JPH0440016Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、取付パネルの開口に対応位置させて
内外枠の各枠本体を取付パネルの両板面に各々取
付け固定し、且つ、その取付パネルの開口を通し
て内枠の枠本体を外枠の枠本体内に嵌め込んで互
いにキー止め固定するのに適用される内外枠相互
の嵌合せ固定構造に関するものである。

従来の技術 一般に、軒先の壁面を取付パネルとして換気口
装置を取付ける場合を例示すると、その片壁面に
は雨切板となる略角筒形の枠本体を有する外枠を
張出しフランジ部で固定し、この外枠の枠本体内
には取付パネルの開口を通して換気装置等を備え
る内枠の略四辺形に形成された枠本体を嵌込んで
張出しフランジ部で他壁面に固定することにより
内枠を外枠に組付けることが行なわれている。

その内外枠相互は互いの嵌合せ位置を固定的に
し或いはガタ付き等の発生を防止するべく、各枠
本体の相対位置に形成する突起と切欠との噛合で
互いをキー止め固定するとにより一体的に組立て
るとよい。

然し、これら突起、切欠を各枠本体の相対面の
特定位置に形成するときには換気口装置を配置す
る場所に応じて壁面の厚みが異なることがあるた
め、その配置位置の壁面厚みに応じて突起、切欠
の形成位置を変えなければならず、製品の画一的
な製造を行うことができない。

考案が解決しようとする課題 本考案は、取付パネルの厚みが異なつても、内
外枠の各枠本体相互を突起と切欠との噛合で確実
にキー止め固定できるよう創意工夫した内外枠相
互の嵌合せ固定構造を提供することを目的とす
る。

課題を解決するための手段 本考案に係る内外相互の嵌合せ固定構造におい
ては、外枠には枠本体の内側に位置させて突起が
設けられたスライド板を内枠の枠本体が嵌め合さ
れる方向にスライド移動可能に装備し、そのスラ
イド板の基部側を取付パネルの開口より内枠の枠
本体が取付けられる取付パネルの板面に配置させ
てスライド板を外枠の枠本体に位置決め装備し、
このスライド板の突起と内枠の相対位置する枠本
体の板面に設けられた切欠とを外枠の枠本体に対
する内枠の枠本体の嵌込みと共に噛合させて各枠
本体を互いにキー止め固定することにより構成さ
れている。

作 用 この嵌合せ固定構造では、内枠の枠本体に形成
される切欠と噛合される突起が設けられたスライ
ド板を外枠の枠本体に装備し、そのスライド板の
基部側を取付パネルの開口より内枠の枠本体が取
付けられる板面に配置させてスライド板を外枠の
枠本体に位置決め装備するから、取付パネルの厚
みが異なつてもスライド板の突起と内枠の切欠と
が常に相対位置することにより、内枠の枠本体を
外枠の枠本体内に嵌め込むと共に突起と切欠とを
互いに噛合させ得て、各枠本体を互いに確実にキ
ー止め固定できるようになる。

実施例 以下、添付図面を参照して説明すれば、次の通
りである。

この内外枠相互の嵌合せ固定は軒先の壁面等を
取付パネル１０とし、その取付パネル１０の板面
に換気口装置を備え付けるのに適用されている。
この換気口装置は、雨切板となる外枠２０と複数
枚の開閉動可能な羽根板やフアン等を備えた内枠
３０とを組合わせてなる。また、その換気口装置
が備え付けられる取付パネル１０には略方形の開
口１１が設けられている。この開口１１に対応位
置させて、取付パネル１０の片面側には外枠２０
を固定すると共に、その他面側には取付パネル１
０の開口１１を通して枠本体３１が外枠２０の枠
本体２１の内側に嵌め込まれる内枠３０を固定す
ることにより換気口装置が組立てられている。

その内外枠２０，３０のうち、外枠２０には第
１，２図で示す如く略角筒形を呈する枠本体２１
の側面にスライド板４０が四個程度夫々別位置に
備え付けられている。このスライド板４０は枠本
体２１の側面奥行き方向に向つて形成された二つ
の長孔２２，２３に左右の突片４１，４２をスラ
イド自在に差込み係合し、そん長孔２２，２３に
沿つてスライド移動することにより位置調整自在
に外枠２０の枠本体２１に装備されている。この
スライド板４０の基部側４３は内枠３０が取付け
られる取付パネル１０の板面に配置するべく直角
に折り曲げられ、また、先端側４４は外枠２０と
の位置調整後に外枠２０の枠本体２１から外曲げ
させるよう平板状に形成されている。そのスライ
ド板４０の板面には、枠本体２１の内側に突出さ
せて板面を切起し成形した突起４５が設けられて
いる。この突起４５は、スライド板４０の基部側
４３の内のり面から突起４５の段部頂面までの距
離ｈを特定させるよう形成されている。そのスラ
イド板４０を備える外枠２０には、枠本体２１を
取付けパネル１０の板面に釘着等で取付け固定す
るべく、張出しフランジ部２４が枠本体２１の一
端側から直角方向外方に張り出すように設けられ
ている。

