JPS638197B2 - - Google Patents

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JPS638197B2
JPS638197B2 JP24882284A JP24882284A JPS638197B2 JP S638197 B2 JPS638197 B2 JP S638197B2 JP 24882284 A JP24882284 A JP 24882284A JP 24882284 A JP24882284 A JP 24882284A JP S638197 B2 JPS638197 B2 JP S638197B2
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JP
Japan
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current density
coloring
color
aluminum
electrolytic
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JP24882284A
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Inventor
Katsuyuki Osada
Yutaka Oota
Shozo Yamamoto
Takashi Nagamune
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YKK Corp
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Yoshida Kogyo KK
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  • Electrochemical Coating By Surface Reaction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合
金(以下、アルミニウムという)の電解着色法に
関し、さらに詳しくは、アルミニウムに陽極酸化
処理を施して生成した未封孔の皮膜を、金属塩を
溶解した電解液中で交流またはそれと同等の効果
を有する波形で電解して酸化皮膜中に電解液中の
金属塩の金属または金属酸化物を析出させてアル
ミニウムを着色させる電解着色法において、一つ
の電解液により広範囲の色調に着色可能であり、
かつ着色の均一化を図ると共に、淡色、例えば淡
いブロンズ色(ステン色)に着色した場合の着色
皮膜の電着塗装の際の色抜け等による色調変化を
抑制し、むらのない均一な着色が可能な改良され
た方法に関するものである。
従来の技術 従来、アルミニウムを陽極酸化処理して酸化皮
膜を生成させ、それをニツケル塩などのような金
属塩を含有する電解液中で交流電解することによ
り、金属または金属酸化物の陽極酸化皮膜孔内へ
の析出により着色する方法は電解着色法として既
に知られ(特公昭38―1715号公報)、広く使用さ
れている。
しかしながら、このような電解着色法におい
て、或る一つの組成の電解液を用いて、例えば淡
いブロンズ色(ステン色)からブラツクまで広範
囲の色調にわたつて着色を行なおうとした場合、
いきおい電解液中の金属塩を増量するなどして着
色性を向上させる必要がある。ところが、着色性
を向上させると、淡色に着色する場合、必然的に
着色時間を短かくすることになり、このため色合
せが難かしく、色調の安定性及び付廻り性が悪く
なるという問題がある。一方、着色性を抑える
と、付廻り性は向上するが、濃色に着色する場
合、着色時間が長くなり、電解処理サイクル時間
が長くなるばかりでなく、皮膜破壊が生じるとい
う問題が派生する。
従つて、種々の色調の着色皮膜を得るために
は、所望の色調に対応した組成を有する電解液を
それぞれ準備しておき、その都度電解液を取り換
えることを余儀なくされていた。
発明が解決しようとする問題点 上記のように、所望の色調に応じて電解液をそ
の都度取り換えて電解着色を行なう方法によれ
ば、電解液の取換え作業が煩わしく、また所望の
色彩及び電解液組成に対応した電解条件の設定及
び操作も煩雑となり、さらに種々の電解液を予め
調製しておくために電解液の管理が難かしいな
ど、種々の不都合があつた。一方、一つの電解液
により広範囲の色調に着色しようとする場合、例
えばブロンズ色の電解液を用いて淡いブロンズ色
(ステン色)等の淡色に着色しようとする場合、
