JPH0814560B2 - カルボニル価測定用センサ− - Google Patents

カルボニル価測定用センサ−

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JPH0814560B2
JPH0814560B2 JP62031860A JP3186087A JPH0814560B2 JP H0814560 B2 JPH0814560 B2 JP H0814560B2 JP 62031860 A JP62031860 A JP 62031860A JP 3186087 A JP3186087 A JP 3186087A JP H0814560 B2 JPH0814560 B2 JP H0814560B2
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晴夫 小谷
勝彦 冨田
睦人 渡辺
真哉 村井
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Horiba Ltd
Showa Sangyo Co Ltd
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Horiba Ltd
Showa Sangyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、有機物に含有されているカルボニル基の量
(カルボニル価)を測定するための装置に関し、特に油
脂の鮮度あるいは劣化度の測定などを簡便に且つ精度良
く行う上で非常に好適に利用できる、全く新規なカルボ
ニル価測定用センサーを提供せんとしてなされたもので
ある。
〔従来の技術〕
有機物の一種である例えば油脂(動物油,植物油,鉱
物油)などは、放電による自然酸化や、加熱あるいは使
用時における他物との接触による強制酸化,加水分解,
重合等により、経時的に劣化するものであり、従って、
特に食用油などにおいては、その精製直後における鮮度
あるいは使用に伴う劣化度を、随時評価することが非常
に重要である。
そこで、従来は、測定対象油およびそれと同一種の標
準油(劣化する前の新油)について、夫々、その物理的
指標(粘度,屈折率,密度など)、あるいは、化学的指
標(けん化価,よう素価,酸価,過酸化物価,TBA価,カ
ルボニル価など)を測定して、両測定値を互いに比較す
ることにより、測定対象油の劣化度を相対的に判定す
る、という手段が採用されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記したような従来技術による場合に
は、標準油(劣化する前の新油)を基準にして測定対象
油の劣化度を判定するようにしていたため、測定対象油
の劣化度を相対的にしか評価できないことは言うまでも
無く、新油(精製直後の油脂)自体の鮮度は全く評価す
ることができないという致命的な欠点があり、更には、
前記各指標の測定は何れも非常に煩雑な手段を要し、か
つ、その精度良い測定が極めて困難である上に、何れの
指標の劣化度との関係についても「概略的に相関があ
る」という程度のことしか判っていなかったために、前
記測定対象油の劣化度の相対評価さえも極めて大まかに
しか行えないという問題があった。
本発明は、かかる従来実情に鑑みて鋭意研究の結果な
されたものであって、その目的は、特に、油脂の鮮度お
よび劣化度を絶対的にかつ精度良く評価できる指標を見
出し、その指標を簡便に測定できるセンサーを開発せん
とすることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、基板の上面側
に測定対象有機物を滴下収容可能な凹部を形成すると共
に、その凹部の底部に少なくとも一対の誘電率検出用対
向電極を形成してなり、回帰式によりカルボニル価を数
値として特定するための誘電率を測定し、この誘電率に
基づいて測定対象有機物のカルボニル価を定量するカル
ボニル価測定用センサーを提供するものである。
〔作用〕
以下、上記本発明に係るカルボニル価測定用センサー
が完成されるに至った経緯を説明した上で、それにより
発揮される作用について説明する。
本発明者らは、化学的指標(けん化価,よう素価,酸
