JPH0359150B2 - - Google Patents

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JPH0359150B2
JPH0359150B2 JP6589983A JP6589983A JPH0359150B2 JP H0359150 B2 JPH0359150 B2 JP H0359150B2 JP 6589983 A JP6589983 A JP 6589983A JP 6589983 A JP6589983 A JP 6589983A JP H0359150 B2 JPH0359150 B2 JP H0359150B2
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JP
Japan
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coloring
voltage
current
aluminum
electrolysis
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Expired
Application number
JP6589983A
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English (en)
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JPS59190391A (ja
Inventor
Tetsuo Ishii
Tadanori Ooyama
Masashi Yamashita
Kazuyuki Hisazome
Tsutomu Ikeda
Satoshi Fujioka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Koki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Koki Co Ltd
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  • Electrochemical Coating By Surface Reaction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金
(以下、単にアルミ材と称す)の原色系電解着色
方法に関するものである。
従来、アルミ材に電解着色させる方法として
は、例えば、特公昭55−51519号公報等が提案さ
れている。該公報記載の発明において、低電流密
度の電流を用いて生成せしめた酸化皮膜を多価金
属塩を含む電解液中で交流電解するようにしてい
る。しかしながら、該方法で生成した皮膜は、通
常淡色にしか着色せず、主に「光の干渉」に基づ
く多色発色しか得られない。
本発明は上記従来例における欠点を改善せんと
するものであり、その目的は、着色範囲が広く、
淡色から濃色に至る彩度の高い多種類の着色皮膜
を生成せしめる方法を提供するにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく研究した
結果、陽極酸化処理工程において、高濃度のリン
酸水溶液からなる電解液を用い高電流密度で電解
を行ない、次いで着色電解処理工程において、電
流値の低下をおこさないように電圧制御しつつ少
なくとも脱色を開始する迄交流電解を行なうこと
によつて、主に折出粒子による光の散乱に起因す
る彩度の高い多色発色が得られることがわかつ
た。又、陽極酸化処理工程の電解液は、濃度70
g/〜300g/、温度30℃以上のリン酸水溶
液が最適で、電流密度は0.6A/dm2〜2A/dm2
の範囲がよいことがわかつた。この知見に基づい
て本発明を完成するに至つたのである。
即ち、本発明は、アルミ材を濃度70g/〜
300g/、温度30℃以上のリン酸水溶液からな
る電解液中にて陽極とし、電流密度0.6A/dm2
〜2A/dm2の直流を30分以上通電して、前記ア
ルミ材表面に陽極酸化皮膜を生成せしめ、次い
で、金属イオンを含む水溶液からなる電解液中で
少なくとも電流値の低下が起らないように電圧制
御しつつ少くとも脱色を開始する迄交流電解を施
す方法である。
以下、本発明方法を陽極酸化処理工程と着色電
解処理工程にわけて更に詳述する。() 陽極酸
化処理工程 アルミ材表面に陽極酸化処理を施すには、ア
ルミ材を陽極、アルミニウム、グラフアイト、
鉛、チタン等を陰極として直流電解するもので
あるが、リン酸水溶液を電解液として使用する