着色時間が短いため、色調の安定性及び付廻り性
が悪く、またその後の電着塗装において色抜けや
色調変化が生じ易いという欠点がある。また、各
色調毎の着色時間が一定せず、さらに着色の濃淡
を着色時間により合わせる必要があるため、その
色合せの仕方が極めて難かしく、また複雑な形状
の形材を処理する場合には窪み部と突出部におい
て着色むらが生じるなどの種々の不都合がある。
異種形材の同時枠付を好ましくは1電解浴で行な
い処理することは、上記のように極めて困難な状
況にあり、これを改善することが最近の課題とな
つている。
従つて、本発明の目的は、上記のような問題点
を解決し、一つの基準電解液により広範囲の色調
に着色可能であり、融通性のある状態で着色でき
るように生産ラインの汎用性を高めた電解着色法
を提供することにある。
本発明の一つの直接的な目的は、一つの基準電
解液により広範囲の色調に均一に着色でき、しか
も色調の安定性及び付廻り性に優れた電解着色法
を提供することにある。
本発明の他の直接的な目的は、上記目的と関連
して、各色調毎の着色時間が比較的に一定であ
り、色合わせをする者の個人差による着色むらが
殆んどなく、比較的に簡単な操作で種々の所望の
色調に着色可能な電解着色法を提供することにあ
る。
問題点を解決するための手段 本発明は、電解着色時の電流密度を規制するこ
とによつて上記目的を達成するものである。
すなわち、本発明に係るアルミニウムの電解着
色法は、 アルミニウムの表面に形成した陽極酸化皮膜
を、無機金属塩を含有する水溶液中にて交流また
はこれと同等の効果を有する波形にて電解着色す
るに際して、 前記アルミニウムを、トータル電流密度0.05〜
0.25〔A/dm2〕または負電流密度0.03〜0.14
〔A/dm2〕の範囲内でほぼ定電流密度にて30秒
〜10分間通電処理し、 次いで同浴中にて、ピーク電流密度がトータル
電流密度で0.25〜1.20〔A/dm2〕または負電流
密度で0.14〜0.70〔A/dm2〕となるように通電
処理し、 その後少なくとも1回電流密度を強制的に降下
させることを特徴とするものである。
発明の作用及び態様 本発明者らは、一つの電解液により広範囲の色
調に着色可能な電解着色法を探求すべく鋭意研究
の結果、各色調毎に着色時の時間と電流密度の関
係(電流密度パターン)を定め、各色調に応じた
電流密度パターンに従つて制御することによつて
前記したような問題を解決できることを見い出し
た。
この電流密度パターンは、淡色の色調安定化に
主眼を置く電流密度パターンと、濃色ブロンズ、
ブラツク等濃色着色の着色時間の短縮に主眼を置
く電流密度パターンの2通りがある。
淡色の着色(淡色化)の場合、着色を抑制する
反面付廻り性を向上できる電流密度パターンとす
るものである。これに対して、濃色の着色(濃色
化)の場合、付廻り性及び着色進行度の向上を図
り、着色時間を短縮できる電流密度パターンとす
るものである。
本発明は、前者の淡色着色の場合の電流密度パ
ターンによる電解着色法に関するものである。以
下、本発明について詳細に説明する。
淡色に着色する場合、従来一般に着色時間が短
いため、前記したように色合せが難かしく、色調
の安定及び付廻り性が悪い。また、その後の電着
塗装では陽極電解が行なわれるため、アルマイト
孔底に吸着された金属化合物の孔表層部への流出
等による色抜けや色調変化が生じ易い。
本発明者らの研究によると、陽極酸化処理後の
電解着色時の電流密度パターンを、正負のトータ
ル電流密度0.25〜120〔A/dm2〕または負電流密
度0.14〜0.70〔A/dm2〕の範囲内で少なくとも
1回ピーク電流密度となるように、変動前のトー
タル電流密度0.05〜0.25〔A/dm2〕の範囲内の
ほぼ定電流の最終電流密度より高くし、その後少
なくとも1回電流密度を下げ、好ましくは変動さ
せる時点の電流密度の10〜95%に下げる電流密度
パターンとすることにより、淡色の色調安定化、
付廻り性の改善、異種形材同時枠付における均一
着色、電着塗装での色抜け等による色調変化の抑
制効果が得られることが見い出された。
本発明に係る電解着色法は、ほぼ定電流密度に
よる第1ステツプ通電処理、該第1ステツプ通電
処理よりも高い電流密度を印加する第2ステツプ
通電処理、電流密度を降下させる第3ステツプ通
電処理からなる。
第1ステツプ通電処理においては、通電時間内
電流が減衰しないかまたはほとんど減衰しない程
度の電圧(電流密度)を印加し、膜質調整して付
廻り性、色調の安定(第2ステツプ通電処理前の
初期電流密度の一定化による)を図るものであ
る。電流密度はトータル電流密度0.05〜0.25
