JPH0357654B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0357654B2
JPH0357654B2 JP1166682A JP1166682A JPH0357654B2 JP H0357654 B2 JPH0357654 B2 JP H0357654B2 JP 1166682 A JP1166682 A JP 1166682A JP 1166682 A JP1166682 A JP 1166682A JP H0357654 B2 JPH0357654 B2 JP H0357654B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
current
resistor
josephson
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1166682A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58130627A (ja
Inventor
Nobuo Kodera
Junshi Asano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP1166682A priority Critical patent/JPS58130627A/ja
Publication of JPS58130627A publication Critical patent/JPS58130627A/ja
Publication of JPH0357654B2 publication Critical patent/JPH0357654B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K19/00Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits
    • H03K19/02Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components
    • H03K19/195Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using superconductive devices
    • H03K19/1952Logic circuits, i.e. having at least two inputs acting on one output; Inverting circuits using specified components using superconductive devices with electro-magnetic coupling of the control current

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はジヨセフソンデバイスを用いた集積回
路に係り、直流電源で駆動することを基本とする
誤動作の少ない単位回路に関する。
従来、最も単純なジヨセフソン回路は、1つの
定電流電源をもち、1端にジヨセフソンデバイス
を接続し他端を接地した上、該ジヨセフソンデバ
イスに並列に負荷抵抗を接続した抵抗負荷形回路
(一般にJTL、すなわちジヨセフソントンネリン
グロジツク、と称される回路)であつた。この回
路の欠点は、1回の論理動作を行つたあと、出力
状態が固定(ラツチ)されてしまうことであり、
この対策として断続する電流電源またはゼロ電流
をはさんで正負の電流を発生する交流電流電源が
必要であつた。
すなわち、JTL回路では上記したような交流電
源などを用いて、電源電流を一旦ゼロにすると一
般にラツチが解除され次の論理動作を行わしめる
ことができる。
ところが、現実には論理回路の各部各部にそれ
ぞれ位相を調整した雑音のない交流電流を供給す
るのは困難である。
そこで本発明は、外部からは一定の直流電流を
供給しながら、しかも上記のようなラツチ解除が
成され、JTL回路の論理動作が成される回路分式
を提供することを目的とする。
本発明は基本アイデアとして、ジヨセフソンデ
バイス、つまりゼロ電圧状態と電圧状態の2つの
状態をとり得るもので、その電流電圧特性がいわ
ゆるジヨセフソン接合のそれと相似なスイツチン
グエレメントがスイツチするときの瞬時におい
て、 電圧を生じてデバイス抵抗が急上昇する、 このためにデバイスがゼロ電圧状態にあつた
