JPH0354982Y2 - - Google Patents

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JPH0354982Y2
JPH0354982Y2 JP10331487U JP10331487U JPH0354982Y2 JP H0354982 Y2 JPH0354982 Y2 JP H0354982Y2 JP 10331487 U JP10331487 U JP 10331487U JP 10331487 U JP10331487 U JP 10331487U JP H0354982 Y2 JPH0354982 Y2 JP H0354982Y2
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piston
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braking
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Description

【考案の詳細な説明】 a 考案の目的 (産業上の利用分野) この考案に係るドラムブレーキ用ホイルシリン
ダは、自動車の制動に使用するドラムブレーキの
内、前進時に於いても後退時に於いても2リーデ
イング型として機能するドラムブレーキに組み込
んで使用するものであり、本考案はこの様なホイ
ルシリンダが制動時に異音を発生しない様にする
ものである。
(従来の技術) 自動車の制動を行なう為に、第3図に示す様な
ドラムブレーキが広く使用されている。
この第3図に示したドラムブレーキは、2リー
デイング型と呼ばれるもので、制動時には背板1
に装着された1対のシユー2,2を、何れもサー
ボ効果によりドラム3の内周面に強く押し付け、
このドラム3の内周面と各シユー2,2のライニ
ング4、4との間に大きな摩擦力を作用させて、
強い制動力を得られる様に構成している。
即ち、背板1の上下(上下左右は図面による)
両端部に固定した1対のホイルシリンダ5,5に
設けられ、圧油の供給に伴なつて突出するロツド
6,6に、各シユー2,2のウエブ7,7の、ド
ラム3の回転方向(矢印で示す様に、第3図に於
いて反時計方向)前端を当接させ、各ウエブ7、
7の後端を、各ホイルシリンダ5,5のロツド
6,6と反対端の枢支部9,9に枢支している。
制動を行なう場合、給油管8を通じて各ホイル
シリンダ5,5内に圧油を供給し、ロツド6,6
により左右1対のシユー2,2を押し広げると、
各シユー2,2のライニング4,4がドラム3の
内周面に押し付けられる。各シユー2,2のライ
ニング4,4とドラム3の内周面との摩擦に伴な
い、各シユー2,2は枢支部9,9を中心として
第3図で反時計方向に回転しようとする為、上記
ライニング4,4の外周面がドラム3の内周面
に、ロツド6,6の押し出し力以上の強い力で押
し付けられ、強力な制動力が得られる。
2リーデイング型のドラムブレーキは、上述の
様に、各シユー2,2に働くサーボ力により強力
な制動力を得られるが、そのままでは後退時に於
ける制動力が前進時に得られる制動力に比べて、
極端に小さくなつてしまう。
即ち、第3図に於いて、ドラム3が矢印と反対
の時計方向に回転している状態から制動を行なつ
た場合、ドラム3の内周面と各シユー2,2のラ
イニング4,4の外周面との間に働く摩擦力は、
両周面を引き離す方向に作用する為、上記ライニ
ング4,4をドラム3の内周面に押し付ける力が
弱くなり、得られる制動力が弱いものとなる。
この様な不都合を解消する為、車輌の前進時、
後退時に関係なく、ドラムブレーキを2リーデイ
ング型として機能させるホイルシリンダが従来か
ら知られている。
この様なホイルシリンダは、例えば実願昭61−
176072号等に示されているが、先ずこの様な従来
からのホイルシリンダに就いて、第4図により説
明する。
尚、この第4図に示したホイルシリンダは、シ
