JPH0355395Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は調理のための電熱ヒータの加熱を電
子制御にて行う電子炊飯器、電子ジヤー、電子制
御ナベ等の電子制御調理器、特にその制御装置の
配線に関するものである。

［従来の技術］ 第２図は例えば従来の電子炊飯器を示す断面図
（蓋体を除く部分）であり、図において１は蓋体、
２本体、３は外枠、４は底基台、４Ａは主に電熱
ヒータの熱影響を受けないように設けられる隔離
板部であり底基台の一部から成る。また４Ａ−１
は各種のリード線を通す導入孔、５は制御基板で
あり底基台４とともに底基台組立体を形成する。

６は内ガマ底に接触してカマ底温度を検出する
温度センサ、７は内ガマの装着を検出するマイク
ロスイツチ、８は温度センサ６と制御基板５とを
接続するセンサリード線、９は電熱ヒータ、１０
は電熱ヒータ９等に100V電源を供給する100V系
リード線である。なお、１１は内ガマ、１２は外
ガマである。

従来の電子炊飯器は上記のように構成され、と
いだ米と水が入れられた内ガマ１１は外ガマ１２
の上縁部にて保持される。このとき、内ガマ１１
は温度センサ６に当接して温度センサ６を下に押
し下げるので、マイクロスイツチ７を作動させ、
電熱ヒータ９の制御をオン状態とする。

従つて、炊飯のための入力スイツチによる開始
信号に従つて100V系リード線１０から100V電源
が供給され、電熱ヒータ９が加熱される。同時
に、温度センサ６は内ガマ１１のカマ底温度を検
出しており、この検出信号はセンサリード線８を
介して制御基板５の制御回路に供給され、このカ
マ底温度の検出信号に基づいて所定の炊飯制御が
行われる。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、従来の電子制御調理器では第２
図に示されるように、温度センサ６の検出信号を
供給するセンサリード線８と電熱ヒータへ100V
電源を供給する100V系リード線１０とがまとめ
られて底基台４の共通の導入孔４Ａ−１を通つて
制御基板５に接続される構成となつており、これ
では100V系リード線１０によつて生じる電圧・
電流のサージによつてセンサリード線８を流れる
検出信号にノイズ等の影響が与えられ、炊飯等の
調理制御に誤つた動作を生じさせるという問題が
あつた。

この考案は、かかる問題点を解決するためにな
されたもので、熱影響から隔離された制御基板に
より自動的な調理制御する場合において、100V
系リード線の存在によつて生じる誤動作を無くす
ことのできる電子制御調理器を得ることを目的と
する。

［問題点を解決するための手段及び作用］ この考案に係る電子制御調理器は、制御基板を
隔離する隔離板には複数個の導入孔が穿設され、
前記複数個の導入孔には、少なくとも100V系リ
ード線とセンサリード線とが異なる導入孔に挿通
されるよう、当該100V系リード線及びセンサリ
ード線が挿通され、100V系リード線が挿通され
る導入孔と、センサリード線が挿通される導入孔
と、は、隔離板上において互いに最遠の間隔とな
る端部に選択配置され、少なくとも100V系セン
サリード線にサージ等のノイズが侵入・発生して
いる場合にこのノイズがセンサリード線にノイズ
を誘起させないことを特徴とする。

このような構成によれば、センサリード線を流
れるカマ底・ナベ底温度（電子制御調理器一般の
調理器温度を含む）の検出信号は100V系リード
線によつて発生するサージの影響を受けることな
く制御基板に供給されることとなり、正確なカマ
底・ナベ底温度の検出信号を供給することができ
る。

［実施例］ 第１図はこの考案の１実施例として電子炊飯器
を示す断面図（蓋体を除く部分）であり、１〜１
２は上記従来装置と同一部材から成る。この考案
において、隔離板として設けられる底基台１３の
隔離板部１３Ａには、２個の導入孔１３Ａ−１，
１３Ａ−２が設けられ、温度センサ６のセンサリ
ード線８は導入孔１３Ａ−１に、また100V系リ
ード線１０は導入孔１３Ａ−２に導入され、これ
ら導入孔１３Ａ−１，１３Ａ−２を通つて制御基
板５に接続されている。

このような構成によれば、温度センサ６にて得
られたカマ底温度の検出信号は導入孔１３Ａ−１
に設けられたセンサリード線８によつて制御基板
５に供給され、一方100Vの電力は導入孔１３Ａ
−２を通して設けられた100V系リード線１０に
よつて電熱ヒータ９に供給される。従つて、温度
センサ６から出力される検出信号は100V系リー
ド線に乗つてくるサージの影響を受けることな
く、正確な検出信号を制御基板５に入力すること
が可能となる。

なお、実施例では隔離板として底基台の一部が
用いられているが、隔離板はこれに限らず温度セ
ンサ及び電熱ヒータと制御基板とを隔離する全て
の板部材を含むものであり、これらの隔離板にお
いて100V系リード線の導入孔と別個にセンサリ
ード線の導入孔を設けるものである。

［考案の効果］ この考案は以上説明したとおり、隔離板におい
てセンサリード線を100V系リード線と別個に設
けられた導入孔を通して制御基板に配線する構造
により、100V系リード線からのノイズを拾うこ
となく、カマ底・ナベ底温度の正確な検出信号を
制御基板に供給することができ、調理制御の誤動
作の防止が可能となるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の１実施例を示す断面図、第
２図は従来の電子制御調理器としての電子炊飯器
を示す断面図（蓋体を除く部分）である。 図において、１は蓋体、２は本体、４は隔離板
部４Ａを含む底基台、４Ａ−１は共通の導入孔、
５は制御基板、６は温度センサ、８はセンサリー
ド線、９は電熱ヒータ、１０は100V系リード線、
１３は離隔板部１３Ａを含む底基台であり、１３
Ａ−１はセンサリード線８を導入する導入孔、１
３Ａ−２は100V系リード線１０を導入する導入
孔である。なお、各図中同一符号は同一又は相当
部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 カマ底・ナベ底を加熱する電熱ヒータと、電熱
   ヒータに100V電力を供給する100V系リード線
   と、カマ底・ナベ底温度を検出する温度センサ
   と、温度センサに接続されカマ底・ナベ底温度を
   出力するセンサリード線と、センサリード線に接
   続されこのセンサリード線を介して温度センサか
   らカマ底・ナベ底温度を取り込み、このカマ底・
   ナベ底温度に基づき100V系リード線による電熱
   ヒータへの100V電力の供給を自動的に制御する
   カマ底・ナベ底の下方に配置された制御基板と、
   電熱ヒータにおいて発生する熱の影響を制御基板
   が受けないよう制御基板と電熱ヒータの間に配置
   され制御基板と電熱ヒータとを熱的に隔離すると
   ともに、100V系リード線及びセンサリード線が
   挿通される導入孔が穿設された隔離板と、を有す
   る電子制御調理器において、 隔離板には複数個の導入孔が穿設され、 前記複数個の導入孔には、少なくとも100V系
   リード線とセンサリード線とが異なる導入孔に挿
   通されるよう、当該100V系リード線及びセンサ
   リード線が挿通され、 100V系リード線が挿通される導入孔と、セン
   サリード線が挿通される導入孔と、は、隔離板上
   において互いに最遠の間隔となる端部に選択配置
   され、 少なくとも100V系センサリード線にサージ等
   のノイズが侵入・発生している場合にこのノイズ
   がセンサリード線にノイズを誘起させないことを
   特徴とする電子制御調理器。