時に流れていた電流が急にしや断される、 という性質を応用せんとするものである。このス
イツチエレメント(ここでは電流しや断回路と呼
称する)によつて瞬時的に電流をしや断せしめ
て、外部の供給電流が全く直流でありながら前記
したJTL回路を動作させる。
本発明では、前記したスイツチングエレメント
(電流しや断回路)によつて1論理動作ごとに、
電圧パルスを発生させてJTL回路をゼロ電圧状態
にリセツトさせる。このようなパルスによつて状
態復帰を可能にする機構をここではPU機構と呼
称する(ここにPUは“Pulse Unlatching”の略
である。) このPU機構を可能にする回路結線には基本的
に2種類考えられる。それは第1図に示すPULC
回路(ここにLCは“Logic Cell”の略)、および
第2図に示すIPULC回路(ここはIは倒置
“invevse”の意)である。
まずPULC回路について、第1図を参照してそ
の構成と動作原理を述べる。本発明のPULC回路
では、ジヨセフソンデバイス4(ジヨセフソン接
合、ジヨセフソン量子干渉計など)、結合抵抗6、
パルス発生回路3の三者が超電導線によつて環状
に結合される。デバイス4はここでは磁束入力形
のものとし、これへの入力制御線(太線)に最初
に直流バイアス電流を供給する。このバイアス電
源は図から省略されている。つづいて、主直流電
流源1(大きさIA)を結合抵抗6の両端に接続し
て主たる回路電流を供給する。このとき、電流し
や断回路3には全く外部磁束が印加されないもの
とするから、3は超電導状態を保つことができ
る。したがつて第1図の全体は、電流源1、デバ
イス4、結合抵抗6からなるJTL回路であるとみ
なされる。デバイス4にバイアス電流による外部
磁束が印加されていたから、本回路への入力電流
は直ちに結合抵抗6を経由して流れる状況ができ
る。このとき結合抵抗6の両端には出力電圧が発
生している。なお、この状態ではデバイス4、電
流しや断回路3に共通に結合する信号入力線7に
は入力信号電流がないものとするから、前記出力
電圧(約2mV)はNOT動作にあたる出力であ
る。
PULC回路(第1図)において最も重要かつ特
徴的な点は、電流しや断回路3の両端にあらかじ
め、主電流電源1(大きさIA)と同方向に第2の
副電流電源2(大きさIB)を結線する。副電流電
源2投入の時間的順序は、入力信号の到来以前で
あればよい。今、電流しや断回路3は前記したよ
うにゼロ電圧状態(超電導状態)にあるから、こ
の副電流電源2からの電流供給は前出の回路状態
(結合抵抗6の両端に出力電圧が発生している状
態)を変化させない。しかし、電流しや断回路3
は電流によつて付勢された状態に入いる。
次にPULC回路に入力信号線7を用いて、入力
電流を印加する。入力信号線をながれる電流の向
きは、ここでは、ジヨセフソンデバイス4の制御
線に印加したデバイス電圧が生じせる磁束をキヤ
ンセルさせる向きとする。したがつて、入力信号
電流がある場合、デバイス4には磁束が印加され
ず、電流しや断回路3に磁束が印加される状態が
できる。このとき、 () 電流しや断回路3の中の内部ジヨセフソン
デバイスが電圧状態に達して、瞬時的に正の電
圧インパルスを発生すると共に、内部デバイス
が高抵抗化して回路電流IA、IBをしや断する、 () ジヨセフソンデバイス4は過去において電
圧状態にあつたが、これに印加される磁束がゼ
ロになり且つ()のように一時的にデバイス
4をながれる電流がしや断されるに至つたため
に、ゼロ電圧状態(超電導状態)に強制的に転
移させられる、 という経緯によつて、TLJデートのデバイス4は
ゼロ電圧状態に転移する。したがつて結合抵抗6
の両端に生じる出力電圧はゼロとなる。すなわ
ち、入力信号電流がある場合、出力電圧がゼロと
なり、本PULC回路系がNOT動作をしているこ
とがわかる。このように出力状態が変化する過程
()()で、電流しや断回路3の内部では一旦
電流しや断が起つたあと、再び大きな電流をなが
し得る状態に復帰している。
この状態から、再び入力信号電流を除去した場
合に生ずる回路状態の変化について以下に述べ
る。このとき、再びデバイス4にバイアス磁束が
印加されるからこのデバイスJTL回路の動作原理
にしたがつて電圧状態に転移し、結合抵抗6の両
端に出力電圧(約2mV)が生じる。このとき電
流しや断回路には磁束がなくなるから、大きな超
電導電流を運び得る状態に復帰している。
以上の説明により、第1図のPULC回路は直流
電源駆動NOT回路として動作できることが明ら
かである。一般にジヨセフソンデバイスには、第