ユー2,2のライニング4,4の摩耗に伴なつて
シリンダ10からのロツド6の突出量を増加さ
せ、非制動時に於けるドラム3の内周面とライニ
ング4,4の外周面との間の隙間を一定に保つオ
ートスラツクアジヤスタ付のものを示している
が、以下、このオートスラツクアジヤスタに就い
ても併せて説明する。
シリンダ10の一端には、シリンダ10に対し
て回転しない中空の第一のピストン11が嵌合し
ており、この第一のピストン11内に、内面に多
条螺子12と一条螺子13とを形成した螺子筒1
4が嵌合している。螺旋角度が大きな多条螺子1
2には調節片15を螺合させて、この調節片15
を螺子筒14に対して軸方向に動かすと螺子筒1
4が回転する様に、両部材12,15を可逆係合
させている。一方、螺旋角度の小さな一条螺子1
3にはロツド6が螺合しているが、このロツド6
を軸方向に押しても螺子筒14が回転する事はな
く、両部材14,6は非可逆係合して、一条螺子
13の軸方向に亘る移動運動を、そのままロツド
6に伝達する様にしている。
このロツド6の先端部(第4図の左端部)は螺
子筒14から突出しており、この先端部に形成し
た二又部6aにウエブ7の端部を係合させてい
る。このウエブ7は、ドラムブレーキを構成す
る、背板に、ドラム3の内周面に対する遠近動の
みを自在に支持されている為、上記ロツド6は、
上記螺子筒14の回転に抱らず回転しない。
第一のピストン11の内端部11aに形成され
た貫通孔11bには補助ピストン16を油密に嵌
合させており、この補助ピストン16の基端(第
4図の右端)に形成した小径部16aにストツプ
リング17を係止している。このストツプリング
17と補助ピストンの大径部16bの端面に形成
された段部16cとの間にはばね座18を、小径
部16aの軸方向に亘る若干の移動を可能として
嵌合している。
このばね座18と第一のピストン11の内端部
11aとの間には圧縮ばね19を設けて、ばね座
18と第一のピストン11とを互いに離そうとす
る方向の弾力を付与している。 補助ピストン1
6の左端には、調節片15に形成した円錐凹部1
5aと脱着してクラツチ作用をする、円錐突部2
0を形成しており、中央の突部21aで調節片1
5の中央部に当接するばね座21と螺子筒14と
の間に、調節用の圧縮ばね22を設けている。
補助ピストン16の円錐突部20の根本部分は
角形に形成されており、この角形部分を、第一の
ピストン11に固着されて回転しないプレート3
5の中心部に穿設した角孔23に嵌合して、補助
ピストン16が回転しない様にしている。
一方、シリンダ10の他端(第4図の右端)に
は、第二のピストン24が嵌合されており、この
第二のピストン24の外端面に開口した有底円筒
状の凹部24a内に、内周面に雌螺子25を形成
した螺子筒26を、回転自在に嵌合している。こ
の螺子筒26には別のロツド6の外周面に形成し
た雄螺子27を螺合させており(雄螺子27は、
ロツド6をその中心線方向に押しても螺子筒26
を回動させない螺旋角の小さいものとして、雄螺
子27と雌螺子25とを非可逆係合させてい
る。)、このロツド6の先端部に形成した二又部6
aに、別のシユー2のウエブ7の端部を係合させ
ている為、ロツド6は回転しない。螺子筒26の
端部には、駆動板28を固定して、この螺子筒2
6を回転駆動自在としている。
更に、第一、第二の両ピストン11,24の先
端部外周面には、それぞれ上記両ピストン11,
24を内嵌したシリンダ10の端面と衝合自在
な、第一、第二のフランジ部29,30を形成し
ている。
上述の様に構成されたオートスラツクアジヤス
タ付のホイルシリンダの作用は次の通りである。
先ず、制動を行なう場合、シリンダ10の中間
部内側で、第一、第二の両ピストン11,24に
挟まれた空間31内に、給油管8(第3図)を通
じて圧油を送り込む。
この圧油の供給に伴ない、リターンスプリング
32,32(第3図)により互いの間隔を縮める
方向の弾力を付与されたシユー2,2が押し広げ