理由は、リン酸水溶液中でアルミ材表面に電解
生成される酸化皮膜が多色着色性に優れている
ことによる。
又、電解条件として、高濃度、高温の電解液
及び高電流密度の電流を採用したことにより、
整流作用に優れたバリヤ層を形成している。こ
のバリヤ層の整流作用は後述する着色電解処理
工程における金属化合物粒子の酸化皮膜微細孔
への析出に大きく関係する。
即ち、電解液中の金属イオンが微細孔中に析
出する機構は、メツキと同様であり、アルミ材
が負の電位に印加された時に、金属イオンが微
細孔底(バリヤ層表面)で電荷を失い、金属化
合物粒子として析出して着色が行なわれる。こ
の金属化合物粒子の析出は、印加電圧がある一
定の電圧(以下逆耐電圧という)に達するま
で、前記バリヤ層の整流作用により進行する。
この整流作用は、交流電解時にアルミ材が正電
位となる時、析出金属化合物を溶解する方向に
電流が流れるのを防止し、金属化合物析出方向
にのみ電流が流れるようにするものである。と
ころが、逆耐電圧を超えると逆方向の電流も流
れるようになつて、析出金属化合物粒子の電解
液中への再溶解がおこる。従つて、バリヤ層の
整流作用が優れ、逆耐電圧が高いほど金属化合
物粒子の析出が進行しやすく、着色性にすぐれ
ているのである。
ゆえに、本発明方法による酸化皮膜を用いて
着色電解処理を施すと、金属化合物粒子の析出
量が多くなり、濃く着色し、析出粒子による光
の散乱にもとづく深みのある着色皮膜が得られ
る。
尚、電解液の濃度は、70g/以下にする
と、電圧が上がりすぎて不経済であり、300
g/以上では皮膜の耐久性に問題が生じ、望
ましくは145g/程度とするのがよい。電解
液温度は低すぎると着色電解段階で多色化せ
ず、高すぎると皮膜の耐久性に問題がある。
種々の実験の結果によれば、液温を30℃に最初
設定して通電し、通電中は冷却せず、上昇する
にまかせるのが最もよいという結論に達した。
最終的に液温は40℃近く達する。電流密度は
0.6A/dm2以下では酸化皮膜の厚さが不均一
となり、2A/dm2以上では液温が上がりすぎ、
又電力的に不経済である。
() 着色電解処理工程 この工程においては、第1段階の電解処理で
得た陽極酸化皮膜を、金属イオンを含む水溶液
(例えば、硫酸ニツケル・6水塩60g/及び
ほう酸50g/を含む水溶液)からなる電解液
中にて交流電解するのである。そして、該交流
電解においては、少なくとも電流値が低下しな
いよう、望ましくは、電流値が次第に増大する
ように電圧が制御され、かくすることによつ
て、彩度の高いあざやかな色調の原色系着色皮
膜が得られるのである。
次に、かかる通電方式によつて着色電解処理
を行なつた場合の、色の濃さと色調の時間変化
を第1図を参照して、更に詳述する。
第1図には、本着色電解処理における時間T
と着色濃度D及び印加電圧Vの関係が示されて
いる。
第1図に示すようにアルミ材に電圧曲線Xに
沿つて電圧を印加すると、通電初期の電圧が低
い段階では着色はおこらない。着色がおこるた
めには印加電圧がある電圧値をこえる必要があ
る。この電圧VO(以下着色限界電圧という)は
一次電解条件によつて多少異なるが、本発明の
場合、3V程度である。該着色限界電圧VOをこ
えると着色が開始されるが、この段階での色調
は茶系統であり、まだ原色系の色調はみられな
い。さらに電圧を上げながら電解をつづける
と、時間Tの経過とともに着色曲線Yに沿つて
着色は進行し、印加電圧がバリヤ層の整流作用
の逆耐電圧Vnに達したあたりで最も濃くなる。
ここで、電圧を固定すると、以後色調に大きな
変化はみられないが、電圧をさらに上げてゆく
と、析出した金属化合物が溶解する方向にも電
流が流れはじめるため、脱色が開始する。脱色
が開始する電圧と逆耐電圧Vnとは厳密には等
しくないが、ほぼ25V程度である。ここで、重
要なことは、原色系への色調の変化がこれ以後
の脱色過程においておこるということである。
即ち、いつたん濃く着色した皮膜は、脱色初期
には赤褐色に変化する。電圧制御を巧みに行な
えば、この段階で深紅色を得ることも可能であ
るが、色の変化が極めて速いので(実際数秒以
内に通過する)、最適なタイミングで停止する
ことは困難である。皮膜色は次に緑色を呈し、
さらに続けると、青色から薄紫色へと変化し、
場合によつてほとんど脱色された状態になる。
これ以後も、尚電圧を上げつづけると再び着色
するが、以後はどす黒い色にしか着色せず、利
用価値はほとんどない。利用価値のあるのは、
着色初期のゴールド色から脱色後期の薄紫色ま
でである。この一連の過程中で注目されること
は、脱色過程での色の変化は、スペクトルの長
波長側から短波長側へ向う変化であるというこ
とである。これは、析出した金属化合物の溶解
