JPH0364965B2 - - Google Patents
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- JPH0364965B2 JPH0364965B2 JP20580885A JP20580885A JPH0364965B2 JP H0364965 B2 JPH0364965 B2 JP H0364965B2 JP 20580885 A JP20580885 A JP 20580885A JP 20580885 A JP20580885 A JP 20580885A JP H0364965 B2 JPH0364965 B2 JP H0364965B2
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Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
この発明は、電力ケーブル、特に架橋ポリエチ
レン絶縁電力ケーブル(以下、XLPEケーブルと
いう。)の半導電性シールドコンパウンドと、こ
れを用いた架橋ポリエチレンケーブルに関する。 [従来の技術] 従来から、XLPEケーブルの導体遮蔽および絶
縁体遮蔽としてそれぞれ内部半導電層および外部
半導電層が用いられている。この内外半導電層用
部材として、最近では従来のテープ型に代わり、
押出成形できる導電性コンパウンドが多く使用さ
れている。 この導電性シールドコンパウンドは、カーボン
ブラツク充填後に押出成形できるように軟かく、
かつ、押出成形後にケーブル絶縁体と同時に架橋
を進行させなければならないため、その選択はご
く限られたものとなつている。したがつて、永
年、例えばエチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸ビ
ニル含有量;15wt%,20wt%)をベースとした
押出成形用の導電性シールドコンパウンドが使用
されていた。 ところが、最近の本発明者等の研究で明らかに
なつたのであるが、エチレン酢酸、ビニル共重合
体(以下、EVAという。)は化学化架橋剤もしく
は放射線による架橋の際、主鎖から容易に脱分離
して強反応性の酢酸基を発生し、これが主絶縁体
であるXLPE中に拡散ラジカル架橋にあずかつた
り、XLPE中に遊離酢酸として残存したりするた
め、当該絶縁ケーブルの絶縁破壊性能を低下さ
せ、さらには、浸水下で使用されたときに著しく
早く絶縁劣化を引き起すことが判明した。 また、この銅導体に接する側では胴の酸化や腐
食も促進する等の害のあることも判明している。 [発明が解決しようとする問題点] この発明は、上述のような点に鑑みてなされた
もので、初期絶縁性能および長期絶縁性能が優
れ、かつ、安定したXLPEケーブルを製造するた
め、従来技術の欠点を解消した導電性シールドコ
ンパウンドおよびこれを用いた架橋ポリエチレン
ケープルを提供することを目的とする。 [問題点を解決するための手段および作用] この発明は、ラジカル反応である架橋反応時
に、大量のカーポンブラツクを混入させるための
ベース材料から絶縁劣化を起す酸または塩基のよ
うな有害物質を発生させないようにすることにあ
る。 このような物質として、本発明者等は揮発性の
少ない高沸点の石油系鉱油、もしくは可塑剤のよ
うな軟化剤を大量に含有させたポリノルボーネン
樹脂が最も適合性の高いことを見出した。パラフ
イン系、ナフテン系鉱油、例えばジオクチル・セ
バケートのような可塑剤は大量にポリノルボーネ
ン樹脂に吸収されるとともに、架橋反応時にも安
定で絶縁体に対する有害物質を発生することもな
く、かつ、大量のカーボンブラツクを充填するこ
とができる。 [実施例] 以下、この発明の実施例を説明する。 各例は、ラジカル反応である架橋反応時に、大
量のカーボンブラツクを混入させるためにベース
材料としてポリノルボーネン樹脂を使用するもの
である。次に配合例を示す。 実施例 1〜3
レン絶縁電力ケーブル(以下、XLPEケーブルと
いう。)の半導電性シールドコンパウンドと、こ
れを用いた架橋ポリエチレンケーブルに関する。 [従来の技術] 従来から、XLPEケーブルの導体遮蔽および絶