られ、各シユー2,2のライニング4,4の外周
面が、ドラム3の内周面に押し付けられる。
この様に各シユー2,2のライニング4,4の
外周面が、ドラム3の内周面に押し付けられる結
果、上記ドラム3の回転力がシユー2,2に加わ
る。これに伴ない、左右1対のシユー2,2を構
成するウエブ7,7の端部をそれぞれ押圧してい
る第一、第二の両ピストン11,24の内、回転
方向前側の第二のピストン24がシリンダ10内
に押し込まれ、回転方向後側の第一のピストン1
1がその分だけシリンダ10内から押し出され
る。
制動に伴なつてシリンダ10内に押し込まれ
た、回転方向前側の第二のピストン24の先端部
外周面に形成された第二のフランジ部30とシリ
ンダ10の端面とは、制動開始直後の早い時期に
衝合し、上記第二のピストン24はそれ以上シリ
ンダ10内に押し込まれる事はなくなる。この
為、引き続いて制動作業を行なうと、第二のピス
トン24に係合した第4図右側のロツド6は、単
にウエブ7の端部を枢支する様に機能する。
車輌の後退時、即ち、ドラム3が第3〜4図の
矢印と反対に、時計方向に回転している場合に制
動を行なうと、上述の場合と逆に、第一のピスト
ン11の先端部外周面に形成した第一のフランジ
部29がシリンダ10の端面に衝合し、この第一
のピストン11に係合したロツド6が、単にウエ
ブ7の端部を枢支する様になる。
従つて、左右1対のシユー2,2を押し広げる
為に背板1に設ける1対のホイルシリンダ5,5
として、第4図に示す様な構造のものを使用する
事でドラムブレーキを構成すれば、車輌が前進し
ている場合も、後退している場合も、2リーデイ
ング型として機能し、強力な制動力を発揮するド
ラムブレーキを得られる。
尚、第4図に示したホイルシリンダに組み込ま
れたオートスラツクアジヤスタの作用は次の通り
である。
先ず、各シユー2,2のライニング4,4の摩
耗量が少ない場合、非制動状態に於いては、補助
ピストン16の小径部16aに嵌合するばね座1
8の中心部がストツプリング17から離れてお
り、シリンダ10の空間31内に圧油を送給する
と、第一のピストン11が左行すると共に補助ピ
ストン16も左方へ押されて、左端の円錐突部2
0を調節片15の円錐凹部15aに圧着し、クラ
ツチが接続された状態となつて調節片15を回転
不能にする。
圧油の供給を更に継続すると、調節片15を回
転不能な状態としたまま第一のピストン11が左
行して螺子筒14を押し、一条螺子13を介して
ロツド6を左行させ、ウエブ7をドラムに向けて
押し出す。シリンダ10の右端部に嵌合された第
二のピストン24が、制動開始直後に第一のピス
トン11の左行と同時に右行し、その後シリンダ
10内に押し込まれるのは、前述の通りである。
シリンダ10の空間31内に供給していた油圧
を解除すると、第一のピストン11は、リターン
スプリング32,32の弾力によつて復位する。
この様な制動と制動解除とに伴なう第一のピスト
ン11の運動の間、補助ピストン16も空間31
内に供給された油圧とリターンスプリング32の
弾力とにより、第一のピストン11に伴なつて移
動するが、第一、第二の両ピストン11,24の
相対的移動量は少ないので、補助ピストン16の
小径部16aに外嵌したばね座18は、ストツプ
リング17と補助ピストン16の段部16cとの
間の範囲で移動し、円錐突部20と円錐凹部15
aとが離れる事はない。
制動を繰り返す事により各シユー2,2のライ
ニング4,4が摩耗し、非制動時に於いて各ライ
ニング4,4の外周面とドラム3の内周面との間
に存在する間隙の幅が大きくなつた場合、通常の
制動時と同様に、シリンダ10の空間31内に圧
油を送給して第一のピストン11、第二のピスト
ン24を拡開させると、補助ピストン16もこの
油圧の為に第一のピストンと共に左行するが、第
一、第二の両ピストン11,24の相対的移動量
が多いのでストツプリング17がばね座18に当
り、このばね座18を右方に押圧する圧縮ばね1
