JPH0361137B2 - - Google Patents

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JPH0361137B2
JPH0361137B2 JP58042979A JP4297983A JPH0361137B2 JP H0361137 B2 JPH0361137 B2 JP H0361137B2 JP 58042979 A JP58042979 A JP 58042979A JP 4297983 A JP4297983 A JP 4297983A JP H0361137 B2 JPH0361137 B2 JP H0361137B2
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oil
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Takayuki Kato
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Priority to DE8484102243T priority patent/DE3472460D1/de
Priority to CA000448715A priority patent/CA1239443A/en
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Publication of JPH0361137B2 publication Critical patent/JPH0361137B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/26Oils; Viscous liquids; Paints; Inks
    • G01N33/28Oils, i.e. hydrocarbon liquids
    • G01N33/2888Lubricating oil characteristics, e.g. deterioration
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • G01N27/06Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of a liquid

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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、潤滑油の性能を所定の収納部位にお
いて所定の温度条件のもとで正確かつ簡便に測定
し得る装置に関するものである。 従来、自動車等の機械的摩擦部に用いられる油
やグリス等の潤滑油、例えばエンジンオイルやミ
ツシヨンオイルなどは、その使用過程で潤滑油の
性状が徐々に変化し、潤滑性能が劣化してくる。
この潤滑油の性能劣化は潤滑性をそこなうばかり
でなく、機械的機構部を酸化させる原因となる。
従つて、従来は、自動車等においては一定距離走
行後に潤滑油を変換するか、もしくは、潤滑油の
色や手ざわり(指先で触れる)から官能的にその
性能劣化の度合を判別しこれに対応して不用意な
交換に至つていた。 更に潤滑油の性能劣化の尺度として、潤滑油の
粘度測定や潤滑油中の酸価、塩基価あるいは残留
炭素および不溶解分などを定量的に測定してい
た。しかし、前者は人間による官能的評価であ
り、潤滑油本来の性能劣化を判断するに到らな
い。 後者は、化学的測定手法であり、定量分析に多
大な時間を費やすと共に、高価な測定機器を必要
としこの機器自体が複雑となるため、実用的でな
い。又、上記潤滑油中に含まれる残留炭素や誘電
体物質の増加に伴う電気的測定手法として、該潤
滑油の導電率や誘電率を測定し、潤滑油の性能を
評価する手段もある。 しかし、潤滑油の導電率もしくは誘電率の変化
は、自動車等の使用条件および潤滑中に含まれる