縁体遮蔽としてそれぞれ内部半導電層および外部
半導電層が用いられている。この内外半導電層用
部材として、最近では従来のテープ型に代わり、
押出成形できる導電性コンパウンドが多く使用さ
れている。 この導電性シールドコンパウンドは、カーボン
ブラツク充填後に押出成形できるように軟かく、
かつ、押出成形後にケーブル絶縁体と同時に架橋
を進行させなければならないため、その選択はご
く限られたものとなつている。したがつて、永
年、例えばエチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸ビ
ニル含有量;15wt%,20wt%)をベースとした
押出成形用の導電性シールドコンパウンドが使用
されていた。 ところが、最近の本発明者等の研究で明らかに
なつたのであるが、エチレン酢酸、ビニル共重合
体(以下、EVAという。)は化学化架橋剤もしく
は放射線による架橋の際、主鎖から容易に脱分離
して強反応性の酢酸基を発生し、これが主絶縁体
であるXLPE中に拡散ラジカル架橋にあずかつた
り、XLPE中に遊離酢酸として残存したりするた
め、当該絶縁ケーブルの絶縁破壊性能を低下さ
せ、さらには、浸水下で使用されたときに著しく
早く絶縁劣化を引き起すことが判明した。 また、この銅導体に接する側では胴の酸化や腐
食も促進する等の害のあることも判明している。 [発明が解決しようとする問題点] この発明は、上述のような点に鑑みてなされた
もので、初期絶縁性能および長期絶縁性能が優
れ、かつ、安定したXLPEケーブルを製造するた
め、従来技術の欠点を解消した導電性シールドコ
ンパウンドおよびこれを用いた架橋ポリエチレン
ケープルを提供することを目的とする。 [問題点を解決するための手段および作用] この発明は、ラジカル反応である架橋反応時
に、大量のカーポンブラツクを混入させるための
ベース材料から絶縁劣化を起す酸または塩基のよ
うな有害物質を発生させないようにすることにあ
る。 このような物質として、本発明者等は揮発性の
少ない高沸点の石油系鉱油、もしくは可塑剤のよ
うな軟化剤を大量に含有させたポリノルボーネン
樹脂が最も適合性の高いことを見出した。パラフ
イン系、ナフテン系鉱油、例えばジオクチル・セ
バケートのような可塑剤は大量にポリノルボーネ
ン樹脂に吸収されるとともに、架橋反応時にも安
定で絶縁体に対する有害物質を発生することもな
く、かつ、大量のカーボンブラツクを充填するこ
とができる。 [実施例] 以下、この発明の実施例を説明する。 各例は、ラジカル反応である架橋反応時に、大
量のカーボンブラツクを混入させるためにベース
材料としてポリノルボーネン樹脂を使用するもの
である。次に配合例を示す。 実施例 1〜3
【表】
【表】
次の実施例はさらに半導電性押出層の架橋反応
に必要な量のパーオキサイド、硫黄などの化学架
橋剤を含有している。 実施例 4〜6
に必要な量のパーオキサイド、硫黄などの化学架
橋剤を含有している。 実施例 4〜6
【表】
また、ラジカル反応である架橋反応時に体積抵
抗率が105Ω−cm以下になるように必要量のカー
ボンブラツクを含有させる。 次に上記の実施例の導電性シールドコンパウン
ドを用いた6KV級のXLPE絶縁ビニルシースケー
ブルの構成を図に基づいて説明する。例えば銅撚
線である導体1の表面に上記実施例の導電性シー
ルドコンパウンドからなる導体遮蔽としての内部
半導電層2を押出被覆し、その上を架橋ポリエチ
レン絶縁体(XLPE絶縁体)3で被覆する。さら
にその上記実施例の導電性コンパウンドからなる
絶縁体遮蔽としての外部半導電層4を押出して被
覆し、その上を例えば銅テープ巻層からなる遮蔽
層5で被覆し、さらにその上に例えば布テープ巻
層からなる押え層6を配設し、その上を例えばビ
ニルのシース7にて被覆して構成される。これら
の内外部半導電層2,4は従来のテープ型に代わ
り押出成形で作ることができ、カーボンブラツク
充填後も柔かく、かつ、押出成形後ケーブル絶縁
体3と同時に架橋進行がなされて容易に製造する
ことができる。 次に、この発明の第1〜6実施例の導電性コン
パウンドを用いて製造した6KV級XLPE絶縁ビニ
ルシースケーブルの初期交流破壊電圧値および長