9の弾力により、補助ピストン16がそれ以上左
行出来なくなり、それ以後は第一のピストン1
1、螺子筒14のみが左行する。この為、補助ピ
ストン16の先端に設けた円錐突部20が調節片
15の円錐凹部15aから離れ、それ迄調節片1
5の回り止めをしていたクラツチが外れた状態と
なる。
この様に調節片15の回り止めが外れた後、更
に制動操作を継続すると、第一のピストン11に
嵌合した螺子筒14は左行するが、調節片15は
ばね座21を介して調節用の圧縮ばね22に押さ
れて左行を阻止されるので、調節片15が多条螺
子12の為に回転しつつ、螺子筒14に対してそ
の中心線方向に移動する。
制動を解除する為、第一、第二の両ピストン1
1、24を押す圧油を排除すると、1対のシユー
2,2の間隔を狭めようとするリターンスプリン
グ32,32によつて左側のロツド6、螺子筒1
4が右行し、更に調節用の圧縮ばね22、ばね座
21に押されて調節片15が右行して、補助ピス
トン16の先端の円錐突部20が調節片15の円
錐凹部15aに当接し、クラツチが結合された状
態となつて、調節片15が回転不能な状態とな
る。
第一のピストン11は、リターンスプリング3
2の弾力により、更に強い力でシリンダ10内に
押し込まれるが、調節片15が回転不能となつて
いる為、第一のピストン11の押し込みに伴な
い、多条螺子12の作用によつて螺子筒14が回
転し、一条螺子13に螺合したロツド6を、螺子
筒14から突出させる方向に少し移動させる。こ
の動作により、ライニング4,4の摩耗に伴なう
ライニング4,4の外周面とドラム3の内周面と
の隙間の幅の増大分が補償され、次の制動操作時
に、シリンダ10の空間31内への圧油の送り込
み量を多くしなくても(ブレーキペダルの踏み込
み量を多くしなくても)、十分な制動力を得られ
る様になる。
尚、第二のピストン24に設けた螺子筒26と
駆動板28とは、シユー2,2の着脱作業を容易
に行なえる様にする為、第二のピストン24側の
ロツド6を出し入れする場合に利用する。
(考案が解決しようとする問題点) ところが、上述の様に構成され、作用する従来
のホイルシリンダにおいては、次に述べる様な不
都合を生じた。
即ち、制動を行なう為にシリンダ10の空間3
1内に圧油を送り込んだ場合、第一、第二の両ピ
ストン11,24は、同じ力を受けてシリンダ1
0から突出し、左右1対のシユー2,2のライニ
ング4,4の外周面をドラム3の内周面に押し付
けるが、ライニング4,4の外周面とドラム3の
内周面との当接後は、前述の様に両面の間に働く
摩擦力により、第二のピストン24がシリンダ1
0内に押し込まれ、その分第一のピストン11が
シリンダ10内から送り出される。
従つて、第二のピストン24は、制動開始直後
にシリンダ10から送り出され、次いでシリンダ
10内に押し込まれる事になる。
この様に一度シリンダ10から送り出された第
二のピストン24がシリンダ10内に押し込まれ
た場合、この第二のピストン24の先端部外周面
に形成した第二のフランジ部30とシリンダ10
の端面とが勢い良く衝突し、異音を発生してしま
う。
本考案のドラムブレーキ用ホイルシリンダは、
車輌の前進時に制動を行なつた場合、シユーの端
部を枢支するだけとなる第二のピストンが、シリ
ンダから送り出されない様に構成する事で、上述
の様な異音の発生を防止するものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案のドラムブレーキ用ホイルシリンダは、
前述した従来のホイルシリンダと同様に、ドラム
ブレーキを構成する背板に固定され、両端が開口
したシリンダの一端に、先端部外周面にこのシリ
ンダの一端面と衝合自在な第一のフランジ部を形
成した第一のピストンを、上記シリンダの他端
に、先端部外周面にこのシリンダの他端面と衝合
自在な第二のフランジ部を形成した第二のピスト
ンを、それぞれ軸方向に亘る移動を自在として嵌
