JPH0355431Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ホースが接続される吸気口にシヤツ
ターを開閉自在に設けた電気掃除機に関するもの
である。

従来の技術 従来のこの種の電気掃除機の構成について図面
を参照しながら説明する。

第４図から第６図において、掃除機本体１の集
塵室を開閉自在に覆う上蓋２の天面３にホース４
を接続するための吸気口５が形成され、その内側
には接続したホース４を回転自在に保持する接続
装置が配設されている。また、接続装置と上蓋２
の間には、シヤツター６が配設され、ホース４が
接続されていない時には吸気口５を閉じるように
していた。また、７はシヤツター６に一体に形成
されたつまみであり、８は掃除機本体１の持ち運
び用のハンドルである。

考案が解決しようとする問題点 ところが上記構成によると、掃除機本体１にホ
ース４を接続しようとしてシヤツター６を開くと
き、次のような問題を正起していた。すなわち、
吸気口５が上蓋２の天面３に設けられているた
め、そのつまみ７を片手の親指と人差指ではさみ
持ち、その他の指を天面３に当てて添わせて移動
させようとしても、その他の指が天面３にうまく
引つ掛からずにすべつてしまう。従つて、もう一
方の手で掃除機本体１のハンドル８等を持ち、同
本体１が動かないように支える必要があり、使用
性の悪いものとなつていた（第５図）。

また、第６図に示すように掃除機本体１を立て
た時、シヤツター６が下がつてしまい、接続装置
が露出してしまうという問題もあつた。これを防
止するためにシヤツター６と上蓋２に相互に係合
する凹凸を設けてシヤツター６を保持したものも
あるが、高い寸法精度が要求されるばかりか、耐
久性にも問題があつた。

本考案はこのような従来の問題点を解消したも
のであり、使い勝手のよい電気掃除機を提供する
ものである。

問題点を解決するための手段 上記従来の問題点を解決するための本考案の技
術的な手段は、フアンモーターおよびその吸引側
に集塵室を内蔵した掃除機本体と、上記集塵室の
上方開口部を開閉し、かつ水平面を間に前方には
前下がり状の傾斜面を、後方には後下がり状の傾
斜面をそれぞれ有し、これら三面の接続部を屈曲
状となした上蓋と、この上蓋の前方傾斜面に形成
した吸気口と、この吸気口を開閉すべく上蓋の下
側に前後動自在に設けられ、上記吸気口を介して
上方へ突出するつまみを形成した可撓性のシヤツ
ターとを具備し、このシヤツターの動作範囲に上
記上蓋の少なくとも前方の屈曲状部が位置するよ
うに設定したものである。

作 用 本考案は上記した構成により、シヤツターによ
る吸気口の開放、閉塞時ともに同シヤツターの保
持を確実にかつ複雑な構成にすることなく行える
ものである。また、シヤツターに設けたつまみを
いずれかの指で、上蓋に設けた後下がりの傾斜面
にその他の指を引つ掛けることにより、シヤツタ
ーの摺動を片手で容易に行えるなど、すぐれた効
果を奏するものである。

実施例 以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第１図から第３図において、１１はフアンモー
ター等を内蔵した掃除機本体で、機能的に前後に
分割され、後側には前記のフアンモーターやコー
ドリール（ともに図示せず）等を収容し、また前
側にはホース１２を通して吸込んだ塵埃を集塵袋
１３を介して集塵、堆積しておく集塵室１４が設
けてある。１５は掃除機本体１１の後端部両側に
取付けられた１対の後車輪、１６は集塵室１４の
底面裏に取付けられた自在車輪装置で、掃除機の
使用中の移動を容易にしている。

１７は集塵室１４を上方から開閉自在に閉じる
上蓋で、その後部は本体カバー１８に回動自在に
軸止されている。上蓋１７の天面には、床面に対
して30〜60度傾いて形成された前方傾斜面１９
と、その後方に位置し、ほぼ水平に形成された水
平面２０と、さらにその後方に位置するととも
に、把手２１の格納用凹部２２を設定する後ろ下
がりの後方傾斜面２３とが形成している。ここ
で、２４は前方傾斜面１９と水平面２０との交点
に形成された前方屈曲部であり、２５は水平面２
０と後方傾斜面２３との交点に形成された後方屈
曲部である。

