JPH0356808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はガスレンジの上面に配置されるレンジ
フアンに対して着脱自在に取付け可能なフードに
関する。

〔従来の技術およびその問題点〕

従来におけるレンジフアンは、シロツコフアン
及びプロペラフアン等を回転させて、ガスレンジ
上において調理している時に発生する煙や臭気を
吸引し、ダクトを介して室外に排出するものであ
るが、レンジフアンとガスレンジとの間隔が相当
長いため、煙や臭気はレンジフアンに達するまで
の間に飛散し、全てを吸引、排出することは不可
能であった。

ところで、前記した問題点である吸引効率を上
げるためには、煙突効果を利用することが考えら
れる。そこで、従来からガスレンジ上にコ字型を
した油飛散防止用のアルミ箔を載置する方法が採
られているが、これはあくまでも油飛散を防止す
ることを目的としているために、高々30cm程度の
高さであつて、十分な煙突効果を得るに到つてい
ない。

そして、十分なる煙突効果を得るためには吸引
源より垂下されるものが好ましいものである。

本考案は、この点に着目してレンジフアンの下
面にフードを取付けることによつて、吸引効率を
上げようとするものである。

〔問題点を解決するため手段〕

本考案は前記した如く、調理時に発生する煙や臭
気を効率良くレンジフアンによつて吸引するため
に、レンジフアンの下面に着脱自在にフードを取
付けたもので、その手段は、レンジフアンの下面
両側に取付けられるレールと、該レールに案内さ
れ垂下取付けられると共に後述する補助板との取
付部が多数形成された左右側面板と、該左右側面
板の前面にピン結合等によつて両側縁が取付けら
れた前面板と、前記左右側面板に形成された取付
部に位置換え自在に垂下取付けられる補助板とを
具備したレンジフアン用フードによつてなされ
る。

〔作用〕

本考案のレンジフアン用フードは、既存のレン
ジフアンの左右下面にレールを取付け、このレー
ルにフードを構成する左右側面板を案内取付ける
と共に、この左右側面板に前面板を取付けること
によつて、レンジフアンの下部に煙突が形成され
ることから、煙や臭気は煙突効果によつて効率良
く吸引、排出され、また左右側面板に対し補助板
を長さ自在に取付けできることによつて、煙突部
分を長くでき、より効率良く吸引、排出できるも
のである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面と共に説明する
に、Ａは公知のレンジフアンにして、下面両側に
断面形においてＴ字状をしたガイド溝１ａ，２ａ
が形成されたレール１，２がネジ止め等によつて
取付けられている。３，４は上縁の一部に前記レ
ール１，２のガイド溝１ａ，２ａに案内挿入され
るガイド片３ａ，４ａが形成されたステンレス、
化粧鋼板、化粧鉄板等の左右側面板にして、上縁
全体は前記レンジフアンＡの下面と一致する形状
に形成されている。また、左右側面板３，４の下
縁は水平に形成されると共に、夫々の前後面には
多数の長孔である取付部３ｂ，４ｂが形成されて
いる。さらに、左右側面板３，４の前縁の上下２
個所には孔３ｃ，４ｃが形成され、かつ、後縁は
レンジフアンが取付けられた背面の壁と沿う折り
返し片３ｄ，４ｄが形成されている。

５は前記左右側面板３，４と同材質によつて形
成された前面板にして、左右側縁が折り返された
側板５ａの上下２個所には孔５ｂが形成されてい
る。そして、この側板５ａは前記左右側面板３，
４の前方外側に位置し、かつ孔５ｂと左右側面板
３，４の孔３ｃ，４ｃとが一致するように形成さ
れている。

６は前記前面板５の孔５ｂを貫通して左右側面
板３，４の孔３ｃ，４ｃに挿入係止される先端に
割溝が形成された膨出部を有する止めピンにし
て、左右側面板３，４に対して前面板５をピン結
合によつて固定するものである。