期浸水課電劣化後の交流破壊値を纏めて表に示
す。この表では従来型のEVA(エチレン酢酸ビニ
ル共重合体)ベースの導電性コンパウンドを用い
たXLPEケーブルの初期値を100とした値で示し
ている。
抗率が105Ω−cm以下になるように必要量のカー
ボンブラツクを含有させる。 次に上記の実施例の導電性シールドコンパウン
ドを用いた6KV級のXLPE絶縁ビニルシースケー
ブルの構成を図に基づいて説明する。例えば銅撚
線である導体1の表面に上記実施例の導電性シー
ルドコンパウンドからなる導体遮蔽としての内部
半導電層2を押出被覆し、その上を架橋ポリエチ
レン絶縁体(XLPE絶縁体)3で被覆する。さら
にその上記実施例の導電性コンパウンドからなる
絶縁体遮蔽としての外部半導電層4を押出して被
覆し、その上を例えば銅テープ巻層からなる遮蔽
層5で被覆し、さらにその上に例えば布テープ巻
層からなる押え層6を配設し、その上を例えばビ
ニルのシース7にて被覆して構成される。これら
の内外部半導電層2,4は従来のテープ型に代わ
り押出成形で作ることができ、カーボンブラツク
充填後も柔かく、かつ、押出成形後ケーブル絶縁
体3と同時に架橋進行がなされて容易に製造する
ことができる。 次に、この発明の第1〜6実施例の導電性コン
パウンドを用いて製造した6KV級XLPE絶縁ビニ
ルシースケーブルの初期交流破壊電圧値および長
期浸水課電劣化後の交流破壊値を纏めて表に示
す。この表では従来型のEVA(エチレン酢酸ビニ
ル共重合体)ベースの導電性コンパウンドを用い
たXLPEケーブルの初期値を100とした値で示し
ている。
【表】
上記の表から分るように、従来のEVA(エチレ
ン酢酸ビニル共重合体)ベースの導電性コンパウ
ンドでは、化学架橋剤もしくは放射線による架橋
の際に、主鎖から容易に脱分離して強反応性の酢
酸基が発生し、これが主絶縁体である架橋ポリエ
チレン絶縁体(XLPE)中に拡散ラジカル架橋に
あずかつたり、XLPE中に遊離酢酸として残存し
たりするために、当該ケーブルの絶縁劣化の原因
となつていたが、この発明の導電性シールドコン
パウンドを使用したシースケーブルでは明らかに
絶縁性能の劣化は格段に向上したものとなつてい
る。 なお、この発明の導電性コンパウンドは電力ケ
ーブルの半導電層用材料のみならず、電子機器の
遮蔽用材料としても使用できる。 [発明の効果] 上記のように、この発明で得られた成果は初期
の信頼性のみならず、長期の信頼性が要求される
電力ケーブルの絶縁劣化の度合を大幅に低減でき
る。したがつて、電力ケーブルの経年劣化によつ
て引き起される不測の絶縁破壊事故を未然に防止
することができるため、電力が不可欠となつてい
る高度情報化社会に与える停電による損害を防止
する効果は極めて大きいものとなる。
ン酢酸ビニル共重合体)ベースの導電性コンパウ
ンドでは、化学架橋剤もしくは放射線による架橋
の際に、主鎖から容易に脱分離して強反応性の酢
酸基が発生し、これが主絶縁体である架橋ポリエ
チレン絶縁体(XLPE)中に拡散ラジカル架橋に
あずかつたり、XLPE中に遊離酢酸として残存し
たりするために、当該ケーブルの絶縁劣化の原因
となつていたが、この発明の導電性シールドコン
パウンドを使用したシースケーブルでは明らかに
絶縁性能の劣化は格段に向上したものとなつてい
る。 なお、この発明の導電性コンパウンドは電力ケ
ーブルの半導電層用材料のみならず、電子機器の
遮蔽用材料としても使用できる。 [発明の効果] 上記のように、この発明で得られた成果は初期
の信頼性のみならず、長期の信頼性が要求される
電力ケーブルの絶縁劣化の度合を大幅に低減でき
る。したがつて、電力ケーブルの経年劣化によつ
て引き起される不測の絶縁破壊事故を未然に防止
することができるため、電力が不可欠となつてい
る高度情報化社会に与える停電による損害を防止
する効果は極めて大きいものとなる。
図は、この発明の導電性シールドコンパウンド
を用いた架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケー
ブルの構成を示す断面図である。 1……導体、2……内部半導電層、3……
XLPE絶縁体、4……外部半導電層。
