制御することで正確かつ安全 な作業を実現することができる手段を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記問題点を解決するため、本考案は、複数の制御スイッチ装置（３，４）を 用いてウインチを制御することができるようにしたウインチの制御スイッチ装置 切替機（２）を採用する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

次に、図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。

【０００７】 図１に示すように、このウインチは、ウインチ本体１と、制御スイッチ装置切 替機２と、複数個の制御スイッチ装置３，４とを具備している。

【０００８】 ウインチ本体１は、図示しないがロープ５を巻き付けるドラムやドラムを駆動 するモータ等を内蔵している。ウインチ本体１の内部構造は公知であるからその 詳細な説明は省略する。ウインチ本体１のハウジングの所定個所には接続口が設 けられ、該接続口に接続ケーブル６を介し制御スイッチ装置切替機２が電気的に 接続されている。

【０００９】 制御スイッチ装置切替機２からは、電源に接続する電源コード７が伸びている 。制御スイッチ装置切替機２には、複数個の制御スイッチ装置３，４を電気的に 接続するための接続口８が設けられ、同時に複数個の制御スイッチ装置３，４が 接続可能になっている。各制御スイッチ装置３，４は、制御スイッチ装置切替機 ２の接続口８に電気的に接続されるケーブルと小さい制御ボックスとを有してい る。ケーブルの一端は接続口８に着脱自在に接続可能である。ケーブルの他端に 接続された制御ボックスにはウインチのフック９を上昇させる上昇ボタン１０と 下降させる下降ボタン１１とが設けられている。

【００１０】 制御スイッチ装置切替機２の内部には、図２に示すような制御回路が設けられ ている。この制御回路は、制御スイッチ装置３，４からスイッチ信号が入力され るマイクロコンピュータ１２と、マイクロコンピュータ１２によりコントロール されるリレー駆動回路１３と、リレー駆動回路１３により駆動される上昇リレー １４及び下降リレー１５とを有している。この制御回路は図３のフローチャート に示す手順で動作する。

【００１１】 次に、上記構成のウインチの作用について図１乃至図３に基づき説明する。

【００１２】 図１に示す二つの制御スイッチ装置３，４を荷積み場所と荷降ろし場所のよう な二つの場所にそれぞれ配置し、制御スイッチ装置切替機２を起動する。

【００１３】 例えば、荷積み場所に配置された制御スイッチ装置３を操作するものとすれば 、その上昇ボタン１０又は下降ボタン１１を押すことで制御スイッチ装置３から 出力された上昇あるいは下降を示すスイッチ信号は、制御スイッチ装置切替機２ のマイクロコンピュータ１２に入力される（Ｓ．１，Ｓ．２）。

【００１４】 マイクロコンピュータ１２は、スイッチ信号の入力を受付可能か否かを判別し （Ｓ．３）、受付可能であると判断した時は、どの制御スイッチ装置３，４の、 どのスイッチ信号であるかを認識（Ｓ．４，Ｓ．５）した後、リレー駆動回路１ ３を通して、上昇リレー１４又は下降リレー１５をＯＮ動作させる（Ｓ．６，Ｓ ．７）。

【００１５】 これにより、ウインチ本体１に流れる電流の方向が切替えられ、ウインチの昇 降動作が荷積み場所において制御される。

【００１６】 また、荷降ろし場所に配置された制御スイッチ装置４を操作することで、上記 したと同様にウインチ本体１に流れる電流の方向を切替え、ウインチの昇降動作 を荷降ろし場所において制御することができる。

【００１７】 このように複数個の制御スイッチ装置３，４を備えることから、マイクロコン ピュータ１２は、ウインチが動作を停止している状態にある時のみ制御スイッチ 装置３又は４からのスイッチ信号を受付けるようになっている。すなわち、上昇 リレー１４又は下降リレー１５がＯＮ動作している場合は（Ｓ．６，Ｓ．７）、 スイッチ信号の入力は受け付けず（Ｓ．８）、スイッチ信号のＯＮ・ＯＦＦの判 断後（Ｓ．９）、全リレー１４，１５がＯＦＦになると（Ｓ．１０）、初めてス イッチ信号の入力を受け付ける（Ｓ．１１）。

【００１８】 また、複数のスイッチ信号がマイクロコンピュータ１２に入力された場合、一 番先に入力されたスイッチ信号が有効な信号として受付けられ、その信号が受付 けられている間、他の信号の受付は禁止される。すなわち、上昇リレー１４又は 下降リレー１５がＯＮ動作している場合は（Ｓ．６，Ｓ．７）、他のスイッチ信 号は受け付けない（Ｓ．８）。

【００１９】 これにより、上昇リレー１４と下降リレー１５が同時に動作し、電源が短絡す るような危険は回避される。

【００２０】 なお、上記実施の形態では制御スイッチ装置を二つ設ける場合について説明し たが、三つ以上設けて三つ以上の各場所でウインチを操作することもできる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案によれば、例えば荷積み場所と荷降ろし場所のように複数の場所に制御 スイッチ装置を配置することにより、作業者が制御スイッチ装置を持ったまま移 動しなくとも各場所でウインチを制御することで正確かつ安全な作業を実現する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る制御スイッチ装置切替機を備えた
ウインチの外観図である。

【図２】図１に示す制御スイッチ装置切替機の制御回路
のブロック図である。

【図３】図２に示す制御回路のソフトウエアのフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１…ウインチ本体 ２…制御スイッチ装置切替機 ３，４…制御スイッチ装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の制御スイッチ装置を用いてウイン
   チを制御することができるようにしたことを特徴とする
   ウインチの制御スイッチ装置切替機。