価,過酸化物価,TBA価,カルボニル価など)が夫々既知
である多数の油脂サンプルについて、その誘電率(電気
容量)の測定を試み、そして、その誘電率測定値を各指
標毎に整理した結果、特にカルボニル価と誘電率測定値
との相関が、他の指標の場合に比べて非常に良好である
ことを発見した。
即ち、第1図は、大豆白絞油の新油,加熱処理油(15
0℃,180℃,210℃,240℃),使用油(揚げ玉フライ処理
油)などの各種サンプル油について、その既知のカルボ
ニル価Xと誘電率測定値Yとの関係を一括的に整理した
グラフであり、また、第2図は、同サンプル油につい
て、その既知の酸価xと誘電率測定値Yとの関係を一括
的に整理したグラフである。この結果から明らかなよう
に、種々の条件のサンプル油が混在しているにも拘ら
ず、カルボニル価Xと誘電率測定値Yとの関係(検量線
Z)は、第1図に示すように、非常に高い相関係数R
(この例では0.990)の下に、直線回帰式(この例では
Y=0.10X+0.73)で表すことができる。一方、酸価x
と誘電率測定値Yとの関係(検量線z)は、第2図に示
すように、一応は直線回帰式(この例ではY=4.04x+
1.60)で表すことができるものの、その相関係数R(こ
の例では0.863)はかなり低いものとなる。
このことは、カルボニル価Xを決定付けるサンプル中
のカルボニル基 の含有量が、そのサンプルの誘電率(電気容量)を支配
する最もプリミティブな要素であることを表しており、
従って、酸価xと誘電率測定値Yとの間にある程度相関
が認められるのも、その酸価xを決定付けるサンプル中
のカルボキシル基 が、前記支配的要素であるカルボニル基 を含んでいるためであると考えられる。
以上の結果から、カルボニル価が油脂の鮮度あるいは
劣化度を評価するための絶対的な指標として非常に好適
に利用できることが明らかとなり、しかも、そのカルボ
ニル価を測定するに際しては、測定対象有機物の誘電率
を検出することにより、例えば従来の比色滴定法(測定
対象であるカルボニル化合物と塩酸とヒドロキシアミン
とを反応させ、オキシムと同時に生成されるピリジン塩
酸塩を、本試験と並行して行う空試験の色と一致するま
で、ピリジン−ブロムフェノールブルーでアルカリ滴定
する方法)とか、電位差滴定法(前記と同様にして生成
されるピリジン塩酸塩を、本試験と並行して行う空試験
のpHと一致するまで、アルカリによる電位差滴定する方
法)とか、あるいは、スペクトル法(測定対象であるカ
ルボニル化合物とヒドラジンとを反応させてヒドラゾン
とし、アルカリ溶液で発色させて、空試験を標準にして
その吸光度を測定する)といった面倒な手段に比較し
て、格段に容易かつ簡便に、しかも、非常に精度良く行
うことができる。
このように、測定対象有機物の誘電率を検出すること
により、その測定対象有機物のカルボニル価を測定する
場合には、特に油脂の鮮度および劣化度を絶対的にかつ
精度良くしかも簡便に評価することに極めて好適に利用
できることは勿論、油脂以外の有機物一般についても、
その含有カルボニル基の絶対的な量あるいは濃度を簡便
にかつ精度良く測定することができる。
更に、本発明に係るカルボニル価測定用センサーは、
後述する実施例の記載からもより一層明らかとなるよう
に、基板の上面側に測定対象有機物を滴下収容可能な凹
部を形成すると共に、その凹部の底部に少なくとも一対
の誘電率検出用対向電極を形成したチップ構成としてあ
るから、非常にシンプルでコンパクトかつ安価に構成で
きると共に、取り扱いも非常に容易であり、また、測定
対象有機物のサンプル量も極く少量で済む、という種々
の利点がある。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例について説明する。
先ず、測定対象有機物のカルボニル価を測定するため
の原理的な手段を、例えば大豆白絞油(以下、サンプル
油と称する)の鮮度あるいは劣化度を測定する場合につ
いて説明する。
第3図に示すように、F/Vコンバーター1,発信回路2,
信号処理回路3,較正回路4,表示器5および電源回路6等
から構成された公知の誘電率測定器Aに、一対の平行板
形誘電率検出用対向電極B(7a,7b)を接続し、その対
向電極Bを、容器8内に収容されたサンプル油(測定対