添加物の成分等によつて大きく変化するため、単
に導電率もしくは誘電率のみを測定しても潤滑油
本来の性能劣化を的確に判断することはできなか
つた。 本発明は上記従来の欠点を解消するものであつ
て、潤滑油を所定の収納部位に収納するとともに
潤滑油を所定の温度とし、しかるのち潤滑油の臨
ました一対の電極にパルス電圧を印加し、潤滑油
の過渡応答特性を測定することにより、潤滑油の
劣化の原因となる導電性物質の増加、および誘電
性物質の増加をそれぞれ把握できるようにした潤
滑油の性能測定装置を提供することを主たる目的
とする。 すなわち、本発明の目的は、測定すべき潤滑油
を収納し該潤滑油に臨ました少なくとも一対の電
極を備えた収納部と、 該収納部に設けられた収納する潤滑油の油温を
所定の温度に制御する油温制御手段と、 該油温制御手段により制御され前記潤滑油の油
温が所定の温度にあるとき前記電極に一定振巾、
一定時間巾のパルス電圧を印加する電源手段と、 前記パルス電圧の印加時に、前記電極間に介在
する潤滑油の過渡応答によつて、前記電極に流れ
る過渡応答電流を検出する電流検出手段と、 該電流検出手段によつて測定される前記過渡応
答電流の任意位置における電流ピーク値と、該任
意位置から一定時間内における電流変化量との比
率を演算せしめる処理回路手段と、 該処理回路手段の出力に応じて、潤滑油の性能
状態を表示する表示手段とからなることを特徴と
する潤滑油の性能測定装置を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、前記パルス電圧
を発生する電圧源として、自動車等の点火装置に
有するバツテリ電圧もしくは点火コイルの一次電
圧などを入力として、これを一定振巾、一定時間
巾のパルス電圧に変換するための電源手段である
ことを特徴とする潤滑油の性能測定装置を提供す
ることにある。 更に本発明の目的は、前記表示手段において、
潤滑油の種類に応じた判定基準値を設け、潤滑油
の交換時等に該潤滑油の初期性能値を記憶させ、
いかなる種類の潤滑油であつても、その性能劣化
状態を的確に判断できるようにした表示手段を設
けることを特徴とする潤滑油の性能測定装置を提
供することにある。 また本発明のその他の目的は、前記表示手段に
おいて、潤滑油の初期性能値を基準として、前記
処理回路手段から出力される潤滑油の使用過程に
おける測定値とを比較し、潤滑油の残存寿命もし
くは使用限界などを表示することを特徴とする潤
滑油の性能測定装置を提供することにある。 更に本発明の目的は、前記電極は潤滑油に臨ま
されるため該潤滑油中に含まれる酸や塩基によつ
て腐蝕されないアルミニウムやステンレス等の材
料であることを特徴とする潤滑油の性能測定装置
を提供することにある。 そして、本発明は、測定すべき潤滑油を収納し
該潤滑油に臨ました少なくとも一対の電極を備え
た収納部と、 該収納部に設けられた収納する潤滑油の油温を
所定の温度に制御する油温制御手段と、 該油温制御手段により制御され前記潤滑油の油
温が所定の温度にあるとき前記電極に一定振巾、
一定時間巾のパルス電圧を印加する電極手段と、 前記パルス電圧の印加時に、前記電極間に介在
する潤滑油の過渡応答によつて、前記電極に流れ
る過渡応答電流を検出する電流検出手段と、 該電流検出手段によつて測定される前記過渡応
答電流の任意位置における電流ピーク値と該任意
位置から一定時間内における電流変化量との比率
を演酸せしめる処理回路手段と、 該処理回路手段の出力に応じて、潤滑油の性能
状態を表示する表示手段とから成ることを特徴と
する潤滑油の性能測定装置である。 上記構成からなる本発明装置によれば、潤滑油
を所定の収納部位において所定の油温のもとで潤
滑油自体の性状、その汚損状態および使用限界な
どを正確に測定できることから石油の省資源に対
して、社会的に大きく貢献できるものである。更
に、本発明装置を車載することにより、運転者自
から潤滑油の状態を感知できることから、自動車
の性能向上、安全性、更には燃費の向上につなが