内枠３０は第３図で示すように略四辺形の枠本
体３１を有し、この枠本体３１の内部には上述し
た如く羽根板３２やフアン等の換気装置が備え付
けられている。その内枠３０には枠本体３１の側
面を切り起すことによりスライド板４０の突起４
５を噛合させる切欠３３が設けられ、また、取付
パネル１０の板面に釘着等で固定される張出しフ
ランジ部３４が枠本体３１の一端側から直角方向
外方に張り出すように設けられている。この内枠
３０の切欠３３は、各スライド板４０の突起４５
と相対する位置で、張出しフランジ部３４の内の
り面と切欠３３の上縁辺との距離がスライド板４
０の基部側４３の内のり面から突起４５の段部頂
面までの距離ｈと一致するように設けられてい
る。

これら各枠の組付けにあたつては、第４図で示
すようにスライド板４０の基部側４３を取付パネ
ル１０の開口１１より外枠２０の枠本体２１が取
付けられる取付パネル１０の反対側、換言すれ
ば、内枠３０の枠本体３１が取付けられる板面に
配置させて外枠２０の張出しフランジ部２４とで
取付パネル１０を挟持する如く位置させる。その
上で張出しフランジ部２４を釘着等で固定するこ
とにより、外枠２０の枠本体２１を取付パネル１
０の片面側に取付け固定する。そのスライド板４
０の基部側４３を取付パネル１０の板面に配置す
る際、スライド板４０は外枠２０の長孔２２，２
３に沿つてスライド移動することにより、外枠２
０に対する装備位置を調整することができる。そ
の位置調整後、スライド板４０は先端側４４を枠
本体２１から外曲げすれば外枠２０に位置決め固
定するようにできる。

内枠３０は取付パネル１０の開口１１を通して
枠本体３１を外枠２０の枠本体２１の内側に嵌込
み配置すると共に、スライド板４０の基部側４３
を張出しフランジ部３４で押えて張出しフランジ
部３４を釘着等で固定することにより、枠本体２
１を取付パネル１０の板面に取付け固定する。こ
の枠本体３１の嵌込み時に、枠本体３１の切欠３
３とスライド板４０の突起４５とは相対位置する
から互いに嵌り合つて切欠３３の上縁辺と突起４
５の段部頂面とが係合することにより確りと噛合
する。従つて、取付パネル１０の厚みが異なつて
も、スライド板４０を位置調整することにより内
外枠２０，３０を相互にキー止め固定させるよう
にできる。

考案の効果 以上の如く、本考案に係る内外枠相互の嵌合せ
固定構造に依れば、取付パネルの厚みが異なつて
も、スライド板を位置調整することにより内外枠
相互をキー止め固定できるから、その画一化した
製品の製造を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る固定構造を適用した外枠
の一部拡大断面図、第２図ａは内外枠の側面図、
第２図ｂは同外枠の背面図、第３図ａは同内枠の
側面図、第３図ｂは同内枠の正面図、第４図は同
嵌合せ固定構造を示す一部拡大断面図である。 １０……取付パネル、１１……開口、２０……
外枠、２１……外枠の枠本体、３０……内枠、３
１……内枠の枠本体、３３……切欠、０……スラ
イド板、４５……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 枠本体を取付パネルの開口と対応位置させて外
   枠を取付パネルの板面に取付け固定し、その取付
   パネルの開口を通して内枠の枠本体を外枠の枠本
   体内に嵌め込んで内枠を外枠が取付けられる取付
   パネルの反対側の板面に取付け固定し、これら各
   枠本体の相対向する板面に板される突起と切欠と
   を噛合させて枠本体を互いにキー止め固定する内
   外枠相互の嵌合せ固定構造において、上記外枠に
   は枠本体の内側に位置させて突起が設けられたス
   ライド板を内枠の枠本体が嵌め合される方向にス
   ライド移動可能に装備し、そのスライド板の基部
   側を取付パネルの開口より内枠の枠本体が取付け
   られる取付パネルの板面に配置させてスライド板
   を外枠の枠本体に位置決め装備し、このスライド
   板の突起と内枠の相対位置する枠本体の板面に設
   けられた切欠とを外枠の枠本体に対する内枠の枠
   本体の嵌込みと共に噛合させて各枠本体を互いに
   キー止め固定したことを特徴とする内外枠相互の
   嵌合せ固定構造。