1図のようにただ1本の入力信号線だけでなく2
本以上の磁速入力形などの入力信号線を設けられ
ることは公知である。このとき、単体のジヨセフ
ソンデバイスがAND機能OR機能を持つことも公
知である。したがつて、第1図のNOT回路にお
いて、入力信号線を複数とすることにより、
PULC回路がNAND機能、NOR機能を持つこと
は明らかである。
さらにまた、第1図の回路では、あらかじめデ
バイス4にバイアス磁束を印加しておく構成とし
たが、このバイアス磁束を電流しや断回路の方に
印加する場合にはPULC回路が前記したAND機
能OR機能をもつことは明らかである。
次に本発明の重要な第2の回路、IPULC回路
について、第2図を参照してその機構と動作原理
を述べる。
基本的にIPULC回路は、PULC回路の上下を
逆にしたものである。すなわち、第1図の回路を
倒置しさらに電流源1,2、の向きを同時に逆に
すると、第2図において抵抗5を除去したものに
一致する。さきにPULC回路では、結合抵抗6を
出力端とする構成であつたが、IPULC回路では
デバイス4に並列に負荷抵抗5を新らたに設け
る。出力電圧はこの抵抗の両端に生じるものとみ
なす。以上の説明により、IPULC回路の基本的
な動作原理は、全くPULC回路のそれと一致す
る。
PULC回路における出力波形(電圧および電
流)は、結合抵抗6が負荷抵抗の役割を兼ねるも
のになるため、のちの実施例に示すように、大き
な尖頭値をもつインパルスが重畳したものにな
る。しかもデバイス4、電流しや断回路3、結合
抵抗6からなるループ内の寄生インダクタンスを
小さくしないと回路が動作しない欠点がある。こ
れに対して、IPULC回路では、出力端とすべき
負荷抵抗5を新たに設けている。このため、 (1) 出力波形が歪まない、 (2) 配線によるループ寄生インダクタンスの大き
さを特に問題としなくてよい、 (3) のちの実施例に示すように、論理振幅(0レ
ベルと1レベルの出力または入力信号のレベル
差)が大きくとれる、 という長所がある。
なお第2図のIPULC回路のデバイス4の替り
に、公知の電流注入形のDCL回路、CIL回路など
を挿入できることは明らかである。この場合も、
前記した「PU機構」がはたらき、直流電源によ
つてこれらの回路を動作させることができる。こ
のとき電流しや断回路3に結合する磁束結合入力
線7は直接CILまたはDCL回路の電流入力端子に
結合すべきである。またこのとき、電流しや断回
路3に付随する入力制御線3には一定の直流バイ
アス電流を流しておくべきである。
IPULC回路のもつ機能は、基本的にPULC回
路と同様であり、NAND、NOR、AND、
ORNOT、の理論ゲートセルに用いることができ
る。
IPULC回路、PULC回路に共通に、さらに次
のような新らたな回路の使用方法がある。すなわ
ち、IPULC回路を例にとると第5図のように2
つ以上のIPULC回路を並べ、第1段の出力電流
を第2段の入力電流として結合する。第2段の出
力電流は、例として、伝送線7に結合しマツチン
グのとれたインピーダンス、すなわち終端抵抗8
で終端するとする。各段への供給電流は、直流電
流電源1,2、から供給される。本回路は、入力
端a,b,cからの入力信号を得て、伝送線に出
力を送る構成であるが、1つの論理動作が終る毎
に端子Sから回路全体にリセツトパルス(クロツ
クパルスなど)を供給して回路全体をリセツトす
ることができる。第5図はその構成別の一つであ
る。
つぎに、PULC回路、IPULC回路に共通に用
いられる電流しや断回路3について説明する。電
流しや断回路は、第3図、第4図に示すように1
つまたは2つのジヨセフソンデバイス31,32
を直列に接続し、これに並列にインダクタンス3
3(大きさL)と小さな抵抗34(大きさr)を
直列接続したものを接ないで構成する。この電流
しや断回路の動作は、入力信号線37に入力信号
電流がながれるときその両端のパルス電圧を発生
することである。まづ簡単に、一定の電流がこの
回路に(第3図、第4図の上および下の端子を用
いて)供給されでると考える。このとき電流しや
断回路はゼロ電圧状態(超電導状態)にある。回
路内部ではデバイス31および32が超電導状態
であり、回路電流はすべてデバイス31,32を
経由して流れている。このとき、入力信号線37
に信号電流をながす。そうすると、デバイス3
1,32のながし得る最大(許容)超電導電流が
小さくなつてデバイスはゼロ電圧状態にいられな
い。したがつてデバイスを流れる電流はしや断さ
れて、回路電流はインダクタンス33および小抵