り、極めて大きな効果を奏するものである。 次に、本発明の潤滑油の性能測定装置における
基本原理および具体的実施例について説明する。 第1図にもとづいて、本発明の基本原理を説明
する。一対の電極に臨ました潤滑油などの誘電体
物質は第1図aの等価回路1で示され、潤滑油の
持つ内部抵抗γと、比誘電率εSによる容量Cで現
わされる。この等価回路において、電源Eから
スイツチSによつて第1図bの如き、ステツプ電
圧Vを印加すると、等価格回路には i≒V/γ0exp(−t/RC)+V/γ なる過渡応答電流が流れる。この電流iを第1図
bの電流波形によつて詳述する。 一対の電極に電圧Vを印加した直後には回路抵
抗γ0によるV/γ0なる電流が流れるが時間の経過と 共に電流は指数関数的に減少してゆく。しかし、
その後緩慢な変化を示す定常電流E/γが流れ
る。この定常電流は、誘電体物質にパルス電圧を
印加した時の当該誘電体物質の抵抗値γによつて
生じるものである。ここでγとCは潤滑油の性能
による変数があり、その種類や性状によつて大き
く変化する。例えば過渡応答電流iにおいてA特
性はγが小さく、Cが大きい場合であり、B特性
はγあ大きく、Cが小さい場合である。 A特性において、過渡応答電流の一定時間内に
おける該電流の初期値をip1、一定時間後の電流
をim1とすると、ip1は、誘電体物質中のγすなわ
ち導電率によつて依存され、又、電流iの変化値
すなわちip1−im1は、潤滑油の誘電率の変化に依
存される。従つて、ip1が大きい場合には、潤滑
油中に金属粉や残留炭素などが多く、導電率が高
いため、電気的抵抗が小さく、ip1−im1(以下変
差△iで示す)が小さい場合には、潤滑油中の導
電率の変化が小さいと云える。 以上の過渡応答電流特性から、A特性とB特性
を比較すると ・ ip1>ip2 ・ ip1−im1<ip2−im2 なる関係から、A特性の潤滑油はB特性にくらべ
て、導電率が大きく、その変化量が小さいと判別
できる。この潤滑油における過渡応答電流を実際
のエンジンオイルによつて測定した一例を第2図
に示す。第2図aは未使用のオイル、bは8000Km
走行後、cは17000Km走行後のそれぞれの電流特
性である。 それぞれの電流波形から前記ipとip−imすなわ
ち△iを求めると
【表】 となり、ipは走行距離に比例して増加、△iは走
行距離に比例して小さくなつてゆくことがわか
る。 ipの増加は、エンジンオイル等の潤滑油は、そ
の使用過程で、金属粉の混入や残留炭素が増加
し、導電率が徐々に高くなつてゆくものと考えら
れる。 更に△iの低下は、その使用過程において、水
分や不溶解分などの影響により、オイル自体の導
電率の変化が徐々に小さくなつてゆくものと考え
られる。すなわち、誘電体物質の過渡応答電流に
おける任意位置のピーク電流値は、誘電体物質中
の導電率に比例した性状、例えば潤滑油において
は、潤滑油中に含まれる金属粉、残留炭素、不溶
解分などの混入異物および潤滑油の性能向上に使
われる添加剤などの分子が解離あるいは電離して
生じる荷電粒子の量に依存する。従つて、ipの増
加は、潤滑油では、その性能低下を示す手段とな
る。更に複数の誘電体物質によるipの比較によ
り、当該誘電体物質の品種や性質などを判別する
手段と成り得る。 更に誘電体物質の過渡応答電流における任意位
置のピーク電流値ipから一定時間内の電流変化量
△iは、誘電体物質の導電率の変化に比例した性
状、例えばエンジンオイル等の潤滑油では、その
使用過程で潤滑油中に混入する金属粉、水分、不
溶解分などの分子がいくつか会合して大きなコロ
イド粒子を作るため、当該粒子の解離あるいは電
離によつて生じる荷電粒子が前記潤滑油中を移動
しにくくなり、見掛上潤滑油自体の導電率の変化
が少なくなり、前記電流変化量△iが低下するも
のと考えられる。 従つて、△iの低下は潤滑油では、異物混入に
よつて、大きなコロイド粒子が存在するものと判
断され、その性能低下を示す手段となる。 更に複数の誘電体物質による△iの比較によ
