JPH0213916Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、冷蔵シヨーケースの冷気の風路に関
するものである。

従来の技術 第１図から第４図は従来の冷蔵シヨーケースを
示している。以下にこの従来例の構成について、
第１図から第４図とともに説明する。

図において、１は上下に貯蔵室２、冷却室３、
機械室４と配置して成る冷蔵シヨーケースの本体
である。前記貯蔵室２は４隅に立設した支持体１
０ａ，１０ｂ，１０ｃ，１０ｄに開口５′を開閉
する透明な扉５と、透明な側壁６，６及び背壁７
と、天壁８と底板９とを取付けて形成している。
また、前記冷却室３は、底板９の下方に位置し、
断熱材より成る容器状の底壁１１により機械室４
と熱的に分離している。そして、冷却室３内に
は、圧縮機１２、コンデンサ１３、ドライヤ１
４、キヤピラリチユーブ１５と、蒸発器１６から
なる冷却システムの蒸発器１６が設置されてい
る。また、前記貯蔵室３に冷気を強制循環させる
プロペラ型のフアンモータ１７を前記蒸発器１６
の風下側に設置している。また、前記蒸発器１６
と底板９の間には、蒸発器１６の熱が底板９上に
おかれた商品に熱伝導し、冷えすぎることがおき
ない様に蒸発器６の上面全体に渡り断熱板１８を
設置している。

そして、前記底板９には冷気の吐出口１９と吸
込口１９′が設けられており、この吐出口１９と
吸込口１９′は、前記扉５と面しない側の相対向
する側壁６，６′に沿つて開口されている。また、
前記フアンモータ１７は、吐出口１９の近傍にモ
ータ１７′側を風上側にして配置している。

前記機械室４は本体１の下部に位置し、内部に
前記冷却システムの圧縮機１２、コンデンサ１
３、ドライヤ１４、キヤピラリチユーブ１５を設
置している。そして、機械室４の放熱を良くする
ため機械室４内に、コンデンサフアンモータ２１
を設置している。前記冷却室３と機械室４の外周
は、スリツト付のグリル２２により覆われてい
る。２３はドレンパンであり、蒸発器１６につい
たドレン水をドレン穴２４、ドレンチユーブ２５
を介して受けている。また機械室４の下部には、
キヤスター２６を設け、本体１を移動可能な様に
している。

また、圧縮機１２、コンデンサフアンモータ２
１はサーモスタツト２７により運転制御され貯蔵
室２内の温度を一定に保つている。一方フアンモ
ータ１７は連続通電され、貯蔵室２内を冷却して
いる。つまり圧縮機１２が停止したときも、フア
ンモータ１７は送風を行なうので、蒸発器１６に
ついた霜と貯蔵室２内空気と熱交換し、サイクル
デフロストを行なう。

次に上記従来例の動作について説明する。サー
モスタツト２７がONすれば、冷却システムの圧
縮機１２が起動し、冷却システム内に封入された
冷媒を圧縮、循環させる。そして、コンデンサ１
３で凝縮し、ドライヤ１４を経てキヤピラリチユ
ーブ１５で減圧し、蒸発器１６にて蒸発し、蒸発
器１６を冷却する。このときフアンモータ１７は
連続的に通電されているので、蒸発器１６と熱交
換した冷気が吐出口１９を経て貯蔵室２へと送り
出される。この冷気により貯蔵室２内の商品を冷
却する。

考案が解決しようとする課題 しかしながら、フアンモータ１７はプロペラフ
アンの特性上、吸込口１９′での冷気の吸込風量
は、扉５側と背壁７側とで差が大きく、吸込口１
９′の風速分布に片寄りが発生し循環する風量に
バラツキが生じて、貯蔵室２内に収容した商品の
温度バラツキが大きくなつてしまうという欠点を
有していた。

また蒸発器１６への着霜量が多いときに極端に
フアンモータ１７の送風量が低下し、貯蔵室２内
の商品温度が高くなつてしまう問題があつた。そ
して送風量が低下する、あるいはほとんどなくな
つてしまい、冷却サイクル停止時に行なうサイク
ルデフロストを充分に行なわずに次の冷却サイク
ルに入つてしまい正常な冷却システム運転ができ
ないという欠点を有していた。