抗34のルートを通つて流れるようになる。しか
し、この電流の流路変更に際しては、インダクタ
ンス33のもつ固有の遅延により、流路変更の瞬
時において電流しや断回路全体を流れる電流がし
や断され得る。厳密には、この電流しや断回路3
に並列な別の電流路が接続されているときにこの
現象が生起する。この瞬時において電流しや断回
路の両端(第3図、第4図の上下の端子)には、
デバイスに固有なギヤツプ電圧に相当する尖頭パ
ルス(impulse)電圧が発生する。この電流しや
断の時間は30〜50psまたはそれ以下である。この
あと、回路電流は定常的にインダクタンス33と
小抵抗34を経由して流れる。このとき、電流し
や断回路は小抵抗34の値rと回路電流の大きさ
できまる小さな電圧を発生する。この値は0.6m
V〜0.3mVまたはそれ以下である。(小抵抗34
の値rをさらに小さくとると、この電圧をゼロに
することもできる。これは、ジヨセフソン接合の
セルフリセツトとして公知である。しかし、電流
しや断回路内で共振現象が起きやすく、好ましく
ない場合がある。)小抵抗34の大きさrがゼロ
でない有限の値をもつことは、電流しや断回路内
のデバイス31,32とインダクタンス33から
なるループ内に環状電流(超電導電流)が残らな
いために必要である。もし小抵抗34がないと、
前記した入力信号が入つたあと、デバイス31,
32とインダクタンス33が超電導的に結合され
るのでループ内に永久電流が残存する。この現象
は、PULC回路、IPULC回路の動作を妨げるの
で好ましくない。
つぎに入力信号線37の信号電流がゼロになつ
た場合、ジヨセフソンデバイス31,32に流し
得る最大(許容)超電導電流はもとの大きな値に
回復する。PULC回路、IPULC回路内にある電
流しや断回路3はこのとき、自動的にゼロ電圧状
態(超電導状態)に復帰する。ただし小抵抗34
が接合のノーマル抵抗RNNの値またはそれ以上で
あると、電流しや断回路はこのときゼロ電圧状態
に復帰できない。以下の実施例では、小抵抗34
の値を0.1Ωにとつている(この値は設計により
変えられる)。
なお、この電流しや断回路内にダンピング抵抗
を、例えばデバイス31,32の両端あるいはイ
ンダクタンス33の両端に挿入することは差支え
ない。ただし余りに大きい値は回路動作を阻害す
るので好ましくない。
以下、本発明を具体的な実施例によつて説明す
る。はじめにPULC回路について2例、さらに
IPLC回路について2例を順に追つて述べる。
ここでの実施例では、用いるジヨセフソンデバ
イスを磁束結合入力型の絶縁物障壁層をもつジヨ
セフソン接合とした。接合のギヤツプ電圧Vg
2.8mV、障壁層を通る超電導トンネル電流につ
いて(最大)超電流トンネル電流JCは1000A/cm2
とした。接合はPb合金系金属薄膜で作用し、そ
の接合面積は2種類、25μm角、12.5μm、とし
た。このとき接合のノーマル抵抗RNNは、25μm
角、12.5μm角のそれぞれについてRNN(25)=
0.27Ω、RNN(12.5)=1.1Ωとした。また接合容量CJ
は、それぞれCJ(25)=25PF、CJ(12.5)=6.2PFと
した。以下の実施例ではすべて、電流しや断回路
3のインダクタンスLを10PHとし、またその小抵
抗RSを0.1Ωとした。また電流しや断回路内で用
いる接合はすべて25μm角のもの(以下簡単のた
めに、これをJJ(25)と表記する)を用いた。ま
たJTL回路を構成するジヨセフソンデバイス4と
してはJJ(25)とJJ(12.5)の2種類を用いた。
A.PULC回路(その1) 第6図に示す結線(図中Xはジヨセフソン接合
をあらわす)において、接合4,31,32はす
べてJJ(25)とし、結合抵抗6の値RCPは0.46Ωに
選んだ。また電流しや断回路内には2個の接合3
1,32を直列にして使用した。主回路電源電流
IAは3.45mAとし、これを結合抵抗6の両端にあ
たる2点から給電した。また副回路電源電流IB
3.45mAとし、これを電流しや断回路の両端にあ
たる点から給電した。また、JTL回路を構成すべ
きデバイス4に付随するバイアス制御線には一定
の電流4.3mAを別電源から給電した。入力信号
のレベルは、論理値「1」に対応するとき4.3m
A、論理値「0」に対応するとき0mAとした。
この入力信号電流は、デバイス4と電流しや断回
路3とに共通に入力信号線7によつて結合させ
た。
入力信号電流Iinは、第7図の○印および縦線で
