JPH0618383U - ウインチモニター装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】メカニカルウインチの操作者自身が、その回転
速度及び回転方向を車内で確認しながら操作できるよう
にすることを目的とする。 【構成】ＰＴＯ２に回転センサ11を設け、ウインチ操作
レバー８の正転又は逆転の選択位置を検出するリミット
スイッチ９，10を設け、回転センサ11からの回転速度信
号とリミットスイッチ９，10からのレバー位置検出信号
とに基づいて、コントロールユニット12がウインチ４の
回転速度と回転方向を判断し、車内に設けた表示装置13
にその判断結果を表示する。これにより、車内でウイン
チ４を操作する人が、自分自身で表示装置14で回転方向
及び回転速度を確認しながらウインチ４の動作を制御で
きる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ウインチモニター装置に関し、特に、エンジンを動力源とするメカ ニカルウインチの動作状態を監視するためのモニター装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、人気の高いオフロード走行もできる４輪駆動車等に装備されているウイ ンチには、電動式と機械式とがある。電動式ウインチは、車両に装着しているバ ッテリを電源としてモータを用いて駆動するものであり、機械式ウインチは、エ ンジンを動力源として用いトランスミッションのサイドに設けた動力取出装置（ 以下、ＰＴＯとする）を介して駆動するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、通常ウインチはフロントバンパーに装着されており、電動式ウイン チの場合は、ウインチの近くに配置したスイッチやリモートコントロールスイッ チ等によって車外でウインチを操作するため、一人でもウインチの状態を監視し ながら操作することができるが、機械式、即ちメカニカルウインチの場合は、エ ンジンを動力源としているため、車内で操作しなければならず、しかも、回転の 速度はクラッチペダルによって調整するようになっている。従って、従来のメカ ニカルウインチの場合は、回転速度を確認しながら操作するには、少なくとも車 内と車外に各一人、計２人いなければならなかった。

【０００４】 本考案は上記の事情に鑑みてなされたものであり、一人でも、回転速度及び回 転方向を確認しながらメカニカルウインチの操作が可能なウインチモニター装置 を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案は、エンジンを動力源とするメカニカルウインチの動作状態 をモニターするためのウインチモニター装置において、ウインチの回転速度を検 出する回転速度検出手段と、ウインチの回転方向を検出する回転方向検出手段と 、運転室内に設けられてウインチの回転速度と回転方向とを表示する表示手段と 、前記両検出手段からの信号に基づいて前記表示装置を駆動制御する制御手段と を備えて構成した。

【０００６】

【作用】

かかる構成において、メカニカルウインチ操作時に、回転速度検出手段と回転 方向検出手段の検出信号が制御手段に入力され、制御手段により、検出された回 転速度及び回転方向が車内の表示手段に表示される。このため、表示手段を見れ ばウインチの動作状態を確認することができ、車外でウインチの動作状態を監視 する人間が不要となる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１に基づいて説明する。 本考案の一実施例の構成を示す図１において、図示しないエンジンからの動力 が伝達されるトランスミッション１の側部には、トランスミッション１のカウン タシャフト上の駆動ギヤから動力が伝達されるＰＴＯ２が設けられている。ＰＴ Ｏ２のアウトプットシャフトには、ドライブシャフト３が連結され、該ドライブ シャフト３は、ウインチ４のギヤボックス５に連結されている。これにより、Ｐ ＴＯ２に伝達された動力は、ドライブシャフト３を介してギヤボックス５に伝達 され、ギヤボックス５内のウオームギヤ結合によりウインチドラム６が回転する ようになっている。また、ウインチ４の回転方向の切り換えは、ＰＴＯ２とコン トロールリンケージ７によって連結された車内に設けたウインチ操作レバー８に よってＰＴＯ２内のギヤ結合を切り換えることによって制御され、正転の時には ワイヤの送り出し動作となり、逆転の時にはワイヤの巻取り動作となる。

【０００８】 前記ウインチ操作レバー８の操作位置が示されているレバーボックス９内には 、ウインチ操作レバー８の正転位置と逆転位置をそれぞれ検出した時にＯＮとな る回転方向検出手段としての例えばリミットスイッチ９，10が設けられている。 また、ＰＴＯ２には、例えばアウトプットシャフトの回転速度を検出する回転速 度検出手段としての回転センサ11が設けられている。