象有機物)O中に浸漬させると、サンプル油Oは対向電
極Bに対する誘電体となって、これら対向電極Bとサン
プル油Oとでコンデンサーが構成され、その誘電率が前
記誘電率測定器Aにより計測される。そこで、その計測
された誘電率の値から、前述した〔作用〕の項で説明し
た第1図の検量線Zを利用して、サンプル油Oのカルボ
ニル価を判定し、その絶対的な鮮度あるいは劣化度の評
価を行うのである。
第4図(イ)の平面図および第4図(ロ)の縦断面図
は、上記した原理的手段を非常に好適に実施できるよう
に構成された、本発明に係るカルボニル価測定用センサ
ーの具体的な実施例を示し、図示しているように、比較
的小型の平板状の絶縁性基板9の上面側に測定対象有機
物Oを滴下収容可能な凹部10を形成すると共に、その凹
部10の底部に、対向櫛歯状の誘電率検出用対向電極B
(11a…,11b…)を、スクリーン印刷法あるいは蒸着法
等の任意手段により形成してある。なお、図中11Aおよ
び11Bは、前記各櫛歯状電極11a…,11bからの信号取り出
し用端子である。
ところで、上記の実施例においては、誘電率検出用対
向電極Bを、一組の対向櫛歯状電極11a…,11b…で構成
したものを示したが、その形状は櫛歯状に限らず、例え
ば対向渦巻状にするなど任意の形状を採用し得るもので
あり、また、複数組の対向電極を電気的並列関係に設け
るようにしてもよい。
なお、前記実施例で示したカルボニル価測定用センサ
ーは、多少の精度の悪さを容認するならば、カルボニル
価と相関のある指標、例えば、過酸化物価の測定にも応
用し得るものであることを付記しておく。
〔発明の効果〕
以上詳述したところから明らかなように、本発明に係
るカルボニル価測定用センサーによれば、単に測定対象
有機物の誘電率を検出する、という極めて容易かつ簡便
な手段にて、測定対象有機物のカルボニル価を非常に精
度良く測定することができ、特に油脂の精製直後の鮮度
および使用時における劣化度を、共に絶対的にかつ精度
良くしかも簡便に判定することが可能となり、更に、非
常にシンプルかつコンパクトで安価なチップ状のものに
構成できるので、取り扱いも非常に容易であり、測定対
象有機物のサンプル量も極く少量で済む、という優れた
効果が発揮されるに至った。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の作用ならびに効果を説明
するためのものであって、第1図は測定対象有機物のカ
ルボニル価と誘電率測定値との関係(検量線)を示すグ
ラフであり、第2図はそれに対する比較例としての酸価
と誘電率測定値との関係(検量線)を示すグラフであ
る。 また、第3図および第4図は本発明に係るカルボニル価
測定用センサーの実施例を説明するためのものであっ
て、第3図は原理的なカルボニル価測定システムを示す
ブロック回路構成図であり、第4図は本発明に係るカル
ボニル価測定用センサーの具体的構成を示すものであっ
て、第4図(イ)はその平面図であり、第4図(ロ)は
第4図(イ)のI−I線断面図である。 O……測定対象有機物、 Y……誘電率、 X……カルボニル価、 9……基板、 10……凹部、 B……誘電率検出用対向電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 真哉 千葉県市川市河原7−9 (56)参考文献 特開 昭55−146033(JP,A) 特開 昭59−168351(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の上面側に測定対象有機物を滴下収容
    可能な凹部を形成すると共に、その凹部の底部に少なく
    とも一対の誘電率検出用対向電極を形成してなり、回帰
    式によりカルボニル価を数値として特定するための誘電
    率を測定し、この誘電率に基づいて測定対象有機物のカ
    ルボニル価を定量することを特徴とするカルボニル価測
    定用センサー。
JP62031860A 1987-02-14 1987-02-14 カルボニル価測定用センサ− Expired - Lifetime JPH0814560B2 (ja)

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