JPH0354591Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、キツチンルーム内に各種の機器を総
合的にレイアウトするシステムキツチンに関す
る。

〔従来の技術〕

従来、例えば調理器、レンジ、洗浄器具等の各
種の厨房器具が改良開発され、これらを種々の形
式のキヤビネツト兼用台或いはキヤビネツトと共
にキツチンルームに配置し、システムキツチンと
しての機能の充実化を図つている。

そして、キヤビネツト、流し台、調理台、レン
ジ等のキツチンルームへの配置は、壁面に沿つて
レイアウトすることが通常であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、キツチンルームにおける各種厨房器具
が壁面に沿う配置では、調理スペースが壁面と平
行な向きに制限され広く使うことができない。

また、調理作業者は常に壁側を向く姿勢となる
ために、室内の監視或いは在室者と会話しながら
の作業に不便を感じることが多く、コミユニケー
シヨンの場としての限界がある。

さらに、調理作業を数人で行う場合にも、姿勢
を変えないと会話等がし難く、また作業の連係化
も十分でないために流れ作業等も容易でなく、同
様に不便を感じるものであつた。

本考案は以上のような問題に鑑みて案出された
もので、その目的は、システムキツチンのレイア
ウトで最も作業量の多いシンクの使用に際し、使
用者の姿勢を壁面側のみでなく厨房内全体に向け
て作業でき、しかも複数の場合には互いに連係を
保つて作業できるようにすることにある。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

本考案は、背部を壁面２に沿つて配置した第１
カウンター１に連続して、第２カウンター５を前
記壁面側から室内側に突出する方向に配置し、前
記第２カウンターによつて区画されたキツチンル
ーム側の第１カウンターに調理器具を組み込み、
前記第２カウンターの間口を前記第１カウンター
の奥行き寸法より大きくし、第２カウンターの間
口又は奥行き方向の縁部にシンクを配置し、更に
第２カウンターの突出端部から第１カウンターま
での第２カウンターの下に、キツチンルーム側及
び第２カウンターによつて区画された他の一方側
にそれぞれ位置する２列のキヤビネツト列を設け
たことを特徴とする。

シンクは室内側に突き出る第２カウンターに設
けるので、たとえば第２カウンターの突出端部の
間口方向に配置すれば周りは三方がオープンにな
り、二人又は三人の複数の人が同時に洗い物作業
ができる。また、また第２カウンターはキツチン
ルーム側とたとえばダイニングルーム側との二方
から使うことができる。更に、第２カウンターの
下の２列のキヤビネツト列はそれぞれキツチン側
とダイニング側から両面使いできるので、第２カ
ウンター周りの何処で作業してもシンクと絡めた
調理作業が行え、調理や洗い物作業での作業動線
の改善が可能となる。

〔実施例〕

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を説
明する。

第１図は本考案のシステムキツチンのレイアウ
トの一例を示す平面図である。

１は背面をキツチンルームＫの壁面２に沿つて
配置した第１カウンター、３は第１カウンター１
下面に配置するキヤビネツト列で、ガスコンロ等
の調理器具４を収納するコンロ用キヤビネツト、
鍋等を収納する食器類収納用キヤビネツト、食品
を収納する食品類収納用キヤビネツトを任意の順
序で配置している。

５は第１カウンター１に連続して壁面２から室
内側に向け突出した配置となる第２カウンター
で、キツチンルームＫ側とダイニングルームＤ側
とを分断するレイアウトになつている。

第２カウンター５の間口寸法は第１カウンター
１の奥行き寸法より大きく、キツチンルームＫ側
とダイニングルームＤ側の二方向からの作業スペ
ースを確保できるように第１カウンター１の奥行
き寸法の略２倍となつている。

さらに、この第２カウンター５の室内側への突
出端部分には、間口方向に小シンク６ａと大シン
ク６ｂとをレイアウトしたシンク６を設けてい
る。このシンク６の容量は、第２カウンター５の
間口寸法を大きくしたことから、図示のように左
右に並列しても十分なものとでき、使用に際して
は何等支障ない。６ｃはシンク６より壁面２側に
立設した水栓で、小シンク６ａと大シンク６ｂの
双方に給水できる。

