JPH0356877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案はシヨーケースに関し、特に前面ガラス
の庫外側に付く露を処理する構造を有する冷蔵シ
ヨーケースに関するものである。

〔従来技術〕

従来、この種の冷蔵シヨーケースにおいては、
庫内に蒸発器を有して庫内に陳列された商品を冷
やしているが、外気温度と庫内温度とに温度差が
ある為、シヨーケースの前面にある前面ガラスに
露が付く。特に、外気温度と庫内温度との温度差
が高い場合、例えば、低い庫内温度で使用する惣
菜用シヨーケースとか、外気条件が悪い（外気温
度が高く、湿度も高い）夏の時期などには、前面
ガラスに多量に露が付くものである。このように
して、前面ガラスに付いた露は、重力によつて前
面ガラスに沿つて下方に移動し、遂には床に落下
して、床を濡らしてしまう問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記問題点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、前面ガラスの庫外側に
付いた露が床に垂れるのを防止できる冷蔵シヨー
ケースを提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案によれば、庫内に蒸発器を、前面に前面
ガラスを有すると共に、庫内底板の下部に凝縮器
と凝縮フアンモータからなる凝縮ユニツトを有す
るシヨーケースにおいて、一端側が前記前面ガラ
スに接すると共に、他端側が前記庫内底板と間隔
を介して下方に延在する化粧サツシと、前記凝縮
ユニツトから前記化粧サツシと前記庫内底板との
間に延在した導風板とを有し、前記化粧サツシは
前記一端側に前記前面ガラスの庫内側に付いて落
下してくる露が溜まるように形成された窪みを有
し、前記凝縮フアンモータで前記凝縮器から発生
した温風を前記窪み下部を経て前記シヨーケース
前面側下部に排出するように導風路を形成したこ
とを特徴とする冷蔵シヨーケースが得られる。

〔作用〕 本考案においては、化粧サツシと導風板とによ
り、シヨーケース内部の底板下部から窪みが設け
られた化粧サツシ部分を経て、シヨーケース前面
側下部に通じるように導風路を形成したために、
凝縮フアンモータで凝縮器から発生した温風は、
この導風路に沿つて排出することにより、ガラス
の外側に付いて落下して窪みに溜まつた露を効率
良く蒸発させて、シヨーケース前面側下部に排出
される。

〔考案の実施例〕

以下、図面を参照して本考案の実施例について
説明する。

第１図を参照すると、庫内１に蒸発器２を有
し、庫内底板３より下部に凝縮器４と凝縮フアン
モータ５からなる凝縮ユニツトが配置されたクロ
ーズド型冷蔵シヨーケースが示されている。この
クローズド型冷蔵シヨーケースの前面にある前面
ガラス６の下部庫外側に該前面ガラス６と一端が
接して化粧サツシ７が設けられているが、この化
粧サツシ７には、前面ガラス６の庫外側に付いた
露８が落下してくるのを溜めるための窪み７ａが
形成されている。化粧サツシ７の他端側にはカラ
ーガラス９が設けられ、凝縮ユニツトからの排熱
を化粧サツシ７に導くために、導風板１０が凝縮
ユニツト側から庫内底板３とカラーガラス９との
間に延在している。

このような構造を有するクローズド型冷蔵シヨ
ーケースでは、蒸発器２によつて庫内１が庫外よ
りも冷やされているため、前面ガラス６の庫外側
に露８が付く。この露８は、重力により前面ガラ
ス６に沿つて下方に移動し、床に落下することな
く化粧サツシ７の窪み７ａに溜まる。一方、凝縮
器４から発生する排熱は、凝縮フアンモータ５に
より温風となり、この温風は導風板１０と庫内底
板３によつて形成された通風路を図の矢印の如く
上方へ移動し、化粧サツシ７に当たる。化粧サツ
シ７に温風が当たることにより、化粧サツシ７は
加熱され、化粧サツシ７の窪み７ａに溜まつた水
１１が蒸発する。この溜まつた水１１を蒸発させ
ることにより熱が奪われた温風は、少し温度が下
がつた風となり、この冷やされた風は導風板１０
とカラーガラス９によつて形成された通風路を図
の矢印の如く下方へ移動し、本シヨーケースの外
部へ吐出される。

なお、上記実施例において、化粧サツシ７に形
成された窪み７ａは、第１図に示されたような、
水１１を前面ガラス６側に溜めるよう形状に限定
されないのは言うまでもない。例えば、第２図に
示されるように、水１１を導風板１０の真上に留
めるようなもので良いし、第３図に示されるよう
に、２段に水１１を溜めるようにしても良い。

更に、上記実施例では、本考案をクローズド型
冷蔵シヨーケースに適用した場合について述べた
が、本考案は、以下に述べる第４図に示されるよ
うな前面に前面ガラスを有するオープン型冷蔵シ
ヨーケースにも適用できる。