合させ、シリンダの中間部内側で、第一、第二の
両ピストンの間に存在する空間内に圧油を送り込
み自在とする事で構成されている。
更に、本考案のドラムブレーキ用ホイルシリン
ダに於いては、シリンダの中間部内周面で第一、
第二の両ピストンの間に位置する部分に装着した
ストツパと、車輌の前進時に於けるドラムの回転
方向後側に位置する第一のピストンとの間に圧縮
ばねを設けている。
(作用) 上述の様に構成される本考案のホイルシリンダ
を組み込んだドラムブレーキにより制動を行なつ
た場合、第一のピストンをシリンダから押し出そ
うとする力が、ストツパと第一のピストンとの間
に設けた圧縮ばねの弾力分だけ、第二のピストン
をシリンダから押し出そうとする力よりも大きく
なつて、制動開始直後から、第一のピストンのみ
がシリンダから送り出され、第二のピストンはシ
リンダ内に留まつたままとなる。
この為、制動時に、第二のピストンの先端部外
周面に形成された第二のフランジ部が、シリンダ
の端面と強く衝合する事がなくなり、制動時に第
二のフランジ部とシリンダとの衝合に基づく異音
が発生する事がなくなる。
(実施例) 次に、図示の実施例を説明しつつ、本考案を更
に詳しく説明する。
第1図は本考案のドラムブレーキ用ホイルシリ
ンダの実施例を示している。
ドラムブレーキを構成する背板1(第3図)に
固定され、両端が開口したシリンダ10には、こ
のシリンダ10の両端開口から第一、第二のピス
トン11、24が挿入されている。
シリンダ10の一端開口から挿入された第一の
ピストン11には、先端部外周面にこのシリンダ
10の一端面と衝合自在な第一のフランジ部29
を、他端開口から挿入された第二のピストン24
の先端部外周面には、このシリンダ10の他端面
と衝合自在な第二のフランジ部30を、それぞれ
形成している。
各ピストン11,24の外周面とシリンダ10
の内周面との間には、それぞれシール材33,3
3を設けて、各ピストン11,24を、シリンダ
10との間の油密を保持した状態で、軸方向に亘
る移動を自在としている。
シリンダ10の中間部内側で、第一、第二の両
ピストン11,24の間に存在する空間31部分
には、圧油を送り込み自在としている。
更に、シリンダ10の中間部内周面で、第一、
第二の両ピストン11,24の間に位置する部分
には、環状のストツパ34を装着しており、この
ストツパ34に外周縁を係合自在としたばね座1
8と、車輌の前進時に於けるドラム3の回転方向
(矢印で示す様に、第1図の反時計方向)後側
(第1図左側)に位置する第一のピストン11と
の間に、オートスラツクアジヤスタを構成し、上
記ばね座18を第一のピストン11から引き離そ
うとする圧縮ばね19を設けている。
上述の様に構成される本考案のホイルシリンダ
を組み込んだドラムブレーキにより制動を行なう
為、第一、第二の両ピストン11,24の間に位
置する空間31内に圧油を送り込んだ場合、上記
両ピストン11,24はリターンスプリング3
2,32(第3図)の弾力に抗して互いに離れる
方向に移動する。
この様に、第一、第二の両ピストン11,24
が移動しようとする際の力は、外周縁をストツパ
34に係止されたばね座18と第一のピストン1
1との間に設けた圧縮ばね19の弾力分だけ、第
一のピストン11が、第二のピストン24よりも
大きくなる。
この為、制動開始に伴なつて空間31内に圧油
が送り込まれた直後から、第一のピストン11の
みがシリンダ10から送り出され、第二のピスト
ン24はシリンダ10内に留まつて、第二のピス
トン24の先端部外周面に形成された第二のフラ
ンジ部30が、シリンダ10の端面と当接したま
まとなる。
従つて、1対のシユー2,2のライニング4,
4の外周面とドラム3の内周面とが擦れ合つた後
に、第二のフランジ部30とシリンダ10の端面
とが強く衝合する事がなくなり、制動時に第二の
フランジ部30とシリンダ10の端面との衝合に
基づく異音が発生する事がなくなる。
車輌の後退時に制動を行なうと、第一のピスト