また、このシンク６は隣接する２辺縁部が第２
カウンター５の端面に沿う配置で、シンク６は壁
面２側を除いてオープンスペースとなり、３方向
から同時に作業できる。

尚、第２カウンター５の下面にも、第１カウン
ター１下面と同様に、シンク６を収納するキヤビ
ネツトやその他各種のキヤビネツト列７を配置し
ている。

さらに、８は調理または配膳等を行うためのカ
ウンター作業部で、このカウンター作業部８下面
のキヤビネツト列７はキツチンルームＫ側及びダ
イニングルームＤ側の両側から取り扱いできる構
成としている。

キヤビネツト列７は一般的な箱型の収納部とす
るほかに、第２カウンター５の下を開いた空間と
しておいてこの中にワゴンを出し入れ自在にする
こともできる。この場合では、ダイニングルーム
Ｄへの配膳にこのワゴンを利用でき、作業性の向
上が図られる。

上記のレイアウトにおいて、調理作業者が複数
の時は、特に手数のかかる洗浄、調理或いは配膳
を、突出配置した第２カウンター５上で二方向ま
たは三方向から同時に行なうことができる。ま
た、ダイニングルームＤの食卓９に着席者１０が
あるときは、調理や配膳をしながらこの着席者１
０と対向して作業を行なうことができる。

さらに、作業に際しては、人がシンク６及びカ
ウンター作業部８を囲んで三方から行えるので、
会話をしたり、作業自体の流れ作業も円滑に行う
ことができる。

第２図は他のレイアウトを示すもので、これは
シンク６を第２カウンター５の長さ方向の縁部に
配置してキツチンルームＫ側に偏在させ、かつカ
ウンター作業部８をダイニングルームＤ側全体に
配置したものである。

このようなレイアウトの場合、シンク６に対す
る作業域をキツチンルームＫ側とし、調理、配膳
等の作業をダイニングルームＤ及び室内の中央部
側の２方向から行なうことができる。そして、第
１図の配置と同様に、調理や配膳及び洗浄等の際
には会話を交えながらしかも流れ作業で効率的に
処理することができる。

〔考案の効果〕

本考案に係るシステムキツチンはその構成によ
り以下の効果を奏する。

室内に突き出て作業面をキツチン側とたとえ
ばダイニングルーム側とから両面使いできる第
２カウンターにシンクを設けたので、このシン
クを中心とした第２カウンターでの作業が多方
向から行え、従来の壁に沿う配置又は単にカウ
ンターを室内側に突き出したレイアウトに比べ
ると、作業動線が大幅に改善される。また、第
２カウンターの下には、キツチン側とたとえば
ダイニングルーム側からそれぞれ使える２列の
キヤビネツト列を設けているので、シンク周り
での食器や食品等の取り扱いに際しても調理又
は配膳と絡めて効率的に作業できる。

キツチンルーム側から作業するときは、ダイ
ニングルーム方向を観ることができるので、食
卓着席者との会話や、幼児がいるときはこれを
常に監視しながら作業を行ないことができる。

キツチンルームとダイニングルーム間及び調
理作業者間自体のコミユニケーシヨンの展開が
図れ、会話を交えながらかつお互いを監視しあ
つて安全な作業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のシステムキツチンの平面図、
第２図は他のレイアウトを示す平面図である。 １……第１カウンター、２……壁面、３……キ
ヤビネツト列、５……第２カウンター、６……シ
ンク、７……キヤビネツト列、８……カウンター
作業部、Ｋ……キツチンルーム、Ｄ……ダイニン
グルーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背部を壁面２に沿つて配置した第１カウンター
   １に連続して、第２カウンター５を前記壁面２側
   から室内側に突出する方向に配置し、前記第２カ
   ウンター５によつて区画されたキツチンルームＫ
   側の第１カウンター１に調理器具４を組み込み、
   前記第２カウンター５の間口を前記第１カウンタ
   ー１の奥行き寸法より大きくし、第２カウンター
   ５の間口又は奥行き方向の縁部にシンク６を配置
   し、更に第２カウンター５の突出端部から第１カ
   ウンター１までの第２カウンター５の下に、キツ
   チンルームＫ側及び第２カウンター５によつて区
   画された他の一方側にそれぞれ位置する２列のキ
   ヤビネツト列７を設けたことを特徴とするシステ
   ムキツチン。