第４図を参照すると、断熱壁１２、庫内板１３
及び側板１４に囲まれた送風路１５に、蒸発器２
と蒸発フアンモータ１６とを配置し、前方の吸入
口１７より吸入した空気を冷却しつつ後方（背面
側）の吹出口１８より吹出すようになして、上面
の大きな開放部１９に冷気エアーカーテンｃを形
成するオープン型冷蔵シヨーケースが示されてい
る。このオープン型冷蔵シヨーケースの前面には
前面ガラス６を有し、前面ガラス６の下部庫外側
に該前面ガラス６と一端が接した化粧サツシ７が
設けられている。この化粧サツシ７には、第１図
と同様に、前面ガラス６の庫外側に付いた露８が
落下してくるのを溜めるような窪み７ａが形成さ
れている。化粧サツシ７の他端下部には綱状或い
はルーバー状の前面パネル２０が設けられ、凝縮
器４及び凝縮フアンモータ５からなる凝縮ユニツ
トと前面パネル２０との間から、断熱壁１２と化
粧サツシ７との間まで、凝縮ユニツトからの排熱
を化粧サツシ７に導くための導風板１０が延在し
ている。

このような構造を有するオープン型冷蔵シヨー
ケースでは、第１図と同様に、断熱壁１２、側板
１４、前面ガラス６及び上面の大きな開放部１９
に形成された冷気エアーカーテンｃで囲まれた庫
内１が、蒸発器２により庫外よりも冷やされてお
り、その為、前面ガラス６の庫外側に露８が付
く。この露８は、重力により前面ガラス６に沿つ
て下方に移動し、床に落下することなく形成され
た７の窪み７ａに溜まる。一方、凝縮器４から発
生する排熱は、凝縮フアンモータ５により温風と
なり、この温風は、第１図と同様に、導風板１
０、断熱壁１２及び側板１４で囲まれた通風路を
図の矢印の如く上方へ移動し、化粧サツシ７に当
たる。化粧サツシ７に温風が当たることにより化
粧サツシ７は加熱され、化粧サツシ７の窪み７ａ
に溜まつた水１１が蒸発する。この溜まつた水１
１を蒸発させることにより熱が奪われた温風は、
少し温度が下がつた風となり、この冷やされた風
は、導風板１０化粧サツシ７及び側板１４で囲ま
れた通風路を図の矢印の如く下方へ移動し、前面
パネル２０から本シヨーケースの外部へ吐出され
る。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、化粧サ
ツシと導風板とにより、シヨーケース内部の底板
下部から窪みが設けられた化粧サツシ部分を経
て、シヨーケース前面側下部に通じるように導風
路を形成したために、凝縮フアンモータで凝縮器
から発生した温風は、この導風路に沿つて排出す
ることにより、窪みに溜まつた露を効率良く蒸発
させ、前面ガラスの庫外側に付いた露が床に垂れ
るのを防止できるとともに、シヨーケース前面側
下部に排出されるので、シヨーケースを室内に配
置した場合もこのシヨーケースに対して温風によ
る悪影響を与えず、また冷房能力を損なわず、し
かもシヨーケース近傍にいる客に対して不快感を
与えることもない。

又、もし、化粧サツシの窪みに溜まつた水野蒸
発が十分でない場合も、この窪みによつて前面ガ
ラスの庫外側に付いた露が、直ちに床に垂れるこ
とを防いでいるので、床に垂れる前に拭き取るこ
とが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案をクローズド型冷蔵シヨーケー
スに適用した一実施例の構造を示した断面図、第
２図及び第３図は、それぞれ本考案で使用される
化粧サツシの他の実施例を示した部分断面図、第
４図は本考案をオープン型冷蔵シヨーケースに適
用した他の一実施例の構造を示した断面図であ
る。 ７……化粧サツシ、７ａ……窪み、１０……導
風板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 庫内に蒸発器を、前面に前面ガラスを有すると
   共に、庫内底板の下部に凝縮器と凝縮フアンモー
   タからなる凝縮ユニツトを有するシヨーケースに
   おいて、一端側が前記前面ガラスに接すると共
   に、他端側が前記庫内底板と間隔を介して下方に
   延在する化粧サツシと前記凝縮ユニツトから前記
   化粧サツシと前記庫内底板との間に延在した導風
   板とを有し、前記化粧サツシは前記一端側に前記
   前面ガラスの庫外側に付いて落下してくる露が溜
   まるように形成された窪みを有し、前記凝縮フア
   ンモータで前記凝縮器から発生した温風を前記窪
   み下部を経て前記シヨーケース前面側下部に排出
   するように導風路を形成したことを特徴とする冷
   蔵シヨーケース。