〔A/dm2〕または負電流密度0.03〜0.14〔A/d
m2〕とし、通電時間は30秒以上好ましくは60秒以
上とすることにより、陽極酸化皮膜の十分な改質
が行なわれる。
第2ステツプ通電処理は、着色度及び付廻り性
を向上させるために行なうもので、トータル電流
密度0.25〜1.20〔A/dm2〕または負電流密度0.14
〜0.70〔A/dm2〕の範囲内にピーク電流密度が
くるように電流密度を高くする。このピーク電流
密度になる前にこれよりも小さな微小ピークが生
じるように変動させてもよく、すなわち電流密度
を漸進的に増加させてもよい。この第2ステツプ
通電処理の通電時間は20秒以上、好ましくは30秒
以上がよい。
第3ステツプ通電処理においては、電流密度が
強制的に降下させられ、これにより付廻り性向
上、色調調整、色抜け防止の効果があり、安定し
た仕上りの着色皮膜が得られる。この電流密度の
強制的降下は少なくとも1回行ない、変動時点の
電流密度の10〜95%となるように降下させる。電
流密度の降下度が10%以下であると、所望の着色
を得るに要する時間が長くなり、実用的ではなく
なる。また、95%以上では強制的に降下させた効
果、すなわち付廻り性の向上が得られないので好
ましくない。第2ステツプ通電処理以降、すなわ
ち強制的電流密度降下以降の通電時間は、30秒以
上、好ましくは60秒以上がよい。
上記電流密度パターンの制御は、電圧変動法に
より行なつてもよいが、処理m2数毎に電圧調整に
より設定したい電流密度にすることとなるため、
その操作が繁雑であり、また精度の面においても
著しく悪く、十分な効果が出せない欠点がある。
このため、本発明においては電解着色は交流また
はそれと同等の効果を有する波形を用いて行なう
が、その電流密度パターンの制御は正、負のトー
タル電流密度または負電流密度のいずれかで行な
う。なお、負電流密度は、通電処理の経時による
変化や陽極酸化処理、電解着色処理の条件等によ
り若干異なるが、正、負のトータル電流密度の約
55%である。
次に、電流密度パターンの制御方法の例を以下
に説明する。負電流密度での制御の場合は第1図
に示すとおりとし、制御すべき標準の負電流密度
パターンを記憶させておき、次に処理される製品
の処理毎にその処理面積に見合つた電流が標準と
する負電流密度パターン通りに流れる様に、電源
装置を自動調整する。トータル電流密度パターン
の制御も負電流密度パターンの制御と同様の手法
により行なうが、その制御装置の概略構成を第2
図に示す。
上記いずれの電流密度パターンの制御も基本的
には同様であるが、このトータル電流密度パター
ンを例にとつて、その制御方法の一例を第2図を
参照して詳細に述べる。
(i) 設定しようとする標準電流密度パターン(記
憶パターン)を記憶回路6に入力する。例え
ば、実際に製品に電流を流し、整流回路10か
ら記憶回路6に入力する。
(ii) 次に、制御すべき製品3に電流を流すと同時
に記憶回路6から演算指令回路5に記憶パター
ンを同時出力し、制御すべき製品面積に換算し
た電流量に演算し、制御すべき製品3に流れる
電流量と比較する。
(iii) 通電時間t秒後における制御すべき製品に流
れた電流量をict,t秒後における記憶パター
ンから演算された電流量をiptとすると、前記
(iii)における比較でipt>ictであれば交流電源4
の電圧を上げるように、ipt<ictであれば交流
電源4の電圧を下げるように演算指令回路5か
ら指令が出され、ipt=ictとなるように通電終
了まで演算指令が繰り返される。
このようにして、制御すべき製品の電流密度
と記憶パターンの電流密度の経時変化が同じ様
に制御される。第1図に示す負電流密度制御の
場合、負電流整流回路7の前に正負電流分離回
路8を設けて負電流のみ整流し、上記(i)〜(iii)の
操作を行なうことになる。
上記のようにして制御されたトータル電流密度
パターンの一例の模図を第3図に示す。
以上の操作により、通電処理における電流密度
の経時変化をパターン化でき、それにより、処理
される製品の処理m2数が異なつても、設定された
電流密度パターン通りに電解着色を施すことがで
きる。なお、この操作を手動操作により、設定さ
れた電流密度パターン通りに電流が流れるように
電圧コントロールしてもよい。
本発明の電解着色法においても、アルミニウム
の陽極酸化皮膜の膜質による変化は従来通りあ
り、陽極酸化処理工程でのバリヤ層調整操作、断
続電解、電流回復電解、電解終了後の液中浸漬等
の電解制御による色調、付廻り性、着色度の変化
を十分把握し、それを利用することもできる。
