JPH0354577Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、パーソナルコンピユータ、ワードプ
ロセツサ、電子楽器等をその付属品とともに収納
する電子機器等の収納ケースに関するものであ
る。

従来の技術 パーソナルコンピユータ、ワードプロセツサ、
電子楽器等を収納保管し、携帯するための収納ケ
ースは、例えば特公昭49−18748号公報に記載さ
れているように、種々のものが知られており、か
つ広く用いられている。

考案が解決しようとする問題点 一般に上記の如き電子機器には、取扱説明書、
保守点検のための回路図、その他保証書等が付属
している。

ところで、従来、電子機器の収納ケースは、ケ
ース本体に機器本体や付属機器を収納し、取扱説
明書等の付属品は、蓋体の内ポケツトに差込むよ
うになつているが、蓋体の開閉のたびにそれらが
脱落するおそれがあつて、使用上不便であるばか
りでなく、紛失するおそれもある。

そこで、本考案は、このような問題点に鑑み、
取扱説明書のような小冊子やシート状の付属品を
ケース本体の底部に収納して機器本体をその上に
収納することにより、これらの付属品の脱落や紛
失のおそれがなく、特に、取扱説明書のように薄
い付属品であつても、付属品収納リセスに収納し
た付属品を付属品収納リセスの開口面に緊張状態
でまたがる弾性紐で押さえて、付属品がみだりに
移動したり曲がることを確実に防止でき、さら
に、弾性紐を係着する小孔を、機器本体や付属品
の収納を邪魔しない付属品収納リセスの内周側面
に設けて、機器本体や付属品の収納を邪魔しない
状態で付属品を確実に押さえることができ、機器
本体および付属品ともに収納状態が良好で、しか
も付属品の脱落や紛失のおそれが全くない電子機
器等の収納ケースを提供することを目的とするも
のである。

問題点を解決するための手段 本考案は、その目的を達成するための技術的手
段を次のように構成した。

すなわち、本考案に係る電子機器等の収納ケー
スは、パーソナルコンピユータ等の機器本体と取
扱説明書等の薄い付属品とを、まとめて収納する
ケースにおいて、機器本体を収納する収納リセス
を形成した中空二重壁機構造のケース本体を備え
てなり、ケース本体を構成する内壁の上記機器本
体の収納リセス底部に、機器本体の付属品を収納
する付属品収納リセスを形成し、この付属品収納
リセスには、開口方向に拡開する形状の内周側壁
を有し、その内周側壁には複数の小孔を設け、上
記小孔に、棒状の係止片を先端に回動自在の状態
で取付けた弾性紐を挿入係着することにより付属
品収納リセスの開口面にまたがつて収納付属品を
押さえる弾性紐を緊張状態で装着したことを特徴
とするものである。

作 用 収納ケースに電子機器等を収納するには、機器
本体の収納に先だつて、取扱説明書、保守点検の
ための回路図、保証書等を付属品収納リセスに収
納し、かつその開口面にまたがるように弾性紐を
内周壁間に装着して、収納した付属品を押える。
次いで機器本体を収納リセスに収納する。

このように収納ケースに付属品と機器本体が収
納されると、付属品収納リセス内の付属品は弾性
紐で押えられるうえ、その開口面は機器本体の底
面で覆われるので、収納された付属品はみだりに
移動したり、脱落することがなく、したがつて紛
失のおそれもない。そして、弾性紐を係着する小
孔は、付属品収納リセスの内周側壁に設けられて
いるので、その小孔に係着した弾性紐の係止片
が、機器本体の収納リセスに収納した機器本体や
付属収納リセスに収納した付属品に接触してそれ
らの収納状態を妨げるようなことはない。なお、
付属品を使用する際には、機器本体を一旦取出さ
なければならないが、取扱説明書等は頻繁に使用
することがないので、ほとんど不便を感じない。

実施例 本考案の一実施例を図面について説明する。

１はケース本体、２は蓋体であつて、ケース本
体１と蓋体２はそれらと一体に圧縮薄肉化して屈
曲自在に成形したヒジン３によつて連結されてお
り、ケース本体１に対して蓋体２が開閉自在とな
つている。ケース本体１と蓋体２はプラスチツク
のブロー成形によつてともに中空二重壁構造に形
成されている。