を用いた架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケー
ブルの構成を示す断面図である。 1……導体、2……内部半導電層、3……
XLPE絶縁体、4……外部半導電層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリノルボーネン樹脂に鉱油、可塑剤などの
軟化剤およびカーボンブラツクを含有してなる架
橋ポリエチレンケーブル用の導電性シールドコン
パウンド。 2 架橋反応に必要な量のパーオキサイド、硫黄
などの化学架橋剤を含有してなる特許請求の範囲
第1項記載の架橋ポリエチレンケーブル用の導電
性シールドコンパウンド。 3 導体上に架橋ポリエチレン絶縁体を設け、更
に該絶縁体の内外一方或いは両方に半導電性押出
層を設けれて成る架橋ポリエチレンケーブルにお
いて、上記半導性押出層をポリノルボーネン樹脂
に鉱脂、可塑剤などの軟化剤及びカーボンブラツ
クを含有して成るものにて構成したことを特徴と
する架橋ポリエチレンケーブル。 4 半導電性押出層をパーオキサイド、硫黄など
の化学架橋剤で架橋処理されたもので構成した特
許請求の範囲第3項記載の架橋ポリエチレンケー
ブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20580885A JPS6264855A (ja) | 1985-09-18 | 1985-09-18 | 導電性シールドコンパウンドおよびこれを用いた架橋ポリエチレンケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20580885A JPS6264855A (ja) | 1985-09-18 | 1985-09-18 | 導電性シールドコンパウンドおよびこれを用いた架橋ポリエチレンケーブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6264855A JPS6264855A (ja) | 1987-03-23 |
JPH0364965B2 true JPH0364965B2 (ja) | 1991-10-09 |
Family
ID=16513031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20580885A Granted JPS6264855A (ja) | 1985-09-18 | 1985-09-18 | 導電性シールドコンパウンドおよびこれを用いた架橋ポリエチレンケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6264855A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69616028T2 (de) * | 1995-01-31 | 2002-06-20 | Nippon Zeon Co., Ltd. | Isolator und hochfrequenzsteckverbinder |
US8148472B1 (en) | 2006-08-04 | 2012-04-03 | Exxonmobil Research And Engineering Company | Polymer compositions comprising cyclic olefin polymers, polyolefin modifiers and non-functionalized plasticizers |
CN102336947B (zh) * | 2011-07-19 | 2013-03-13 | 哈尔滨理工大学 | 一种高压交联聚乙烯绝缘电缆超光滑半导电屏蔽料的制备方法 |
-
1985
- 1985-09-18 JP JP20580885A patent/JPS6264855A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6264855A (ja) | 1987-03-23 |
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