り、当該誘電体物質の品種や性質などを判別する
手段となり得る。従つてエンジンオイル等におい
ては、ipが大きく、△iが小さくなる程、その性
能が低下してくるものと判断できる。 そこで潤滑油の導電率に依存するipと、導電率
の変化に依存する△iとをip/△iなる演算を行
い、その比率を求めると表1の如く、オイルの使
用期間(走行距離)に比例して、その比率は増加
してくるため、この値は、オイルの性能を評価で
きる有効な手段となる。 以上の基本原理および数々の実験的考案事実か
ら、少くとも一対の電極を設け、該電極に潤滑油
を臨ますべく収納部の当該電極にパルス性の電圧
を印加し、該パルス性の電圧を印加している期間
内における、電極間に流れる過渡応答電流のピー
ク値、一定時間内における変化量もしくはピーク
値と変化量との比率を測定することにより、潤滑
油における本来の性能を直接的に極めて正確に信
頼性高く、かつ簡便に知ることが可能となる。 以下、本発明の潤滑油の性能測定装置の具体的
な実施例について説明する。 第3図に示す具体的な実施例装置は少くとも一
対の電極を有し、該電極間に測定すべき潤滑油が
臨まれるべく配設された収納部としての測定容器
1と、前記測定容器中の潤滑油の油温を所定温度
に制御する温度制御手段4と、該温度制御手段4
の出力によつて付勢され、前記測定容器1におけ
る電極にパルス電圧を印加するための電源手段2
と、前記電極にパルス電圧が印加された時、該電
極間に介在する潤滑油の過渡応答によつて流れる
過渡応答電流を検出する電流検出手段と、前記過
渡応答電流の任意位置における電流ピーク値、一
定時間内における電流変化量、および前記電流ピ
ーク値と前記電流変化量と比率を測定する処理回
路手段5と、該処理回路手段5の出力信号に応じ
て、潤滑油の性能値として表示する表示手段6と
から構成される。 さらに具体的には測定すべき潤滑油を収納する
測定容器1は、絶縁部材からなる容器10と、該
容器の内壁に設けた一対の電極11と、該容器1
0内の潤滑油の温度を検出する温度センサ12
と、該容器10内の油温を加熱あるいは冷却せし
める温度制御素子13とから成る。 以上の構成から成る本実実施例装置は、測定容
器1において、容器10に併設される電極は、並
行平板状、円筒状もしくは多層の電極構造として
も良い。 更に前記温度制御素子13はペルチエ効果を有
する半導体素子を使用し、該素子に流す電流の方
向を制御すれば、前記容器10内の潤滑油の加熱
もしくは冷却を自在にでき、該潤滑油を所定温度
に容易に制御することが可能である。 次に温度制御手段4は、前記温度センサ12を
出力を温度信号に変換する温度検出回路40と、
該温度検出回路40の出力を判定し、前記測定容
器1内の潤滑油を所定の温度になるように加熱も
しくは冷却制御する温度制御回路41と、前記温
度検出回路40の出力が所定値になつた時、測定
を開始させる指令信号を発する信号発生回路42
とから成る。 かかる構成によれば、測定容器1内の潤滑油の
温度に応じて、前記温度制御手段4が動作し、容
器1内の潤滑油を所定の温度になるように制御で
きる。 又前記所定の温度とは、本発明の原理にもとづ
く潤滑油の過渡応答特性から該潤滑油の性能を把
握する場合、例えば、自動車等に用いられる潤滑
油の内、特にエンジンオイルにおいて、5℃〜70
℃の温度域で、高感度で測定できる。 更に該温度域内において特に常温前後で、最大
感度が得られる。 従つて前記測定容器1内の潤滑油の温度を常温
前後に加熱もしくは冷却制御し、設定することが
望ましい。 次に電源手段2は、前記温度制御手段4の出力
および外部から入力するスタート信号とによつ
て、測定をスタートさせるスタート回路22、直
流電圧を発生する電源20、該電源20からの出
力を前記スタート回路22から出力される一定時
間巾の信号によつてスイツチングを行い、前記電
極11に一定振巾、一定時間巾のパルス電圧を印
加できるように制御するスイツチ回路21とから
成る。かかる構成において、電源20は、自動車
