JPH035808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、台所などの主として局所換気の用
に供せられるレンジフードフアンに関するもので
ある。

上記したこの種の換気装置は、湯気や煙を捕集
する下部の広く開放したフード構造体に換気送風
機を内蔵してなり、中には排気用の排気ダクトと
の接続方向の選択を可能とした排気チヤンバを備
えたものもある。排気チヤンバを備えたもののう
ち、フード構造体の上面に排気チヤンバを持つも
のでは従来、第１図に示すようにチヤンバ構造体
１０１を長孔によつてフード構造体１０２に装着
し、チヤンバ構造体１０１の横方向への取付け位
置の調整を可能にしたものが多い。すなわち、排
気チヤンバＳと排気ダクトとの横方向についての
若干の位置関係のずれをチヤンバ構造体１０１の
位置の調整によつて吸収できるようにしたもので
ある。しかしながら、この種のものにおいては、
長孔によるチヤンバ構造体１０１の移動量が少な
いため、排気ダクトとチヤンバ構造体１０１の排
気口とを一致させることが実際においては困難で
あることが多く、排気口の位置の異なる別のチヤ
ンバ構造体の装着によつて対処しなければならな
いことが多い。また、側面排気を採用する場合
で、排気ダクトが壁面までしか配設されていない
場合には、排気ダクトと排気チヤンバＳの連絡す
る接続部品が必要となるものでもあつた。

本考案は、排気ダクトと排気口との位置関係の
対応を広範に実現することができる、排気チヤン
バに関するチヤンバ構造体の移動量の大きいレン
ジフードフアンを提供することを目的とするもの
である。

次に本考案の構成を図面に示す実施例に基づい
て具体的に説明する。

第２図によつて示す本考案の適用例としてのレ
ンジフードフアンは、ガスレンジなどの上方にお
いて作業面から立ち昇る湯気や煙を捕集する構造
体、すなわち下部を広く開放した台形の箱形に形
成されたフード構造体１に換気送風機２を内蔵し
てなり、フード構造体１の天板上には換気送風機
２の吐出口が連絡する排気チヤンバＳを構成する
チヤンバ構造体３を取付けてなる。フード構造体
１の排気チヤンバＳとの連絡部は、天板上の背面
寄り中央に開口し、この連絡部の前後の縁部には
連絡部側の開放したチヤンネル４が設けられてい
る。なお、このチヤンネル４のうち前側のものは
段差状に曲げ形成した押え金５の天板へのねじ締
結により形成され、後側のものは天板の一部の切
り起こしによる切起片６によつて形成されてい
る。この対向するチヤンネル４は、天板上に構成
する排気チヤンバＳに関するチヤンバ構造体３を
横方向へのスライドを可能に装着するための構成
で、チヤンバ構造体３にはその下端に外方へ張り
出す、チヤンネル４への嵌合を可能としたフラン
ジ７が形成されているのである。チヤンバ構造体
３は下面がフード構造体１の天板上に開口した連
絡部より十分に広く開放した箱形で、背面、上面
及び左右の側面には必要により開放させうるノツ
クアウト式の排気口８が形成されている。チヤン
バ構造体３の横方向の寸法は、フード構造体１の
天板上の横幅より若干小さくなつている。このチ
ヤンバ構造体３のフード構造体１への取付けは後
側のチヤンネル４にフランジ７を差し込み、前側
のフランジ７を二個の押え金５のねじ締結により
押えることによつて行なわれる。このとき、押え
金５の締結前においてチヤンバ構造体３の位置を
設置場所に応じてスライド調整する。すなわち、
押え金５のねじ締結以前では、チヤンバ構造体３
を前後方向については少し、横方向には大きく移
動させることができるのである。従つて、背面又
は上面の排気口８と排気ダクト９とを接続する設
置形態を採用した場合、排気口８と排気ダクト９
との横方向についての位置関係に可成りのずれが
あつても両者を一致させることができるのであ
る。また側面の排気口８を採用する場合で、壁面
までしか排気ダクト９が配設されていないときで
も、排気口８と排気ダクト９との間がチヤンバ構
造体３の移動量内であれば、チヤンバ構造体３の
スライド調整によつて接続部品を介さずに両者間
の接続を実現できるのである。なお、排気口８と
排気ダクト９との接続は排気口８に排気チヤンバ
Ｓ内から取付けられる接続フランジ１０を介して
実施されるもので、チヤンバ構造体３における前
面の蓋付きの開口部１１は、接続フランジ１０の
取付けの用に供するものである。

以上、実施例による説明からも明らかなように
本考案のレンジフードフアンは、内蔵の換気送風
機の吐出側と連絡する排気チヤンバを構成するチ
ヤンバ構造体を、上記フード構造体の上部に前縁
を押え金具により、後縁を差し込み構造により前
後及び横方向のスライドを可能に設けたもので、
フード構造体の開口よりチヤンバ構造体の開口の
ほうを十分に広く形成したものであるから、チヤ
ンバ構造体の移動量を十分に大きくすることがで
き、これによつて、排気ダクトとの位置関係につ
いての対応が広範になり、設置に関する特殊性及
び状況に広く対応することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例としてのレンジフードフアンを
示す斜視図、第２図は本考案の適用例としてのレ
ンジフードフアンを示す断面図、第３図は同じく
レンジフードフアンの斜視図、第４図はチヤンバ
構造体のみを単独に示す斜視図である。なお、図
中同一符号は同一又は相当部分を示す。 １……フード構造体、２……換気送風機、３…
…チヤンバ構造体、４……チヤンネル、５……押
え金、６……切起片、７……フランジ、８……排
気口、Ｓ……排気チヤンバ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 換気送風機２を内蔵したフード構造体１の上
   部に、前記換気送風機２の吐出側と連絡する開
   口を形成するとともに、この開口より十分に広
   い開口及び排気口を持つチヤンバ構造体３を開
   口同士が連絡するように上記フード構造体１の
   上部に前縁を押え金具５により、後縁を差し込
   み構造により前後及び横方向のスライドを可能
   に設けたことを特徴とするレンジフードフア
   ン。 (2) チヤンバ構造体３の排気口８が、背面及び側
   面など多方向に適宜に開放させうる形態に複数
   設けられている構成の実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のレンジフードフアン。