７，８は前記左右側面板３，４および前面板５
と同材質によつて形成された補助板にして、上縁
の内面における前後２個所には、前記左右側面板
３，４に形成した長孔である取付部３ｂ，４ｂに
引掛けられるフツク７ａ，８ａが形成されると共
に、下縁には内側に折り曲げられた油溜部７ｂ，
８ｂが形成されている。

而して、本考案に係るフードは、レンジフアン
Ａに固定されたレール１，２のガイド溝１ａ，２
ａに、夫々左右側面板３，４のガイド片３ａ，４
ａを案内挿入することによつて、レンジフアンＡ
に対し左右側面板３，４は垂下固定される。この
固定された左右側面板３，４の孔３ｃ，４ｃを利
用して前面板５を取り付ける。すなわち、前面板
５の側板５ａを左右側面板３，４の外側に重ねる
と共に、前面板５の孔５ｂと左右側面板３，４の
孔３ａ，４ａを一致させ、前面板５の外側から止
めピン６を挿入することによつて、前面板５は固
定される。

さらに、左右側面板３，４に形成された取付部
３ｂ，４ｂに補助板７，８のフツク７ａ，８ａを
外側から引掛け固定する。なお、この左右側面板
３，４と補助板７，８との固定をより確実にする
ために永久磁石を使用することも考えられる。ま
た、補助板７，８の左右側面板３，４への取付け
位置は、ガスレンジからの高さ等によつて適宜位
置に引掛け、調理等の邪魔にならないようにす
る。

従つて、レンジフアンＡの下方における空間の
前面および側面は、前面板５と左右側面板３，４
および補助板７，８によつて囲まれ、かつ背面は
壁面によつて囲まれるので、レンジフアンＡの下
部に相当長い煙突が形成されたと同じこととなる
ので、煙、臭気の吸引効率が格段と向上するもの
である。

また、調理時に飛散した左右側面板３，４およ
び補助板７，８の内面に付着した油は、これが流
れ落ちることによつて油溜部７ｂ，８ｂに溜るの
で、溢れ落ちるようなことはない。

なお、左右側面板３，４に折り返し片３ｄ，４
ｄを形成したのは、この折り返し片３ｄ，４ｄを
壁面に沿わせることによつて、左右側面板３，４
のゆれが少なくなるからである。

また、前面板５を左右側面板３，４に対し２本
のピン結合によつて固定したものを示したが、ピ
ン結合に限定されることはなく、ボルト・ナツト
であつても良いし、また、１本のピンやボルト・
ナツトによつて上部を取付け、下方は永久磁石に
よつて吸着固定しても良い。

さらに、レンジフアンＡに対する左右側面板
３，４の取付けは、Ｔ字溝１ａ，２ａを有するレ
ール１，２に限定されるものではない。

〔考案の効果〕

本考案は前記したように、レンジフアンに左右
側面板をガイドレールを介して取付け、また、こ
の左右側面板に前面板および補助板を取付けるこ
とにより、レンジフアンの下方に相当長い煙突を
取付けたと同じこととなるので、大きな煙突効果
を持たせることが可能となるので、煙や臭気の排
気を効率良く行え、また、レンジフアンに対して
着脱自在であることから洗浄が容易である等の効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係るレンジフアン用フードの一実
施例を示し、第１図は全体の分解斜視図、第２図
は使用状態を示す斜視図である。 Ａ……レンジフアン、１，２……レール、１
ａ，２ａ……ガイド溝、３，４……左右側面板、
３ｂ，４ｂ……取付部、５……前面板、６……止
めピン、７，８……補助板、７ａ，８ａ……フツ
ク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レンジフアンの下面両側に取付けられるレール
   と、該レールに案内され垂下取付けられると共に
   後述する補助板との取付部が多数形成された左右
   側面板と、該左右側面板の前面にピン結合等によ
   つて両側縁が取付けられた前面板と、前記左右側
   面板に形成された取付部に位置換え自在に垂下取
   付けられる補助板とを具備したことを特徴とする
   レンジフアン用フード。