等に積載されるバツテリもしくは点火装置から発
生される一次電圧信号を入力とし、これをインバ
ータによつて直流電圧に変換してもよい。 更に前記パルス電圧の振巾値は、前記測定容器
1における電極11の電極間隙を1mm程度とする
場合には、約50〜300Vにおいて、潤滑油の性能
を的確に判別できる。 更に、該電源手段2のパルス電圧の振巾値は、
測定すべき潤滑油の性状および種類に応じて適時
可変させ、潤滑油の性状および種類による最大感
度に調整することも可能である。 また、前記電源手段から出力されるパルス電圧
は単一か、もしくは一定時間々隔をおいた間欠的
なパルス電圧であることが望ましい。 すなわち前記電極にパルス電圧を印加すると該
電極間に介在する潤滑油の過渡応答により、当該
潤滑油が荷電され、この荷電による電荷は一時的
に該潤滑油に帯電される。 従つて、この電荷が潤滑油から完全に消滅しな
い間隔で、前記パルス電圧を連続的に印加する
と、この荷電の影響によつて、過渡応答特性に影
響を及ぼし、正確なる測定が困難となる。 そこで本発明の測定原理においては、前記電極
に単一のパルス電圧を印加するか、もしくは初回
測定時に潤滑油に帯電された電荷が完全に消滅す
る適当な時間々隔をおいて間欠的なパルス電圧と
することが望ましい。 次に電流検出手段3は、前記電源手段2から前
記電極11にパルス電圧を印加した時、該電極1
1間の潤滑油の過渡応答によつて、前記電極11
に流れる過渡応答電流を測定するための電流検出
素子30、該過渡応答電流に含まれる電流ハムな
どのノイズを除去するL.P.F31とから成る。か
かる構成において、L.P.F31は、極めて高い抵
抗を有する潤滑油の過渡応答電流測定時に前記測
定容器1の電極11および該電極11と電流検出
手段3とを接続する信号線等に混入する電源ハム
などを除去し、前記過渡応答電流のみを正確に測
定することが可能となる。 次に処理回路手段5は前記スタート回路22か
ら発せられ、前記スイツチ回路21を動作すべく
スタート信号の開始時点より、一定時間遅延され
た一定時間巾のゲート信号によつて付勢されるゲ
ート回路50、該ゲート回路50の出力、すなわ
ち潤滑油の過渡応答電流信号の任意位置における
一定時間内の電流ピーク値をホールドするピーク
検出回路51、該ピーク検出回路51の出力と、
前記ゲート回路50から出力される一定時間内に
おける潤滑油の過渡応答電流とが入力され、一定
時間内の過渡応答電流の変化量を測定する差動演
算回路52と、 前記ピーク検出回路51の出力と、前記差動演
算回路52の出力とが入力され、潤滑油の過渡応
答電流の任意位置における電流ピーク値と、一定
時間内の電流変化量との比率を測定する割算回路
53とから成る。 かかる構成において、前記ゲート回路50の作
用効果を説明する。 電圧源手段2から出力されるパルス電圧の時間
巾をT0、その電圧値をVとする。該パルス電圧
(第4図−a)が潤滑油が臨まされる測定容器1
の電極11に印加されると、電極間の潤滑油には
第4図−bなる過渡応答電流iが流れる。 該電流iの初期値は潤滑油の内部抵抗をγ0とす
るとi=V/γ0で現わされるが、この値は電極間
の潤滑油が十分に荷電されるに到つていないた
め、潤滑油中混入するすべての導電性の物体に依
存するに到らない。しかし、パルス電圧印加後、
任意時間経過後T1の電流ipは、電極間の導電性
物体が十分荷電された時の値であることから、潤
滑油中の混入導電性物体に依存されてくる。そこ
で、本実施例の処理回路手段5におけるピーク検
出手段51では、一定時間巾T0のパルス電圧を
前記電極11に印加後、ゲート回路50によつて
一定時間経過後T1の前記過渡応答電流のピーク
値ipを検出する機能を有する (第4図−c)このピーク値検出手段51によ
つて検出された過渡応答電流ipは差動演算回路手
段52の一方の入力端子に入力し、前記一定時間
T1経過後の過渡応答電流(第4図−b)を他方
の入力端子に入力し、差動演算を行うことによ