そして前方傾斜面１９のほぼ中央に吸気口２６
が形成されている。２７は集塵室１４側から上蓋
１７に固着された蓋あて板、２８は上蓋１７と蓋
あて板２７に回転自在に挾持された回転体で、上
記ホース１２の一方は吸気口２６を介してこの回
転体２８に着脱自在に接続される。

シヤツター２９は吸気口２６と回転体２８の間
に位置し、前方傾斜面１９から水平面２０、後方
傾斜面２３方向に、また逆に後方傾斜面２３から
水平面２０、前方傾斜面１９方向にそれぞれ摺動
移動自在で、この摺動々作により回転体２８上方
の吸気口２６を開閉する。３０はその操作はつま
みである。上記シヤツター２９はプラスチツクス
板の両面に凹凸を形成してある程度可撓性を有す
るように構成してある。

３１は尾錠で、上蓋１７に回動自在に軸止され
ており、上蓋１７が集塵室１４を閉塞している時
には、尾錠爪３２がハンドル３３に係合してい
る。

次に、この構成における作用について説明す
る。第２図に示すように、吸気口２６をシヤツタ
ー２９が閉塞している場合には、上蓋１７の前方
屈曲部２４に沿つて同シヤツター２９も同様に屈
曲し、開動方向への抵抗を得ている。従つて、使
用者が掃除機本体１１を立てたり、ハンドル３３
を持つてぶら下げたりしてもシヤツター２９は動
くことはない。また、第３図に示すように、シヤ
ツター２９を水平面２０、後方傾斜面２３方向へ
の摺動させると吸気口２６は開放されるが、この
状態ではシヤツター２９が後方屈曲部２５に沿つ
て折れ曲がつており、前方への移動に対する抗力
を得ている。この状態ではシヤツター２９のつま
み３０の後方においても前方屈曲部２４によつて
折り曲げられている。従つて、掃除機本体１１を
移動させるなどしてもシヤツター２９が吸気口２
６を閉じる方向へ移動することはなくなる。その
ため、ホース１２の回転を妨げることを防止して
いる。

このように本実施例によれば、特に固定装置を
設けることなく、シヤツター２９の開時、閉時と
もに固定を確実にできるものである。

また、ホース１２を回転体２８に接続するた
め、シヤツター２９を上蓋１７の水平面２０方向
に摺動移動させる時には、第３図に示すように、
まず親指の腹を後方傾斜面２３に当て、つぎにそ
の他の指をシヤツター２９のつまみ３０に引掛け
て引つ張る。この時、前方傾斜面１９と後方傾斜
面２３とで生じる角度により、シヤツター２９の
つまみ３０に引つ掛ける指と、親指に力が加わり
易く、片手だけで容易に摺動させることができる
ものである。

考案の効果 このように本考案は、上蓋に吸気口を有する前
下がりの傾斜面、その後方に略水平面、さらにそ
の後方に後下がりの傾斜面を形成することによ
り、シヤツターの開または閉状態を確実に保持で
きるものである。また、シヤツターの摺動操作も
容易に行えるなど操作性の高い電気掃除機を供給
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における電気掃除機
の外観斜視図、第２図は同掃除機本体の要部断面
図、第３図は同じくシヤツターを開けた時の状態
図、第４図は従来例における掃除機の斜視図、第
５図は同じく中蓋を開ける時の状態図、第６図は
同じく本体を立てた時の状態図である。 １７……上蓋、１９……前方傾斜面、２０……
水平面、２３……後方傾斜面、２６……吸気口、
２９……シヤツター、３０……つまみ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フアンモーターおよびその吸引側に集塵室を内
   蔵した掃除機本体と、上記集塵室の上方開口部を
   開閉し、かつ水平面を間に前方には前下がり状の
   傾斜面を、後方には後下がり状の傾斜面をそれぞ
   れ有し、これら三面の接続部を屈曲状となした上
   蓋と、この上蓋の前方傾斜面に形成した吸気口
   と、この吸気口を開閉すべく上蓋の下側に前後動
   自在に設けられ、上記吸気口を介して上方へ突出
   するつまみを形成した可撓性のシヤツターとを具
   備し、このシヤツターの動作範囲に上記上蓋の少
   なくとも前方の屈曲状部が位置するように設定し
   た電気掃除機。