本発明において、着色の電解液中に使用される
金属塩としては種々のものがあるが、一例をあげ
ると、ニツケル、コバルト、クロム、銅、マグネ
シウム、鉄、カドミウム、チタン、マンガン、モ
リブデン、カルシウム、バナジウム、錫、鉛、亜
鉛などのような金属の硝酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、塩酸塩、クロム酸塩などの無機酸塩、シユウ
酸塩、酢酸塩、酒石酸塩などの有機酸塩などがあ
り、これらのうちから選択使用される。好ましく
は、これらの金属塩の2種以上、より好ましくは
3種以上を組み合わせて使用すると着色進行度や
付廻り性が著しく改善され、また2種以上の金属
塩に強還元性化合物を着色度向上、付廻り性向上
を目的として加えてもよい。このような強還元性
化合物としては、例えば亜ニチオン酸ナトリウ
ム、亜ニチオン酸亜鉛、亜ニチオン酸アンモニウ
ムなどの亜ニチオン酸塩、チオ硫酸アンモニウ
ム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チ
オ硫酸鉄などのチオ硫酸塩、チオグリコール酸、
チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール
酸ナトリウムなどのチオグリコール酸塩などがあ
る。
本発明方法により着色されるアルミニウムまた
はアルミニウム合金とは、純アルミニウムまたは
純アルミニウムにケイ素、マグネシウム、銅、ニ
ツケル、亜鉛、クロム、鉛、ビスマス、鉄、チタ
ン、マンガンなどの金属を1種または2種以上含
む合金である。これらは、その表面を常法により
脱脂洗浄したのち、これを陽極とし、一方、対極
として設けた陰極との間に、硫酸、シユウ酸、ス
ルフアミン酸などのような通常の酸性電解液中で
通電して陽極酸化皮膜処理を施したものである。
以上述べたような方法で電解着色された皮膜
は、必要により、沸騰水、薬品封孔または加圧水
蒸気など公知の手段により封孔処理が施される。
また、この封孔処理を施したのち、あるいは封孔
処理を施すことなく、必要によりさらに樹脂塗料
によるスプレー塗装、浸漬塗装または電着塗装な
どを行なつて表面保護を行なつてもよい。
実施例 次に、実施例をあげて本発明方法をさらに詳細
に説明する。
実施例 1 常法により脱脂、エツチング、スマツト除去さ
れたアルミニウム押出形材A―6063Sを17.5W/
V%硫酸水溶液中に浸漬して陽極とし、対極とし
て設けられたアルミニウム陰極との間に15Vの直
流電流を電流密度1.2A/dm2で35分間通電して、
その表面に約12ミクロンの陽極酸化皮膜を形成さ
せた。これを水洗した。ついで、長さ300mm、幅
100mm、高さ150mmの容器を着色電解用装置として
用い、対極を1箇所とし、この中に長さ150mm、
幅70mm、厚さ1.3mmの前記被処理材を極間距離250
mmにして、下記の組成を有する液温26℃の電解液
中に浸漬して、第4図に示すトータル電流密度パ
ターンに従つて交流電解を行なつた。すなわち、
5秒間で電流密度がほとんど減衰しない0.1A/
dm2まで上げ、115秒間電解後、5秒間で0.6A/
dm2のピーク電流密度に上げ、その時の電圧を3
分間保持すると電流密度が0.35A/dm2まで減衰
した。それを0.25A/dm2(変動前の71%)に降
下させ、30秒間経過すると、0.2A/dm2に減衰
した。それをさらに0.15A/dm2(変動前の75
%)に降下させ、90秒間電解する電流密度パター
ンで交流電解を行なつたところ、アルミニウム押
出形材の対極面及び非対極面共にむらのない均一
な淡ブロンズ色の着色皮膜が得られた。
電解液: 硫酸ニツケル(6水和物) 25g/ 硫酸マグネシウム(7水和物) 10g/ 硫酸コバルト( 〃 ) 2g/ チオ硫酸アンモニウム 1g/ 硫酸アンモニウム 30g/ ホウ酸 10g/ PH 5.6 上記着色皮膜を水洗した後、純水湯水で70℃、
4分間湯洗した。これを、自己分散型熱硬化性ア
クリル樹脂電着塗料10%液に浸漬し、ステンレス
板を対極として、160Vで3分間電着塗装をし、
水洗後180℃で40分焼付乾燥し、8μmの塗膜を形
成させた。その色調は、電着塗装前の色調とほと
んど変わらなかつた。また、ウエザーメータによ
り3000時間の促進耐候性試験を行なつたところ、
まつたく異常は認められず、またキヤス試験にお
いて72時間で異常なく、外装材としての性能を十
分に有することを確認した。
実施例 2 実施例1の方法において、トータル電流密度パ
ターンを第5図に示すパターン、すなわち5秒間