り、一定時間内T2における過渡応答電流の変化
量△i(第4図−d)を容易に検出できる。 以上の構成において、潤滑油の導電率に依存し
て変化する前記過渡応答電流の任意位置における
電流ピーク値と、潤滑油の導電率の変化に依存し
て変化する前記一定時間内における電流変化量と
の比率を演算せしめることは、これらの相乗特性
を把握でき、潤滑油の性能を指標する極めて有効
な測定値となる。 次に表示手段6は、前記処理回路手段5の出力
信号を一時的に保持するホールド回路60と、潤
滑油の性状や種類に応じた判定基準値を保持して
いる基準値回路61と、前記ホールド回路60の
出力および基準値回路61の出力を受けて、測定
すべき潤滑油の性能状態を判定もしくは、前記ホ
ールド回路60の出力を基準値で補正する判別回
路62と、 該判別回路62の出力を潤滑油の性能測定結果
に応じて、その性能値、残存寿命、もしくは使用
限界などとして表示するアナログメータもしくは
ランプ等から成るインジケータ63とから成る。
かかる構成において、基準値回路61は、潤滑油
の性状および種類等によつて、その性能判別値を
変更でき、的確なる判別が実施できる。 すなわち前記潤滑の過渡応答電流における前記
電流ピーク値および電流変化量は、潤滑油中に含
まれる添加物の種類によつて異るため、該電流ピ
ーク値と電流変化量との比率値を測定すべき潤滑
油の性状および種類によつて変更し、正確な性能
判別を行うことを目的とする。 更に、インジケータ63は、測定すべき潤滑油
の測定時点における性能値もしくは使用限界を表
示するのみでなく、測定すべき潤滑油の性状もし
くは種類が判明している場合には、その未使用時
における初期性能値を前記基準値回路61に保持
させ、該初期性能値と比較することにより、測定
すべき潤滑油の残存寿命を予測して表示すること
も可能である。 以上の構成から成り上記作用効果を奏する本実
施例の潤滑油の性能測定装置において、少くとも
一対の電極が設けられる測定容器1内の測定すべ
き潤滑油の油温が所定温度に設定されると、 外部スタート信号により、スタート回路22を
動作させると、電源手段2から潤滑油が臨まされ
た前記測定容器1内の電極11に一定振巾、一定
時間巾のパルス電圧が印加され、該電極11には
潤滑油の過渡応答に起因する電流が流れる。 該過渡応答電流は、電流検出手段3によつて検
出され、処理回路手段5によつて、過渡応答電流
の任意位置における一定時間内のピーク電流値と
電流変化量との比率が演算され、その演算結果か
ら潤滑油の性能、汚損状態、および使用限界など
が表示手段6に表示される。 以上の構成、作用による潤滑油の性能測定装置
によれば、極めて簡単な方法で潤滑油の性能を把
握でき、その測定結果から潤滑油の適切な交換時
期を自動車等の運転者に知らすことが可能とな
る。 本実施例にかかる測定装置を実際の自動車にお
けるエンジンオイルに適用した結果の一例を第5
図に示す。 第5図から自動車の走行距離に比例して、オイ
ルの過渡応答電流の任意位置における電流ピーク
値ipと、一定時間内における電流変化量△iとの
比率ip/△iが大きくなつてゆくことがわかる。
この事実から、前記表面手段6における判定基準
値回路61の基準値を、ip/△iの比率値におい
て、6以下をOK、6〜14の間CHECK、14以上
をNGと判定すれば、CHECKの場合にはオイル
の交換時期が近いと判断でき、NGの場合には交
換が必要と判断できる。 更に第5図におけるエンジンオイルの初期性能
値を2(たとえばip/△iを性能値とする)に設
定すれば、測定時点におけるip/△iが約3と指
標されれば、測定時点から2000〜3000Km位まで継
続して使用できると判断でき、潤滑油の寿命予測
を行うことが可能となる。 この事実は潤滑油の省資源に大きく役立ち、社
会的に大きな貢献を果たすことができる。 次に第6図によつて、測定容器の好適な実施例
を説明する。 第6図において、第6図aは本実施例にかかる
測定容器1の上面図、第6図bは第6図aのa−
