JPH044694Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は本体前方に把手部を有する電気掃除機
に関するものである。

従来の技術 従来のこの種の電気掃除機の構成について図面
を参照しながら説明する。

第４図及び第５図において、１はフアンモータ
ー（図示せず）等を内蔵する電気掃除機の本体ケ
ースであり、その前方には紙袋などのフイルター
袋２を装着する集塵室３を有している。

集塵室３の上方には蓋４が設けてあり、蓋４は
尾錠５により本体ケース１に固着されている。蓋
４のさらに前方には尾錠５との間に空間をおいて
ハンドル６が形成されている。ここで尾錠５は矢
印Ａ方向に力を加えると係止が解除され、蓋４が
開放されるものである。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の掃除機では、第５図に示すよ
うに本体ケース１を移動する場合、使用者はハン
ドル６を握つて本体ケース１を持ち上げる。しか
し、この構造では尾錠５は、使用者の手の甲より
も外側へはみ出しているため、机やたんすなどの
角が矢印Ａ部へ当つた場合には尾錠５が回動し、
係止がはずれて蓋４が開放されてしまう。従つて
集塵室３内のフイルター袋２が外へ飛び出してし
まい、せつかく吸い込んだゴミが再び散らばりし
て非衛生的であつた。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決する本考案の技術的な手段は
本体ケース前方に設けたハンドルを斜め上下方向
へ摺動自在に設け、ハンドルを本体ケースより突
出させた時の上面が、集塵室上方を覆う蓋体を本
体へ係止する尾錠の上面よりも上方に位置させた
ことである。又、ハンドルを下方に摺動させた時
はその上面が本体表面より突出しない構成とし
た。

作 用 本考案は上記した構成により、掃除機本体の持
ち運びの際に尾錠がハンドルよりも奥まつている
ことになり、尾錠を机やたんすなどにぶつけるこ
とがなくなる。

従つて、運搬時に蓋体が開かず、フイルター袋
が本体ケースよりはずれることがなくなるもので
ある。又、保管時等にはハンドルが本体から突出
しない。

実施例 以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第１図から第３図において、１１はフアンモー
ター１２等を内蔵した本体ケースであり、このフ
アンモーター１２の前方には紙袋等からなるフイ
ルター袋１３を装着する集塵室１４を有してい
る。集塵室１４の上方には蓋１５が設けてあり、
その前方は回動自在に設けられた尾錠１６により
本体ケース１１に係止されている。

尾錠１６はひつかけ部１７に指を掛けて上方へ
持ち上げることにより回動させることができる。
次に、１８は握り部１９と摺動部２０とで形成さ
れたハンドルであり、同摺動部２０は本体ケース
１１に一体に形成されたハンドル保持リブ２１
と、本体ケース１１前方に固着され、ハンドル１
８下方を覆うとともにホース（図示せず）を差し
込むためのフロントカバー２２に一体に形成した
ささえリブ２３とにはさまれて、その間を斜め前
方上方に向かつて摺動できるよう構成されてい
る。ハンドル１８において、上方へ持ち上げた時
には、上記ハンドル保持リブ２１に同ハンドル１
８に一体に形成したハンドルストツパー２４が当
り、それ以上引つ張り上げられないようにしてい
る。このようにしてハンドル１８は引つ張り上げ
る力はハンドルストツパー２４とハンドル保持リ
ブ２１とで力を受け、また、斜め上方、下方への
こじり力はハンドル１８の摺動部２０と、ハンド
ル保持リブ２１と、ささえリブ２３とで力を受
け、強度的な保障がされている。

次にその作用を説明すると、本体ケース１１を
第２図のように立て、ハンドル１８の握り部１９
を使用者が握ると、ハンドル１８は第１図に示す
ように斜め上方に向かつて外へ出る。

この時握り部１９の上面は、尾錠１６の上面よ
りも外側にＸだけ位置することになる。また、こ
の握り部１９を使用者が握れば、手の甲は尾錠１
６よりもさらにＹ寸法だけ外側になる。そのた
め、本体ケース１１の運搬時に、机やたんすなど
に本体ケース１１をぶつけても、尾錠１６に接触
することはなく、蓋１５が誤つて開いてしまうこ
とはない。従つて、集塵室１４内部の紙袋１３が
外へ出てしまうことがなくなり衛生的に掃除が行
えるものである。

また、保管中等はハンドルが摺動し本体内部に
収められているため、収納スペースを小さくで
き、外観上も優れたものとなつている。

考案の効果 このように本考案は、摺動自在のハンドルの飛
び出した時の上面を尾錠より高くすることによ
り、掃除機の運搬中や、本体がひつくり返つた時
などに紙袋が外へ飛び出しゴミがこぼれてしまう
ことを防止し、衛生的な掃除を行うことができる
ものである。

また、ハンドルの下方摺動位置では、その上面
が本体表面より突出しないので、保管時等にはハ
ンドルを本体に収めることができ、よつて、収納
スペースを小さくでき、又外観上も良好とできる
など、すぐれた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における電気掃除機
の要部拡大断面図、第２図は本体ケースを立てた
時の正面図、第３図は同側面図、第４図は従来の
電気掃除機の外観斜視図、第５図は同要部断面図
である。 １１……本体ケース、１２……フアンモータ
ー、１３……フイルター袋、１４……集塵室、１
５……蓋、１６……尾錠、１８……ハンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フアンモーター等を内蔵するとともに、その吸
   引側には集塵室を形成した本体ケースと、上記集
   塵室上方の開口を覆う蓋と、蓋の前部に回動自在
   に設けられ、蓋を本体ケースに係止する尾錠と、
   尾錠のさらに前方に斜め上下方向へ摺動自在に配
   設したハンドルとを具備し、上記ハンドルは、上
   方摺動位置ではその上面が上記尾錠の上面よりも
   上方に位置し、かつ、下方摺動位置ではその上面
   が本体表面より突出しないように設定した電気掃
   除機。