JPH0354538Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はドアーの下端を枢支しドアーを閉塞方
向に付勢する機能を備え、上面が床面とほぼ面一
状になるように床に埋め込まれるフロアーヒンジ
に関するものである。

従来の技術 従来のこの種フロアーヒンジとしては、たとえ
ばドアーの下端を枢支する軸を上方に突設し、こ
の軸に支持されたドアーに閉塞方向の力を与える
べく軸を閉塞方向に付勢する機能を備えた本体を
ケーシング内に位置調整可能に収納し、前記ケー
シングの上端開口部を前記軸が上方に突出した状
態で閉じる化粧プレートを設けたものが知られて
いる。

考案が解決しようとする問題点 フロアーヒンジは上面が床面とほぼ面一状にな
るように床に埋め込まれて取り付けられることか
ら、床を水洗いすること、あるいは降雨などによ
り、水がケーシングと化粧プレートとの間の隙間
や、化粧プレートと軸の周りとの間の隙間などか
らケーシング内に浸入するという問題がある。そ
してこの浸入した水でケーシング内の本体の外面
などに錆が発生し、再びケーシング内に水が浸入
してオーバーフローすると、錆によつて汚れた水
が床面上に流れ出し、床面を汚すという問題があ
つた。また、ケーシング内に水が浸入して凍結す
ることもあり、その凍結が前記軸と本体との間の
隙間を閉じるシール材を変質させ、フロアーヒン
ジに故障が生じるという問題があつた。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
フロアーヒンジのケーシング内への水の浸入、延
いては本体の外面などの錆の発生を防止し、錆に
よつて汚れた水で床面を汚すことがなく、さらに
凍結によるフロアーヒンジの故障をなくすように
することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本考案は、ドアー
の下端を枢支する軸を上方に突設するとともにド
アーの下端を枢支する軸を上方に突設するととも
にドアーを閉塞方向に付勢する機能を備えた本体
を上端に開口部を有するケーシング内に収納し、
このケーシングの上端に上端開口部を閉じかつ前
記軸の突出用孔部を有する化粧プレートをパツキ
ンを介在させて取り付け、前記軸突設部の本体の
上面を前記パツキンとは別のパツキンで覆い、こ
のパツキンを前記パツキンの裏面に当接させたも
のである。

作 用 この構成により、フロアーヒンジの外部からケ
ーシング内への水の浸入は前記の各パツキンによ
り確実に防止され、これにより本体の外面などに
錆が発生することがない。したがつて、従来のよ
うに錆によつて汚れた水で床面を汚すことがなく
なり、またケーシング内での水の凍結もなくな
り、凍結によるフロアーヒンジの故障をなくすこ
とができる。

実施例 以下、本考案の一実施例について、図面に基づ
いて説明する。

第１図および第２図において、１はドアー（図
示せず）を閉塞方向に付勢する機能を備えたフロ
アーヒンジの本体で、ドアーの下端を枢支する軸
２が上方に突設されている。３は前記本体１を位
置調整可能に収納するケーシングで、このケーシ
ング３の上端開口部は化粧プレート４によつて閉
じられている。前記本体１の前記軸２の突出部の
周囲は上面が脹らんでおり、前記化粧プレート４
にはこの脹らみ部５を嵌入させる孔部６が形成さ
れている。７は前記化粧プレート４の裏面全面に
当接するように設けられた厚手のパツキン、８は
このパツキン７の裏面全面に当接するように設け
られた薄手のパツキンで、これらパツキン７，８
の全周は前記ケーシング３の上端周囲の水平の鍔
部９とこの鍔部９に載る化粧プレート４の周囲と
の間に挟持されている。なお、前記化粧プレート
４の周囲はケーシング３の上端の鍔部９に対して
ねじ止めされている。１０は前記脹らみ部５の外
面とこの脹らみ部５につながる軸２の下端部外面
とこの脹らみ部５につながる本体１の上面の一部
に密着して被せられたパツキンで、このパツキン
１０の厚みは前記薄手のパツキン８と同じであ
る。本体１の上面に被さつているこのパツキン１
０の上面には前記厚手のパツキン７の裏面が当接
し得るように前記薄手のパツキン８は切除されて
いる。なお、２枚のパツキン７，８を用いる代り
に２枚のパツキン７，８の厚み分を持つ１枚のパ
ツキンを用い、前記パツキン１０との当接部分に
このパツキン１０の厚み分の深さの段部を形成し
ておいても良い。１１は前記本体１から上方に突
出する軸２を嵌入させる孔部１２を中心に有し、
外周に下向きの鍔部１３を有するキヤツプで、前
記鍔部１３の下端は前記化粧プレート４上に載っ
ている。なお、前記軸２は前記パツキン１０に対
して摺接するようになつている。

上記構成において、上面と床面とほぼ面一状に
なるようにフロアーヒンジが床に埋め込まれて取
り付けられ、前記軸２にドアーの下端が枢支され
た状態において、前記軸２の周りが前記パツキン
１０により覆われていることおよびこのパツキン
１０上に前記パツキン７が当接していることさら
に前記化粧プレート４と前記ケーシング３の鍔部
９との間に前記パツキン７，８が介在されている
ことにより水がケーシング３の内部に浸入するこ
とがなく、前記本体１に錆が発生することはな
い。また、前記軸２の下端部と脹らみ部５に亘つ
てパツキン１０で覆うことにより、軸２の下端部
の隙間からの水やごみなどの浸入を防止できる。

考案の効果 以上のように本考案によれば、ケーシング内へ
の水の浸入を確実に防止することができ、延いて
は本体の外面などの錆の発生をも防止することが
できる。したがつて、従来のように錆によつて汚
れた水で床面を汚すことがなくなり、またケーシ
ング内での水の凍結もなくなり、凍結によるフロ
アーヒンジの故障をなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は縦断面図、第２図は平面図である。 １……本体、２……軸、３……ケーシング、４
……化粧プレート、６……孔部、７，８……パツ
キン、１０……パツキン、１１……キヤツプ、１
２……孔部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアーの下端を枢支する軸を上方に突設すると
   ともにドアーを閉塞方向に付勢する機能を備えた
   本体を上端に開口部を有するケーシング内に収納
   し、このケーシングの上端に上端開口部を閉じか
   つ前記軸の突出用孔部を有する化粧プレートをパ
   ツキンを介在させて取り付け、前記軸突設部の本
   体の上面を前記パツキンとは別のパツキンで覆
   い、このパツキンを前記パツキンの裏面に当接さ
   せたフロアーヒンジ。