に伴い、平均粒径が小さくなるため、主に散乱
される光の波長がしだいに短波長側へ移向する
ためと思われる。又、脱色過程で、原色系の色
調に変化するのは、粒径の小さい粒子がまず消
滅し、粒度分布がせまくなるため特定波長域の
光を散乱するようになるためであろう。
この着色電解処理工程における通電方式とし
ては、「電流値が少なくとも低下しない」とい
う条件を満たすものであればよく、第2図図示
の如く種々の方式が採用される。第2図におい
て、イは定電流方式、ロは初期電流値Oからの
電流増加方式、ハは初期電流値iOからの電流増
加方式、ニは初期電流値iOからの電流増加方式
であつて着色段階と脱色段階とで2段階操作と
する方式である。
これらの通電方式によれば、それぞれに着色
が微妙に異なり、必要とする色調に応じて、最
適な通電方式を実験的に設定すればよい。
以上述べてきた如く、本発明方法によれば、
淡色から濃色に至る彩度の高い、原色系の着色
皮膜を有する装飾アルミ材を製造することがで
きるのである。
実施例 1 陽極酸化処理工程 (1) 使用アルミ材:A1050アルミニウム板 (2) 電 解 液:145.3g/リン酸水溶液、ア
ルミ溶存量1g/以下、 (3) 電解液温度:電解初期30℃、冷却せず昇温に
まかせる、最終温度37℃ (4) 対 極 板:グラフアイト板 (5) 通電条件:直流1A/dm2×40分 着色電解処理工程 (1) 電 解 液:60g/硫酸ナツケル・6水塩
と50g/ほう酸とを含む水溶液 (2) 電解液温度:30℃一定 (3) 対 極 板:グラフアイト板 (4) 通電条件:(60Hz)0→40V/32秒、
(1.25V/sec) 上記条件にて、陽極酸化処理及び着色電解処理
を行なつた結果、電解時間の変化に伴つて第3図
に示したような多色の着色皮膜が得られた。ここ
で、符号Xは印加電圧曲線、Yは着色曲線、Zは
電流曲線である。
実施例 2 着色電解処理工程における通電条件を0→
30V/60秒(0.5V/sec)とした以外は実施例1
と同様とする。その結果、電解時間の変化に伴つ
て第4図に示したような多色の着色皮膜が得られ
た。
実施例 3 着色電解処理工程における通電条件を0→
25V/100秒(0.25V/sec)とした以外は実施例
1と同様とする。その結果、電解時間の変化に伴
つて第5図に示したような多色の着色皮膜が得ら
れた。
実施例 4 着色電解処理工程における通電条件を0→
35V/7秒(5V/sec)とした以外は実施例1と
同様とする。その結果、電解時間の変化に伴つて
第6図に示したような多色の着色皮膜が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法における着色電解処理工
程での時間Tと着色濃度D及び印加電圧Vの関係
を示す図、第2図イ〜ニは本発明方法における着
色電解処理工程での各種通電方式(時間Tと電流
iとの関係)を示す図、第3図ないし第6図は、
それぞれ本発明の第1ないし第4実施例における
時間Tと着色濃度D、印加電圧V及び電流Iの関
係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルミニウム又はアルミニウム合金を、濃度
    70g/〜300g/、温度30℃以上のリン酸水
    溶液からなる電解液中にて陽極とし、電流密度
    0.6A/dm2〜2A/dm2の直流を30分以上通電し
    て、前記アルミニウム又はアルミニウム合金表面
    に陽極酸化皮膜を生成せしめ、次いで金属イオン
    を含む水溶液からなる電解液中で、少なくとも電
    流値の低下が起らないように電圧制御しつつ少な
    くとも脱色を開始する迄交流電解を施すことを特
    徴とするアルミニウム又はアルミニウム合金の原
    色系電解着色方法。
JP58065899A 1983-04-13 1983-04-13 アルミニウム又はアルミニウム合金の原色系電解着色方法 Granted JPS59190391A (ja)

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JPS59190391A JPS59190391A (ja) 1984-10-29
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JPH02301596A (ja) * 1989-05-16 1990-12-13 Minoru Mitani アルミニウム又はその合金の表面処理方法

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