示されるように、時刻tに対して 0≦t≦100ps;Iin=0mA 100≦t≦350ps;Iin=4.3mA 350≦t≦600ps;Iin=0mA 600≦t≦850ps;Iin=4.3mA 850≦t≦1000ps;Iin=0mA に設定した。
このとき得られる結合抵抗6(RCP=0.46Ω)
の両端の出力電圧Voutは、第7図に示されるよ
うに、入力「1」に対してVout(1)=0.6mV、入
力「0」に対してVout(0)=1.3mVであつた。
この結果は計算機シミユレーシヨンによつて得ら
れたものである。この出力応答Vout(t)は、第
7図のように、入力が1になつた直後でそのまま
Vout(1)の値に漸減するのではなく一旦非常に大
きな値2.3mVまで急増したあと反転して急減し
最終的にVout(1)=0.6mVに落ちつく特徴があ
る。いずれにしても、本PULC回路がNOT論理
動作を行つていることが明らかである。また、電
流しや断回路3の両端の電圧VPの変化も第7図
中に示されるが、入力「0」のときは0mVの状
態にあり、入力「1」のときは定常的には0.6m
Vの電圧を保つている。しかし入力信号「1」が
印加された直後は約1.7mVの尖頭値をもつイン
パルスを発生して而後0.6mVの値に落ちつく特
徴がある。また、入力信号が「0」になつた直後
にはプラズマ振動をともなつて自動的にゼロ電圧
状態に復帰していることが明らかである。またこ
のときのスイツチング遅延は50ps以下である。こ
の結果PULC回路が直流電源で論理動作を行うこ
とが証明された。
B.PULC回路(その2) 本実施例では、さきのPULC回路(その1)と
は異なり、JTL用デバイス4として12.5μm角の
接合JJ(12.5)を用いた。その結線図は第8図に
示されるが、JJ(12.5)の使用にともなつて結合
抵抗6を大きくしRCP=1.85Ωに変更した。また
このとき、主回路電源電流を小さくしIA=1.0m
Aとした。副回路電源電流の大きさIBその他の回
路条件はさきの第6図の場合と同様である。
このとき得られる回路応答は第9図に示される
が、この場合もさきの第7図と同様、PULC回路
が直流電源によつてNOT論理動作を行うことが
証明されている。第9図の例では、入力「0」の
ときの出力Vout(0)は約1.5mVと前例より大
きくなつている。また、入力「1」のときの出力
Vout(1)はかわらず0.6mVとなつている。この結
果、前例では論理振幅(電圧)はVout(0)−
Vout(1)=0.7mVであつたが、ここでは論理振幅
は0.9mVに増大している。これら2つの実施例
に共通にVout(1)の値は0mVではなく0.6mVに
なることがPULC回路の1つの特徴である。
C.IPULC回路(その1) IPULC回路はPULC回路のもつ欠点、 (1) 出力波形に尖頭値をもつパルス(インパル
ス)が重畳する、 (2) 入力「1」のときの出力レベルが0mVにな
らない、 を克服すべく改良されたものである。さらにまた
PULC回路では、結合抵抗6に並列に寄生インダ
クタンスが入いると回路動作が著しく困難になる
場合があつたが、IPULC回路では負荷抵抗5を
別に設けることでこの困難を緩和している特長を
もつ。
本実施例のIPULC回路では、第10図にその
結線を示すように、電流しや断回路3においてた
だ一つのジヨセフソン接合31に25μm角のJJ
(25)を使用した。また結合抵抗6の大きさRCP
は0.46Ω、JTL回路の負荷抵抗5の大きさRL
0.46Ωに選んだ。主および副電源電流の大きさは
IA=IB=3.45mAとしたから、結合抵抗と電流し
や断回路3の接点への電流は正の値(IA+IB)と
して6.9mAに、電流しや断回路とJTL回路の接
点への電流は負の値(−IB)として−3.45mAに
選んだ。
入力信号電流Iinは第11図の○印および縦線
で示されるように、時刻tに対して 0≦t≦250ps;Iin=0mA 250≦t≦500ps;Iin=4.3mA 500≦t≦750ps;Iin=0mA 750≦t≦1000ps;Iin=4.3mA に設定した。
このとき得られる負荷抵抗5の両端の出力電圧
Voutは第11図に示されるように、Vout(1)=0
mV、Vout(0)=0.7mVであつた。また出力電
圧はVout(0)/RL=1.5mAであつた。時刻t
に対するVoutの変化はほゞ方形であり、出力波
形Vout(t)は尖頭値パルスを含まないことが明
らかである。なお図中VPは電流しや断回路3の
両端の電圧をプロツトしたものである。IPULC
回路もまた、第11図につて、直流電源によつて
駆動されてNOT論理動作を行つていることが証
明される。