上記中空二重壁構造のケース本体１内には電子
機器等の機器本体４を収納する収納リセス５が形
成されており、収納リセス５の底部には、取扱説
明書、保守点検のための回路図、保証書等のよう
に小冊子やシート状の付属品を収納する付属品収
納リセス６が形成されている。この付属品収納リ
セス６は上方開口方向に拡開する形状となつてお
り、その内周壁の一部には指掛凹部７が形成され
ている。また、上記付属品収納リセス６の内周壁
には複数の小孔８が設けられている。９は弾性紐
であつて、この弾性紐９の両端には棒状の係止片
１０がピン１１によつて回動自在に取付けられて
いる。そして、係止片１０を上記小孔８に挿入係
着することによつて、弾性紐９を付属品収納リセ
ス６の開口面にまたがつて装着することができる
ようになつている。弾性紐９は２本用いて、第２
図に示すように互いに絡み合うように装着しても
よく、これを小孔８から着脱自在としてもよい。
付属品収納リセス６には内外壁を溶着一体化した
ウエルドリブ１２が形成されている。１３はラツ
チ、１４は手さげハンドルである。

なお、上記のように、弾性紐９を２本用いて互
いに絡み合うように交叉させ、かつ反転してその
２本の弾性紐９をＶ字状とすることにより、２本
の弾性紐９の交点には何らの止金具を使用するこ
となく簡単に装着でき、止め金具などによりシー
ト状の付属品を傷つけることがない。さらに弾性
紐９を引張つた場合は、その交点が固定されてい
ないことから、交点が移動して各紐９は独立して
伸長し、付属品１５は取出しが容易である。また
弾性紐９の交点はそれ自体の緊張力によつて常に
略中心に位置することとなる。

以上のように構成された収納ケースに電子機器
等の機器本体４および取扱説明書等の付属品１５
を収納するには、ケース本体を下にして蓋体２を
開き、まず弾性紐９を引上げて付属品１５を付属
品収納リセス６に収納し、次いで機器本体４を収
納リセス５に収納する。付属品収納リセス６に収
納された付属品１５は、その開口面にまたがつて
いる弾性紐９に押えられており、しかも付属品収
納リセス６の開口面は機器本体４の底面に覆われ
るので、収納された付属品１５が小冊子やシート
状のものであつても、みだりに移動したり脱落す
ることがない。なお、ケース本体１および蓋体２
は中空二重壁構造であるから、外部からの衝撃に
対する緩衝保護性がきわめて大である。

考案の効果 本考案によれば、取扱説明書のような小冊子や
シート状の付属品をケース本体の底部に収納して
機器本体をその上に収納することにより、これら
の付属品の脱落や紛失のおそれがなく、特に、取
扱説明書のように薄い付属品であつても、付属品
収納リセスに収納した付属品を付属品収納リセス
の開口面に緊張状態でまたがる弾性紐で押さえ
て、付属品がみだりに移動したり曲がることを確
実に防止でき、さらに、弾性紐を係着する小孔
を、機器本体や付属品の収納を邪魔しない付属品
収納リセスの内周側面に設けて、機器本体や付属
品の収納を邪魔しない状態で付属品を確実に押さ
えることができ、機器本体および付属品ともに収
納状態が良好で、しかも付属品の脱落や紛失のお
それが全くない電子機器等の収納ケースを得るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は収納
ケース全体の縦断側面図、第２図はケース本体の
平面図、第３図および第４図は一部の斜視図、第
５図は収納ケース全体の斜視図である。 １……ケース本体、２……蓋体、３……ヒン
ジ、４……機器本体、５……収納リセス、６……
付属品収納リセス、７……指掛凹部、８……小
孔、９……弾性紐、１０……係止片、１２……ウ
エルドリブ、１５……付属品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パーソナルコンピユータ等の機器本体と取扱説
   明書等の薄い付属品とを、まとめて収納するケー
   スにおいて、機器本体を収納する収納リセスを形
   成した中空二重壁機構造のケース本体を備えてな
   り、ケース本体を構成する内壁の上記機器本体の
   収納リセス底部に、機器本体の付属品を収納する
   付属品収納リセスを形成し、この付属品収納リセ
   スには、開口方向に拡開する形状の内周側壁を有
   し、その内周側壁には複数の小孔を設け、上記小
   孔に、棒状の係止片を先端に回動自在の状態で取
   付けた弾性紐を挿入係着することにより付属品収
   納リセスの開口面にまたがつて収納付属品を押さ
   える弾性紐を緊張状態で装着したことを特徴とす
   る電子機器等の収納ケース。