ン11の先端部外周面に形成した第一のフランジ
部29とシリンダ10の端面とが衝合する事が避
けられないが、後退時に制動を行なう頻度は、前
進時に比べて少なく、又車輌の速度も遅い為、実
用上問題になる程の音が発生する事はない。
その他の構成及び作用は、前述した従来のドラ
ムブレーキ用ホイルシリンダと同様である為、同
等部分には同一符号を付して、重複する説明を省
略する。
尚、シリンダ10の中間部内周面に固定して、
ばね座18の外周縁を係止するストツパ34を形
状記憶合金製とし、このストツパ34が、高温時
に第2図に鎖線で示す様に変形する様にすれば、
調節片15の円錐凹部と補助ピストン16先端の
円錐突部20とが離れる時期を遅らせる事によ
り、ホイルシリンダに組み込まれたオートスラツ
クアジヤスタが、高温時にライニング4,4の外
周面とドラム3の内周面との隙間を狭め過ぎる、
所謂オーバアジヤストの発生を防止出来る。
c 考案の効果 本考案のドラムブレーキ用ホイルシリンダは、
以上に述べた通り構成され作用する為、前進時に
も後退時にも強力な制動力を得る事が出来る2リ
ーデイング型のドラムブレーキを構成出来、しか
も制動時にシリンダとピストンに形成したフラン
ジ部との衝合に基づく異音の発生を防止出来る
等、実用上の効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のドラムブレーキ用ホイルシリ
ンダの実施例を示す断面図、第2図は別の実施例
を示す第1図のA部拡大断面図、第3図は本考案
のホイルシリンダが組み込まれるドラムブレーキ
の正面図、第4図は先に実用新案登録出願された
ドラムブレーキ用ホイルシリンダを示す断面図で
ある。 1……背板、2……シユー、3……ドラム、4
……ライニング、5……ホイルシリンダ、6……
ロツド、6a……二又部、7……ウエブ、8……
給油管、9……枢支部、10……シリンダ、11
……第一のピストン、11a……内端部、11b
……貫通孔、12……多条螺子、13……一条螺
子、14……螺子筒、15……調節片、、15a
……円錐凹部、16……補助ピストン、16a…
…小径部、16b……大径部、16c……段部、
17……ストツプリング、18……ばね座、19
……圧縮ばね、20……円錐突部、21……ばね
座、21a……突部、22……圧縮ばね、23…
…角孔、24……第二のピストン、24a……凹
部、25……雌螺子、26……螺子筒、27……
雄螺子、28……駆動板、29……第一のフラン
ジ部、30……第二のフランジ部、31……空
間、32……リターンスプリング、33……シー
ル材、34……ストツパ、35……プレート。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ドラムブレーキを構成する背板に固定され、両
    端が開口したシリンダの一端に、先端部外周面に
    このシリンダの一端面と衝合自在な第一のフラン
    ジ部を形成した第一のピストンを、上記シリンダ
    の他端に、先端部外周面にこのシリンダの他端面
    と衝合自在な第二のフランジ部を形成した第二の
    ピストンを、それぞれ軸方向に亘る移動を自在と
    して嵌合させ、シリンダの中間部内側で、第一、
    第二の両ピストンの間に存在する空間内に圧油を
    送り込み自在としたドラムブレーキ用ホイルシリ
    ンダに於いて、シリンダの中間部内周面で第一、
    第二の両ピストンの間に位置する部分に装着した
    ストツパと、車輌の前進時に於けるドラムの回転
    方向後側に位置する第一のピストンとの間に圧縮
    ばねを設けた事を特徴とする、ドラムブレーキ用
    ホイルシリンダ。
JP10331487U 1987-07-07 1987-07-07 Expired JPH0354982Y2 (ja)

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