本考案は、上記従来例の欠点を除去するもので
あり、貯蔵室内に収容した商品の温度分布を均一
化することを目的とするものである。

課題を解決するための手段 本考案は、上記目的を達成するために、吸込風
量の少ない側に蒸発器と底板との間をバイパスす
るバイパス風路を設置するものである。

作 用 上記構成により今まで少ない側の吸込風量を増
加させ、貯蔵室内の吐出口からの吐出バラツキを
なくして収容した商品の温度分布を均一化するも
のである。

実施例 以下に本考案の一実施例を第５図〜第８図とと
もに説明するが、従来と同一構成については同一
の番号を付けてその詳細な説明は省略する。

２８は、蒸発器１６と底板９の間に設置した断
熱板である。そしてこの断熱板２８の背壁７側の
蒸発器１６に面しない側については切欠いて蒸発
器１６をバイパスするバイパス風路２９を形成し
ている。このバイパス風路２９はフアンモータ１
７の吸込量の少ない側に位置している。

次に上記実施例の動作について説明する。サー
モスタツト２７の指令に基づき、冷却サイクルが
ONすれば、圧縮機１２、コンデンサ１３、蒸発
器１６と冷媒が流れる。このときフアンモータ１
７は連続的に通電されているので、蒸発器１６と
熱交換した冷気が、吐出口１９を経て貯蔵室２内
に送風される。そして貯蔵室２内の商品と熱交換
した空気は吸込口１９′より冷却室３内に吸込ま
れる。吸込まれた空気は実線矢印で示す大半が蒸
発器１６の風上面１６ａより入つて蒸発器１６と
熱交換し、フアンモータ１７へ流れる。また、点
線矢印で示す一部はバイパス風路２９を通過し、
フアンモータ１７により蒸発器１６を通つた空気
と混合されて吐出口１９より送風される。このこ
とにより、吐出口１９から吐出した冷気は、従来
の吸込量の前後のバラツキがなくなり、吸込口１
９′から均一に吸込むこととなる。この結果、貯
蔵室２内の商品の温度分布状態は均一化される。
そして断熱板２８は、背壁７側を約半分切欠いて
いるが、吸込口１９′より吸込んだ空気は、商品
と熱交換後の暖められた空気であり、バイパス風
路２９を通過する空気は蒸発器１６をバイパスし
ているので、商品と略同等の温度であるので、底
板に置かれた商品が異常に冷却される心配はな
い。また、多湿時に蒸発器１６の風上面１６ａ全
面に着霜してしまうことがあるが、サイクルデフ
ロスト時にはバイパス風路２９が設けてあるの
で、フアンモータ１７の送風量はバイパス風路２
９を通つてあまり低下しない。このためバイパス
風路２９に面した側から着霜した霜が解けていく
ので、早期にデフロストを完了し商品の温度上昇
を少なく抑えられる。

考案の効果 本考案は上記実施例より明らかな様に、プロペ
ラ形のフアンモータによる吸込量の少ない側の蒸
発器と底板の間をバイパスするバイパス回路を設
けることにより、実運転時の商品の温度分布を向
上させるとともに、多湿時のサイクルデフロスト
をより短時間終了させ、安定した商品の温度を確
保することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の冷蔵シヨーケースの斜視図、第
２図は第１図の中央断面図、第３図は第１図のＡ
部を拡大した二部切欠き斜視図、第４図は第１図
の電気回路図、第５図は本考案の一実施例を示す
冷蔵シヨーースの斜視図、第６図は同第５図の中
央断面図、第７図は同第５図のＢ部を拡大した一
部切欠き斜視図、第８図は同第５図の電気回路図
である。 １……冷蔵シヨーケースの本体、２……貯蔵
室、３……冷却室、５……開口、５′……扉、１
６……蒸発器、１７……フアンモータ、２９……
バイパス風路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面に形成した開口を覆う扉を備えた貯蔵室
   と、前記貯蔵室の下方に蒸発器とプロペラ形のフ
   アンモータとを並べて備えた冷却室と、前記貯蔵
   室と冷却室とを仕切る底板と、この底板の前記扉
   と面しない側の相対向する側壁に沿つて前記蒸発
   器側とフアンモータ側とに形成される吐出口及び
   吸込口と、前記フアンモータの吸込量の少ない側
   の蒸発器と底板との間をバイパスするバイパス風
   路とを設けた冷蔵シヨーケース。