a断面図、第6図cは第6図aのb−b断面図を
示す。測定容器1は、絶縁部材例えば樹脂材など
から成る容器10、該容器10の一方の両側面に
配設するペルチエ効果による電子冷凍素子13a
および13b、前記容器10の他方の側面から多
重配列される、電極板11a、および11b、該
電極板11aを電気的に接続する連結板11dと
前記電極板11bを電気的に接続する連結板11
c、前記容器10のほぼ中心位置に前記電極板1
1aおよび11bと接触しないように配設するサ
ーミスターなどの温度センサ12、前記電極板1
1aおよび11bのリード線11e、前記電子冷
凍素子13aおよび13bのリード線13c.前記
温度センサー12のリード線12aを外部へ導出
し、本実施例にかかる測定装置と接続可能なコネ
クタ14とから構成する。 かかる構成によれば、第1に電極板を多重に配
置することにより、容器10内に注入する測定す
べき潤滑油のパルス電圧印加時における過渡応答
特性を高感度に測定できる。すなわち潤滑油と電
極板との接触面積を大きくすることにより、該電
極間に介在する潤滑油の抵抗値を小さくし、潤滑
油の誘電率によつて生じる容量(キヤパシタン
ス)を大きくすることが可能となり、前記過渡応
答電流の電流ピーク値と電流変化量の信号を増大
できるため、該電流ピーク値と電流変化量との比
率演算を高精度に行い得る。 その結果、潤滑油の性能測定をより高い精度で
実施することが可能となる。 更に前記容器10内に注入する潤滑油を所定温
度に制御するにおいて、温度制御素子を該容器1
0の両側面に配置し、かつ温度センサ12を前記
容器10の中央部に配置することは、容器10内
の潤滑油の全体をほぼ均一に制御可能となる。 又、前記測定容器1における電極板11a,1
1bを該容器10から脱着可能とすることによ
り、前記容器10および電極板11a,11bの
清浄を容易に行い得る。 以上、本実施例にかかる潤滑油の性能測定装置
は、自動車等においては、自動車からエンジンオ
イルを適量、注出し、前記測定容器1に注入して
測定されることが望ましい。従つて、本装置は自
動車等の整備工場およびガソリン販売店等で使用
するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図aおよび第1図bは本発明の原理を示す
線図、第2図aないし第2図cは本発明による測
定結果をオシロ波形でそれぞれ示す写真、第3図
ないし第6図cは本発明における具体的な実施例
ならびに測定結果をそれぞれ示す線図、平面図お
よび断面図である。 1……測定容器、2……電源手段、3……電流
検出手段、4……温度制御手段、5……処理回路
手段、6……表示手段。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 測定すべき潤滑油を収納し絶縁部材からなる
    容器内壁に該潤滑油に臨ました少なくとも一対の
    電極を備えた収納部と、 潤滑油が所定温度にあるとき当該潤滑油温を検
    出する潤滑油検出手段と、 該潤滑油温検出手段からの検出油温に対応し収
    納部に設けられ収納する潤滑油の油温を所定の温
    度に制御する油温制御手段と、 該油温制御手段により制御され前記潤滑油の油
    温が所定の温度にあるとき前記電極に一定振巾、
    一定時間巾のパルス電圧を印加する電源手段と、 前記パルス電圧の印加時に、前記電極間に介在
    する潤滑油の過渡応答によつて、前記電極に流れ
    る過渡応答電流を検出する電流検出手段と、 該電流検出手段によつて測定される前記過渡応
    答電流の任意位置における電流ピーク値、と該任
    意位置から一定時間内における電流変化量との比
    率を演算せしめる処理回路手段と、 該処理回路手段の出力に応じて、潤滑油の性能
    状態を表示する表示手段とから成ることを特徴と
    する潤滑油の性能測定装置。
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