D.IPULC回路(その2) 本実施例のIPULC回路では、第12図に示す
ようにさきのIPULC回路(その1)と異なり、
電流しや断回路3に2つのジヨセフソン接合3
1,32を用いている。いずれも25μm角の接合
である。また、結合抵抗6、負荷抵抗5の値をひ
としく、RCP=RL=0.69Ωに設定している。他の
回路条件はIPULC回路(その1)の例と同様で
ある。
このとき得られる負荷抵抗5の両端の出力電圧
Voutは第13図に示されるように、Vout(1)=0
mV、Vout(0)=1mVであつた。また出力電
流はVout(0)/RL=1.5mAであつた。同図中
には電流しや断回路の両端の電圧VPの変化もあ
わせて示されている。このVPは、入力論理値
「1」のとき、まず1.6mVに達する尖頭値パルス
を生じたあと定常値として約0.5mVの値に落ち
ついている。さらにまた、入力論理値「0」のと
き、まずプラズマ振動をともなつて0mVの定常
値に落ちつちている。このときのスイツチング遅
延は50ps以下である。このIPULC回路もまた、
第13図によつて直流電源によつて駆動されて且
つNOT論理動作を行つていることが証明された。
なお以上の4つの実施例のうちでは最後のD例
が最も出力波形が矩形波に近く、論理振幅が大き
く、かつ負荷駆動能力が優れているので好まし
い。
以上述べたごとく本発明によれば、電流しや断
回路による電流しや断作用(PU機構)により、
従来は断続電源または交流電源でしか駆動できな
かつたJTL等のラツチング回路系が直流電流電源
で駆動できる。また、電流しや断回路のノンラツ
チング動作により、従来避けられなかつたハング
アツプによる回路誤動作の危険を低減できる。こ
れらにより、ジヨセフソンデバイスを用いた集積
回路チツプの設計において、チツプ上に交流電源
給電系に搭載する必要がなく高集積化が可能とな
る。また抵抗性負荷を駆動できるため、チツプ外
の外部回路を駆動する能力に優れる。さらに本発
明の回路だけで、OR、AND、NOT、NAND、
NOR、など完全な論理動作を行い得るため、マ
スタスライス用基本論理ゲートセルとして使用で
きる。したがつて本発明の工業的利用価値は大き
いものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の回路構成を説明する
図、第3図、第4図は本発明の電流しや断回路の
構成を説明する図、第5図は本発明の回路の使用
方法の一つを示す図、第6図、第7図および第8
図、第9図はそれぞれ、本発明のPULC回路の実
施例と計算機シミユレーシヨンによる出力応答波
形を示す図、第10図、第11図および第12
図、第13図はそれぞれ、本発明のIPULC回路
の実施例と出力応答波形を示す図である。 1,2……直流電流源、3……電流しや断回
路、4……ジヨセフソンデバイス、5……負荷抵
抗、6……結合抵抗、31,32……ジヨセフソ
ンデバイス、33……インダクタンス、34……
小抵抗。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジヨセフソンデバイス、結合抵抗、電流しや
    断回路の三者を環状に結線し、該電流しや断回路
    の両端に第1の直流電源を接続し、該結合抵抗の
    両端に第2の直流電源を接続し、該結合抵抗の両
    端電圧または電流を出力とする超電導電子回路で
    あつて、上記電流しや断回路は超電導状態と抵抗
    状態を有し、かつ上記電流しや断回路を流れる電
    流の上記第1および第2の直流電源による電流成
    分の向きが同一と成るごとくに上記第1および第
    2の直流電源を接続したことを特徴とする超電導
    電子回路。 2 特許請求の範囲第1項に記載の電流しや断回
    路はインダクタンスと抵抗との直列回路と、少な
    くともひとつのジヨセフソンデバイスとを並列に
    結線したものとする超電導電子回路。 3 特許請求の範囲第1項に記載の電流しや断回
    路はインダンクタンスと抵抗の直列回路と、複数
    のジヨセフソンデバイスの直列回路とを並列に結
    線したものとする超電動電子回路。 4 負荷抵抗を並列接続したジヨセフソンデバイ
    ス、結合抵抗、電流しや断回路、の三者の環状に
    結線し、該電流しや断回路の両端に第1の直流電
    源を接続し、該結合抵抗の両端に第2の直流電源
    を接続し、該負荷抵抗の両端電圧または電流を出
    力とする超電動電子回路であつて、上記電流しや
    断回路は超電導状態と抵抗状態を有し、かつ上記