【０００９】 コントロールユニット12は、前記両リミットスイッチ９，10及び回転センサ11 からの検出信号に基づいて、車内の各種のメーター類や表示灯、警告灯等が設け られたインストルメントパネルに取り付けた表示手段としての表示装置13を駆動 制御してウインチ４の回転速度及び回転方向を表示させる。従って、コントロー ルユニット12が制御手段に相当する。

【００１０】 前記表示装置13は、円形状に多数のＬＥＤ（発光ダイオード）ランプ14を配置 し、ＬＥＤランプ14の点灯数によって回転速度を表示し、点灯方向によって回転 方向を表示するように構成されている。 次に、かかる構成のウインチモニター装置の動作を説明する。 ウインチ４を駆動する場合は、エンジンをかけた状態でウインチ操作レバー８ を正転或いは逆転の位置にシフトする。これにより、コントロールリンケージ７ を介して、ウインチ操作レバー８の選択位置に応じたＰＴＯ２のギヤの噛み合い が設定され、ドライブシャフト３を介してウインチ４が前記ウインチ操作レバー ８で選択された回転方向に回転する。

【００１１】 そして、ウインチ操作レバー８のシフト操作に伴って、例えばレバー８が正転 側にシフトされるとリミットスイッチ９がＯＮし、逆転側にシフトされるとリミ ットスイッチ10がＯＮし、このようにして、選択された側のリミットスイッチ９ 又は10のＯＮ信号がコントロールユニット12に入力される。また、ウインチ操作 レバー８のシフト操作によってＰＴＯ２が駆動されると、そのアウトプットシャ フトの回転速度を回転センサ11が検出し、その検出信号がコントロールユニット 12に入力される。

【００１２】 コントロールユニット12は、リミットスイッチ９，10からの入力信号に基づい てどちらのリミットスイッチがＯＮしたかを判断して表示装置13のＬＥＤランプ 14の点灯方向を制御する。例えば、ウインチ４が正転方向であれば、表示装置13 のＬＥＤランプ14を図中時計方向に点灯させ、逆転方向であれば、表示装置13の ＬＥＤランプ14を逆方向、即ち、図中反時計方向に点灯させるようにする。また 、回転センサ11からの回転速度信号に基づいて、予め設定されているアウトプッ トシャフトからウインチドラム６までの動力伝達系のギヤ比からウインチ４の回 転速度を演算し、その演算結果に応じたＬＥＤランプ14の数だけ点灯させる。

【００１３】 かかる構成によれば、車内でウインチを操作しながら、表示装置13によってウ インチ４の回転速度及び回転方向を確認することができ、従来のメカニカルウイ ンチのように、車内のウインチ操作者の他にウインチの回転方向と回転速度等の ウインチ動作状態を車外で監視する人が不要となり、一人でウインチの回転速度 及び回転方向を監視しながらの操作が可能となる。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ウインチの回転速度及び回転方向を表示 できる表示装置を車内に設けたので、従来のメカニカルウインチのように、車内 でウインチを操作する人の他にウインチの回転方向と回転速度等のウインチ動作 状態を車外で監視する人が不要となり、車内にいながら、一人でウインチの回転 速度及び回転方向を監視しつつ操作ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のウインチモニター装置の一実施例を示
す構成図

【符号の説明】

２ ＰＴＯ ４ ウインチ ８ ウインチ操作レバー ９，10 リミットスイッチ 11 回転センサ 12 コントロールユニット 13 表示装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エンジンを動力源とするメカニカルウイン
   チの動作状態をモニターするためのウインチモニター装
   置において、ウインチの回転速度を検出する回転速度検
   出手段と、ウインチの回転方向を検出する回転方向検出
   手段と、運転室内に設けられてウインチの回転速度と回
   転方向とを表示する表示手段と、前記両検出手段からの
   信号に基づいて前記表示装置を駆動制御する制御手段と
   を備えたことを特徴とするウインチモニター装置。