で電流密度がほとんど減衰しない0.2A/dm2
115秒間電解後、10秒間で0.55A/dm2のピーク
電流密度に上げ、55秒間で電流密度0.4A/dm2
に減衰させた。それを0.18A/dm2(変動前の45
%)に降下させ、120秒後に0.15A/dm2に減衰
させる交流電解を行なつた以外は、実施例1と同
様の処理をしたところ、実施例1と同様の結果が
得られた。
実施例 3 実施例1の方法において、下記の組成を有する
電解液を用いる以外は同様の方法で行なつたとこ
ろ、実施例1と同様の結果が得られた。
電解液: 硫酸ニツケル(6水和物) 25g/ 硫酸マグネシウム(7水和物) 20g/ 硫酸コバルト(7水和物) 10g/ 硫酸アンモニウム 30g/ ホウ酸 20g/ PH 5.0 比較例 実施例2のトータル電流密度パターン電解の代
りに、一定電圧12Vで60秒の交流電解を行ない、
着色度を実施例2と同等に合わせたところ、色調
が赤味がかかり、対極面が非対極面よりやや淡く
着色された。すなわち、付廻り性が実施例2の場
合よりも劣つていた。これを、実施例1と同様に
電着塗装し、水洗後180℃で、40分焼付乾燥した
ところ、一層赤みが強い淡ブロンズ色となつた。
発明の効果 以上のように、本発明の電解着色法によれば、
定電流密度での通電処理後、それより高い電流密
度範囲にピーク電流密度が入るように電流密度を
上げ、その後強制的に電流密度を降下させて交流
電解を行なうため、淡色の色調安定化、付廻り性
の改善、異種形材同時枠付における均一着色、電
着塗装での色抜け等による色調変化の抑制など、
特有の効果が得られた。
また、本発明の方法によれば、電流密度パター
ンを変えることにより、基本色から淡色まで広範
囲の色調に、一つの電解液によつて着色すること
が可能であり、融通性のある状態で着色できるの
で、生産ラインの汎用性は一層高くなる。例え
ば、基本色としてブロンズ色の電解液を用いて電
解着色する場合、電流密度パターンを変えること
によつて、このブロンズ色から中間ステン色、淡
ステン色などの淡色まで広範囲の色調に電解着色
でき、また基本色として濃いブロンズ色の電解液
を用いれば、この濃いブロンズ色からブロンズ色
あるいいは比較的淡いブロンズ色までの広範囲の
色調に電解着色可能である。しかも、各色調毎の
着色時間が比較的に一定であり、また、予め設定
したトータル電流密度パターンまたは負電流密度
パターンに従つて電流密度パターンが制御される
ため、その操作が比較的に簡単であり、また精度
もよく、色合せをする者の個人差による着色むら
が殆んどなく、所望の色調に均一に着色できる利
点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電解着色法における負電流密
度パターンの制御装置の概略構成図、第2図はト
ータル電流密度パターンの制御装置の概略構成
図、第3図は制御されたトータル電流密度パター
ンの模図、第4図は実施例1におけるトータル電
流密度の経時変化を示すグラフ、第5図は実施例
2におけるトータル電流密度の経時変化を示すグ
ラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミニウムまたはアルミニウム合金の表面
    に形成した陽極酸化皮膜を、無機金属塩を含有す
    る水溶液中にて交流またはこれと同等の効果を有
    する波形にて電解着色するに際して、 前記アルミニウムまたはアルミニウム合金を、
    トータル電流密度0.05〜0.25〔A/dm2〕または
    負電流密度0.03〜0.14〔A/dm2〕の範囲内でほ
    ぼ定電流密度にて30秒〜10分間通電処理し、 次いで同浴中にて、ピーク電流密度がトータル
    電流密度で0.25〜1.20〔A/dm2〕または負電流
    密度で0.14〜0.70〔A/dm2〕となるように通電
    処理し、 その後少なくとも1回電流密度を強制的に降下
    させることを特徴とするアルミニウムまたはアル
    ミニウム合金の電解着色法。 2 電流密度の強制的降下を、変動させる時点の
    電流密度の10〜95%となるように降下させること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の電解
    着色法。
JP24882284A 1984-11-27 1984-11-27 アルミニウムまたはアルミニウム合金の電解着色法 Granted JPS61127898A (ja)

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