    電流しや断回路を流れる電流の上記第1および第
    2の直流電源による電流成分の向きが同一と成る
    がごとくに上記第1および第2の直流電源を接続
    したことを特徴とする超電導電子回路。 5 特許請求の範囲第4項に記載の電流しや断回
    路はインダクタンスと抵抗との直列回路と、少な
    くともひとつのジヨセフソンデバイスとを並列に
    結線したものとする超電導電子回路。 6 特許請求の範囲第4項に記載の電流しや断回
    路はインダクタンスと抵抗との直列回路と、複数
    のジヨセフソンデバイスの直列回路とを並列に結
    線したものとする超電導電子回路。
JP1166682A 1982-01-29 1982-01-29 超電導電子回路 Granted JPS58130627A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1166682A JPS58130627A (ja) 1982-01-29 1982-01-29 超電導電子回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1166682A JPS58130627A (ja) 1982-01-29 1982-01-29 超電導電子回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58130627A JPS58130627A (ja) 1983-08-04
JPH0357654B2 true JPH0357654B2 (ja) 1991-09-02

Family

ID=11784301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1166682A Granted JPS58130627A (ja) 1982-01-29 1982-01-29 超電導電子回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58130627A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0663911B2 (ja) * 1988-07-29 1994-08-22 マツダ株式会社 ヘッドライトの光軸調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58130627A (ja) 1983-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5455519A (en) Josephson logic circuit
JPS61283092A (ja) リセツトあるいはセツト付記憶回路を有した半導体集積回路
EP0082540B1 (en) Josephson logic integrated circuit
JPH0357654B2 (ja)
EP0074666B1 (en) Circuit utilizing josephson effect
EP0361527A2 (en) Logic circuit
JP2679462B2 (ja) 超伝導回路とその駆動方法
JP2536311B2 (ja) インタ−フェ−ス回路
US3441746A (en) Clocked bistable tunnel-diode logic circuit
JPH0362022B2 (ja)
JPS61129921A (ja) 超伝導電源回路
JPH033396B2 (ja)
JPS6225290B2 (ja)
US6654312B1 (en) Method of forming a low voltage semiconductor storage device and structure therefor
JPH03230646A (ja) アンダーシュート回避回路
Current locking Oscillator Uses Low Triggering Voltage
JPS60199223A (ja) ジヨセフソン電流選択回路
JPH0754900B2 (ja) ジョセフソン抵抗結合型否定回路
JPS59183529A (ja) 信号ゲ−ト回路
JPS6322645B2 (ja)
JPS6075151A (ja) インタ−フエ−ス装置
JPH047131B2 (ja)
JPH03276920A (ja) 半導体集積回路
JPH0626303B2 (ja) 超電導フリップフロップ回路
JPS59213283A (ja) ドライブ回路